東京に縁がある人なら、多くの人が知っているであろう学芸大学の街。
「住みやすい」「便利」「楽しい街」などポジティブな口コミにあふれた人気の住宅街です。

人気の秘密はなんといっても、駅の東西に広がる活気あふれる商店街。

渋谷まで電車で10分かからない都心に位置しながら、駅まわりに商店街が6つもあり、日常のお買い物に困りません。人気のチェーン店や個性あふれる個人店がひしめきあうように並んでいるため、価格競争も激しいのか、同じ東横線沿線の中目黒や祐天寺などに比べると物価も安め。

昔ながらのお店が多いので、街の人同士のコミュニケーションも活発です。改札を出た瞬間から明るくにぎやかなムードを感じることができます。

近年では、商店街のメイン通りだけでなく、路地裏にもセンスのいいお店がどんどん増え、街はますます面白くなっているんだとか。多くの人の心を掴む学芸大学の今を見に行くことにしました。

【学芸大学の基本情報】

駅名:東急東横線「学芸大学」
ランドマーク:学芸大学商店街、碑文谷公園

■渋谷まで10分足らず!どこに行くにも便利な“都心の隣”

学芸大学は東急東横線の駅。急行も停車するため電車の本数も多めです。各駅停車に乗っても渋谷駅まではわずか8分。“すぐ隣に都心がある”立地です。

東横線は東京メトロ副都心線と横浜高速鉄道みなとみらい線に乗り入れていて、原宿や横浜・中華街などにも乗り換えなしの1本で行くことができます。通勤が便利なだけではなく、週末のお出かけも楽しめそう。

また、駅の東口側を目黒通り・西口側を駒沢通り、さらに駅の南側を環七通りと、幹線道路が交差して走っているので、都内を車で動くのにも便利です。

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■駅のまわりは賑やかな商店街。食事にも買い物にも困りません

学芸大学という駅名から、当然学芸大学が近くにあるものと思っていたのですが、1964年にすでに小金井市に移転しており、残っているのは東京学芸大学附属高校のみ。移転後に駅名を変えようという動きもあったようなのですが、すでに「学芸大学」という名前に愛着があった住民が反対し、駅名は変わらずに残ったそうです。

学芸大学駅の改札は1カ所。出て正面すぐのところに「東急ストア 学芸大学店」があります。食材の買い物などはこちらが便利。

学芸大学駅の高架下は、3つのエリアに分かれた「GAKUDAI KOUKASHITA」があります。それらのエリアは、クリーニングなどの生活に便利なサービス店や雑貨店などが並ぶ「Gakudai-Komichi 学大小路」、生鮮食品に総菜、和菓子、ベーカリ―などのお店が並ぶ「Gakudai-Ichiba 学大市場」、飲食店が並ぶ「Gakudai-Yokocho 学大横丁」と分かれています。駅周辺にも様々なお店が立ち並ぶ学芸大駅ですが、高架下を散歩しながら様々なお店を覗いて歩きたいですね。

▲駅の東口を出てすぐの「東口商店街」

▲西口を出ると「西口商店街」

駅を出ても、とにかくお店が充実しているのが学芸大学の街の魅力。

駅の東口を出ると「東口商店街」、西口を出ると「西口商店街」というにぎやかな商店街が広がります。そのほか4つの商店街が交差し、駅のまわりにある6つの商店街はまとめて「学芸大学商店街」と呼ばれています。

“大きな商店街の真ん中に駅がある”というイメージで、どこを歩いても賑やかなので、ときおり自分が今どこを歩いているのかわからなくなってしまうほど。飲食店や青果店、ドラッグストアなどが細い道路沿いにびっしりと並んでいます。

商店街のすぐ横には小さな公園もあります。親子連れが遊んでいるほか、商店街で買ったパンを食べながら休んでいる人の姿も。

セルフサービスでお花を販売しているお花屋さんを見かけ、お店のお母さんとちょっと立ち話。「フラワーメッセージお花屋さん」では最近このセルフ販売を始めたんだそう。

「減ったお花の数とお代がいつもぴったり合うんです。本当にこの街の方は正直者だなと感心しちゃいました」

そう目を細めるお母さんを見て、こちらもなんだか嬉しくなってしまいました。学芸大学、住んでいる方も素敵な街です。

東口商店街を奥の方まで歩いていくと「ありがとうございました〜!」とお客さんを送り出す店員さんの元気な声が。それに誘われて、こちらのタイ料理屋さんに入ってみました。

「タイカフェ・ピーマイ」はタイ人シェフたちがつくる本場のタイ料理が楽しめるお店。小さなお店はお客さんでいっぱいです。

いただいたのは「トムヤムクンらーめん(1,050円)」。ランチにはサイドディッシュのヤムウンセンもセットになります。プラス100円でドリンクが注文できるので、タイミルクティーを。

しっかり酸味と辛味の効いたトムヤムスープは本場の味。一瞬のタイ旅行気分を満喫しました。

■思わず入ってみたくなるセンスのいいお店がたくさん

商店街はメイン通りだけでなく、そこから伸びた路地にまでいろんなお店があり、賑わっています。商店街自体は東京の下町ムードがありますが、なかには思わず目を留めてしまうようなセンスのいいお店も。

こちらは西口商店街の路地裏にある人気のパン屋さん「トラスパレンテ 学芸大学店」。トラスパレンテは中目黒・都立大学など東横線沿線にお店があります。

店内は小麦のいい匂い。おいしそうなパンがずらりと並んでいました。屋内のテーブルやテラス席もあり、イートインすることも可能です。

駅西口から公園通りを歩いていると、女性で賑わうお店を発見。おしゃれなコンクリート造りのこちらのお店はなんと八百屋さん!

店内には色とりどりの野菜やフルーツがきれいにディスプレイされています。こちらの「Chef’s Marche(シェフズマルシェ)」は野菜を1つ1つバラで買うことができるほか、新鮮な野菜をサラダボウルにしてもらって購入できます。

サラダ用の野菜をスーパーで買って、余らせてしまうのはよくあること。こういったお店があると手軽に野菜がとれていいですね。

公園通りを南に歩いて少し行くと「碑文谷公園」に到着します。公園の真ん中には弁天池があり、ボートに乗ることもできます。

この日はお休みでしたが、動物と触れ合える「こども動物広場」やテニスコートもある広い公園です。

遊具が置かれたスペースもあり、親子連れが遊びに来ていました。のんびりベンチに座って池を眺めたり、木陰にシートを敷いてピクニックをしたり、みんなが思い思いに楽しむ憩いの場所となっているようです。

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■「学芸大に住んだ人は、ここから離れられないみたいです」

最後に、学芸大学の街をよく知る人にお話を聞きました。

石田牧子(いしだ まきこ)さんは、今はお仕事の都合で街を出ていますが、18年間もの間、学芸大学に住んでいました。そんなに長い間引っ越しせずに住み続けた、街の魅力とは何なのでしょうか。

▲おいしいものを食べるのが好き、お料理も大好きだという石田さん

(以下、インタビュー。「 」内は石田さんのコメント)

――学芸大学に18年も住まれていたんですね!
「居心地のいい街なので。同じエリア内で引っ越している人も多いですよ。みんな離れられないみたいで」

――たしかに商店街が賑やかで、住んだら楽しそうだなと感じました。
「そうですよね。駅から放射状に道が伸びていて、どこを歩いてもお店がある。この街に住んでいる人はどこかに出かけても帰ってきてからご飯を食べる人が多いようで、飲食店も遅くまで営業しています」

――街の魅力はどんなところだと思いますか?
「品のいい住宅街と、若い人たちがやっているセンスのいいお店が共存しているところですね。グルテンフリーのお菓子屋さんやチーズ専門店など、面白いお店ができるので飽きないです。駅前は商店街なので小さなお店が多いですが、目黒通り沿いに『イオンスタイル碑文谷』もあるので、買い物も便利です」

――住んでいる人はどんな方が多いですか?
「おおらかな人が多いですよ。新しい店の工事現場を見ると「何作ってるの?」と気軽に声をかけたり。豊かな街なので人の心にも余裕があるのだと思います。私もまた学芸大学に住みたいですね」

■東京のいいところを詰め込んだ、住んで楽しい街

▲商店街を抜けると閑静な住宅街が広がる

学芸大学の街を歩いてみて、「一度住んだら離れられない」の意味がわかったような気がします。

商店街にはたくさんの店があり、そこには昔ながらの商店も、渋谷にあってもよさそうなおしゃれなお店も同じように並んでいました。そんな街並みを見ながら歩くのは楽しく、街にたくさんの会話があふれているのも印象的でした。

小さなエリアにギュッとお店が詰まった街は自然に人との距離も近くなるのかもしれません。

学芸大学の人たちが帰ってきてからこの街でご飯を食べる、というのも何となくわかります。ここに住んだら、きっと駅に着いた瞬間に「家に帰ってきた」ような感覚になるのでしょう。ただ交通の便がいいだけではなく、街自体が温かい。そんな魅力がある街でした。

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宮島麻衣(みやじま まい)

雑誌出版社に勤務したのち、ふらりとタイのバンコクに数年暮らし最近帰国。人生において「自分で住む場所を決められる」自由をすごく大切に思っていて、いつも次の理想の住みかを探しながら歩いています。

Twitter:https://twitter.com/miyajimai517