Home / 2021 06,11

高級老人ホームとは?費用の目安や設備・サービスの特徴までまとめてご紹介

一般の老人ホームよりも豪華な設備と手厚いサービスが用意されている高級老人ホーム。かかる費用や詳しいサービス内容、入居条件などをご紹介します。入居を検討する際の参考にしてくださいね。

「高級老人ホーム」とはどんな所?

ずっと安心して暮らしていくために、老後の住まい選びは重要です。自分が、または親が、不自由なく暮らしていけることは、誰もが願う理想といえるかもしれません。そこで、将来の住まいを検討するときに、高級老人ホームに興味を抱く人も多いのではないでしょうか?

赤い屋根の建物

高級老人ホームとは、一般の老人ホームよりも豪華な設備をそろえていて、充実した手厚いサービスが受けられるという特徴があります。
東京や大阪など、都市部を中心に建てられ、入居者は、元経営者や医師といった富裕層が多い傾向が見られます。

一般の老人ホームと比較して、高級老人ホームの入居費用は割高になりがちです。そのため、入居を現実的に検討するためには、しっかりとした資金計画を立てる必要がありますね。
そこで今回は、高級老人ホームにかかる具体的な費用から、設備やサービス、施設選びのポイントまでご紹介します。そのほかの高齢者向け施設については、下記の記事も参考にしてくださいね。

●介護施設の種類に関する記事はこちら
介護施設の種類を知ろう!簡単早見表で比較

高級老人ホームにかかる費用は?

高級老人ホームに入居するためには、いくらくらいの費用がどんなタイミングで必要になるのでしょうか?かかる費用の目安や支払方法についてご紹介します。

高級老人ホームにかかる費用の内訳

高級老人ホームでは、入居する際に必要な「入居一時金」と、月々支払う「月額利用料」が必要な施設が多くあります。それぞれの内訳を見ていきましょう。

●入居一時金
入居一時金とは、老人ホームに入居する際に必要になる前払い金のことです。多くの老人ホームでこの入居一時金を支払う形式が取られています。

入居一時金は、一定期間の家賃や介護にかかる代金などを前払いするという、特有のシステムです。ただし、入居一時金の額は施設によって異なり、数千万~1億円以上まで幅があります。

なお、入居一時金を採用している多くの老人ホームが、償却期間内に退去した場合に入居一時金の一部を返還する返還金制度を設けています。初期償却の割合や償却期間によって、返還金に大きな差が生じますので、事前に内容を確認する必要があります。

●月額利用料
月額利用料は、家賃や管理運営費、食費、光熱費など、老人ホームでの暮らしに毎月必要となる費用です。また、介護サービスや医療サービスについての費用は、別途支払うことになります。

高級老人ホームの月額利用料は、一般的に20万~50万円くらいが目安です。これはあくまでも平均値であり、なかには100万円以上かかる施設もあります。気になるホームを見つけた場合は、その都度費用を確認するとよいでしょう。

車いすのシニアの模型とお金

費用の支払い方法

高級老人ホームでは、施設によって費用の支払い方法がいくつかあります。それぞれどんな特徴があるのか、具体的にご紹介しましょう。

●全額前払い
終身にわたる賃料を入居一時金として一括で前払いする支払方法です。賃料を最初に支払うため、毎月の支払い額が抑えられるというメリットがあります。ただし、初期費用の負担が大きいので資金が潤沢にある人でないと難しいでしょう。

●一部前払い
終身にわたる賃料の一部を入居一時金として支払う方法です。入居一時金としてある程度まとまったお金を支払っているため、入居一時金がない施設に比べて月額利用料が安いというメリットがあります。反面、全額払いほどではありませんが初期費用の負担は出てきますので、資金に余裕のある人に向いています。

●月払い
入居の際に前払いをせずに、月ごとに賃料や必要な経費を支払う方法です。前払い金がかからないため、初期費用を抑えられるというメリットがあります。一方で、月額利用料としてかかる費用は、前払いの施設に比べて高くなる傾向があります。

●老後の資金作りに関する記事はこちら
老後の資金作りに!自宅を活用して現金を得る3つの方法を解説

高級老人ホームの設備・サービス

これまで見てきたように、高級老人ホームでは一般的な老人ホームと比べて入居一時金や月額利用料が高額になる傾向があります。それでも入居を希望する人がいるのは充実した設備やサービスに大きな魅力があるからでしょう。

では、高級老人ホームの設備やサービスにはどんな特徴があるのでしょうか?具体的に見ていきましょう。

立地環境

高級老人ホームは、アクセスしやすい都市部を中心に建てられています。主要駅から近く、周辺には生活に必要な商業施設が多いといった便利な環境を備えた施設も目立ちます。
その一方で、あえて都心から離れ、風光明媚な人気のリゾート地に施設を展開する事業者もあります。都心を離れて、のんびりと老後の生活を送りたい人にはこちらも魅力的ですよね。

入居を希望する人は、交通利便性を重視するのか、自然環境を重視するのか、それぞれの希望に合わせて施設を選ぶことが可能ですよ。

丘の上の建物

建物

高級老人ホームの大きな特徴の1つが建物や家具・インテリアに高級感があるということでしょう。高級ホテルのような立派な外観や上品な内装のほか、調度品や家具なども豪華でハイセンスなものが使用されている場合が多いです。また、室内のバリアフリー化が徹底されていたり、部屋の間取りにも十分なスペースが確保されていたりと、安全面でも使い勝手のよい傾向があります。

共用設備

ホーム内の共用設備が充実していることも高級老人ホームならではの魅力といえます。たとえば、カラオケやフィットネスの専用ルーム、プール、ダンスホール、シアタールーム、図書館、理美容室など種類も多く、一般的な老人ホームでは見られないような設備が充実しています。

食事

高級老人ホームは、食事面でも大きな特徴があります。フレンチや寿司など、有名なホテルやレストランの監修による健康に配慮した多彩なメニューが楽しめたり、予約不要で複数のメニューやアラカルトから選択できたりする施設もあります。また、イベントの際に提供される特別なメニューや高級店の出張サービスにも対応するなど、バリエーション豊富な食が楽しめます。

高級フレンチ料理

イベント・レクリエーション

高級老人ホームでは、趣味の時間をより楽しめる環境が整った施設も多くあります。ヨガやフィットネス、陶芸、英会話など、専門の講師を招いてカルチャースクールのように趣味を楽しめる施設もあります。また、国内外の観光ツアーやクルーズ旅行、プロの音楽家を招いたイベントを定期的に開催するなど、余暇を充実させる魅力的なプログラムが用意されていますよ。

医療・介護体制

往診や夜間の緊急対応など、医療機関と密接に連携していて、なかにはホーム内にクリニックが併設され、医師や看護師、介護士などの専門家が24時間365日体制で常駐している施設もあります。また、一般的な老人ホームの基準よりも介護スタッフを手厚く配置していたり、理学療法士が常駐してリハビリを行ったりする施設もあります。医療や介護の体制が一般的な老人ホームより強化されているため、入居者もその家族も安心できる環境が整っています。

高級老人ホームの入居条件

設備やサービスなど充実している高級老人ホームに入居するためにはどんな入居条件があるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

健康状態

高級老人ホームでは、入居受け入れ可能な健康状態の基準が施設ごとに設定されています。たとえば、入居条件を要介護、要支援などに該当しない、自立で生活できる人に限っている施設もあれば、軽度の要介護状態であれば受け入れる施設もあります。要介護、要支援、認知症の受け入れの可否については、希望する施設に直接問い合わせてみてください。

また、入居後に健康状態が変化して介護が必要になってしまった場合、退去しなくてはならない施設もあります。入居を決める前に、退去要件についても施設に確認しておくことをおすすめします。

カウンセリングを受けるシニア

身元保証

高級老人ホームに限りませんが、ほとんどの老人ホームでは、入居の際に身元引受人や保証人が必要です。一般的には、身元引受人や保証人は入居希望者の家族が任されることになります。
もし、家族や親族がいない場合には、民間の保証会社や成年後見制度の利用が可能な施設もありますので、施設に相談してみましょう。

支払い能力

高級老人ホームの入居では、入居者の支払い能力の有無も条件の対象となります。そのため、入居希望者の年金収入や資産の状態を事前審査として確認されることがあります。

ただし、入居の審査基準については、施設によって異なるため、1つの施設で入居を断られたからといって別の施設への入居もできないとは限りません。高級老人ホームを申し込むときは、複数のホームを検討することも想定しておいたほうがよいでしょう。

高級老人ホームの選び方のポイント

高級老人ホームを選ぶときには、どんなことを重視するとよいのでしょうか?いくつかのポイントがあるのでご紹介しましょう。

費用面

高級老人ホームを選ぶ際には、費用面を十分に考慮してから決めましょう。高級老人ホームは、一般的な老人ホームよりもさらに高額な費用がかかります。入居一時金は支払うことができても、その後も長きにわたって月額費用を支払い続ける必要があります。事前に何歳まで生きた場合、いくらぐらいかかるのかを算出し、無理なく支払い続けられる施設を検討しましょう。

絵画を楽しむシニア

生活面

高級老人ホームを選ぶ際には、その施設で楽しく生活していけるかも重要な要素です。老人ホームに入居する人にとっては、趣味や習い事など余暇を楽しむゆとりのある生活を送ることも大きな目的となっています。そのため、自分が興味のあるレクリエーションやイベントが楽しめるかといった生活面での充実度も選ぶ際のポイントとなります。

また、立地条件も重要です。都市部であれば、近隣の商業施設に徒歩で買物に行くこともできますし、家族が面会に来やすいでしょう。一方、リゾート地であれば、自然豊かな場所で日々散歩を楽しむこともできます。自分や家族にとって重視したい条件が何であるかを考えて決めましょう。

サービス面

日常で利用したいサービスがあるかということも選ぶ際の検討材料となります。また、家事代行や買い物への付き添い、安否の確認といった便利なサービスの利用を考えている場合は、月額費用に含まれているか確認しておきましょう。

ほかにも、医療や介護の体制も重要です。施設内で定期的な診療を受けることはできるか、健康状態が変化したときにすぐに提携の医療機関に受け入れてもらえるのかといったことも事前に確認しておくとよいでしょう。

老後に住み続けることになる施設を検討するなら、実際に施設へ行って見学することも大切です。施設見学については、下記の記事で詳しく説明していますので、参考にしてください。

●施設見学に関する記事はこちら
老後の住みかえ先を選ぶ見学のポイントとは?

充実した老後の暮らしのために

ここまで高級老人ホームの魅力や選ぶポイントなどを見てきました。老後の生活にどのくらいの費用をかけるかは、その人その人の価値観で異なります。充実した生活や安心できる暮らしを求めたい人には、高級老人ホームはおすすめです。

高級老人ホームに夫婦での入居を検討する場合、2人部屋は安心できる反面、どちらかの介護度が上がると一方の負担が大きくなることもあります。施設によっては介護居室を用意しているところもありますので、将来的にお互いの健康状態に変化が見られたら居室を分けるという選択肢も含めて考えてみることをおすすめします。

なお、「自分の親にはなるべく快適な住まいで生活してほしい」と願う子世代は、入居一時金が支払えるか、長期で月額費用を支払っていけるのか費用面のシミュレーションをしっかりと行っておくとよいですね。状況によっては、実家を売却したり、賃貸にすることで費用を得たりするなど、具体的な資金計画についても検討してみてはいかがでしょうか?

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三井不動産株式会社 ケアデザイン室

監修
三井不動産株式会社 ケアデザイン室

三井不動産グループが培ってきた住まいと不動産に関する総合力・専門性を生かし、豊かな老後を過ごすためのお手伝いをするとともに、福祉の専門職が豊富な経験に基づいたコンサルティングを通して高齢期のさまざまなお悩みにお応えしています。