Column / 2020 04,07

【芦屋】大阪・神戸両方に近く、治安も良い。暮らしを大事にする住民が住みやすさをつくる街

平田提

Web編集者・ライター。
秋田県生まれ。兵庫県在住。クリエイターへのインタビュー、Webサイト構築などをしています。趣味は映画、漫画、Netflixの動画鑑賞、バードウォッチング、お茶、瞑想。
URL:https://tog-gle.com/

芦屋といえば、落ち着きのある高級住宅街として全国的に知られています。
谷崎潤一郎の小説「細雪」の舞台でもあり、この作品には没落しつつある良家の姉妹たちの悲喜こもごも描かれていました。

谷崎自身が芦屋に暮らしたこともあり、芦屋市には谷崎潤一郎記念館もあります。「細雪」の序盤の頃はまだ精道村(せいどうむら)と呼ばれていたそうで、昭和15年にいきなり「芦屋市」になったそう。

▲谷崎潤一郎記念館

もし芦屋に暮らしたら自分はどんな生活を送るのか?
そんな想像をしながら歩いてみました。

【芦屋の基本情報】

駅名:JR西日本東海道本線「芦屋」
近くに通っている路線:阪急電鉄神戸線「芦屋川」、阪神電気鉄道本線「芦屋」
ランドマーク:芦屋川

■大阪まで13分、三ノ宮まで8分と通勤・通学に便利。駅前も買い物充実

JR芦屋は新快速で大阪に13分、三ノ宮までは8分とどちらにも近く、アクセスが良い駅。北側(山側)には阪急芦屋川、南(海側)には阪神芦屋があり、どちらも歩いて12〜15分程度で着きます。

駅前には「いかりスーパー」「明治屋」「パントリー」「スーパーマーケット成城石井」などがすぐ近くに。ざっと見ただけでも生鮮食品は新鮮なものが多い印象でした。

駅前の商業施設「モンテメール」がちょうど取材直前にリニューアルしたばかり。30、40代に向けたイベントスペースやアパレルショップが増え、幅広い層が利用しやすい空間になっていました。デパート「大丸」も併設されています。

また、パン屋さんやスイーツショップなどのお店が駅すぐにあるので、日々の買い物は便利でしょう。

また、駅の北側に三井住友銀行、郵便局、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、南側にはりそな銀行と主要な金融機関が駅近くにあります。お出かけの行き帰りに用事を済ませられそうです。

■南側の並木通りは美味しいスイーツ店やカフェが多く、閑静な住宅街が広がる

駅の南出口を出て、5分ほど南下すると大通り「西国街道(さいごくかいどう)」に突き当たります。信号を渡ってさらに南に歩いていくと、街路樹が植えられた並木通りが。

この並木通りの入り口そばには、2019年1月に摂津本山から移転したという「ピースカレー」があります。スリランカカレーと欧風カレーが有名なお店。以前スリランカカレーをいただいたことがありますが、辛さもありつつも具だくさんで美味しかったです。

並木通りに入って左手には「space R」というお店があります。スパゲティ専門店「RYU-RYU(リュリュ)」が30年以上前に立ち上げたお店で、オリジナルの雑貨やアーティスト・作家さんの作品も販売されています。1階はカフェ、3階はギャラリーになっており、蚤の市や展示会も頻繁に開かれています。

space Rの反対側の道を少し南下したところにある「パティスリープラン」は、朝の開店前から行列ができるスイーツの名店。チョコの質が良くてコスパがいいんです。チョコタルトや焼き菓子が美味しいです。

南側の並木通りは飲食店が多いのですが、繁華街のようなごちゃっとした印象を感じさせません。緑が多く、道が広くて、閑静な住宅街でした。散歩するにもとても気持ちの良い空間です。

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■桜並木で有名な芦屋川沿いは、文化施設も多く治安も良さそう

芦屋の街は西に芦屋川、東に上宮川(かみみやがわ)という2つの川に挟まれています。今回は駅の北口を出て西に、芦屋川の周辺を歩いてみます。

芦屋川にかかる橋はその名も「業平橋(なりひらばし)」。
川沿いの通りは「業平さくら通り」、周辺の地域は「業平町」と、地名にも「業平」が使われています。平安時代の恋愛小説「伊勢物語」の主人公(のモデル)とされる在原業平がこの芦屋あたりに住んでいたらしいことから、その名が付けられたそうです。

業平に谷崎と、どこか文学に縁のある街ですね。

芦屋川は桜の名所として知られているので、春には橋を散歩したり川沿いでお花見をしたりするのも楽しそうですね。

芦屋川の東側にはカヌレが有名な「テラス ダニエル」や、オリジナルの布や手芸素材、雑貨などを扱う「CHECK&STRIPE」など、スイーツや雑貨店もたくさんあります。

西の川沿いにはコンクリート打ちっぱなしの「芦屋市民センター」があり、音楽の演奏会や会議・イベントなどで市民が利用できる「ルナ・ホール」も併設されています。

ルナ・ホールから北に5分ほど歩いたところにある「俵(たわら)美術館」は、全国でも珍しい「矢立(やたて)」という、筆と墨を携帯するための江戸時代の文具がおよそ1500点展示されています。

芦屋市には厳しい景観条例があるため、新しい建物を建てる際、審査に通らないといけないそうです。電柱の地中化も進められているそう。

それもあってか芦屋川の周辺はとても見晴らしが良く、心地よく歩くことができました。通り沿いに「月若公園」など家族で遊べる公園もあります。

街の人の声を聞くと、芦屋の周辺は夜も静かで治安も良いそうです。住んでいる方たちが街の景観や環境の維持に協力して取り組まれているようでした。

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■暮らしを大事にする人が多く、自由な気風もあって住みやすい街

JR芦屋から阪神・芦屋方面に歩いたところにある、「メツゲライクスダ」の楠田美恵(くすだみえ)さんにお話を伺いました。「メツゲライ」とは、ドイツ語でハムやソーセージなどの「食肉加工店」を意味する言葉。代表の楠田さんはドイツ・フランスで食肉加工を学び、神戸・灘とここ芦屋でお店を開かれたそう。なぜ芦屋でお店を始めたのか、芦屋の街の印象を伺いました。

――なぜ芦屋にお店を開かれたのでしょうか?
「店主である夫はフレンチなどの経験を経てドイツに渡り食肉加工の技術を学び、はじめは灘にお店を構えました。お知り合いの芦屋のブランジェリー『ベッカライ ビオブロート』さんとお客さんの層が近くて、ビオブロートさんでパンを買って、パンに合うハムやソーセージを私たちのお店で買ってくださる方が多かったんですね。今も夫が一つ一つ手作業で作っているのですが、今の芦屋の物件は商品や冷蔵庫などを置くスペースも広くできることもあって、こちらにも店舗をつくり、今はここが本店のようになっています」

――「メツゲライ」というのは食肉加工のお店のことを指すんですね。
「そうですね、フランスではレストランがそういった食肉加工のプロから買うことが一般的で、加工職人のことを『シャルキュティエ』と呼び、日本では国家資格にもなっています。ヨーロッパにしかメツゲライがないと思われていた台湾の食通の方がうちのお店を発見してわざわざ来てくださったこともあります」

――芦屋の街に住む方はどんな人が多いですか?
「ご注文を受けてからお出しするまで少しお時間をいただくことがあるんです。でも皆さんゆっくりと待ってくださいます。落ち着いていて、食べものなど暮らしの中の一つ一つにこだわる方が多いと思います。それにお店の前にゴミが落ちていても自然と歩いている方が拾ってくださったりして、そういう方が多いおかげか、街は本当にきれいですね」

――芦屋の街はどんな街でしょうか。
「私も芦屋に住んでいるんですが、とても住みやすい街だと思います。目の前にある宮塚公園も以前よりきれいにリニューアルされて、マルシェなども定期的に開かれています。桜も咲く頃にはお花見に来られる方も多いですね。この周辺が今芦屋の中でも元気になってきているエリアだと思います。芦屋はJR、阪急、阪神と沿線が変わっても街の雰囲気があまり変わらず、県外の方や他国の方も多いので自由な気風があるように思います」

▲宮塚公園

■大阪・神戸にもアクセス良好。治安も景観も、住民自ら住みやすさをつくる街

楠田さんも言われていましたが、芦屋を歩いていて印象的だったのは、道にゴミが少ないこと。道沿いの生垣も整えられているものばかりでした。

美しい景観や、デザイン雑貨・美味しいスイーツ店、文学・芸術とそれを応援する文化施設などが続いていく背景には、街に暮らす人たちの地道な取り組みがあるのだと分かりました。また三ノ宮にも大阪にも近く、2つの路線も使えるのでかなり交通の便は良い駅ですね。

JR・阪急・阪神沿線で新しくお住まいをお探しの方は、芦屋の街を歩いてみてはいかがでしょうか。

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