私にとって田町といえば、飲食店の多いオフィス街という印象。住みやすさとはかけ離れた街のイメージを持っていました。

しかし調べてみたら、実は田町は緑が多く、自然の豊かな街なのだそう! よく考えたら私は西口側の駅周辺しか知らず、田町のほんの一部しか知らなかったのです。

さらに聞くところによれば、小学校や大学などの教育施設や、スーパーも充実していて、子どもの教育にも手厚い街なんだとか。
今回はその情報が正しいかを確かめるため、街を探索し、レポートしていきます。

【田町の基本情報】

駅名:JR京浜東北線・山手線「田町」駅
ランドマーク:芝浦アイランド

■東京駅へわずか10分!どこへ向かうにもアクセス良好

田町駅は、JR京浜東北線と山手線が通っています。主要な駅へのアクセスもよく、新宿駅までは乗り換えなしで25分、東京駅まではわずか10分です。

さらに田町駅のロータリーからすぐのところには、東京メトロ三田線と都営浅草線が通った三田駅があり、こちらも利用可能。多くの路線が通る大手町駅や羽田空港へも電車1本で移動でき、通勤や出張にも便利です。

田町駅周辺には都営バスやお台場レインボーバス、港区が運営する「ちぃバス」の乗り場も。バスを使えばお台場エリアへもすぐなので、週末のお出かけやお買い物にも重宝しそうです。

そして駅西口を出て目の前には、神奈川と日本橋をつなぐ第一京浜(国道15号)が。あらゆる交通網が発達した田町は利便性の高い街と言えそうです。

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■オフィスや飲食店がつらなる賑やかな西口

田町駅の出口は西口と東口の2つです。まず、三田方面に向かう西口を歩いてみましょう。

こちらはビルが立ち並び、まさにオフィス街という雰囲気。交通網が優れている田町は大手企業や外資系企業のオフィスが多く、ビジネスの拠点として発展してきました。

駅近くにある「慶応仲通り商店街」には、昔ながらのお店やチェーン店など多くの飲食店がひしめき合っています。

ちょうどお昼時だったので人通りが多く、活気のある雰囲気。古き良き日本の風景が残った街並みは、散策するだけでも楽しそう。

せっかくなので私も西口エリアでランチをいただくことに。商店街を進み「慶應義塾大学三田キャンパス」付近まで足を延ばして「八百屋×カフェ 和合堂」に入ってみました。

ここでは新鮮な産直野菜や果物のほか、産地の食材を使ったさまざまな製品を販売しています。この日は子どもと一緒に食材を買いに来たお母さんを見かけました。

ペットの入店も可能なので、カフェスペースでは愛犬と一緒にくつろぐ方も。

ランチではおすすめの「沖縄おにぎり&スープ(770円)」のセットを。沖縄おにぎりは種類が選べ、その日の産直野菜を味わえる「本日の具材」をチョイス。

旬の野菜がいっぱい入った具だくさんの味噌汁はヘルシーでボリュームたっぷり! 食後にセットのコーヒーを楽しみながらリラックスした時間を過ごせました。

お腹も満たされ、街歩きを再開。ビジネス街の中にも、いくつかのスーパーマーケットが点在しています。

「マルエツプチ 芝4丁目店」「まいばすけっと芝5丁目」などのスーパーは比較的遅くまで営業しているので、お仕事帰りにも使い勝手がよさそうです。

さらに歩くとにぎやかな雰囲気とは打って変わって、住宅街が広がる静かなエリアが現れました。郵便局や税務署なども近くにあり、普段の生活にも便利そうです。

子育て世帯の強い味方となってくれそうな「みなと子育て応援プラザPokke」も。「子育てひろば」のほか、乳幼児の一時預かりやショートステイを利用できます。

早朝や夜遅い時間帯の預かりも可能なので、共働き夫婦にとって活用しやすい施設でしょう。

今度は、田町駅から第一京浜を南に向かって歩いてみました。第一京浜沿いはオフィスビルが並びます。

15分ほど歩くと、都営地下鉄浅草線と京急本線が乗り入れる泉岳寺駅の交差点に到着。

泉岳寺駅から200mほどのところには、2020年に開業したJR高輪ゲートウェイ駅が。真新しい駅舎が存在感を放っています。2024年には「グローバルゲートウェイ品川」として、複数の高層複合施設の完成が予定されているとのこと。

このエリアもますますにぎやかになりそうですね。

■緑豊かで落ち着いた住宅街の東口

一方、芝浦方面に向かう東口は、西口とはまったく異なる景観が広がります。再開発が進み、駅近くは緑がたくさん。人通りもそこまで多くなく、落ち着いた雰囲気です。

駅直結の商業施設「msb Tamachi(ムスブ田町)」にはレストランや書店、薬局などが入っています。スーパーの「ライフ ムスブ田町店」もあるので、駅からの帰宅時に立ち寄るのに便利。

駅近くには「肉のハナマサ 芝浦店」「ピーコックストア グランパーク田町店」も。スーパーマーケットがあちこちにあるので、どのエリアに住んでいてもお買い物には困らなそうです。

さらに街中には運河が流れ、穏やかな雰囲気。歩いているだけで気持ちのいい街並みです。

少し歩くと、乳幼児の預かりも行なっている「港区立しばうら保育園・あっぴぃ芝浦」がありました。

このエリアは小学校や大学などの教育施設も多く、子どもの成長に合わせた教育環境が整っていると言えます。

芝浦方面へさらに歩みを進めると、芝浦アイランドをはじめとした住宅街が広がっていました。川沿いでランニングをしたり、犬を散歩したりする人の姿も。

開放的な空気が漂っており、ここなら穏やかで落ち着いた暮らしが送れそうだなと感じました。

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■都心に住むなら絶対に田町!住環境の整った大好きな街

最後に、植物を使ったお茶と香水の販売や、講師としての活動も行う「葉っぱ研究所 Folium」代表の村尾佳子(むらお けいこ)さんに、田町の魅力についてお伺いしました。

(以下インタビュー。「 」内は村尾さんのコメント)

――葉っぱ研究所ではどんな活動をしていますか?
「葉っぱ研究所では植物のパワーを生活に取り入れる方法を研究し、オリジナルのお茶や香水の販売を通してその魅力を伝えています。また、法人向けにオーダーメイドの製品を作ったり、講師としていくつかの講座を開講したりなども。

講座ではテレワークをきっかけにお茶の作り方を知りたい人や調香を学びたい人など幅広い方々からお問い合わせをいただいています」

――なぜ田町にお店をオープンしたのですか?
「もともと青山でお店をスタートしたのですが、どうしても田町に移転したくてその機会をずっと狙っていました(笑)。実は田町は学生時代から縁があって、気に入っていた街なんです。5年前に近くの芝浦に引っ越したくらい、ずっと田町への熱い想いがありました。

ここは自然豊かなところが魅力だと感じています。川辺が近く、春は通りの桜並木が美しいですよ。景観も素晴らしくて、普段生活していると優雅な気持ちに浸れます。

今までいろいろな街に住みましたが、田町はもっとも治安がいい街。夜もとても静かですし、街自体もゴミが少なくキレイです」

――昔と今の変化は?
「再開発で東口側は雰囲気が変わりましたね。駅前に『msb Tamachi』ができて、より便利になったと思います。スーパーや大きい本屋さんもあって、日常生活は田町で完結できてしまいます。

この辺りはスーパーが多いですが、おすすめは『肉のハナマサ』です! 業務スーパーならではのリーズナブルさで、港区の物価の高さをそこまで感じません。

街ではファミリーをよく見かけますが、交通の便のよさから共働き夫婦が多いように感じます。ここなら羽田空港にも1本でアクセス可能なので便利ですよね。私は仕事柄、麻布方面に行くことが多いですが、ちぃバスも活用しています。お休みの日は船を使ってお台場に足を延ばすことも。

まったく不便のない生活を送れる田町は、もう他の街には住めないくらい快適! 都心に住みたい人にはぜひ勧めたい街です」

■共働き夫婦も住みやすい、便利で落ち着いた街

実際に歩いてみて、田町の印象はがらりと変わりました。

都心の街にしては自然が豊かで、子どもにとって便利な施設もたくさん。山手線沿線という利便性を持ちながら、ここまで住環境が優れた街はそう多くないように思います。

田町は子育て世代にぴったりの街ということは間違いなさそうですね。共働きのご家庭から住みやすい街を聞かれたら、真っ先におすすめしたいくらい田町は魅力的な街でした。

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大瀧亜友美(おおたき あゆみ)

山形出身で、東京在住歴は約10年。未だにお上りさんのようにあちこちの観光地を訪ねては、素敵な町探しにいそしんでいます。好きな街は、落ち着いた雰囲気のあるローカルな町。
Twitter:https://twitter.com/writerotaki04