西東京市にあるひばりが丘は、東京都東久留米市と埼玉県新座市に隣接している街です。

今回初めて訪れたのですが、意外にも都心からのアクセスは良好。駅を出ると複合施設が豊富で、利便性の高さに驚きました。

それもそのはず、このエリアは昭和の時代に公団ひばりが丘団地ができたことから人口が増え、発展し続けてきた地域。ここ20年で駅南口側の再開発はさらに進行し、新しい街としてのアップデートを遂げつつあります。

一方、反対側の北口は今でも古きよき商店街が残り、昔懐かしい雰囲気にほっと落ち着くような気持ちに。北口も再開発が進められていますが、こちらは伝統を活かした街づくりが計画されているとか。

南口側・北口側とエリアごとに魅力が変わるひばりが丘は、歩けば歩くほど奥が深い街のようです。今回は暮らしやすさをキーワードに、現在の街の様子をお伝えしていきます。

【ひばりが丘の基本情報】

駅名:西武池袋・豊島線「ひばりヶ丘」駅
ランドマーク:ひばりが丘PARCO

■池袋駅には最短15分!バスも充実し移動はラクラク。

ひばりヶ丘駅を通る西武池袋線のみ。快速急行・急行・快速・通勤準急・準急が停まるので都内にも短時間で出られるのが特徴です。

都内の主要駅である池袋には、急行に乗ればわずか15分。各駅停車の電車を使っても約25分で到着できます。

西武鉄道の一部は東京メトロ副都心線に直通するため、渋谷にも40分程度。さらに東急東横線へつながる電車に乗れば、横浜へも1本で行くことができます。

駅から南方面の地域への移動はバスが便利。
たとえば駅前からバスに乗ればJR中央線の三鷹駅や武蔵境駅などにもアクセス可能です。

また、バスで5分ほどで「イオン東久留米店」にも行けるので、お買い物の選択肢がさらに増えそうです。

■ショッピングモールがあって便利な南口

ひばりヶ丘駅の出口は南口と北口の2つ。
それぞれの魅力を実際の街並みを見ながら、確かめてみることに。

再開発が進んでいる南口は、家族世帯向けのタワーマンションや低層マンションなどが多く見られるエリアです。商業ビルも多く、大型の施設として「西友ひばりヶ丘店」「ひばりが丘PARCO」があります。

深夜まで営業している「西友ひばりヶ丘店」は、働いている人の心強い味方になってくれそうです。家具やインテリア用品の「ニトリ」や家電量販店「コジマ」などの専門店も入っているので、生活に必要なものはほとんどここで揃えられます。

一方、「ひばりが丘PARCO」にはアパレルや雑貨などバラエティ豊かな専門店が70店舗近く入っています。キッズスペースを完備したカフェやベビールームもあるので、子ども連れでも利用しやすい施設です。

「ひばりが丘PARCO」の隣には公園もありました。こちらの「ひばりが丘公園」は、敷地はそこまで広くないものの、遊具が充実しているので子ども達にも人気の様子。この日は砂場で遊んでいる子どもたちを見かけました。

近くには「ひばりが丘図書館」もあり、子どもが遊べるスポットが充実しています。ここで紹介した施設はいずれも駅から徒歩5分圏内。駅前がコンパクトなため、移動も便利です。

2021年には駅ナカ商業施設「エミオひばりヶ丘」がリニューアルオープンし、駅周辺の利便性はますます高まっていきそうです。

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■昔ながらの雰囲気が残り、これからが楽しみな北口

続いて駅の北口側を散策。 こちらには昔ながらのお店が連なる「ひばりヶ丘北口商店街」があり、南口とは違った賑やかな雰囲気です。

下町情緒あふれる雰囲気のなかに、西東京名物を見つけました。「旭製菓のかりん糖」は、創業90年以上の歴史を持つ老舗。伝統の味を直売店で気軽に楽しめます。

さらに5分ほど歩くと、商店街の端には「オリンピックひばりヶ丘店」がありました。この商店街でお買い物は事足りそうですね。

北口側にも、子どもが遊べる場所が充実しています。

素朴な木製の遊具や健康器具などが置いてあるのが「ひばりが丘北わんぱく公園」。敷地も広めで、遊具のエリアとボール遊びのエリアが分かれているので、小さい子から小学生まで安心して遊べます。

体育館ホールや乳幼児ルームがある「ひばりが丘北児童センター」は、雨の日に重宝しそうです。すぐ隣にも幼稚園があり、元気な子どもたちの声が響いていました。

また、個人店が多い北口エリアにはところどころにおしゃれな飲食店があり、探して歩くのも楽しみのひとつ。この日は、閑静な住宅街にある「森cafe」にお邪魔しました。

おすすめの「おにぎりセット(600円)」を注文。リーズナブルなのにおかず2品とサラダ、お味噌汁、食後のコーヒーがついて豪華です。

しかも、無農薬・化学肥料不使用の素材にこだわり、お米は毎朝お店で精米しているのだそう!
優しい味わいに、身も心もほぐされるような気持ちになりました。

70代でお店をオープンしたというオーナーとの会話もこのお店の楽しみ方。「今が一番楽しい!」と話すオーナーの話を聞きながら、自家焙煎のコーヒーをいただいたらお店を出る頃にはすっかり気持ちが元気になっていました。

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■のどかだけど便利。優しい人であふれるひばりが丘

最後に、地元の方々に愛されるケーキ屋さん「パティスリー ジャルダンヴェール」代表の植木達也(うえき たつや)さんに、ひばりが丘の魅力についてお伺いしました。

(以下インタビュー。「 」内は植木さんのコメント)

——なぜひばりが丘にお店をオープンされたのですか?
「もともとは料理人をしていて、西東京市で働いていたんです。お店をオープンするなら見知った街のほうがいいだろうと思い、ご縁があってひばりが丘に決めました。

北口エリアにはケーキ屋さんがほとんどなかったようで、オープン日はたくさんの方が店を訪れてくれました。近くに住むママさんたちから『お店が長く続くようこまめに買いに来ますね!』と声をかけていただいたのは嬉しかったです。

このあたりは親切で人のいい方が多いように思います」

——ひばりが丘の魅力は?
「駅から少し歩くと閑静な住宅街が広がっているので、穏やかに暮らせるところだと思います。緑が多いのも魅力ですね。南口エリアには敷地が広い『西東京いこいの森公園』があり、夏はバーベキューが楽しめます。

自然が多くのどかなのに都心へアクセスしやすいので、子どものいるご家族は住みやすいのではないでしょうか。マンションや戸建てが増えている印象があるので、若い家族は多くなっている気がします」

——ひばりが丘に住むメリットは?
「西東京市は野菜や果物の生産が盛んで、地元の野菜を食べる機会に恵まれていると思います。野菜の直売所がところどころにあり、獲れたての野菜をリーズナブルに買えるのは特権でしょう。

私のお店でも国産にこだわり、地元の小麦粉や果物を使っています。地域の名物が作れたらと思い、『ひばりが丘ロール』も販売中です。これからもお客さまの声を聞きながら商品を開発して、地元の方に愛される店を目指していきたいですね」

■利便性も、のどかさも手に入れたい欲張りさんにおすすめの街

1日歩いたら、すっかりひばりが丘の虜になってしまいました。 雰囲気の異なる南口と北口、そしてほどよく自然が近くにある環境。まさにいいとこどりのこの街は、毎日の生活を豊かにしてくれること間違いなしでしょう。

あちこちにおしゃれなお店や、こだわりが垣間見える個人店が点在し、まだまだ散策し足りないくらい魅力がたくさん!

再開発が進み人口が増え続けるひばりが丘は常に住みやすさをアップデートし続け、今後の期待が高まる街でした。

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大瀧 亜友美(おおたき あゆみ)

山形出身で、東京在住歴は約10年。未だにお上りさんのようにあちこちの観光地を訪ねては、素敵な町探しにいそしんでいます。好きな街は、落ち着いた雰囲気のあるローカルな町。
Twitter:https://twitter.com/writerotaki04