Column / 2021 12,14

【志賀本通駅】知名度の高い駅に挟まれた、隠れた暮らしの名所

オギノシエ

愛知県在住。SIPPO-HAPPO株式会社所属デザイナー。副業で執筆とイラストレーター、漫画制作をやっています。趣味は街歩き。

にぎやかな街が好きだけど、普段は自然もある落ち着いた地域で暮らしたい。買い物は近所で全部済ませられつつ、気が向いたときはすぐにお出かけできたらいいな。もしもの時に必要な病院や暮らしの手続きは簡単で、家族が増えても安心して住み続けられる場所がいい。

「暮らしてみたい街の条件」を、とりあえずたくさん考えてみた私。
こんな街ってあるのかな? そう思っていたとき、「志賀本通」という街に出会いました。知名度が高い便利な駅に挟まれているのに、あまり知られていないらしい、穴場な駅。

でも実際に歩いてみれば、なんと私のわがままな「暮らしてみたい条件」をたくさん持っている街だったのです。

【志賀本通駅の基本情報】

駅名:名古屋市営地下鉄名城線「志賀本通」駅
ランドマーク:堀川

■住宅街の広がる志賀本通駅

地下鉄名城線が通る志賀本通駅があるのは、名古屋市北区。「県営名古屋空港」にほど近いことから「名古屋の北の玄関口」とも呼ばれ、交通の利便性が良い地域です。

市の繁華街「栄駅」までは乗換なしで約10分。新幹線のある「名古屋駅」まで約17分。時間はかかりますが、駅から徒歩5分の場所に発着するバスでも両駅まで行くことができます。

駅前には、市内16区のうち10区をぐるりと繋ぐ「名古屋市道名古屋環状線」があり、東西に車が活発に行き交います。付近に高速道路(名古屋高速1号線楠線)の出入口もあり、遠方移動は楽々です。

通りの東は名古屋城にも流れ込む河川「堀川」に突き当たり、名城線の隣駅である「黒川駅」まで約1km。黒川駅周辺には区役所や税務署など、暮らしに必要な手続きができる行政施設が集まります。

西側は「平安通駅」まで約850m。こちらは愛知県犬山市まで繋がる名古屋鉄道(名鉄)小牧線に、名古屋で唯一接続する地下鉄・飯田線への乗換駅です。

利便性が高く、遠方からの利用者も多いこの2つの駅に挟まれた志賀本通駅は、乗降するほとんどが駅周辺の住民だけの、まさに穴場のような街。通り沿いはマンションが立ち並び、ここは住宅街なのだと分かります。

街を歩けば頻繁に見かけるのが自転車。駅まわりには駐輪場がいくつもあり、この街で暮らす人々にとって主要な交通手段のようです。

⇒志賀本通駅周辺の物件一覧をみる

■駅の北側は子育て環境が整った住宅地

今回は駅前の通りを境に、街の南北を歩いてみることに。

まずは北側へ。駅の4番出口を出ると、「若葉通クリニック」と薬局が入る高い建物がありました。

そのまま西へ行くと、24時間営業の大型スーパー「マックスバリュ若葉通店」があります。駐車場の一角には資源ごみのリサイクルステーションも。

マックスバリュの裏手にあるのは「医王山成福寺」。境内には「瑠璃光幼児園」という民間保育園もあります。周辺はとても静かで、子ども達がのびのび遊ぶことができる環境。園のすぐ隣には「北警察署若葉交番」、少し離れたところには地域消防団の施設「名北消防団詰所」もあり、治安の面も安心です。

消防団詰所の裏には内科・小児科がある「北区休日急病診療所」が。休日に子どもが体調不良になった時もすぐに駆け込めます。

ここ一帯はマンションよりも、新しくきれいな一軒家が多く建っていました。子育てに便利な立地ということで、若いファミリー層が多く暮らしているようです。

さらに北上していくと小学校があり、校門から出てきた子供たちが向かう先には、多くの集合住宅があります。

幼稚園や保育園が併設されている集合住宅が隣り合って建っており、敷地中央にある広場で遊ぶ子供がたくさんいました。家と保育園、遊び場の距離が近いと安心できますね。このあたりは子どもが多く、子育てもしやすそうです。

これらの住宅群の近くには「イオン上飯田店」、ホームセンター「DCMカーマ 瑠璃光店」とスーパー「ナフコトミダ瑠璃光店」が並んで建っています。

さらにその向かいには、TSUTAYAやフィットネスクラブ、100円均一ショップの入った複合ビルがありました。周辺にはコンビニエンスストア・ドラッグストア・クリーニング店・美容院・歯科・喫茶店・銀行なども揃っており、駅の北側に住む人は日常生活でほとんど困ることがなさそうです。

■街の今昔を見守るお好み焼き屋さん

小腹が空いたので、駅近くのお好み屋さん「ゆきよし」へ。
1951年創業、小さなビルの1階にあり、近所に住む女性が12年前から1人で切り盛りしています。

昭和の雰囲気が懐かしいお店。「ここへは週2で食べに来る」という男性が、カウンターで本を片手にゆったりと過ごしていました。ここのお好み焼き(税込580円〜)は作り方が “名古屋風”。クレープのように薄い生地へたっぷり具材を重ね、生地をかけてからひっくり返して焼きあげます。

「この店は、昔から近所に住む大人のお客さんが多いけど、最近は若い方や海外の方も増えてるよ。駅前のマンションに住んでる学生さんや留学生さんかな。2駅先には大学があるから、一人暮らしに便利なのかも」

お好み焼きの美味しさと、気さくにおしゃべりをしてくれるお母さんがこの店の魅力です。

「私はよく栄にも出かけるんだけど、移動しやすいし、生活には困らないし、何かと便利な場所だよね、ここは。今度近くにまたマンションが建つって話を聞いたから、新しい人の流れがどんどんできてくるんじゃないかな」

⇒志賀本通駅周辺の物件一覧をみる

■ノスタルジックな雰囲気が漂う駅の南側

お腹が満たされたあとは、駅の南側へ。こちらは北側とはまた違った住宅地の姿を目にします。全体的に時代を感じる建物が並び、個人病院や小さな会社、町工場がちらほら。

高齢者も多く住んでいるエリアなのでしょうか。介護老人福祉施設もいくつか見かけました。

かつて賑わっていたという「城東町通商店街」の通りには、和菓子屋や銭湯「昭和湯」など、昔からの店が今も少しだけ残っています。高齢の方も、時代を懐かしみながら生活できそうです。

志賀本通駅は若い子連れの世帯だけでなく、おじいちゃんやおばあちゃんと三世帯で一緒に暮らしたい人にも良さそうな街だと思いました。

■「落ち着いて過ごせる便利な場所」

商店街で出会った「武藤酒店」の店主・武藤 豊(むとう ゆたか)さん。80歳を超えるとは思えないほど背筋が伸びていらっしゃる武藤さんは、若い頃からを住み込みで店を営んできたそうです。昔と今の街の移り変わりについて、お話を聞きました。

(以下インタビュー。「 」内は武藤さんのコメント)

——この街は昔、どういうところだったんですか?
「私が覚えているのは昭和50年代あたりかな。ものづくりの工場が近場にあって、働く人が住む借家や長屋ばかりだったよ。子沢山の世帯が多くて、とても人があふれていた。商店街を中心に、商売で盛り上がっていたね」

——今はどうですか?
「最近はコンビニやスーパーみたいになんでも揃う店や部屋数のある建物が増えて、“暮らすための街”という印象がありますよ

——街のいいところを教えてください。
「基本的にここは下町で、派手さもないし高級品を売っているような所でもない。けど、地下鉄が近い “移動の便利さ” や、静かで治安が良いなど “暮らしの落ち着き”を求めている人には十分なところ。

■人を中心に育つ街、志賀本通

住宅街が広がり、静かで落ち着いた暮らしのできる志賀本通駅周辺。春には桜並木となるらしい堀川沿いの遊歩道では、近くにある「稚児宮公園」へ向かう子供たち、ベビーカーを押す家族連れ、ランニングに励む男性、犬を散歩させる老夫婦など、住民たちの姿を見ることができます。

人を中心に形作られているこの街では、世代が変わっても穏やかな日々が送れそうだと感じられました。

⇒志賀本通駅周辺の物件一覧をみる