Column / 2019 10,07

【金沢文庫】生活に根付いた商店街・徒歩圏内に海。利便性と癒やしが同居する街

いちじく舞(いちじく まい)

フリーライター・編集者。音楽の専門学校を卒業後、地下アイドル→銀座ホステス→広告モデル→OLという散らかった経歴を経て、ライターとして独立。ものづくりが好き。
Twitter:https://twitter.com/ichijiku_mai/

少し不思議な響きの駅名「金沢文庫(かなざわぶんこ)」

名前の由来は、鎌倉時代中期まで遡ります。
当時の武将「北条 実時(ほうじょう さねとき)」が貴重な書類や記録を納めるために保管庫「金沢文庫」を設けました。保管された資料はすべて「金沢文庫」の判が押され、現存されているものは国宝や重要文化財にも指定されています。

歴史が感じられる名前を掲げた金沢文庫ですが、暮らしというフィルターを通したらどんな街に映るのでしょうか。実際に街を歩いてみました。

【金沢文庫の基本情報】

駅名:京浜急行電鉄「金沢文庫」
ランドマーク:神奈川県立金沢文庫・海の公園

■横浜まで快特で約15分。横浜・品川方面なら座って通勤できる

泉岳寺から三崎口を繋ぐ京急電鉄が通る金沢文庫駅。
普通電車以外にも、快特・特急・エアポート急行が停車します。快特に乗れば乗り継ぎせずに横浜まで約15分、品川駅までは約30分。
また、横浜・品川方面への電車は金沢文庫駅から車両が増結されるため、座って通勤、通学できるのも嬉しいポイント。

駅前のバスターミナルからは京急バスと横浜市営バスが発着。金沢区内を移動する際に重宝します。
区内には、バス停が目の前にある小学校・中学校・高校が多く、通学の際にも活用できます。

駅の西口から徒歩5分のところにはスーパーの「オーケー 金沢文庫店」が。
敷地面積は約4,729平方メートルと広く、220台が収容できる駐車場があるので車での買い物にも便利です。

■ここにしかない店と味が人を呼ぶ「すずらん商店街」

のどかなムードが漂う金沢文庫の駅前から約2分。60のお店が軒を連ねる「すずらん通り商店街」の入り口が。
昭和26年に生まれたこの商店街は、昔ながらのおもちゃ屋さんや喫茶店が並び、懐かしい雰囲気が残っています。

こちらは、商店街の中ほどにある「Bakery Kanazawa(ベーカリー カナザワ)」
元々は地域の学校に向けて給食用パンを製造していましたが、児童たちの声に後押しされ店舗販売も始めたそう。店内には、子どもから大人まで安心して食べられる無添加のパンが揃います。

こちらの「市場食堂」は、同じ商店街の中にある魚屋「松井水産」が運営する定食屋。
平日のランチタイムに行くと、店の外に3組ほどサラリーマンが並んでいました。

待つこと数分、お店に入り「旬の刺身定食」 (5点盛り・1200円)を注文。
新鮮で甘みのある刺身が気軽に楽しめるのが嬉しいところ。メニューには刺身の他にも、「さば塩焼き定食」(800円)や「天ぷら定食」(1100円)など、焼き魚や揚げ物の定食も楽しめるようでした。

素朴で気取らない、知る人ぞ知る名店たち。「すずらん商店街」は、初めてなのにどこか懐かしい、どんな人も優しく受け入れてくれる温かい商店街です。

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■駅から歩いて海に。自然が身近に感じられる街

駅の東口から15分ほど歩くと「海の公園」に辿り着きます。
入り口から砂浜までの道は芝生が敷かれ、木々が生い茂る自然豊かな空間です。

「海の公園」は、横浜で唯一の海水浴場を持つ公園。
夏場の海水浴シーズンには、多くの人で賑わいます。向こう岸には「八景島シーパラダイス」の遊園地が見えます。

▲八景島シーパラダイス

海のさざ波を聞きながらぼーっと海を眺めていると、だんだんと心が穏やかに。
都会で体験できない贅沢な時間が過ごせました。

海だけでなく、美しい緑を堪能できるのも金沢文庫の良いところ。
例えば、駅の東口から15分歩いたところにある「金沢山称名寺(きんたくさんしょうみょうじ)」。このお寺は、鎌倉幕府に北条実時が建てた持仏堂が起源。赤門の向こうには桜並木の参道が続き、仁王門が出迎えてくれます。

▲桜並木の参道の奥にある、仁王門
▲浄土庭園

仁王門をくぐると目に飛び込むのは緑豊かな浄土庭園。
庭園奥にある本尊の弥勒菩薩(みろくぼさつ)は、重要文化財に指定されています。

駅から少し歩けば海や木々など自然と触れ合える金沢文庫。
自然豊かな街は他にもたくさんありますが、都心からほど近い場所で緑と海の両方を楽しめる街はそうないのではないでしょうか。

毎日の仕事で溜まった疲れを癒やしたり、休日に子どもと一緒に思いっきり遊んだり、魅力的な「憩いのスポット」が身近にあるのは心強いですね。

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■「日常の節々で多彩な娯楽を味わいながら、暮らしが営める街だと思います」

今回最後にやって来たのは「金沢山称名寺」の隣にある博物館「神奈川県立金沢文庫」。金沢文庫の地域史を担当し、金沢文庫の近くに長年住んでいる山地 純(やまぢ すみ)さんにお話を伺いました。

(※以下、「」内は山地さんのセリフです)

――金沢文庫はどんな歴史を持つ場所なのでしょうか?
「鎌倉時代、海に面していたこの地域は、海陸交通が行き来する場所として賑わっていました。その流れから商業が盛んになり繁栄を極め、江戸時代には観光地として人々に親しまれていたんです。明治時代になると、海浜の別荘地として注目され始めました。金沢には、初代内閣総理大臣を務めた伊藤博文の別荘地もあるんですよ

――さまざまな姿に変化を遂げてきた街なのですね。
「金沢文庫は歴史的な遺産を大切にしている一方で、時代に即した姿へと柔軟に変容してきた街でもあります。そんな風土が今も受け継がれていると感じますね。歴史を辿れる史跡を残しながら、区外から引っ越してきた若い人も受け入れていく気質があると思います」

――現在の金沢文庫のどんなところに魅力を感じますか?
一言で言うなれば『人が人らしく暮らしていける街』。駅前には商店街やスーパーなどがあり暮らしやすさも担保されていながら、自然を身近に感じることもできます。例えば、金沢文庫から鎌倉まで続く天園ハイキングコースを歩きながら森林浴を楽しめたり、駅から車で10分ほどの『海の公園』では潮干狩りもできます。自分でとったアサリでお味噌汁が飲める街ですね(笑)」

▲全25種類以上の動物たちを間近で見ることのできる「金沢動物園」

――自然と触れ合えるスポットがたくさんあるんですね。
「『海の公園』だけでなく、同じく車で10分のところには『金沢動物園』や『八景島シーパラダイス』もあります。保育園も充実しているので、子どもといろいろな思い出をつくりながら子育てができる街なんです。それに、この辺りは埋立地で平地が多いためご年配の方も歩きやすいと思います。日常の節々で多彩な娯楽を味わいながら、暮らしが営める街だと思いますね」

■よく食べ、よく遊び、よく休む。金沢文庫で送る健やかな毎日

「都心へのアクセスの良さ」「生活に根付いた店舗が並ぶ商店街」「都心との近さが嘘のような豊かな自然」などなど、金沢文庫は、山地さんが語ってくれた「人が人らしく暮らせる」という言葉がぴったりな街でした。

その秘密は、歴史を大切にしながらも時代の変化に柔軟な住民の方々にあるのかも。豊かな自然に囲まれ、アクセスも抜群という「土地としての魅力」に加え「人の魅力があったからこそ、金沢文庫は多くの人に愛され続ける街として発展したのではないか」と感じました。

よく働き、よく遊び、よく休む。
そんな心身ともに健やかな毎日を過ごしたいという方は、ぜひ一度、金沢文庫を訪れてみてください。

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