迷子になりそうなほど広い地下街、多くの人が行き交うスクランブル交差点、SNSで話題のトレンドショップの数々。大型デパートが建ち並ぶ大津通(おおつどおり)は、今日も活気に満ち溢れています。

名古屋の代表的な繁華街である「栄(さかえ)」は、昔も今も、名古屋民の“憧れ”が詰まった場所。いつ訪れてもきらびやかな印象です。

「栄に行けば、なんでも揃う、なんでも楽しめる」

そんな“遊びに行く街”のイメージが強い栄ですが、意外と公園などの自然も豊かで、家族と過ごせるスポットも豊富。暮らす街としても魅力的なのではないかと思うのです。

そこで、よく晴れた休日の朝、街歩きを決行! 遊びではなく、暮らしの視点から栄の魅力を見つめてみました。

【栄の基本情報】

駅名:名古屋市営地下鉄東山線・名城線 「栄駅」、名古屋鉄道瀬戸線「栄町駅」
ランドマーク:名古屋テレビ塔、オアシス21

■複数路線の地下鉄とバスが集結!ストレスフリーなおでかけをサポート

名古屋の中心に位置する栄は、交通の利便性が抜群。名古屋市営地下鉄の栄駅には東山線・名城線が乗り入れており、地下街を介して接続する栄町駅からは名鉄瀬戸線、徒歩4分の場所にある久屋大通駅からは名古屋市営地下鉄桜通線が利用できます。

地下鉄を利用すれば、名古屋駅までは5分という近さ。路線を使い分ければ、名古屋市内のほとんどのエリアへ楽にアクセスできます。

栄駅につながる複合施設「オアシス21」には、バスターミナルが設けられており、名古屋市内の大部分をカバーする市バスが運行。愛知県内の主要都市を回る中距離バスや、名古屋空港・中部国際空港までの直通バス、東京や福岡行きの長距離バスも発着しています。

名古屋市内だけでなく、愛知県全域、県外へも気軽にアクセスできるため、通勤はもちろん、休日の遠出も楽になること間違いなしです。

■暮らしに必要なものは何でも揃う!歩くだけで楽しいショッピング街

栄は、名古屋でも随一のショッピング街。栄駅には6つの地下街があり、日本でも有数の規模を誇ります。

レストラン、パン屋、ドラッグストア、アパレルなど様々なジャンルの店舗が軒を連ね、ここだけでも生活に必要なものはある程度揃ってしまいます。雨の日の買い物もグッと楽になります。

栄駅から徒歩10分弱の場所には、名古屋のグルメスーパー「NAGOYA Kitsch et Bio(ナゴヤ キッチュ エ ビオ)」があります。とにかく品揃えが豊富な同店には、一般的な食材はもちろん、地元食材にこだわったパンや添加物の使用を抑えたヘルシーな惣菜なども。

単に安いだけでなく、体に優しい食材を提供してくれるお店は、食卓のお守り的存在ですね。

栄駅から大津通を南下すると、堂々と立ち並ぶのは大型ショッピングビルの数々。「名古屋三越ラシック店」、「名古屋PARCO」、「松坂屋名古屋店」などが近距離に集まっているので、はしごするのも簡単。多くの人で溢れる活気ある通りは、ぶらぶらするだけでも楽しいです。

歩き疲れたので、おしゃれなカフェで休憩を兼ねてランチタイム。大津通から西の方向へ徒歩5分ほどの場所にある「CAFE FLOW」へ。

ソファ席が充実した店内は、小さな子どもを連れたお母さんの姿もちらほら。どの席もスペースが広く、荷物が多くても安心です。

ランチメニューは週替わりです。今回選んだのは、「鶏の唐揚げ 甘辛ごまダレ(970円)」と「欧風チキンカレー(970円)」。どのメニューにも自家製のデリが1〜2種類つき、ドリンクバーまでセットに。このボリュームには男性にも大満足!

プラス400円のデザートセットで、お店自慢の「NYチーズケーキ」も注文。濃厚な味わいながら、チーズのほのかな酸味がスッと溶けるような後味の軽さがクセになる一皿でした。

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■心と体を癒やすサウナ。キッズスペース完備で、家族に優しい店舗設計

美味しいランチでお腹を満たし、街歩きを再開!「CAFE FLOW」からほど近くに、地元メディアでも話題のサウナ店「SaunaLab(サウナラボ)」を発見。

サウナの本場であるフィンランドの様式を意識した店内は、木の温もりを感じる落ち着いた装い。

男女両用や女性専用、完全個室の瞑想サウナなど、バラエティ豊かで本格的なサウナを楽しめるほか、Wi-Fiやコーヒーも無料で利用が可能です。

キッズスペースも完備されているので、ファミリーで訪れることも可能。カフェやライブラリー、ワークスペースまであるので、そのときの気分に合わせて充実した時間を過ごせそうです。

■緑と芸術を心ゆくまで堪能。家族で楽しめるスポットが充実

都会色の強い栄ですが、自然と触れ合えるスポットも意外と多いのです。栄駅から南北に広がる「久屋大通公園(ひさやおおどおりこうえん)」では、週末になると大規模なマーケットイベントやお祭りが代わるがわる開催されます。芝生の上でシートを広げながら、ピクニックを楽しむ家族の姿を見てほっこり。

駅の南西には、緑豊かな「白川公園」がお出迎え。春には桜、秋には紅葉が辺りを彩り、四季折々の風景を心ゆくまで味わえる場所です。遊具で元気に遊ぶ子どもたちや、ベビーカーを押しながら散歩を楽しむ夫婦も。

ここが都会の中心であることを忘れてしまうほど、穏やかな時間が流れています。

公園の近くは、閑静なマンション街になっています。この辺りは人ごみも少なく、目と鼻の先に自然と触れ合えるスポットがあるため、落ち着いた暮らしを送れそうです。

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■「常に新しい発見があり、長くいても飽きない街です」

最後に、栄近くのフォトスタジオに勤務し、カメラマンとして名古屋市内の様々な街をレンズ越しに見てきた山口タクトさんに、栄の印象や魅力について伺いました。

(以下、インタビュー。「 」内は山口さん)

—— 栄の印象を教えてください。
「老若男女問わず、幅広い世代を受け入れてくれる寛容な街だと思います。若い方は買い物や娯楽を楽しみ、白川公園や久屋大通公園では、子どもたちが元気良く遊ぶ。ミドル層以上の方も、モーニングをしたり、誰かへの贈り物を選んだり、それぞれの定番を持ちながら何歳になっても楽しんで過ごせる街だと思います」

—— 山口さんは、カメラマンとして名古屋市内の様々な街を見てきたと思います。他の街と比べ、栄ならではの魅力は何でしょう?
「都市部でありながら観光地としてではなく、地元目線で街が作られている点でしょうか。栄のお店の方々とお話すると、地元の人たちとの関係を大切に商売をしている方が多い印象です。街の至るところに緑や花が飾られているのも、ここで暮らす人たちを想ってのことかなと」

—— 名古屋市の中でも、あえて都会である栄に住むメリットは何だと思いますか?
「便利なのはもちろん、常に新しい発見と出会えるところですかね。栄は名古屋の中でもトレンドがいち早く取り入れられる街ですから。長く住んでもきっと飽きないと思いますよ」

—— 山口さんのお話を聞いていたら、栄に住みたくなってきました……。
「それは嬉しいです(笑)。栄は2027年の名古屋駅リニア開通に向けて、テレビ塔やオアシス21付近を筆頭に建築ラッシュが予定されています。これから栄に住む人は、それも含めて“楽しみ”に変わっていくと思います」

■都会の便利をそのままに、心と暮らしに「余白」を生み出してくれる街

この記事を書くまで、私の中で「栄はオシャレをして遊びに行くところ」というイメージしかありませんでした。ところが、いざ暮らしの視点から街を散策すると、新しい発見の連続!

子ども連れに優しいカフェ、家族で楽しめる娯楽スポット、季節の移ろいを感じられる公園。この街には日々の生活に「うるおい」を与えてくれるものが、想像以上にたくさんあるのです。

「栄で暮らしてみるのも、面白いかもね」

家に向かう電車のなか、夫とそんな会話をしながら帰ったのでした。

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なかがわあすか

フリーペーパーの企画営業へ経て、フリーランスへ転向。名古屋と東京の複数メディアで執筆を始める。主な執筆領域はビジネス、ライフスタイル、スポーツ、グルメなど。興味のあるテーマは、ウェルビーイング。
Twitter:https://twitter.com/asupon0609