人口約34万人の埼玉県越谷市に位置する街・南越谷。
越谷エリアといえば、新しく開発されたニュータウン「越谷レイクタウン駅」に焦点が当たりがちですが、そのお隣の「南越谷」は一体どんな街なのでしょうか?

調べてみると、東武鉄道伊勢崎線の「新越谷駅」と隣接していて、駅から徒歩圏内には大型のショッピング施設や、広めの公園も充実している様子。この条件だけを聞いても十分に住みやすそうな印象を受けます。

もしかすると、意外に見落としがちな”穴場の街”なのかも。その真相を確かめるべく、街へ繰り出してみました。

【南越谷の基本情報】

駅名:JR武蔵野線「南越谷」駅
ランドマーク:イオン南越谷店

■2駅が隣接し、複数路線が利用可能

▲東武鉄道伊勢崎線「新越谷駅」と隣接。屋根があるので雨の日も安心

JR武蔵野線の南越谷駅は、千葉方面や東京駅まで直通のアクセスが可能です。また、隣接している新越谷駅から東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)に乗れば、つくばエクスプレス、JR常磐線、東京メトロ日比谷線・千代田線が乗り入れている北千住駅まで直通約19分で行くことができます。

さらに伊勢崎線は、群馬県の伊勢崎駅から浅草駅や押上駅まで通じていて、県をまたいだ遠方への移動にも便利です。

電車だけではなく、駅北口・南口のバスロータリーからは市内各地にアクセスできるバスも運行。市内で用事を済ませたいときのちょっとした移動は、バスを使うのも便利そう。

■駅から徒歩圏内に大型ショッピング施設が充実

また、駅から徒歩圏内には大型のショッピング施設も充実。

まずは、隣接する新越谷駅に直結したショッピングモール「新越谷VARIE(ヴァリエ)」。カフェや無印良品など、日常に便利な多数のテナントが入っています。

南越谷駅の南口から歩いて3分ほどの場所には「イオン南越谷店」の姿も。食料品売り場や100円均一ショップなどに加え、6階には「越谷市立図書館南部図書室」も併設し、子ども向けのお話し会などが実施されています。

駅から徒歩10分の場所には、お手頃価格でファッションが楽しめる「ファッションセンターしまむら南越谷店」もあります。日常の衣料品や子ども服を、駅近くで安く調達できるのはありがたいですね。

そのすぐ近くには「安く、おいしく」を掲げた大型スーパー「ベルクス南越谷店」が。3ヵ所の平面駐車場には200台の駐車が可能で、車でのお買い物にも最適。毎週火曜日には88円均一セールもあるそうなので、より安く食料品や日用品を買うことができます。

ほかにも駅周辺には大型スーパーやドラッグストアがあり、さらに南越谷駅から一駅乗れば、国内最大級のショッピングモール「イオンレイクタウン」にも行けるので、お買い物の面では心配無用です!

駅周辺にあるのは、ショッピング施設だけではありません。北口から徒歩5分の場所には地域医療支援病院の「学校法人 獨協学園 獨協医科大学埼玉医療センター」があるため、医療面でも安心感があります。

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■親子で楽しめる憩いスポットや科学を体験できる施設も

ここで、お腹が空いたのでちょっと腹ごしらえ。2019年に駅前にオープンした、コッペパンを中心に取り扱うパン屋さん「リヨン こしがやコッペ館 南越谷店」に立ち寄りました。

こちらの名物は、トッピングを自由に組み合わせられる「付け食コッペパン」。この日は、レギュラーメニューの中から一番人気の「小倉あんマーガリン(170円)」を頼んでみました。

お店にはイートインスペースがあり、パンにぴったりの牛乳やカフェオレなど各種ドリンクも売っています。また、コッペパンを頼んだ人にはホットコーヒーが1杯無料で付いてくるという太っ腹なサービスも! ふわふわなコッペパンの生地と、あんとマーガリンの優しい甘さが、歩いた疲れを癒やしてくれました。

元気をチャージしたあとは、親子で楽しめるスポットを散策。

駅南口から歩いて10分ほどの場所にある「南越谷第一公園」にやってきました。広々とした敷地は一面が芝生になっていて、ピクニックも楽しめます。春にはお花見を楽しむ人で賑わうそうですよ。

滑り台やアスレチックなどもあり、自然に囲まれながら子どもたちが元気に遊ぶ姿も見られました。

また、公園の近くにはコープみらいが運営するカルチャー施設「コープみらい コーププラザ越谷」もあります。こちらの施設は、誰でも自由におむつ替えや授乳ができる「赤ちゃんの駅」に登録されているので、小さなお子さんを連れたお出かけでも安心感がありますね。

そこから6分ほど歩いた先には、月面歩行の疑似体験や科学を使った遊びが体験できる「越谷科学技術体験センター ミラクル」が。子どもが気軽に科学を学べて、大人も楽しめる魅力的な施設です。

施設の目の前には「七左第四公園」が広がっていて、大型の滑り台や遊び心のある恐竜型のジャングルジムがあります。ここも地元の親子に大人気なスポットのようで、たくさんの子どもたちが楽しそうに遊んでいました。

南越谷駅のまわりは、親子で遊べるスポットのバリエーションに富んでいるように感じられました。これなら毎日飽きなそうです。

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■「不自由なく暮らせるし、この街だから理想の空間がつくれた」

最後に、この街をよく知る人にインタビュー。越谷で生まれ育ち、市内に「TOY BOX CAFE」「TOY BOX DINER」の2店舗を運営する小茂田勇馬(こもだ ゆうま)さんに、街の魅力をお聞きしました。

▲生まれてすぐにアメリカに渡ったものの、帰国後も20年ほどこの街に暮らしているそう

(以下インタビュー。「 」内は小茂田さんのコメント)

——この街にお店をオープンされたのはなぜですか?
「もともと雑貨が好きで、雑貨に囲まれた店を開きたかったんです。都内も候補に挙げていたのですが、同じ家賃でも狭くなってしまうし、あまり想像ができなくて。それなら生まれ育った越谷で開こうとなりました。この規模で好きな空間を作れたのは、越谷ならではかなと思いますね」

——お店にはどんなお客さんが来られますか?
「ママさんが多いのと、南越谷・新越谷はターミナル駅で人が集まりやすいということもあって、20~30代の若い方や、他の地域から来られる方もいらっしゃいます」

▲店内には見ているだけで楽しくなる雑貨がずらりと並んでいます

——ファミリーが住みやすそうな街ですよね。
「そうですね、休日は特にお子さん連れのお客さまが多いです。持ち家率が高いという話も聞いたことがあるので、住んでいて不便を感じないのかなと思いますね」

——この街に暮らしていて、一番魅力に感じるところはどこでしょうか。
「生活に不自由しないところです。たまに都内にも出ますが、日用品の買い物は市内で済みますし、軽くお茶をしたいときは『イオンレイクタウン』をぶらりとしています。住人同士でも、“住んでいて困らないよね”って話をしていますね」

■どんな世代にとっても心地よく暮らせる街

▲夏には日本三大阿波踊りのひとつ「南越谷阿波踊り」が開催され、多くの人で賑わいます

街歩きする前から「住みやすそうな要素」はたくさんあることは知っていましたが、街歩きをして実際に目にしてみると、その気持ちは確信に変わりました。

特に子育てしやすい環境を求めているファミリー層には、しっくりくる街なのではないでしょうか。また、駅周辺にはショッピング施設がたくさんあるし、隣駅の「越谷レイクタウン」に足を延ばせば、学生さんなど若い方も飽きることがなさそう。

南越谷は、幅広い世代の人が、ほどよく楽しさと利便性を感じながら暮らせる、そんな街だと思います。

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稲垣恵美(いながき えみ)

北海道で出版社に勤務したあと上京。まずは錦糸町というなかなかディープな街に住み、現在は埼玉県に居住。好きな街は、下町の人情があるところと、憩いの場所があるところ。素敵な街をみなさんに共有したいお散歩ライター。
Twitter:https://twitter.com/emily83601992