Column / 2020 02,21

【桂】豊かな暮らしを生む“地域のつながり”。住めば住むほど愛着がわく街

倉本祐美加

IT企業でインサイドセールスを行う傍らブログ記事や事例の執筆を行い、2016年11月ライターとして独立。大学時代は100人以上の友人のインタビュー記事を制作。現在は、企業様の導入事例・オウンドメディア等に掲載する記事をメインに取材・執筆している。
Twitter:https://twitter.com/aoitorisorae
ブログ:http://mott-izm.hatenablog.com/

よく阪急電車を使う私にとって、「桂」のイメージは“乗り換え駅”でした。

嵐山方面へ観光に行く人、あるいは準急に乗り換える人などが桂でどっと降りていく様子をよく見てきたし、私自身何度も桂で乗り換えをしたことがあります。けれど、駅に降りたのはたった一度だけ。それも、目的地に直行したため街を歩いた経験はありませんでした。

けれど、桂の街を取材することになり、駅へ降り周りを見回した瞬間、幼い子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで、幅広い年代の方が行き交う様子が目に飛び込んできました。

「きっとこの街は、活気があり暮らしやすい街に違いない」

そんな期待を胸に、桂の街を歩いてみました。

【桂の基本情報】

駅名:阪急電鉄京都線「桂」
乗換えできる路線:阪急電鉄嵐山線
ランドマーク:桂川

■繁華街も観光地も10分未満でアクセス可能、交通の便が抜群

京都市西京区に位置する桂駅は、阪急京都線の特急停車駅。
京都の繁華街である烏丸・河原町方面への所要時間は10分未満。また、大阪方面へも乗り換えなしでアクセス可能です。
阪急嵐山線も乗り入れているため、有名な景勝地・嵐山へも電車でたったの7分。桜や紅葉のシーズン以外にも、気軽に嵐山へ行けます。

桂駅は東口と西口に分かれていますが、どちらにもバスターミナルがあり、京都市バスと京阪京都交通が乗り入れています。
京都駅まで20分前後で行けるなど市内のいろいろな場所にアクセスが良いのも利点。桂エリアにある主要な病院や、隣駅にある「イオンモール京都桂川」に発着するバスも出ていて、幅広い年代の方がバスを利用していました。

■生活に必要なお店とこだわりの個人店がある東口

東口直結の「ミュー阪急桂」は、買い物や食事、ちょっとした休憩に便利なスポット。

書店・薬局・スーパー・100円均一ショップなどが入っていて、普段使いしやすい施設です。
館内にはところどころソファーが設置されていて、腰を下ろしてひと休みする人の姿も多く見られました。東口の前には銀行があり、少し歩くと郵便局もあるなど、日々の生活は東口側だけでも十分完結しそうです。

また、東へ10分ほど歩くと突き当たる国道沿いには、「マクドナルド」「スシロー」など、ファミリーで食事を楽しめるお店が並んでいました。

一方で、こだわりの詰まった個人店も。そのひとつが、住宅街を歩いているとふと現れるパン屋さん、「飯°処 詣(パンドコロ モーデ)」です。

伺ったのは土曜日のお昼前の時間帯。近所のおばあちゃんや子ども連れのお母さんが次々と来店されていました。休日はいつも以上にたくさんのパンを用意しているそうですが、種類が豊富でお値段も手頃なため、どれにしようか迷ってしまいます。

クリームパンを購入したお客様には「クリームが熱くてパンが柔らかくなっているので気を付けてくださいね」、サンドイッチを購入したお客様には「おしぼりを付けておきますね」など、忙しい時間帯でも店員さんが気遣いに溢れた声掛けをされていたのが印象的でした。

せっかくなので、ミックスサンドと秋にぴったりの芋栗パイをいただくことに。
ミックスサンドは、子どもからお年寄りまでが安心して食べられる懐かしく優しい味。芋栗パイは、サクサクの生地とさつまいもと栗の上品な甘みがたまらない逸品でした。

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■病院もあり安心な西口は、子どもをみんなで見守る住宅街

次に西口側を散策してみることに。駅を出ると歩道橋が現れ、開放的な視界が広がります。

駅前にはチェーン展開する飲食店のほか、駅の構内にも総菜屋の「ごはん日和 桂店」があるので、一人暮らしの方や主婦の強い味方になりそう。自転車で7分ほど走ると、大通り沿いに「西友桂店」もあります。

西口周辺には、塾や予備校もたくさん。選択肢が多いので、子どもに合った学びの場所を探すことができそうです。中高生向けの塾だけでなく、幼児を対象とした親子教室もありました。

そのほか、西口で多く目に付いたのが病院です。眼科・内科・歯科などが揃っており、大通りまで出れば総合病院も。住む場所に病院があるのはとても安心ですね。

▲「西京都病院」は内科や外科が揃い、24時間の救急医療体制も整っている

歩いていると、西口は東口以上に閑静な住宅街であるように感じました。一軒家も多く、木が庭に植えられていたりと、緑の多いお家も目立ちます。

そのなかで、よく目に付いたのがこののぼり。

住宅街を歩いていると、あらゆる場所に掲げられています。
「街全体で子どもを見守ろう」という意識が伝わってきました。

そのおかげか、公園からは子どもたちが賑やかに遊ぶ声が。
このような土地柄なら、子育ても安心してできそうです。

■澄んだ景色が美しい、桂のシンボル「桂川」

この街を紹介する上で忘れてはならないのが、街の東側を南北に流れている一級河川の「桂川」。東口から15分ほど歩くとたどり着く、穏やかな時間が流れるスポットです。

桂川をじっくり眺めるのは初めてでしたが、景色が映り込むほどに澄んでいて、とても美しいことに驚きました。川の上を走るあずき色の阪急電車とのコントラストも素敵です。また、休日の河川敷には、野球にいそしむ少年やランニングを楽しむ方々がたくさん。老若男女が思い思いの時間を楽しむ牧歌的な風景に、仕事であることも忘れてしばし癒やされました。

桂川のすぐそばには、江戸時代に皇族の別邸として創設された「桂離宮(かつらりきゅう)」があります。

見学は事前予約制で、紅葉シーズンには特に多くの方で賑わうそう。ドイツ人建築家のブルーノ・タウトが「泣きたくなるほど美しい」と絶賛したと言われており、近くに住んだら一度は行ってみたいスポットです。

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■「桂で生まれ育った人は、桂に帰ってくるんです」

桂では、5年前から毎年11月に「桂ヴィレッジアラウンド」というイベントが開催されています。「桂ヴィレッジアラウンド」は、桂エリアのお店を回って飲食やワークショップなどが楽しめるイベント。メインターゲットは桂に住む人たちで、「これまで知らなかった桂のモノ・コト・ミセに出会って、暮らしている街の魅力に気付いてほしい」という思いからスタートしたとのこと。

「このイベントの主催者の方なら、この街の魅力を深く理解しているはず」
そう思い、取材を申し入れたのがイベントの発起人である「宮川徳三郎さん」

着付師の宮川さんは、桂駅東口からすぐの場所でアンティーク着物のレンタルを中心とする「宮川徳三郎商店」を営んでいます。今回はお店に伺い、桂の魅力についてお聞きしました。

(以下、インタビュー。「」内は宮川さん)

――桂は居心地のいい街ですか?
「私自身も私の友人もそうですが、桂で生まれ育った人は地元に帰ってくる人が多いんですよ。それは、子どもを自分が通った学校に通わせて、自分が育った街で育てたいって思いが強いから。味わい深くて、居心地が良く、長く住むほど良さを知ることのできる街だと思っています」

――なぜ「桂ヴィレッジアラウンド」を立ち上げたのですか?
地域のつながりを作りたいと思ったんです。烏丸や下鴨神社・上賀茂神社の地域にはお祭りがあり、たとえば伏見の方は“酒蔵の街”といった強みを持っているでしょう。でも、桂がある西京区にはそういったものがなかった。だからお祭りを作ろうと思ったんです。最初は『桂ヴィレッジフェス』という名前で始めて、桂周辺にある個人店が神社の境内で出店するマルシェのような形から始まり、去年から桂の街を歩きながら個人店やスポットを巡る形式の『桂ヴィレッジアラウンド』になりました」

――お祭りをしてみて、盛り上がりはどうでしたか?
「ベビーカーを押した子育て世代の方がたくさん来てくれたんです。その光景に驚いたし、桂が子育てに優しい地域だということを、私も肌で感じることができました。西京区は京都で一番農地の多い区なんですけど、この辺りにもたくさん畑があるので、そこで穫れた野菜を売ったら好評で。『よく通る、近所のあの場所で採れた野菜なら安心だ』って買っていく方が多くいましたね

▲今年の「桂ヴィレッジアラウンド」の様子。宮川徳三郎商店では、絵本「おもいおいも」の出版記念を兼ねたコラボ茶会「おいも茶会」が開かれた

――宮川さんは、どんな桂の街の在り方を目指していますか?
「桂には個人店が多いので、店主同士がつながることで、新しい価値を生み出せると思ってるんです。たとえば、七五三の衣装を借りにうちへ来てくれるお客さんは、お参りが終わったら家族で食事に行くでしょう。そのときに『あそこの●●ってお店、とても美味しいのでおすすめですよ』って僕が情報を伝えたり、そのお店の店主に『今日●●ちゃんのご家族が七五三のお祝いで行くから、デザート工夫して喜ばせてやってくれないか』ってお願いしたりといった連携ができたらいいなって思ってるんです。桂に住んでいる人がいつもの生活圏内を超えて新しいお店を開拓するきっかけにもなるでしょう

▲取材後、茶道を学ばれている宮川さんはお茶でおもてなしをしてくださった

――あらためて、桂の街の魅力を教えてください。
「阪急の特急が停まる駅だから交通の便はいいし、隣駅にあるイオンモールに行けば何でも揃うから買い物にも便利ですよ。裕福な方も結構住んでいるから、落ち着いていて治安もいい。一方で桂離宮が残ってたり、六斎念仏という平安時代からの伝統芸能が復活したりと、古き文化も多く残っている点は新興住宅地にはない魅力だと思います

■古き良きところを残しながら、変化を続ける街

歴史と自然に囲まれた、完成された住宅街のように映る桂。
けれど、宮川さんのお話を聞いていると、古き良きところを残しながらまだまだ変わっていく街なんだなと感じました。

そして、「街に人を呼ぶお祭り」ではなく「地域のお店と人を結び付ける」という桂ヴィレッジアラウンドのコンセプトこそが、これからの桂の在り方を示しているような気がしたのです。
利便性が高く自然豊かで子育てに適しているのはもちろん、地域の一員として街を作っていけることも、この街に住む魅力のひとつかもしれません。

「長くひとつの街に住んで、愛着を持ちたい」という方には、ぴったりの街ではないでしょうか。

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