Column / 2021 07,26

【豊橋】「働く」のにも「子育て」にもちょうどいい、路面電車の走る街

オギノシエ

愛知県在住。SIPPO-HAPPO株式会社所属デザイナー。副業で執筆とイラストレーター、漫画制作をやっています。趣味は街歩き。

愛知県東部、東三河地区の中心都市・豊橋。この街にある豊橋駅は「東三河の交通拠点」として位置づけられるとても大きな存在です。

初めて駅に降り立つ人がビックリするのが、通りに「路面電車」が通っていること。

人や乗り物が多く大規模に栄えている都市かと思えば、少し歩けば昔ながらの商店街が点在し、気楽な下町風情も感じます。東西南北に開けた場所でありながらもあくせくしすぎないこの街は、働く人と子育てをする人、両方にとって暮らしやすい、魅力的なところみたい。

愛知県の中でもなんだか気になる街、豊橋。どんな暮らしの魅力が隠れているのか、探し歩いてきました。

【豊橋駅の基本情報】

駅名:名古屋鉄道名古屋本線、JR東海道本線、JR東海道・山陽新幹線「豊橋」駅
ランドマーク:路面電車

■愛知県と静岡県の境にあり、くらしの移動がしやすい街

豊橋駅は大きく分けて駅の東側にJRの在来線と名鉄線、西側に新幹線のホームが配置されています。

愛知県の都市部・名古屋へは約1時間。JRも名鉄も特割きっぷが売っています。熱海方面のJRに乗ると、たった2駅で静岡県へ。浜松までは30分前後で到着します。

豊橋市に住む人は愛知県と静岡県、両方の主要都市に行きやすく、通勤・通学・観光に便利さを感じているようです。出張が多い人も新幹線を利用すれば、東京・大阪は2時間前後で移動できます。

東口と西口には、東三河方面の市外へも行ける「豊鉄バス」とコミュニティバスが停まります。コミュニティバスは路線バスが廃止された地域での移動手段として、車を持たない人によく利用されているそう。東口には高速バスの乗降車場も。

駅には南・東・西の3つの出口があり、今回は人通りの多い南口と東口周辺を歩いてみます。

駅の南口は愛知県の渥美半島を走る豊橋鉄道渥美線「新豊橋駅」とデッキで接続しており、複合商業施設「ココラアベニュー」があります。

1・2階は飲食店や雑貨など普段使いのお店、3階はECC外語学院など学生〜社会人向けのテナントが入っています。

そのすぐ隣には「ココラフロント」。こちらも複合商業施設で、飲食などの店舗とオフィス、ホテルがあります。上品な落ち着きがあり、仕事帰りや休日に大人が羽を伸ばすのに良さそう。

この裏手にはおよそ800メートルも連なる赤煉瓦の建物。農業用水路の上に建てられているため「水上ビル」との愛称で呼ばれる商店街です。

ビル1階部分にレトロな店と個性的な新店が混在し、ちょっぴり不思議な雰囲気。

そんな水上ビルの向かいに、天使が窓をのぞくお店を発見。看板にはcafeの文字。街歩き前にちょっとご飯を済ませようかと扉をあければ、モノクロ基調のステキな空間が広がっていました。

隠れ家のような雰囲気が漂う「cafe&gâteau knohd(カフェ&ガトー ノード)」さん。ご夫婦で営業されているそう。

人気メニューだというハンバーグを注文。中までしっかり火が通り、ギュッとした肉感がたまりません。

お菓子作りもやっており、レジ横には誕生日ケーキの注文表が。オーダーメイドでデコレーションしてくれるみたい! 豊橋に住んだら、ここで大切な日のケーキを注文してみたくなりました。

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■豊橋名物「路面電車」と「商店街」をのぞむ駅周辺

今度は東口周辺を歩くため、再度駅構内からスタート。JR・名鉄の改札を背にすると、駅直通のショッピングモール「カルミア」が目に入ります。

カルミアは入り口が二手に分かれています。左手のフードマーケットは飲食店のほか、生鮮食品からできたてのお惣菜までそろうお店が充実しています。右手のギフトマーケットは豊橋駅から出かける際、お土産を買うのにとても便利。

他の階には「無印良品」などファッション&グッズ、100円均一ショップ、ドラッグストアなど多様な店が入っており、老若男女問わず市民の生活ステーションとして賑わいが絶えません。

東口を出るとデッキから「駅前大通り」が見下ろせます。交通量のわりに圧迫感を感じないひらけた視界が印象的です。

この通りは駅から出た人々が最初に目にする“豊橋の顔”。特徴的な景観は、車に交じって走る「路面電車」です。

豊橋鉄道が運営するこの市電は、東海地方唯一の路面電車であり、日本で国道1号線を走るたったひとつの路線。大正時代から運行しており、市民や観光客の足として活躍しています。休日はゆったり市電目線で街を散策するのも楽しそう。

路面電車が走る大通りから一歩内側に足を踏み入れると、金属アーチが目印の「豊橋広小路通り」。ずらりと道沿いに店が並んでいます。

その横道にはアーケード商店街「ときわ通り」。昔ながらの人情味あふれる店はもちろん、最近は若いオーナーがエネルギッシュに営む話題の店も増えているとか。

華やかな駅前のショッピングもいいけれど、味わい深い空間で買い物するのも魅力的。駅周辺だけで暮らしの移動や買い物には困らなさそう。

■子育ても市全体が支えてくれる

駅から離れると、閑静な住宅街が広がっています。

ときわアーケードをまっすぐ抜けたところにある「こども未来館」は、親子に人気のスポット。子育てにまつわる相談所や、地元企業と協同した「お仕事体験」など子供向けイベントも開催。たくさんの親子が楽しく通っています。

豊橋市は子育て家庭を支えるまちづくりを目指しており、市全体が子育てに力を入れています。さまざまな支援が「育なび」というサイトでまとめられており、豊橋で子育てを考える方は必見です。

また「Babyほっ」という市が開発したアプリでは、子連れで利用できるトイレや授乳室がある店舗・施設を市内200か所以上網羅しており、その他の子育て支援サービスとあわせて情報が得られます。

さらに「子ども医療費助成制度」があり、地域によっては中学3年生まで通院医療費は自己負担分の全額が助成されるそう。

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■「北海道から来た自分からすると面白い点がたくさんある」

最後に、この街で暮らす人へインタビュー。駅近のコワーキングスペース「Trial Village(トライアルビレッジ)」で働く、おぐらさんです。北海道生まれの彼女は豊橋へ移り住み、今年で8年。外から引越してきた方にとって、この街の暮らしはどう感じられているのでしょうか?

(以下インタビュー。「 」内はおぐらさんのコメントです)

――どうして豊橋に引越されたんですか?
「結婚した夫の勤務地だったからです。夫もこの街出身ではないのですが、豊橋は働き口が多く、新たに暮らす場合でも就業には困らなさそうです」

――コワーキングスペースにはどんな方が来ますか?
「若い人はもちろん、70歳くらいのおじいちゃんまでさまざま。コワーキングスペースといえば“フリーランスのコミュニティ”の印象があると思うんですが、ここは地域の人と触れ合える良さも持っているんですよ」

▲2013年、三河(愛知県東部)初のコワーキングスペースとしてオープン

――豊橋の印象は?
都会さと田舎さのバランスが絶妙でちょうどいいところですね。来るまでは保守的な地域のイメージを持っていましたが、実際はあたたかい人が多く、なんだかホッとします。街並みも、路面電車が現役で走っていたり、レトロな定食屋さんが営業していたり。一方で、新幹線が行き交い、新しい店がどんどん開く活発さもあります。いろんな通りに商店街が点在しているのも珍しいですね」

――くらしの中で好きなところはありますか?
「私が好きなのは『サンヨネ』『クックマート』といった豊橋ならではのローカルスーパーがあること。値段も安く、日々の買い物が楽しいんです」

――豊橋の魅力はなんですか?私にとっては東京と大阪のちょうど間にあり、同じ愛知県内でも名古屋とは違う文化を持つ面白い場所だと思います。
また市を中心とした東三河エリアには、サーフィンで有名な海や山岳など豊かな自然や、歴史ある観光スポットなどがたくさんあります。豊橋に住んでいるとお出かけするのが楽しいですよ」

■いろんな世代にちょうどいい「豊橋」

働き盛りの単身者はもちろん、家族の暮らし方にとっても便利で暮らしやすい豊橋市。路面電車をシンボルに、年月を経た落ち着きと新鮮さに出会えるこの街からは、一緒に時を重ねたくなる魅力がいくつも見つけられました。

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