横浜市の中でも鎌倉寄りに位置する港南台。
もともとは山だった場所を切り拓いてつくられた緑豊かな住宅街で、なんとホタルが見られる川まであるのです。その自然の豊かさから、「横浜のチベット」という異名もあるのだとか。

さらには、地域の有志がサポートを行なうなど、子育てに積極的な地域のようです。首都圏にあって、自然とともに子育てができる街。うん、理想的。

実際に街を歩き、お母さんたちの声を聞いたところ「子どもたちの楽園」とも呼べるようなこの街の魅力を知ることができました。

【港南台の基本情報】

駅名:JR京浜東北・根岸線「港南台」
ランドマーク:上郷市民の森

■大船駅まで7分。環状3号線・鎌倉街道が交差していて車での移動も便利!

JR根岸線が乗り入れる港南台駅。
横浜までは乗り換えせず、23分とアクセスも良好です。また、根岸線は京浜東北線に接続するため、東京駅まで乗り換えせず1時間ほどで出ることができます。
通常は各駅停車のみですが、9時〜14時は上り(横浜、東京)方面のみ快速も停車します。通勤にはありがたいですね。

駅まわりに10以上の団地がある港南台。そのため、バスのルートや本数が多く、朝から深夜まで運転しているのも特徴です。港南台の街を巡る循環バスが頻繁に行き来しているので、街の中での移動がしやすいのも嬉しいところ。

駅前ロータリーからは羽田空港直結のバスも出ているので、出張が多い方などは重宝しそう。

さらに、港南台は駅のすぐ近くに環状3号線や鎌倉街道など、大きな道路が交差しているので車での移動も便利です。
港南台ICや朝比奈ICの入り口が近いので、横浜方面にも逗子方面にも簡単にアクセスできます。

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■複合モールに大型スーパー。ショッピングスポットが充実した駅まわり

港南台駅前には、大型スーパー「イオンフードスタイル港南台店」、複合モールの「港南台バーズ」、そして百貨店の「港南台タカシマヤ」の3つの施設が並んで建っています。
※港南台タカシマヤは2020年8月で閉店予定。

「イオンフードスタイル港南台店」には、100円ショップのダイソーやヤマダ電機、バーズにはドラッグストアや各種お惣菜屋さんが充実。そして「港南台タカシマヤ」にはインテリアのニトリが入っています。

「港南台バーズ」の裏手側には、郵便局や塾、クリニックなどが入ったビルがあり、さらにその先には総合病院である「済生会横浜市南部病院」があります。

もともと山だった場所を開発した街だからでしょうか。生活に必要なあらゆるものが、高台にある駅前にギュッと凝縮されていることがわかります。

トンネルから顔を出す電車も、なんだか風情があっていいですね。自然が豊富で、四季の移ろいを感じられそうです。

駅から下っていくと閑静な住宅街が広がります。少し歩くといくつか団地も見られました。

住宅街の中には、地元で愛されるレストランがひっそりと営まれています。お店から出てきたお母さんとお子さんの楽しげな声に誘われて、ビストロ風レストラン「HARAPEKO(ハラペコ)」でランチをいただくことに。

「HARAPEKO(ハラペコ)」は、ホテルで20年間フレンチシェフとして腕をふるった植田さんがオープンしたレストランで、港南台に店を構えてもう23年目になるそうです。

こちらは「本日の魚料理+デザート」 (1,500円)スズキのムニエルに、タラゴンというスパイスが利いた濃厚なブラウンソースが相性抜群。こんなにおいしいフレンチがランチでいただけるなんて……。

こちらのお店、テレビや雑誌などの取材のオファーも多いそうなのですが「地元のお客さんが入りにくくなってしまうから」という理由ですべてお断りしているそう。今回は「港南台の街の活性化に貢献できるなら」ということで特別に撮影させてもらうことができました。

「のどかないい街ですよ。昔から住んでいる人が多いから治安もいいし。最近は子ども連れの家族や妊婦さんも多いね。なんでも、うちでご飯を食べると元気な子が生まれる、なんてジンクスもあるみたいで」とオーナーシェフの植田さん。その言葉を受けて、港南台への愛を強く感じました。

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■子どもの想像力を最大限に生かす、ユニークな遊び場

「HARAPEKO(ハラペコ)」のシェフ、植田さんのお話にもあったように、最近は若い子ども連れのファミリーが増えつつある港南台。そんな港南台では、地域ぐるみで子どもをのびのびと育てようという取り組みも活発に行なわれています。

その取り組みのひとつに、駅から徒歩5分の「港南台中央公園」で、地域のボランティアによって運営されている子どもたちの自由な遊び場「港南台生き生きプレイパーク」があります。

「子どもは既製の遊び道具を使うよりも、自分たちで想像して遊ぶほうがずっと楽しい。あなたも小さい頃ホウキでチャンバラしたり、毛布やダンボールでおうちを作って遊んだりしたでしょう?あれダメこれダメと制限するのは子どもにも親にもストレスです。家庭や保育園ではなかなか難しいかもしれませんが、ここでは、なんでも、好きなように遊んでいいんです」

そう話してくれたのは、プレイリーダーの松本さん。
(プレイパークではれんこんさん、と呼ばれているそう)

松本さんの言葉通りプレイパークでは、水遊びも楽しめるし、かまどでいろいろなものを焼くこともできるそう!ホースで無邪気に遊ぶ、小さな子どもの姿も見られました。

さらに、広場には手作りのターザンロープやハンモック、ブランコがあり、裏の竹林の中には秘密基地もあります。こ、これは子どもの楽園……!

プレイパークの基本は「自分の責任で自由に遊ぶ」こと。そしてその場にいる大人たちの気配りがあることで、子どもたちが「やりたいこと」にチャレンジできるのです。

大人も手作り遊具に乗って遊ぶことができます。松本さんが高くブランコを漕いでいると、子どもたちから歓声が上がっていました。

子どもの自由を大人が有志で守っている、なんとも素敵な遊び場。裸足になって楽しそうに遊ぶ子どもたちを見て、私も子どもの頃にこんな遊び場が欲しかった!と心から思ってしまいました。

さらに、中央公園から徒歩5分ほど歩いたところにある「港南台北公園」には子どもたちが集まるログハウス「どんぐりハウス」があります。
中には網でできた階段などのアスレチックや読書室があり、雨の日でも子どもを遊ばせることができます。

港南台駅からバスで少し行くと大自然を体感できるスポットも。
「上郷市民の森」は、ちょっとしたトレッキングが楽しめるスポット。6月頃にはホタルも見られるそうです。

自然と触れ合いながら、のびのびと遊べる公園が充実した港南台。子どもを健やかに育てる環境が整えられているのも、この街の魅力ですね。

■治安もいいし、お母さんが歩くのにもやさしい街です

ここまで街を歩いてみて、「子育てするなら港南台!」という気持ちがすっかり高まってしまいました。最後に、実際に子育てをしているお母さんにも話を聞いてみることに。港南台に引っ越してきて3年、1歳5ヶ月の息子さんを育てる森田奉子(もりた ともこ)さんに街の魅力を尋ねてみました。

(以下インタビュー。「 」内は森田さん)

――森田さんはなぜ港南台に引っ越してきたんですか?
「もともと職場が浜松町にあったので、1本で出られるところで探していました。ほかにも候補があったんですが、街を見て港南台が一番便利そうだなと思って」

――実際に暮らし始めてみて、この街はどうですか?
「買い物しやすいですよね。私はよく駅前のバーズ内にあるスーパー『相鉄ローゼン』を利用するんですが、23時30分まで営業しているので便利だし、夜遅くても街が明るいので治安の面でも安心です。あと、歩道が広いのでベビーカーを押して歩きやすいんですよ

――たしかに。子育てしやすそうな街だなぁって思いました。
子どもを遊ばせる場所には困らない街ですよね。公園もそうですが、園庭を開放している保育園も多いんです。再来年から子どもを幼稚園に入れようと思っているので見学がてらいろいろな園をまわっています。あ、あと髙島屋の屋上にも子ども向けのプレイパークがあります。こうやって改めて考えると、いろんな種類の遊び場がありますね」

■ 買い物に便利な駅周辺と、まわりに広がる大自然。子育てするなら港南台で!

生活に必要なものがすべて駅周辺に集まり、一歩中心部を離れれば緑豊かな住宅街が広がる港南台の街。

実際に街を歩き、住む人の話を聞いて確信しました。
「子どもを育てるなら港南台がいい!」

環境的に自然に恵まれているというのはもちろんのこと、地域の大人たちの目によって、たくさんの自由な遊び場が守られているという点がこの街のすごいところです。

何より、印象的だったのが裸足でニコニコ遊ぶ子どもの笑顔。
「引っ越しを検討している友人ファミリーに、この街をおすすめしよう」そんなことを考えながら、この街を後にしました。

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宮島麻衣

雑誌出版社に勤務したのち、ふらりとタイのバンコクに数年暮らし最近帰国。人生において「自分で住む場所を決められる」自由をすごく大切に思っていて、いつも次の理想の住みかを探しながら歩いています。
Twitter:https://twitter.com/miyajimai517