Column / 2022 02,07

【大船】観音様が見守る、活気ある商店街が暮らしの中心にある街

宮島麻衣

雑誌出版社に勤務したのち、ふらりとタイのバンコクに数年暮らし帰国。人生において「自分で住む場所を決められる」自由をすごく大切に思っていて、いつも次の理想の住みかを探しながら歩いています。
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神奈川県横浜市と鎌倉市の境界に位置する「大船駅」。

地名の大船は鎌倉市の町名です。鎌倉の古都中心地や江ノ島にほど近い場所ですが、利用できる路線が多く、東京や新宿・渋谷などにも1時間以内で出られる利便性の良さがあります。

また、観光客も多いエリアでありながらも、大きな商店街があり、食料品や日用品がお手頃価格に入る物価の安さも魅力。

私は大船駅から数駅の鎌倉市内に住んでいるのですが、買い物をするために大船に出ることも多いです。食材の豊富さ・安さはこのあたりのエリアで一番ではないでしょうか。

今回は、大船で暮らすという視点で、改めて街を歩いてみることにしました。

【大船の基本情報】

駅名:東海道本線・湘南新宿ライン・横須賀線・根岸線、湘南モノレール「大船」駅
ランドマーク:大船観音・大船仲通り商店街

■すぐそばに湘南。都心にも1時間で出られる通勤圏内

大船駅は湘南エリアの玄関口であり、ターミナル駅です。JR東海道本線・湘南新宿ライン・横須賀線・根岸線が通り、都心から電車に乗ると大船駅を境に鎌倉・逗子方面と、藤沢・茅ヶ崎方面に分かれます。そのため、大船行きの電車は本数が多く、都心との行き来がしやすいです。

湘南新宿ライン快速に乗れば、横浜まで15分、渋谷まで45分、新宿まで51分。東海道線の快速アクティーなら東京駅まで41分。横須賀線各駅停車でも、品川まで41分、東京駅まで48分と、オフィス街へも1時間以内で通勤が可能。グリーン車で通勤をする人も多いようです。

湘南モノレールは大船〜江ノ島間をつなぐ路線。線路に車両が釣り下がった状態で走る姿はなんともユニーク。停車駅は住宅街が多いので、通勤通学などにも利用されています。

バス路線も充実していて、鎌倉市側(東口)は京急バスと江ノ電バスが、横浜市側(西口)は神奈川中央交通バスが運行。大船駅のまわりは広く住宅街が広がっており、電車の駅がないエリアも多いので、バスを日常的に利用する人も多め。鎌倉方面、藤沢市方面、横浜市戸塚方面の住宅街への足となっています。

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■充実のショッピング施設と、にぎやかな声が行き交う商店街

利用者が多い駅とあって、商業施設も充実しています。南改札を出て、駅に直結しているのが「大船ルミネウィング」。アパレルショップ・雑貨店・書店・飲食店・お惣菜フロアなどがあり、ちょっと立ち寄るのに便利です。駅との連絡口前では、頻繁に催事が開催されているため、そこを覗くのも楽しみのひとつ。

1階には「成城石井 大船ルミネウィング店」、地下にも「ザ・ガーデン自由が丘 大船店」と2つのスーパーがあり、鮮魚店や精肉店も併設されています。オーガニックコーナーなどもあるので、少しこだわった食材を買うのにもよさそう。

笠間口を出てすぐのところには、2021年にオープンしたばかりの複合施設「グランシップ」が。こちらにもスーパーの「ライフ グランシップ大船駅前店」が入っており、ここから徒歩3分ほどのところにも大型のスーパー「西友 大船店」があります。

しかし、大船のお買い物の真の魅力は商店街にあり!

「大船仲通り商店街」は”湘南のアメ横”とも言われていて、安くて新鮮な野菜や魚などがあちこちで売られています。飲食店も軒先に台を出してお惣菜などを販売していて、まるで市場の中を歩いているような雰囲気。

市場直送の新鮮な魚を取り扱う「鈴木水産 大船ジャンボ市場店」。2階の回転寿司屋「豊魚」も安くておいしいと評判です。

私も大船に来るたびに立ち寄るのが「藤野青果」。色とりどりの野菜は安くてボリュームたっぷり! 旬の野菜も揃っていて、オススメの調理法を教えてもらうことができます。こういったコミュニケーションも商店街のよさですよね。

商店街を抜けたところにあるイタリアン「ブロッソ」でランチ休憩をとることに。人気のお店で、商店街まわりに2店舗を構えています。この日は本店へ。

にぎやかなカウンターがいい雰囲気。平日のランチタイムでしたが、お客さんもいっぱいです。

頼んだのは「パスタのAランチ(1200円)」。選べるパスタはナスとベーコンのトマトソースのメランザーネにしました。ランチはパン・サラダ・ドリンク付きで、パスタは中盛りも大盛りも無料でオーダーできます! 私は普通サイズにしましたが、それでもボリュームたっぷり。この太っ腹なところも地元の人に愛される所以なのかもしれません。

■大船の人々の暮らしを守る存在と豊かな自然環境

次は、西口側を散策。
駅の前には「柏尾川」が流れ、北側が横浜市、南側は鎌倉市、そしてお隣の藤沢市へとつながります。

まずは大船のランドマークでもある「大船観音寺」を訪れました。これまで駅からその姿は何度も見ていましたが、実際に参拝するのは初めて。駅を出てすぐの山をせっせと登ります。

高さ約25mの半身の観音様は、優しい眼差しで大船の街を見守っているかのよう。初詣や節分、除夜の鐘等のイベントも年間を通して行われています。

西口側には、大船に暮らす人の安心を守る存在がもうひとつ。

鎌倉市で一番大きな総合病院「湘南鎌倉総合病院」です。日本屈指の高度急性期病院としても知られており、いざというときも安心です。

また、少し駅から離れると、鎌倉らしい自然が広がっています。
駅からバスで15分ほどのところにある「鎌倉中央公園」は野山をそのまま生かしたような自然あふれる公園。1周1kmほどの遊歩道は、途中ちょっとしたハイキングコースのようになっており、散歩にもぴったりです。

遊具も置かれていて、この日はバスに乗って遠足に来ている子ども達が元気いっぱいに遊んでいました。

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■大船の人々の暮らしを守る存在と豊かな自然環境

最後に、大船で暮らす人にインタビュー。鎌倉育ちの古沢圭子(ふるさわ けいこ)さんは、15年ほど前、結婚をきっかけに大船駅の近くに引っ越してきたそう。

今では中学生から4歳まで、3人のお子さんを育てるお母さん。旦那さんとの会社「ゴーゴーラボ」のオフィスも大船に構え、1日の大半を駅周辺で過ごしています。

また、個人の活動として、大船のランチスポットや新店情報をまとめた「大船ランチガイド(ofuna.net)」を運営。日々変わりゆく大船の街の情報をいち早くキャッチしています。

(以下、インタビュー。「 」内は古沢さんのコメント)

――大船をよく知る古沢さんですが、特にオススメのスポットについて教えてください。
「大船は商店街の脇道や裏にも素敵なお店があって、探検するのが楽しい街です。食事をするならオススメなのは、『トラットリア カヴァタッピ』というイタリアン。予約しないと入れないくらい小さなお店なのですが、どのメニューもおいしいです。あとは『ポルベニールブックストア』。今は大型書店も苦しい時代ですが、個人ですごくいいお店をつくっていて、読書会や大船にまつわるイベントなども開催しています。こういったお店があると、気持ちが豊かになりますよね」

▲写真提供:大船ランチガイド

――大船は2つの市の間にありますが、子育てをする上で、どこのエリアに住むのがオススメなどありますか?
「私の家は鎌倉市なのですが、子どもが利用する施設や学校も住んでいる市のところに行くので、横浜市の親御さんとはあんまり交流がないんです……。ただ、鎌倉市の中でも大船駅周辺は保育園も多いし、小学校も学区が細かく分かれているので、どのあたりに住んでも近くに学校があるというのは安心だし、子育てしやすいと思います。公立中学もいい意味で田舎っぽさがあって荒れた雰囲気がありません。高校や大学は都内に出ることもできるので、将来的な選択肢も広いですよね」

――最後に、改めて街の魅力について教えてください
「すべて大船で用が足りることでしょうか。スーパーもあちこちにあるし、少し自転車を走らせれば鎌倉の自然が広がっていて。車がなくてもみなとみらいや江ノ島にすぐ出られるので、週末のお出かけの選択肢も多い。暮らすには本当に十分すぎる街です」

■活気ある人々のふれあいが今もまだ残る街

大船の商店街を歩いていると、あちこちからにぎやかな声が聞こえてきます。

「イカイカイカイカイカ〜イ」とユニークな掛け声で特売品を呼びかける魚屋さん、「ちょっとごめん〜」とお隣のお店にお釣りを借りに行くお姉さん、「この靴は中敷きを入れて履くと疲れないよ」とおばあさんにアドバイスをする靴屋の店主。

どんなに便利でピカピカの商業施設が増えても、きっとこの通りの活気は変わらないでしょう。私も同じ鎌倉市に住んでいますが、大船は「静かな古都」のイメージとは違い、とにかく元気な街。

街に元気をもらった私は、「次の引っ越しは大船かな……」と思いながら、帰路についたのでした。

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