「東京の下町」というイメージが強い、荒川区・南千住。

しかし一歩駅を出れば、そのイメージとの違いに驚いてしまうはず。駅まわりにはファミリー向けの高層マンションが並び、ショッピングモールも充実しています。駅前の再開発によって、南千住は「子育てしやすい街」へと変貌を遂げたのです。

駅の北側には隅田川が流れ、自然豊かな公園もあるなど、子育てしやすい環境が整っており、また交通の面では、利用できる路線も多くオフィス街への通勤も便利。

再開発によりできたショッピングモールと、昔ながらの商店街が共存していてお買い物も楽しいエリアです。若い家族世帯に人気急上昇中の住宅街、南千住の魅力を探ってきました。

【南千住の基本情報】

駅名:JR常磐線、東京メトロ日比谷線、首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス「南千住」
ランドマーク:隅田川、汐入公園

■東京の東側オフィス街へのアクセスが便利

JR常磐線、東京メトロ日比谷線、つくばエクスプレスの3路線が通る南千住駅。
JR常磐線に乗れば上野駅まで5分、東京駅まで15分、品川まで24分。日比谷線を使えば秋葉原まで9分、銀座まで22分、六本木まで32分と、特に東京23区の東側エリアにあるオフィス街へのアクセスが抜群です。

また駅前のバスロータリーからは駅と住宅街、病院などの施設を結ぶ循環バスが運行しているほか、JR総武線錦糸町駅行き、浅草雷門前行きのバスなども運行しています。

■再開発された駅まわりと古くからの下町エリア

南千住が若い家族世帯からの人気を集め始めたのは、ここ10数年のこと。2005年につくばエクスプレスが開通したのと同時に、駅北東部の川沿いエリアが再開発されました。

駅東口すぐのところにあるのが、ショッピングモールの「BiVi南千住」「LaLaテラス南千住」。「LaLaテラス南千住」には大型スーパーのリブレ京成や100円ショップ、家族で訪れやすい外食チェーンなどが入っています。

また、ユニクロ・西松屋・しまむらなどの衣料品も充実。子供服を取り扱う店舗が多いのもファミリー層にとってうれしいポイントです。

LaLaテラスの向かいにあるのが、大型ホームセンターの「ロイヤルホームセンター南千住店」。園芸用品・ペット用品・DIY用品などが揃います。大きなホームセンターは郊外にあることが多いですが、駅前にあるのは便利!車がない方でも気軽に立ち寄ることができます。

ショッピングモールの後ろには、ファミリー向けの高層マンションが建ち並んでいます。生活に必要なものが駅まわりにコンパクトにまとまっているので、暮らしやすそう。

歩道も広く、歩行者と自転車のゾーンが分かれています。子どもを乗せて自転車を利用するお母さんが多く行き来していたので、このように歩道が整備されているのはとても安心。

一方、駅の反対側、西側(三ノ輪駅方面)に向かって歩いていくと広がるのが、昔ながらの住宅街と下町エリアです。

▲荒川総合スポーツセンター

温水プール・体育室・エアロビクススタジオ・トレーニングルーム・卓球場・武道場・弓道場など多彩なスポーツを楽しめる総合スポーツ施設「荒川総合スポーツセンター」や、乳幼児から高齢者まであらゆる世代の区民が交流できる地域コミュニティの場「ふれあい館」など、区が運営する公共施設が充実しています。

また、駅前から三ノ輪方面に歩いて行くと、レトロで味のあるアーケード商店街「ジョイフル三ノ輪」があり、老舗の個人店が軒を連ねます。

パンチの効いたにんにく風味が人気、持ち帰り餃子の専門店「さかい食品」やメンチカツがおいしいお惣菜やさん「とりふじ」も。お買い物のついでにこのようなローカルグルメを試してみるのも楽しそう。

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■健康に気遣った、天然酵母の自家製パンを提供するパン屋さん

「ジョイフル三ノ輪」の近くに、緑がいっぱいのお店を見つけたので入ってみることに。化学調味料や保存料を一切使用していないパンを提供するパン屋&カフェの「むぎわらい」さんです。

いただいたのは「パンの盛り合わせとスープ」のセット(大:1300円・ドリンクはプラス250円)。トースト3種類・プチパン2個・手作りジャムとピクルス、そして野菜がたっぷりのスープがセットになっています。

いろんな種類のパンを少しずつ食べられるなんて幸せ。私が、普段食べているパンよりも中がもっちりとしていて、噛むほどに甘い……! 野菜もたっぷりとれて体にもやさしいランチでした。

■四季を感じられる自然豊かな公園と隅田川

南千住は、駅の北東を隅田川が流れ、広い公園もあり、自然に囲まれた癒しスポットが多いのも特徴です。

南千住駅より徒歩約10分。隅田川沿いにある「汐入公園」は、広場や複合遊具などがある大きな公園です。ちなみに奥に見える建物は小学校。学校の近くにこんなに大きな公園があるなんて、放課後が待ち遠しくなってしまいそう。

遊具も他ではあまり見かけない凝ったものが置いてあるので、子どもたちも大喜び。小さい子から小学校高学年くらいの子まで幅広い年齢の子どもが楽しんでいました。

隅田川沿いは遊歩道がきれいに整備され、ジョギングや散歩にぴったり。すっきりと晴れている日には川向こうに東京スカイツリーも見え、東京都心らしい景観も楽しめます。夏は隅田川花火大会も開催され、多くのひとで賑わいます。

川を見ると気分もリフレッシュしますよね。こういう場所が近所にあるのは大きな魅力だなと感じました。

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■物価が安く老舗の名店が多い、ローカル感満載の楽しいエリアです

最後に、南千住の街をよく知る人に街の魅力をインタビュー。南千住で働く岡野厳樹(おかのげんき)さんは、この街のローカルなところに魅力を感じているといいます。

(以下インタビュー。「 」内は岡野さん)

——南千住の街の魅力はなんですか?
「3つの路線が通っていて利便性が高いのに、家賃やスーパーなどの物価が安いところです。東京駅から直線距離で6kmしか離れていない場所なのに、生活コストが抑えられるというのは魅力的です」

——バスや電車の路線が多いですが、買い物などはどこに行くことが多いですか?
「駅の東口にショッピングモールやホームセンターがあるので、ほとんどの買い物は駅まわりで済んでしまうんですよね。どこかに行くとしたら、まず上野に出ます。上野は乗り換えられる路線が多いので、都内にも地方にもどこに行くのにも便利です」

——南千住の駅は再開発エリアと下町エリアで雰囲気が違って驚きました。
「そうですよね。駅の東側から隅田川にかけてはファミリーで暮らすのには本当に便利だと思います。川沿いの『汐入公園』ではバーベキューもできるし、外で遊ぶのが楽しいエリアです。下町エリアは明治時代からやっているような飲食店や、東京珈琲四天王のひとつといわれる喫茶店『バッハ』などがあり、ローカルなお店を訪ねるのが楽しいです。近所にいろいろな魅力があるので、全然飽きませんね」

■子育てしやすい環境とローカルの楽しさを両得できる街

南千住を実際に歩いてみると、ファミリー層に向けて再開発が行われたことが明確に伝わってきました。

広々とした道路、子どものものがすべて揃うショッピングモール、そして毎日遊びに行きたくなるような公園。学校や病院も近くにあり、こういった場所で子育てするのは心強いはずです。

駅の反対側に行けば、昔ながらの東京下町が感じられる風景が残っていて、近所を探索するのも面白そう。長く住んだらきっとお気に入りのお店が見つかるんだろうなぁという予感がしました。

利便性とローカルの楽しみを両得できる南千住、とても魅力的な街でした。

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宮島麻衣(みやじま まい)

雑誌出版社に勤務したのち、ふらりとタイのバンコクに数年暮らし最近帰国。人生において「自分で住む場所を決められる」自由をすごく大切に思っていて、いつも次の理想の住みかを探しながら歩いています。
Twitter:https://twitter.com/miyajimai517