東京と横浜のちょうど真ん中にある街「川崎」
交通の利便性は抜群なのに、今まで住みたい街の選択肢に挙がらなかったのは、娯楽を楽しむ活気が溢れた街というイメージが強いからかもしれません。

ですが、川崎に住む友人に聞くと、近年川崎駅まわりの人の流れがガラリと変わり、若い子育て世帯が多く移り住んでいるというのです。

川崎で子育て……。うーん、イメージが湧かない。

さらに調べてみると、「小学生まで子どもの医療費が無料」「保育所の待機児童の数が少ない」など市をあげて対策に取り組んでいることもわかりました。

今の川崎をこの目で見てみたい。
そんな気持ちで電車に乗り込み、街へ繰り出しました。

【川崎の基本情報】

駅名:JR京浜東北線・根岸線・東海道本線・南武線「川崎」・京急本線「京急川崎」
ランドマーク:ラゾーナ川崎・東芝未来科学館

■横浜までたった7分。やっぱり交通の便がいい

JR川崎駅は県内でも有数の、とても大きなターミナル駅です。
東海道本線に乗れば、隣駅の横浜まではわずか約7分。また、東京までは約20分、新宿までは約35分、渋谷には約25分と都内へのアクセスも申し分なし。

JR川崎駅東口から歩いて5分のところには、京急本線と大師線が通る京急川崎駅もあります。
京急本線の快特で品川まで約11分、エアポート急行なら乗り継ぎせず羽田空港まで約30分で行くことができます。出張の多いビジネスマンの方や、実家が地方にある方なども助かりますね。

▲駅西口のバスロータリー

駅の西口、東口には共にバスターミナルがあり、6つの路線のバスが発着。
駅周辺に広がる住宅街の間をバスが網目のように走っており、駅から少し離れた場所にもサクッとアクセスできます。

■大型ショッピングモールがあり、家族世帯が移り住む西口エリア

交通の便がとてもよい川崎駅ですが、週末など娯楽のために電車を使う必要はあまりないのかもしれません。なぜなら「駅周辺で生活のすべてが完結してしまう」からです。

▲駅構内では「アトレ川崎」が営業。西口には「ラゾーナ川崎プラザ」が直結

まず、駅の西口を出ると見えるのがショッピングモールの「ラゾーナ川崎プラザ」
ホームセンターや家電量販店・県最大級の100円ショップ・スーパーなど、さまざまな店舗が入り、生活必需品がすべて揃います。

▲駅につながるルーファ広場は家族の憩いの場に。子どもと楽しめるイベントも開催

また、東京都心にあるようなファッションブランド店やトレンドの飲食店なども入り、お買い物がとても楽しそう。

▲東芝未来科学館

「ラゾーナ川崎プラザ」は、もともと東芝の工場だった場所につくられた施設。今もこの広場の隣には東芝の大きなビルがあり、2階は「東芝未来科学館」として開放されています。

この日はちょうど夏休みシーズン。楽しく科学を学べるとあって、施設内は多くの親子でにぎわっていました。子どもに混ざって、お母さんやお父さんが夢中で楽しんでいる姿が印象的です。

駅まわりが充実している西口側ですが、「ラゾーナ川崎プラザ」を抜けると、一転してのどかな住宅街になります。川崎には、多くの商業施設が立ち並ぶ活気のある駅前と、のんびりとした雰囲気の住宅街がバランスよく共存していました。

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■昔ながらの商店街がにぎわう東口エリア

大型ショッピングモールが控える西口とは対照的に、いろいろなお店の看板が目に飛び込んでくるにぎやかな東口エリア。

▲「京急ストア」は7時〜23時まで営業。仕事帰りのお買い物もOK

東口の駅まわりはスーパーマーケットが多いのが魅力的。
それぞれのお店の距離も近いので、特売品を細かくチェックしておきたいところ。

▲アーケード付きの商店街は雨の日も便利

また、仲見世通りや銀柳街など商店街も多く、お買い物を楽しんでいる方もたくさん見られました。
夜はご機嫌でお酒を楽しむビジネスパーソンで盛り上がります。

長く地元で愛されているお店が多いのも東口エリアの特徴。例えば、駅から銀柳街を抜けて少し歩いたところにある「モリノ」。開店から44年、家族で経営しているレトロな雰囲気の喫茶店です。

暑い中たくさん歩いたので、喉はカラカラ、お腹はペコペコ。見た目も涼しげなレモンスカッシュが体中に染みわたります。

▲ボリューム満点の「カレー&ナポリタン」はコーヒー付きで920円

「モリノ」のご主人は生まれも育ちも川崎なんだそう。
「川崎のいいところはね、坂がまったくないところ。どこに行くにも自転車でスーイスイだよ」とご主人。車の免許がない人でも電動自転車があればこと足りるとのこと。こんなところも、子育て中のお母さんに優しい街と言われる理由なのかもしれません。

また、東口を出てすぐのところには、こんな案内板が。
川崎駅周辺には、大きな病院がいくつもあります。長く住むことを考えると、なにより大切なのは家族の健康。大きな病院がすぐ近くにあるというのは心強いですよね。

▲ちなみに、西口側にも20以上の診療科がある「川崎幸病院」があります。

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■「川崎の人はね、川崎を出られないんですよ。」

取材の最後に、街の魅力について住民の方に伺うことに。
お話を聞いたのは、川崎に生まれ育ち、川崎で働き、川崎に家を買った伊藤直一さん。伊藤さんは川崎という街の暮らしやすさについてどのように考えているのでしょうか。

(以下インタビュー。「 」内は伊藤さん)

▲待ち合わせ場所に指定されたのは、川崎が誇るサッカーチーム「川崎フロンターレ」の期間限定カフェ

――川崎のどんなところが好きですか?
川崎の人はね、川崎を出られないんですよ。都内にある店のほとんどが川崎にもあるでしょ?だから、東京に出る必要がないんですよね。東京で生まれ育った妻も、川崎に移り住んで、今ではすっかりここを気に入ってます」

――治安の面はどうですか?
「昔は、昼から飲んでいるようなやんちゃなおじさんもいましたけど、今は開発が進んで街も近代化されているから、そんな光景も見なくなりましたね。今は治安の心配はないですよ」

――家族で住むのにおすすめのエリアはありますか?
駅まわりは住宅街だらけなので、どこも便利かなと思います。あと駅から少し離れますが大師公園の近くもお子さんがいる家族にはおすすめです。公園には噴水があって、よく水遊びをしているお子さんを見かけます。公園といえば、川崎市民はふれあいネットというカードがもらえるんですが、このカードを使うと富士見公園のテニスコートが使えたり、東扇島東公園のバーベキュー場が使えるんです。会社のみんなで休日にバーベキューをしたりもしますよ」

▲富士見公園のテニス場。観客席もあり、子どもの試合を観戦する親御さんの姿も
▲約8万8千平方メートルの広さを誇る大師公園。園内には広々とした芝生広場や大型複合遊具があります
▲東扇島東公園には人工の海浜も

■子どもと遊べるスポットや気の利いたお店、大きな病院まですべてが揃う街

駅前にはあらゆるお店や商業施設がギュッと集中し、駅を抜ければ歩道も広く緑豊かな公園もある川崎。思わず「これほどまでになんでも揃う街だったのか」と驚くほど。

また、川崎に出向いた日は夏休みだったこともあり、昼間は子ども連れのお母さんの姿も多く、家族世帯が移り住んでいるというのを肌で感じることができました。

これから家族で引っ越そうと考えている方は、ぜひ一度街を訪れてみてください。

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宮島麻衣

雑誌出版社に勤務したのち、ふらりとタイのバンコクに数年暮らし最近帰国。人生において「自分で住む場所を決められる」自由をすごく大切に思っていて、いつも次の理想の住みかを探しながら歩いています。
Twitter:http://twitter.com/miyajimai517 (@miyajimai517)