Home / 2021 01,07

資金調達、身元保証…老後の住みかえを助けてくれるサービスを知ろう

老後の生活を見越して住みかえを考え始めると、「資金」「身元保証人」「家財整理」など、さまざまな課題が出てきます。今回は、シニアの住みかえの際に発生するさまざまな課題について、解決策となるサービスをご紹介します。

老後の住みかえの課題は、便利なサービスでクリア!

老後に備えて住みかえを考えたとき、「シニア向けの物件を購入したいのに、まとまった資金がない…」「賃貸や老人ホームを契約するにしても、身元保証人がいない…」など、資金や身元保証の問題に直面する人は少なくありません。

ですが、このような課題のために、住みかえをあきらめてしまう必要はないですよ。今回は、住みかえで困ったときに役立つ、便利なサービスについてご紹介します。上手に活用して、理想の住みかえを叶えましょう!

悩む女性

住みかえ資金に役立つ、高齢者向け住宅ローン「リ・バース60」

住まいを購入するときには、住宅ローンを利用するのが一般的です。ところが、60代以上になると「完済できる年齢」「支払い能力」といった審査基準から、住宅ローンの利用が難しい場合があります。このようなシニアの資金問題をサポートしてくれるのが、「リ・バース60」です。

リ・バース60とは、住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)による、高齢者向け住宅ローンを指します。

シニア向け分譲マンションの購入費用、サービス付き高齢者向け住宅への入居一時金といった住宅資金が必要なとき、預貯金を減らすのは不安なものですよね。そうしたとき、リ・バース60を活用すれば、満60歳以上の人でも資金を借りられるので安心です。

ただし、リ・バース60は一般の住宅ローンとは異なる点が多いため、次にご紹介する仕組みや特徴をきちんと知っておくことが大切です。

家と計算機

リ・バース60の仕組み

住宅を担保にして元金の返済は死亡後となるローンを「リバースモーゲージ」といいますが、リ・バース60も同様の仕組みなので、「リバースモーゲージ型住宅ローン」といわれます。

月々の支払いは利息のみで、元金(がんきん)は死亡時に相続人が一括返済します。返済ができない場合は、住宅金融支援機構が金融機関へ保険金を払い、かわりに住宅を売ってお金を回収するという仕組みです。ほかのリバースモーゲージとの違いは、資金の用途が住宅のみに限られていること、と覚えておけばよいでしょう。

また、リ・バース60は、「リコース型」「ノンリコース型」という2つの種類を選ぶことができます。

・リコース型…相続人は、住宅売却後残債が残る場合はその残債を返済しなければならない
・ノンリコース型…相続人は、住宅売却後残債が残ってもその残債を返済しなくともよい(かわりに、利息が高くなる場合がある)

「相続人に支払いを引き継がせたくない」と考える人には、ノンリコース型が人気です。

メリットと注意点

リ・バース60のメリットは、年齢に上限がなく、年金収入のみでも借り入れが可能な点です。また、一般の住宅ローンと違って毎月の返済が利息のみなので、支払い負担が小さいことも挙げられます。

一方、注意したいのは、借入限度額が住宅の担保評価額の50〜60%とされている点です。たとえば分譲マンションを購入する場合、足りない分の頭金は、自分で用意しなければなりません。

また、月々の支払いは利息のみなので、毎月利息の支払いが続く一方、借り入れた金額は減らず、「長生きするほど支払い総額が高くなる」というリスクもあります。さらに、固定金利ではなく変動金利なので、月々の支払額が変わる場合があることも覚えておきましょう。

利用を検討するときには、リスクを踏まえて返済シミュレーションを行い、利用に踏み切るかどうかを判断するとよいでしょう。

頼れる人がいない場合も安心の、身元保証サービス

賃貸住宅や老人ホームへ入居するとき、多くの場合は「身元保証人または身元引受人」を求められます。このようなとき、親族や友人にかわって事業者が身元保証などを引き受けるのが「身元保証サービス」です。

サービスを提供する事業者は、NPO法人、不動産会社、医療関係者の団体、弁護士や行政書士の団体など多岐にわたります。子どものいない夫婦、生涯独身の人など、家族のあり方が多様化してきているいま、ニーズが増えているサービスです。

印鑑

身元保証サービスの仕組み

身元保証サービスは、賃貸住宅や老人ホームへ入居するときの身元保証、家賃の連帯保証を、事業者ごとに定めた料金で引き受ける仕組みになっています。

事業者によっては、入居・退去の手続き、死後の事務手続きなども含めたパックプランを用意しているなど、サービス内容は多種多様です。

メリットと注意点

身元保証サービスの大きなメリットは、「継続性・安定性」があることです。個人に頼んだ場合、その人が急に亡くなったり、連絡が付かなくなったりすることもあり得ますが、法人であればそのような心配は少ないといえます。

一方、注意点は、事業者によって契約やサービス内容が異なり、費用も数十万〜数百万円と幅があることです。また、事業者を取り締まる機関や規制がないため、「説明されたサービス内容と違う」「解約したいのにできない」といったトラブルが起こるおそれもあります。

利用にあたっては、自分の支払い能力や保証して欲しいことがサービス内容とマッチするか慎重に検討することが大切です。また、契約は1人で行わず、信頼できる人に同席してもらう、契約を公正証書にするなど、間違いのないように準備しましょう。契約内容をよく確認し、不安な場合は消費者センターや、地域包括支援センターなどへすぐ相談するようにしましょう。

住みかえにともなう家財整理も、シニア専用プランでスムーズに!

上記のようなサービスで資金や身元保証の問題をクリアし、晴れて住みかえが実現することになったとき、新たな課題となるのが家財整理の問題です。

数十年にわたる生活の中で増えた、衣類や家具・家電、思い出の品といった大量の荷物を、全て住みかえ先に持っていくわけにはいきません。このようなときに役立つのが、引越し業者のシニア専用プランです。

多くの引越し業者では、不要品選別の相談・立ち会いまで含めて引越しを丸ごとサポートしてくれる、シニア向けの専用プランを設けています。捨てるか取っておくか自分たちでは決められず、引越し準備がまったく進まない…という問題も、これなら避けられるでしょう。

手厚いサポートを受けられるだけに、料金が割高になる点には注意が必要ですが、「体力や判断力に自信がない」という場合には、利用を検討する価値は十分にあるといえます。

物を整理する女性

焦らず計画的に老後の準備を進めよう!

ここまでご紹介したように、住みかえをサポートしてくれるサービスがあります。ただし、覚えておきたいのは、どのサービスにも便利な部分と注意点があることです。

サービスを利用する前には、「具体的な資金計画」「老後・死後の身の回りのことをどうしたいか」という自分の意思をまずはっきりさせておき、それに基づいて利用の判断をするとよいでしょう。さらに、家族や専門家といった第三者の意見も聞いておけば安心ですね。

「サービスは計画的に利用すること」を心がけつつ、住みかえの準備を一歩一歩進めていきましょう!

三井のリハウス 
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監修
三井不動産株式会社 ケアデザイン室

三井不動産グループが培ってきた住まいと不動産に関する総合力・専門性を生かし、豊かな老後を過ごすためのお手伝いをするとともに、福祉の専門職が豊富な経験に基づいたコンサルティングを通して高齢期のさまざまなお悩みにお応えしています。