【二子玉川】あの街ガイド Vol.3

記事カテゴリ 首都圏 東京23区
2018.10.29

「いつか住みたい街」の魅力を意外な観光名所とスポットからピックアップ。リハウス世代のインフルエンサーと共にガイドする本連載。住民でないと知り得ない、住民になれた日には足繁く通いたい知られざる街の表情を探して、住民気分で1日散歩。VOL.3はakaneさんと行く二子玉川。

東急田園都市線と東急大井町線が乗り入れる二子玉川は、様々な住みたい街ランキングで必ず登場する人気エリア。特急に乗れば、渋谷から最速10 分と少し、という驚くほどのアクセスの良さ。さらに街のシンボリックなデパートである高島屋や、二子玉川蔦屋家電を筆頭に最新のカルチャーや食が楽しめる二子玉川ライズなど、話題のショッピングスポットが並ぶ洗練された街並みも魅力だ。しかし、その一方で意外と知られていないのが、史跡等が楽しめる文化の薫り高いエリアという事実。駅前からちょっと足を伸ばすと、そこには新しい風景と知らなかった散歩道が広がっている。

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深い森に鎮座する国宝の数々
「静嘉堂文庫美術館」

作品名 国宝 曜変天目(「稲葉天目」) 南宋時代
2019年4月13日(土)~6月2日(日)「日本刀の華 備前刀」、2019年11月2日(土)~12月15日(日)「名物裂と古渡り更紗(仮題)」展で出品予定。

「ここが東京都内なんですか?」と akane さんもびっくり。まるで森のような木々が茂る坂道を登ること数分。目の前に広がる丘陵の上に建つのは大正 13 年建築の文庫と平成4年竣工の美術館からなる、静嘉堂文庫美術館だ。岩﨑彌之助、小彌太父子二代が集めた和漢の古典籍や、版本、浮世絵が文庫に。そして世界に三碗のみ存在するという国宝・曜変天目を筆頭に、茶道具や琳派作品をはじめとする国宝や重要文化財を多数含むコレクションが美術館に収蔵される。今日も遠方から大人たちがこぞって足を運んでいる。「貴重な美術品が目の前で楽しめるのはもちろんですが、タヌキも現れるという深い森を散策するのも楽しい。1 日かけてゆっくり楽しめますね」(akane さん)。実際地元の方々 の散歩コースとしても知られ、この日も敷地内を愛犬と共に散歩するマダムたちの姿が何人も。皆ここから隣の岡本公園民家園へと抜け、二子玉川ならではの瀟洒なひとときを楽しんでいる様子だ。

〜2018年12月9日(日)まで「幕末の北方探検家」「北海道の名付け親」としての名を知られる〜生誕200年記念〜松浦竹四郎展が開催中。考古遺物のコレクターや北方の事物をまとめた本など多彩な事蹟が楽しめる。

東京都世田谷区岡本2-23-1 静嘉堂文庫美術館
開館時間 10:00~16:30(入館は16:00まで)
毎週月曜日(祝日の場合は開館し翌火曜日休館)。※展覧会期間以外は休館。
T:03-5777-8600(ハローダイヤル)
http://www.seikado.or.jp/

かつての農村風景が目の前に
「世田谷区立岡本公園民家園」

世田谷区の有形文化財1号と指定された旧長崎家の住宅主屋のほか、土蔵や椀木門を復原し、江戸時代後期農家の家屋敷を再現。住宅街の公園脇にひっそりと佇むのが岡本公園民家園だ。「生きている古民家」をテーマにされた主屋は入園料無料で出入り自由。囲炉裏には毎日火が入るその様は、まさに昔話にでてくる風景そのままだ。「わらじや石臼が並ぶ様は、タイムトリップしたみたいで面白いですね。家族で来ても楽しそう」とakaneさん。定期的に開催される民家園教室では、紙漉きや、わら草履作りなど、当時の手仕事に触れることも可能。昔の遊びを楽しみながら、歴史も勉強できる稀有な施設だ。
美術館と民家園。住民気分で、このシークレットな散歩道を回ってみるのも新しい二子玉川の楽しみ方だろう。

東京都世田谷区岡本2-19-1
開園時間:9:30~16:30(元日は10:00~15:30)
休園日:毎週月曜日(祝日の場合は開園し翌火曜日休園)、年末年始(12月28日~12月31日、1月2日~1月4日)。
T:03-3709-6959
http://www.city.setagaya.lg.jp/shisetsu/1213/1265/d00122210.html

目の前に鎮座する潔すぎる鮎。
「鮎ラーメン」

駅前の商店街に店を構えて17年目。まさに大人のラーメンというに相応しいのが、ここ鮎ラーメンだ。飛騨高山出身の店主が「地元の鮎をいろんな人に知ってほしい」と自慢の鮎の一夜干しをラーメンに乗せて提供する。一番人気の鮎まるゴトラーメン(¥1,000)は鮎の出汁を使った塩ベースの澄んだスープに、その名の通り、どん、と鮎が丸ごと乗る圧巻のビジュアル。けれど、その味はあくまでも上品で繊細。しつこさのない、あっさりとしたスープは飲んだ後の〆としてもぴったり、と開店から深夜まで常にカウンターが賑わっている。「ラーメンはもちろん、鮎の出汁で炊かれた焼おにぎりも絶品!」とakaneさん。サイドメニューには、ラーメン店では珍しい同じく飛騨高山の名産品である朴葉味噌や赤かぶも味わえるのがうれしい。

東京都世田谷区玉川3-15-12
営 11:30~14:00(生姜そばのみ)、18:00~翌1:00(鮎ラーメン)、売切次第終了
不定休

衣食住。そのすべてが洗練されモダンな街のイメージが先行する二子玉川エリア。けれど駅から離れること数分。澄み切った空気の向こうに見えたのは驚くほどの緑と歴史を感じさせる圧巻の建造物。またその一方で、駅の路地裏に足を伸ばすとユニークな飲食店が軒を連ねる商店街が広がっていた……。言うなれば「懐の深い街」。それが二子玉川が人々を惹きつけてやまない理由のひとつなのかもしれない。

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訪れた人:akaneさん

千葉県に住まうアイリスト。最近では、化粧品検定2級を受験するなど美容への感度の高さはピカイチ。プライベートでは2歳の女の子のママ。東急田園都市線は「保育園や幼稚園も充実していそうで、住みたくなります!」
Instagram@akane.harada

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