東京都の西部に位置する、JR八王子駅。八王子といえば雄大な自然スポット「高尾山」が有名ですが、その一方で、多摩地区屈指のニュータウンとして発展を続けています。

そんな多方面の魅力を持つ八王子。実は、市が子育て支援にも力を入れていて、待機児童数も年々減少しているそうです(※)。

そんな子育て世代にとって見逃せない情報が満載の八王子。今回は、さらなる魅力を探るべく街を歩いてみました。

※令和2年(2020年)4月28日 八王子市子ども家庭部「保育施設及び学童保育所の受入状況について」より

【八王子の基本情報】

駅名:JR中央本線・八高線・横浜線「八王子」駅、京王電鉄京王線「京王八王子」駅
ランドマーク:八王子オクトーレ

■中央線の各電車を網羅。他県へのアクセスも便利

JR中央本線の「八王子駅」は、各駅停車から快速・通勤快速・中央特快・通勤特快と、中央線のすべての電車が止まる利便性の高い駅です。中央特快を利用すると新宿駅まで直通38分、特急料金を支払えば最短30分でアクセスが可能で、東京駅に行くにも乗り換えは不要。

中央線のほかにも、JR八高線・川越線・横浜線・相模線が乗り入れているので、神奈川や埼玉、群馬など他県へのアクセスにも便利。また、徒歩5分の場所には「京王八王子駅」もあるので、京王線への乗り換えも可能です。

▲駅北口のバスターミナル

▲駅南口のバスターミナル

駅の北口・南口のどちらにもバスターミナルがあり、病院や大学方面へのバスが運行しています。広い八王子市内の移動でも、各所に細やかなアクセスが叶うのはうれしいポイントです。

⇒八王子駅周辺の物件一覧をみる

■とにかく便利! 生活用品がひと通り手に入る駅前

特に電車通勤の方は、駅のまわりにお店が多いと助かるはず。うれしいことに、八王子駅の周辺には商業施設が充実しています。

まずは、駅直結の大型ショッピング施設「セレオ八王子」。地下1~2階にわたる食品フロアや、ファッションに生活雑貨、子ども用品やレストランなど、各ジャンルの店舗がそろいます。

駅の南口には、大型の家電量販店「ビックカメラJR八王子駅前店」が直結。ほかにも「サザンスカイタワー八王子」が直結していて、各クリニックや100円均一ショップが併設されているほか、4階には「八王子市役所 八王子駅南口総合事務所」もあり、住民登録・印鑑登録・戸籍証明などの手続きができます。わざわざ市役所まで行かなくていいのは便利!

また、駅の北口には、ショッピング施設「八王子オクトーレ」があり、アパレルショップやカフェ、チェーン系のレストランなどが入っています。休日も駅まわりで楽しむことができそう。

さらに、北口から徒歩4分の場所には、幅広い生活用品を揃える総合ディスカウントストア「ドン・キホーテ八王子駅前店」もあります。

このように、駅前には様々なジャンルの商業施設が充実しているので、豊かに生活ができそうです。

■商店街や地域住民に愛されるスポットも

ここでランチタイムを取ることにしました。やってきたのは、駅の北口から徒歩5分の場所にある「SOFA&DINE TUBO CAFE(ツーボ カフェ)」

アンティーク調の家具が並ぶおしゃれな雰囲気の店内は、ゆったりとスペースを取っていて、ベビーカーの入店も可能です。お子様メニューも用意されていて、お子様連れに優しいお店。

この日は、ランチセットの「鮭とアボカドの温玉のっけ丼(730円)」のサラダセット(+100円)を注文。セットのドリンクはセルフサービスで、おかわり自由なのがうれしいです。鮭とアボカドの相性ぴったりな丼で、すっかりお腹が満たされました。

お店を出たあとは、八王子で一番賑やかな商店街「西放射線通り商店街(西放射線ユーロード)」を歩いてみました。多くのお店が立ち並んでいて、繁華街の雰囲気があります。車が通らない歩行者専用の商店街なので、安心して歩くことができました。

商店街の途中には、パウダールームや、授乳やおむつ替え等ができる「赤ちゃん・ふらっと」を併設した、誰でも利用できる休憩スペース「八王子宿」の案内図が。お買い物中に気軽に休憩ができる場所があるのは安心できますね。

また、八王子には安産を意味する「子安」という町名があるそうです。街中には、そんな「子安」が付くスポットも点在しています。気になったので、ちょっと立ち寄ってみることに。

ここは、天皇のお后さまの安産祈願のために創建したとされる八王子最古の神社「子安神社」。安産の神社として、地元の方から親しまれているそうです。

駅南口から徒歩10分ほどの住宅街に位置するのは「子安公園」。そこまで大きな公園ではないものの、遊具や自然があり、子どもたちが元気に遊ぶ姿が見られました。

縁起が良い地名なので、街を歩いているだけで心が安らぎました。

⇒八王子駅周辺の物件一覧をみる

■「別の街から来た人にとっては、“第2の故郷”になる街」

最後に、八王子で暮らす方にインタビュー。明治45年に酒屋として創業した建物をリノベーションし、「食・アート・学び」テーマにした地域密着カフェ「町屋カフェ 金多屋(かねたや)」を運営する、株式会社楓設計室の加藤典子(かとう のりこ)さんに、八王子の魅力をお聞きしました。

(以下インタビュー。「 」内は加藤さんのコメント)

——加藤さんが、八王子に暮らし始めたきっかけは何だったんでしょうか。
「私は大阪出身なのですが、結婚を機に八王子に住みはじめ、今は子育てをしながら10年ほど暮らしています。八王子は、私のように別の街から移り住んできた方と、地元の方が半々くらいの割合で暮らしているイメージですね」

——子育てを機に移り住む方も多そうですよね。
「子どものことを考えて、週末遊びに出かけたいとか、広めのお家で暮らしたいと考えている方にとってはすごく住みやすい街なんだと思います。電車で都心にも行けるし、車があれば、八王子インターから横浜や鎌倉、山梨にもすぐに行けるんですよ」

——八王子の魅力はなんだと思いますか?
「歴史のある街なので、大学やオフィス、工場や寺社が多いなど、ニュータウンの一言ではまとめられない魅力がたくさんあるんです。自然も多く、首都農業が盛んなのも世界的に見て珍しいみたいですね。カフェのスタッフさんたちも、口をそろえて『八王子が好き』と言っていますよ。移住して来た人にとっては、“第2の故郷”になる街なんだと思います」

——いろいろな面を持っている街なんですね。
「リモートワークなどで都心に通う機会が減ったり、生活にゆとりを持ちたいと思っていたりするなら、八王子は良い街なんじゃないかな。決して派手ではないけれど、環境が良いし、市街地活性のために頑張っているんです。『金多屋』でも、子育て中のお母さんに働いてもらえる場所を提供したり、ワークショップやイベントの場に使っていただいたりと、日々いろんなことに挑戦しています」

■さまざまな顔を持ち、多彩な魅力がある街

▲駅周辺の道路は広々としていて、車での移動もしやすそう

今回わかったことは、八王子は、歴史や自然がありながらもニュータウンの顔を持つ、さまざまな魅力を持った街だということ。

市や街の方が手を取りあって子育てをしているのが伝わってきて、安心感がありました。別の街から移り住んだ方でも、いつの間にか“故郷”のように感じられる、なじみやすい街なのだと思います。

長く暮らしていける街を探しているなら、多彩な魅力を持つ「八王子」を選んでみるのも良いかもしれません。

⇒八王子駅周辺の物件一覧をみる

稲垣恵美(いながき えみ)

北海道で出版社に勤務したあと上京。まずは錦糸町というなかなかディープな街に住み、現在は埼玉県に居住。好きな街は、下町の人情があるところと、憩いの場所があるところ。素敵な街をみなさんに共有したいお散歩ライター。
Twitter:https://twitter.com/emily83601992