さまざまな表情をもつ東京の街の中でも、日本有数のターミナル駅として知られる「新宿」。高層ビル群では多くのビジネスマンが働き、歌舞伎町をはじめとした繁華街エリアには日本人のみならず、世界中から多くの外国人が訪れます。

人・店・モノ・情報……すべてが溢れかえる新宿のことを「疲れる……」という人もいますが、エネルギッシュに躍動を続ける街のテンポに“心地よさ”を感じる人も意外と少なくありません。

そんな新宿駅から電車でわずか7分の場所にあるのが「中野坂上」駅。

そこには都心部ならではのスピード感がありながら、同時に住む人を癒す独特の雰囲気がありました。

【中野坂上の基本情報】

駅名: 東京メトロ 丸ノ内線・都営大江戸線 「中野坂上」
ランドマーク: ハーモニースクエア

新宿まで徒歩圏内!駅直結の飲食店もあってとにかく便利

中野坂上の駅を降りて地上に出ると、車が行き交う幹線道路が視界に飛び込みます。青梅街道と山手通りが交わる交差点の案内標識に表示されているのは「新宿」「初台」「市ヶ谷」「東中野」といった都心部の街名ばかり。道路沿いには大きなビルが建ち並び、颯爽と歩道を歩くビジネスマンに街の活気を感じます。

中野坂上の駅があるのは中野区の東側で、新宿区との境目。東京メトロ丸の内線と都営大江戸線の2線が乗り入れていて、新宿まで約7分ほどでアクセスできます。また、大江戸線を使えば六本木や麻布十番にも乗り換えなしでアクセス可能。さらに、丸ノ内線では銀座や東京方面、荻窪方面や方南町方面にも出られます。また、関東バス、京王バスを使えば、電車だと乗り換えが必要な中野、渋谷、吉祥寺にも乗り換えなしでアクセスできます。
新宿までは徒歩でも約30分ほどで、自転車なら約15分。例えば新宿で終電を逃しても絶望する必要はありません。タクシーで帰るもよし、飲み会の後なら酔い覚ましに歩いて帰るのもいいでしょう。

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▲中野坂上の住宅地の向こうに見える新宿のビル群

中野坂上には大きな商店街こそないものの、大通りに沿ってファーストフード店やファミリーレストラン、カフェなど、チェーン店が多数出店しています。
駅直結で利用できる「中野坂上PAO」には、ベーカリー&カフェ・イタリアンダイニング・うどん・台湾小皿料理・コンビニ・書店・病院・ドラッグストアなど、20数店舗の便利なショップやレストランが入っていて、便利に利用できます。

▲中野坂上PAO「サンブライトツイン」B1Fの飲食店街

また、山手通りを挟んで中野坂上PAOの向かいにある「ハーモニースクエア」にも、アジアンダイニングや居酒屋、ファミリーレストランなどバリエーション豊富なお店が展開しています。

▲地上28階にそびえ立つハーモニースクエア(写真の右)

他にも、スーパーマーケットや個人経営の人気飲食店もあります。生活するうえで不便はなく、大きな買い物をするときや飲みに行くときは新宿を使うことができる……中野坂上はビジネス・日常生活・娯楽のすべての拠点となるバランスのとれた場所といえるでしょう。

▲青梅街道に面したスーパーオリンピック中野坂上店。1階は23時まで営業しています
▲絶品の「ドルフィンオムライス」が自慢のオムライス専門店「フランキーアンドトリニティー」

高層ビルだけじゃない。学校・公園・お寺が生活を彩る

駅周辺の高層ビル群に圧倒されながら歩いていると、大通り沿いの整備された歩道には小さな子どもを乗せて自転車を漕ぐママの姿がちらほら。

▲山手通り添いの歩道

また、細い通りに入ると多くの学生さんが歩いています。

▲駅の北側の通り

ビジネス街としてのイメージが強い中野坂上ですが、実は学校や児童館がたくさんあるという一面も。
1927年に開校した実践学園中学校・高等学校や、宝仙学園、多くの芸能人を輩出する私立堀越高校なども存在し、子育てがしやすい街といえるでしょう。

▲実践学園中学校・高等学校

また、住宅街の中には公園やお寺もあり、意外にも落ち着いた雰囲気。中野区は東京23区内で人口密度が2位といわれるエリアですが、それほど人が多い印象はなく、ゆったりとした空気が漂います。

▲塔の山公園。中央にある大きな桜の木が目印です
▲桃園川緑道添いに接する宮前公園。木製の遊具に石組みの池、ログハウス風のトイレがあります
▲中野区でも屈指の広大な敷地をもつお寺「宝仙寺」。三重塔や中野町役場跡の石碑などがある歴史的な建造物です

こうしたゆったりとした時間の流れを感じさせる空間は、子どもが遊び、大人が一息つく場所として、中野坂上で生活する人たちに癒しを与えています。

カフェやヨガにバレエ教室。ママのリフレッシュや習い事にぴったりなスポットが点在

中野坂上を南の方に歩いて行くと、ビル街の雰囲気とは違った木のぬくもりを感じさせる建物が見えてきます。
こちらは「ヨガカフェ」。ヨガ・ピラティス・パーソナルトレーニングスタジオ「Always-Laughing」が展開するカフェとして、体に優しい有機玄米カレーなどを提供しています。

▲ヨガカフェの外観

中野坂上は狭いエリアにも関わらずヨガスタジオが5つほどあり、健康意識の高い人が集う街。
仕事の後にトレーニングとメディテーションで自分を磨けば、リフレッシュして翌日はさらにステップアップできることでしょう。

▲こちらは「大谷哲章バレエスタジオアプロン」。幼稚園児から成人初心者、プロフェッショナルまで、週26クラスの多彩なレッスンを行なっています

桃園川緑道を歩くと出会う、古民家カフェでホッと一息

駅周辺の喧騒から離れ、静かなときが流れるのが「桃園川緑道」。
東西に伸びる遊歩道には四季折々の緑や花が咲き乱れます。

そんな桃園川緑道を西に歩いて行くと、堀越高校の裏に見えてくるのがカフェ「モモガルテン」です。

▲緑道沿いに見えるモモガルテンの外観

今回は「モモガルテン」を営む嘉山隆司さんに中野坂上について伺いました。

(※以下、「」内は嘉山さんのセリフです)

▲嘉山隆司さん

――嘉山さんはなぜここでお店を始めたんですか?
「以前は公務員として新宿で働いていて、ホームレスの社会復帰を支援するような活動をしていました。その後定年退職をしてから、地域の人の”居場所”を作りたいと思い、公務員時代に縁のあったこの場所でカフェを始めることにしました。」

▲モモガルテン自慢のチーズケーキは嘉山さんが毎日焼いています

――お客さんはどんな方が多いですか?
「お客さんのほとんどは地元の人。子ども連れからお年寄りまでいろいろな人が来てくれますね。それからこの辺りで働くビジネスマンも多いです。お昼時にランチを食べに来たり、午後にコーヒーを飲みながらパソコンを広げて仕事をしたり。こういう駅からも離れた古民家カフェにビジネスマンが来るというのは中野坂上ならではかもしれませんね。」

――中野坂上の魅力はなんだと思いますか?
「私は何と言ってもこの桃園川緑道周辺の雰囲気が好きですね。駅から離れると古い家も残っていて、昔から住んでいる人もいて、人情味を感じます。新宿などへのアクセスは抜群ですが、心の距離を程よく保ちながら生活できる場所ではないでしょうか。」

「仕事と家族」どちらにも妥協せずに向き合える中野坂上

都心部ならではのスピード感や働く人たちからほとばしるエネルギー。

中野坂上に住むと、そんなビジネス街ならではの活気や躍動感に疲れてしまうことがあるかもしれません。

しかし、膨大なエネルギーを刺激として受けつつも、ゆったりとした日常を過ごすためのクオリティを兼ね備えているのがこの街の特長。

ビジネス街のエネルギーやスピード感の中で自分を磨きながら、仕事以外の時間は宝仙寺を参拝し、桃園川緑道を歩き、モモガルテンでお茶をして家族とゆったり休息する

中野坂上は「仕事にも家族との時間にも妥協したくない」という方にぴったりな街。

新宿というメガタウンから約7分のという立地を考えると、この住みやすさはかなりの穴場といえるのではないでしょうか?

下條 信吾

長野県安曇野出身、東京在住のフリーライター・カメラマン。レゲエベーシストとしてKaRaLi、Tropicos、The Kingstompersなどで活躍中。
趣味は地図なしの東京街歩き。
八王子から立川まで2時間半、下北沢から仙川まで4時間、お台場から笹塚まで6時間かかりました。
Instagram: https://www.instagram.com/bassieshimo/