神奈川にあまりゆかりのない私が、「神奈川」と聞いて思い浮かぶのは横浜や川崎くらいでした。

そんな中、今回訪れたのが相模原市南区の中心地である「相模大野」という街。相模大野のある相模原市が、横浜市や川崎市と同じ政令指定都市だというのも実はこの取材で初めて知ったこと。

「どんな街なんだろう」とワクワクしながら駅に降り立つと、休日の相模大野は老若男女たくさんの人であふれていました。ちょうど駅構内は親子向けの催しも開催されていて、キラキラした笑顔の子どもたちでいっぱい。

「もしかして、すごく素敵な街に来てしまったのでは?」そんなことをぼんやりと思いながら、街歩きをスタートさせました。

【相模大野の基本情報】

駅名:小田急電鉄 小田原線・江ノ島線「相模大野」
ランドマーク:ボーノ相模大野

■快速急行・急行も停車。町田や新宿まで1本でアクセス可能

小田急電鉄小田原線の快速急行・急行・特急ロマンスカーなど各線が停車する相模大野駅。
東京郊外でも屈指に栄えている町田の隣駅であり、快速急行を使えば新宿まで6駅でアクセスが可能です。

駅のバス停からは「北里大学病院」「JAXA宇宙科学研究所」「相模原公園」に30分以内で行くことができるほか、「羽田空港」へのリムジンバスも出ているので旅行の際にも便利です。

■商業ビルや飲食店が集結。生活を支えてくれる駅周辺

駅の北口周辺には、駅直結の「相模大野ステーションスクエア」をはじめ、「相模大野モアーズ」「ボーノ相模大野」などの大型商業施設が立ち並んでいます。
カフェからファミレスまで幅広い飲食店があるので、1人でも家族と一緒でも、外食には困らなさそう。

無印良品やビックカメラ、UNIQLO、ダイソーなど、一通りのショッピング施設が集結しているので、あらかたの生活必需品は駅前で揃ってしまいます。

また、「ボーノ相模大野」内にあるスーパーマーケット「ライフ」は25時まで営業しているので、仕事や用事で帰りが遅くなったときでも食料品をさっと調達できるのが嬉しいところ。
ほかにも、駅周辺にはあと2つスーパーマーケットがあります。
「あ、これ買わなきゃ!」と思いついたときに、駅前ですぐ欲しいものが手に入れられるのは便利ですよね。

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■暮らしを彩るのは、活気に満ちた商店街

相模大野は、「コリドー通り」「大野銀座商店街」「女子大通り商店街」など複数の商店街があるのも特徴です。
今回は駅からほど近くにある「大野銀座商店街」から歩いてみることに。

商店街を少し歩くと、“コッペパンの元祖”といわれる老舗のパン屋さん「丸十パン」がありました。
菓子パンやお惣菜パンが充実しており、すべて良心価格で販売しています。昔ながらの素朴な味が、日々の食卓を潤してくれるはず。

さらに商店街を歩いていると、かわいらしい外観のお店が目にとまりました。

一歩店内に入ると、木の温もりを感じるナチュラルな空間が。
ここ「cafetsumuri (カフェツムリ)」はキッズスペースを完備し、親子参加型イベントも定期的に開催するカフェです。
この日も楽しそうに談笑する主婦の方やお子さんの姿がありました。夜は音楽バーに様変わりするので、仕事帰りの1杯をたしなむときにも使えそう。

お腹が空いたので、お店いちおしの「フレンチトースト」をドリンクセット(1,050円)でいただきました。相模原市内の養鶏場で採れた新鮮で濃厚な卵を使ったフレンチトーストは、外はカリカリ、中はトロトロの理想的な食感。散策やお買い物で疲れた体を優しく癒やしてくれそうです。

そこから女子大方面へと足を運び、「女子大通り商店街」を散策。
道中にある「からあげ専門店 すごいっ手羽」は、神奈川グルメフェスタで金賞も受賞したからあげ屋さんです。

こちらが一番人気の「もも(100g・250円)」
秘伝の漬けダレと自家製のソースでカラッと揚げられたからあげは、“冷めてもおいしい”をうたっており、持ち帰りにも適しています。
夕飯のおかずにするのはもちろん、ランチとして食べられるお弁当も販売しています。

▲多くの人で賑わう「相模大野もんじぇ祭り」

個性豊かな店が軒を連ね、街を活気づけるさまざまな商店街。
また、今年で15周年を迎えた食と音楽のイベント「相模大野もんじぇ祭り」など、住民が気軽に参加できるイベントも数多く企画。季節ごとに楽しみがあるのも、暮らしの大事なアクセントになりそうですね。

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■華やかな女子大の周辺は、住民の憩いの場でもあった

女子大通り商店街から駅に戻る途中には、「相模大野中央公園」という大きな公園が広がっています。駅から徒歩10分以内の場所にありながら、喧騒から離れた静かな環境でゆったりと過ごすことができます。

園内には、カラフルな遊具があったり小川が流れていたりと、子どもが思い切りはしゃいで遊べる環境が整っています。

また、公園のそばには「相模大野図書館」もあります。子ども向けの本が揃った児童書架や、読み聞かせに利用できる部屋も用意されており、お子さんとのお出かけに重宝しそう。

緑に囲まれてリラックスできる「相模大野中央公園」や、お子さんの知育に役立つ「相模大野図書館」。駅の近くに休日に家族で出かけられるスポットがあるのは嬉しいですね。

■小田急線の発達で、さらに住みやすくなった街

最後に、相模大野で暮らす方に街の印象について聞いてみることに。
今回インタビューしたのは、職場への通いやすさから相模大野へ移り住み、今年で4年目となる渡辺さん。暮らしに慣れてきた今だから感じる、この街の魅力を聞いてみました。

(※以下、「」内は渡辺さんのセリフです)

――相模大野に住み始めたきっかけは?
「会社に通いやすい場所ということで、小田急線沿線で家を探していました。いくつか候補はあったのですが、僕が見た街の中では駅周辺の雰囲気が一番住みやすそうでした。活気はありながら、賑やかすぎないところが気に入りましたね」

――住まれている方は、どの世代が多いと感じますか?
「普段街を歩いていると、子ども連れの方とすれちがうことが多いです。お店の中にキッズコーナーがあるのもよく目にしますね。朝の通勤時間帯には、小学生から大学生まで幅広い年齢の学生さんも見かけます」

――住んでみて感じた相模大野の魅力を教えてください。
「僕が住み始めた頃よりも、小田急線の複々線化(※)の影響で生活がより快適になりました。通勤時間帯でも大幅な遅延は減った気がしますし、都内にも出やすいです。バスの使い勝手がいいので、休日はよく利用していますね。あとは通勤時間帯にたくさんの人が利用しているのも見かけます。あとは駅周辺に色々なお店があるので、欲しいものを探しやすいのもいいですね」

(※)複々線化
同方面に2つの線路をつくることで、それぞれの車内の混雑を緩和させる施策。

――街の雰囲気はどうですか?
「駅前や商店街でよくイベントが開催されているので、そのたびに『活気がある街だなぁ』と感じます。それでいて夜は騒がしすぎないので、子ども連れの方でも歩ける雰囲気です」

■暮らしの中で“住む楽しさ”を実感できる街

初めて相模大野を訪れてみて、「この街だけで生活が完結しそう」と感じるくらい、飲食店やショッピング施設が充実していました。

一番印象的だったのは、すれちがう人たちがみんな笑顔だったこと。それは、一人ひとりの暮らしが充実している何よりの証拠だと思います。

商店街が一体となって、住民の暮らしをより豊かにしているところも魅力的。
季節ごとに様々なイベントが開催されているので、「今月はこのイベントがあるね」なんて話しながら、家族みんなで参加するのも大きな楽しみになりそうです。

都内に住むことにこだわっている人も、少し視野を広げたら意外に素敵な街が見つかるかもしれません。
もし知り合いに「都心じゃなくても良いから、素敵な街ってないかな」と聞かれたら、真っ先に相模大野をおすすめしたいと思いました。

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稲垣恵美(いながき えみ)

北海道で出版社に勤務したあと上京。まずは錦糸町というなかなかディープな街に住み、現在は埼玉県に居住。好きな街は、下町の人情があるところと、憩いの場所があるところ。素敵な街をみなさんに共有したいお散歩ライター。
Twitter:https://twitter.com/emily83601992