Home / 2021 06,24

住宅型有料老人ホームとは?特徴や費用、ほかの施設との違いを解説

有料老人ホームのなかでも、幅広い介護度の人を対象とし、生活支援サービスを提供する「住宅型有料老人ホーム」。今回は、住宅型ならではの特徴やかかる費用、ほかの施設との違いについてご紹介します。

住宅型有料老人ホームとは?

老後の暮らしを考えたときに選択肢に挙がる有料老人ホーム。検討し始めたものの、「どの施設を選べばいいのか…」と迷う人も多いのではないでしょうか?有料老人ホームには、入居者の健康状態や提供サービスなどによって「住宅型」「健康型」「介護付」の3種類があります。それぞれの簡単な概要は以下になります。

住宅型 健康型 介護付
・自立した人から重度の要介護者まで幅広い人が対象。生活支援サービスが付いた高齢者向けの居住施設 ・自立した高齢者のみが対象。食事等のサービスが付いた高齢者向けの居住施設 ・主に介護が必要な人が対象。介護等のサービスが付いた高齢者向けの居住施設

入居を検討する際には、それぞれの特徴をよく知っておきたいですよね。今回は、3つのなかでも施設数が多く、入居対象者も幅広い「住宅型」にスポットを当てて、その特徴をご紹介します!

緑のある有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームの特徴
住宅型有料老人ホームには、「健康型」「介護付」とは異なるさまざまな特徴があります。主な特徴を見ていきましょう。

ほかの有料老人ホームに比べて選択肢が多い
「住宅型」「健康型」「介護付」と3種類ある有料老人ホームのうち、「住宅型」は全施設件数の6割を占めています。「健康型」「介護付」と比べて施設数が多い分、どの施設にするか選択肢が多いのは住宅型の特徴ですよ。

施設によって対象者が異なる
入居対象者は、自立した人から重度の要介護者まで施設によって異なります。自立した人のみを対象にした「健康型」、主に介護が必要な人を対象にした「介護付」と比較すると幅広い人を対象にしているのも、住宅型有料老人ホームの特徴です。

施設によって多種多様なタイプがある
住宅型有料老人ホームには、レクリエーションが豊富だったり、リハビリに力を入れていたり、低価格にこだわったりと、さまざまなタイプがあります。

レクリエーションは、ゲームや脳トレ、歌、工作など、入居者の生活が充実するよう独自に工夫している施設がありますよ。入居者同士のコミュニケーションの活発化や脳の活性化、身体機能の維持などを目的としています。リハビリは、方針や方法、担当者の体制など、施設によって多種多様です。設備やサービスを基本にしぼることでリーズナブルな価格設定をしている施設もありますよ。

介護が必要になったら外部サービスを利用可能
住宅型有料老人ホームに介護サービスはありませんが、必要に応じて訪問介護やリハビリなど、外部の介護事業者を利用することができます。健康状態や介護度に合わせてサービスを組み合わせることができますよ。ただし、施設によっては介護度が重くなったり、医療ケアが必要になったりすると住み続けることが難しくなることもあるので注意しましょう。

入居条件
住宅型有料老人ホームは、入居にあたり条件があります。一般的な入居条件は以下の通りです。

年齢 要介護レベル
概ね60歳以上 自立~要介護

60歳未満でも、要介護認定を受けている場合は入居できることもあります。また、独自で条件を設けている施設もあるので、詳細は希望する施設に確認しましょう。

提供されるサービス
住宅型有料老人ホームで受けられる主なサービスは生活支援や緊急時の対応です。生活支援の内容は一般的に以下になります。

・食事の提供
・洗濯や掃除などの家事
・健康管理
・見守り
・生活相談

介護が必要になった場合は、外部の介護事業者と契約をしてサービスを受けます。

老人ホームで食事をとる高齢男性

主な設備
住宅型有料老人ホームの設備には、「居室の設備」と「共用の設備」があります。施設によりグレードや種類は異なりますが、それぞれの主な設備は以下になります。

居室の設備 共用の設備
洗面所
トイレ
(キッチン)
(浴室)
食堂
浴室
健康管理室

居室の種類は個室、夫婦部屋等があります。居室の面積は13㎡以上と厚生労働省により定められています。キッチンや浴室は、共用設備の所も多いです。

また、カラオケを楽しめる場所をはじめ、共用のレクリエーションルームやリハビリルームを充実させている施設もあります。施設ごとに設備は異なり、利用者のニーズや費用に応じてさまざまなバリエーションがあるので、調べたり見学したりすることをおすすめします。

住宅型有料老人ホームにかかる費用は?

ここからは、住宅型有料老人ホームにかかる費用を解説します。住宅型有料老人ホームにかかる費用は一般的に、「入居一時金」と「月額利用料金」の2つがあります。それぞれ具体的見ていきましょう。

老人ホームの費用を説明される高齢夫婦

入居一時金
入居一時金とは、入居する際に支払う家賃の前払金のことです。想定居住年数分の家賃を前払いし、想定期間を満たさず退去する場合は残った分の金額が返還されます。

入居一時金の金額は施設によって幅広く、入居一時金を設けていない施設もあれば、数千万円までかかる施設もあります。入居一時金が発生しない場合は、代わりに毎月家賃の支払いが発生します。入居一時金の扱いは施設ごとに異なるので、手持ちの資金や今後の生活費を考えながら自分に合った支払い方法の施設を選ぶとよいでしょう。

月額利用料金
月額利用料金とは、月々かかる施設での生活費のことです。金額は、入居一時金をいくら支払ったかによっても変わってきますが、数万円~数百万円までと施設によって幅広い差があります。また、設備のグレードやサービスの充実度によっても金額が大きく変わりますよ。一般的には、10万~30万円程度が相場です。

月額利用料金の内訳は主に以下になります。

・家賃(入居一時金で支払っていない分)
・管理費
・食費
・水道光熱費
・生活支援サービス費
・そのほかの費用(介護サービス費、医療費など)

ただし、入居一時金として想定居住年数分の家賃を前払いしている場合、月々の家賃は不要です。また、水道光熱費は管理費として含まれている場合と部屋ごとに徴収される場合がありますよ。介護サービス費や医療費は使った分だけ負担することになります。詳細な項目と料金設定は施設に確認しましょう。

ほかの施設とはどう違う?

住宅型有料老人ホームと似たタイプの施設に、「ケアハウス」や「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」があります。検討するにあたり、これらについてもきちんと知っておきたいですよね。ここからは、住宅型有料老人ホームとケアハウス、サ高住それぞれの違いをご紹介します。

ケアハウス(軽費老人ホームC型)との違い
ケアハウスは、軽費老人ホームC型とも呼ばれ、住宅型有料老人ホームと比較すると安い金額で生活支援を受けられる施設です。入居対象者や提供サービスにより、一般型ケアハウスと介護型ケアハウスの2つに分けられます。ケアハウスは住宅型有料老人ホームと似ていますが、入居条件や特徴は異なります。以下の表で詳しく見てみましょう。

主な入居条件 主な提供サービス 初期費用の目安 月額料金の目安
住宅型有料老人ホーム 60歳以上
自立~要介護
・食事の提供
・洗濯や掃除などの家事
・健康管理
・見守り
・レクリエーション
・生活相談など
~数千万円程度 10万~30万円程度
一般型ケアハウス 60歳以上または
夫婦のどちらか一方が60歳以上
自立~軽度の要介護者
・食事の提供
・洗濯や掃除などの家事
・健康管理
・見守り
・生活相談
~30万円程度 6万~十数万円程度
介護型ケアハウス 65歳以上
要介護1以上
上記に加え、
・入浴、排せつ、食事などの介護
・医療ケア
・リハビリ
~数百万円程度 6万~20万円程度

ケアハウスは、身寄りがない、家族による支援が受けられないなど生活に不安のある人を対象に地方自治体や社会福祉法人が運営していることから、料金は割安に設定されています。一方、住宅型有料老人ホームは民間企業によって運営されているので、ケアハウスと比べると高めになる傾向があります。

詳細な条件やサービス、料金は施設によって異なるので確認してみてくださいね。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)との違い
サービス付き高齢者向け住宅は、サ高住とも呼ばれ、バリアフリー対応の賃貸住宅です。介護が必要になった場合、外部の介護サービスを利用する点は住宅型有料老人ホームと同じですが、サ高住と住宅型有料老人ホームには明確な違いがありますよ。以下の表で詳しく見てみましょう。

契約形態 主な提供サービス 料金
住宅型有料老人ホーム 利用権方式 ・食事の提供
・洗濯や掃除などの家事
・健康管理
・見守り
・レクリエーション
・生活相談など
~数千万円程度の初期費用
10万~30万円程度の月額利用料金
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) 建物賃貸借契約 ・安否確認
・生活相談
家賃の2~4ヶ月分程度の敷金
10万~30万円程度の月額費用

サ高住と住宅型有料老人ホームの大きな違いは、契約形態です。住宅型有料老人ホームは、居住部分と介護や生活支援等のサービス部分の契約が一体となっている利用権方式の契約です。一方、サ高住で結ぶのは、通常の賃貸物件と同じ賃貸借契約です。

また、サ高住には、一般的にレクリエーションサービスは用意されていない傾向があります。充実したレクリエーションの提供は、住宅型有料老人ホームの特徴ですね。

レクリエーションを楽しむ入居者たち

ポイントを押さえて納得できる施設選びを!

ここまで住宅型有料老人ホームの基本的な知識やほかの施設との違いについてご紹介してきました。入居を本格的に検討するにあたり、住宅型有料老人ホーム選びは以下のポイントを押さえるとよいですよ。

・ホームの雰囲気が合っているか
・住環境が合っているか
・希望するサービスが提供されるか
・介護や医療が必要になったときの対応はどうか(近隣の介護サービス事業者の状況)
・家族は会いに行きやすいか

住宅型有料老人ホームは、設備のグレードやサービスの充実度は幅広くあり、入居費用も施設により大きく異なります。気になった施設は見学を重ねて慎重に検討するのがおすすめです。

老人ホームに入居した高齢夫婦

住宅型有料老人ホームは、老後の暮らしをより豊かに充実させるライフスタイルの1つです。ポイントを押さえつつ、本人の身体の状態や生活スタイル、経済状況をよく考えて、納得のゆく施設に決めましょう!

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三井不動産株式会社 ケアデザイン室

監修
三井不動産株式会社 ケアデザイン室

三井不動産グループが培ってきた住まいと不動産に関する総合力・専門性を生かし、豊かな老後を過ごすためのお手伝いをするとともに、福祉の専門職が豊富な経験に基づいたコンサルティングを通して高齢期のさまざまなお悩みにお応えしています。