日本最初の大規模ニュータウンとして開発された、大阪の千里中央エリア。開発から数十年がたった今も、利便性が高く自然豊かな街の人気が衰えることはありません。

駅前から出ている路線バスで、豊中エリア、箕面エリア、万博公園にもほど近い山田エリアなど数多くの住宅街へとアクセスできるのもこの街の魅力。かつての新興住宅地が広がる景色はまさに「ニュータウンの中心」らしい姿です。

そんな駅前には「せんちゅうパル」・「SENRITOよみうり」・「千里阪急」といったショッピング施設が立ち並び、買い物にも困ることはありません。

買い物に便利で、街から街への移動もしやすく、そして実は、自然豊かで住み心地もいいこの街。そんな街の魅力を、歩き回って探っていきましょう。

【千里中央の基本情報】

駅名:北大阪急行電鉄南北線、大阪モノレール本線「千里中央」駅
ランドマーク:せんちゅうパル、千里中央公園

■大阪・キタエリアにも直通でお出かけしやすい

「千里中央駅」には、大阪メトロ御堂筋線に接続する北大阪急行電鉄が乗り入れています。大阪・キタの主要駅「梅田」までは19分と、通勤にも便利です。

また、万博公園へと向かう大阪モノレールがあるほか、駅すぐそばにある千里中央ICからの車移動も楽々。家族でのお出かけもしやすい立地です。自分の住む街を楽しみながらも、アクティブにいろんな街に出かけたい家族にとっては最適な場所だと言えるでしょう。

千里中央駅前のバスロータリーからは豊中エリア、北緑丘団地、桃山台駅前、箕面市立病院前など、千里中央駅を中心に放射状に広がる住宅街へと広くアクセスできます。

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■百貨店から日常使いのスーパーまで、活気ある駅前

駅前には、1970年に建設され1991年に全面リニューアルを果たした専門店街「せんちゅうパル」をはじめ、目の覚めるような緑色の外壁が印象的な「千里阪急」、「SENRITOよみうり」といった商業施設が立ち並びます。婦人服や紳士服など、ちょっといい洋服や日用道具を買うなら千里阪急へ。

日常の食材や雑貨の買い出しなら、「SENRITOよみうり」内にスーパーマーケットの「KOHYO SENRITO店」「無印良品 イオンSENRITO」などが入居しているため、そちらへ行くのが便利です。

また、千里中央駅地下には「ピーコックストア千里中央店」も隣接。食料品や生活用品の買い物はもちろん、少し歩き回れば、ちょっとした家族での外食も楽しめます。駅まわりは様々なお店が集結する賑わいのエリアとなっています。

■ニュータウンと共に年月を重ねた、名物喫茶店でランチを。

ランチには、カツサンドで有名な名店「ニューアストリア」へ。関西に長く住んでいると、一度はその噂を聞いたことがあるのではないでしょうか。

せんちゅうパルの地下一階に位置するこちらは、1970年創業の老舗。名物のカツサンドは、ランチとしても、大人のおもたせとしても愛されてきました。

古き良き喫茶店の雰囲気と共に味わうのはもちろん、テイクアウトも可能なため、持ち帰って近所の公園などで食べるのも楽しそう。

また、せんちゅうパル内にも数多くの飲食店があるため、外食の選択肢には困りません。

■実は自然がいっぱい。古き良きニュータウンの住み心地

千里中央駅の周辺には暮らしやすさを追求した機能が集中しています。駅から数分の場所にある「千里ライフサイエンスセンター」には歯科、眼科、泌尿器科、産婦人科、内科クリニックや人間ドックまでが集まっており、ここに来ればさまざまな診療を受けることが可能です。

実はこちらの千里中央エリアは、日本最初の大規模ニュータウンと言われ、その後の日本各地のニュータウン開発にも影響を与えたとされる場所。街中のあちこちに緑豊かな風景が残されており、便利な生活の中にも自然を感じながら暮らすことができます。

千里中央駅から徒歩で少し行くと、森のように自然豊かな「千里中央公園」が。走り回る子連れの家族から、汗を流すランナー、散歩する老夫婦など、住民たちが思い思いの時間を過ごしています。

ここには、大規模すべり台やジャングルジムなどが設置されたアスレチック「冒険の森」が。子どもたちが登ったり滑ったりして楽しむことができるほか、近くには大阪の街を見晴らす展望台も。広がる芝生の上でゆっくりくつろいだりと、穏やかな家族の時間を過ごすことができそうです。

さらに、千里中央駅から電車やバスに乗れば太陽の塔で有名な「万博公園」、特徴的な展示の動物園&水族館「二フレル」、大型商業施設「みのおキューズモール」などのおでかけスポットにもすぐに遊びにいけます。アクティブな休日を楽しみやすいのも、この街の魅力です。

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■この街だけでも暮らせるけれど、選択肢も広げられる

最後は、千里中央駅をよく利用する、近隣にお住いの方にインタビュー。
千里ニュータウンに住み、大阪のオフィス街で働く編集者の小野修平(おの しゅうへい)さんにお話を伺いました。

(以下インタビュー。「 」内は小野さんのコメント)

――小野さんの思う、千里中央エリアの住み心地のいいところは?
「緑が多くて、道が広くて……というのはニュータウンあるあるですが、それに加えて、利便性が高いと感じます。千里中央駅を中心に、バス路線が張り巡らされているので、車なしでも生活できています。また走行ルート沿いには自然豊かな公園も多い。春から秋にかけて、車窓からとても美しい風景を見ることができるんですよ。仕事で忙しい時は、そんな景色に癒されました」

「医療施設や生活用品の販売店も充実しているので、通院や買い物で都会まで出なくてはならないということはほとんどありません。自粛期間中、家で仕事をして、息抜きに散歩や買い物に近所へ出かけるという生活をして、改めて住み心地の良さに気づかされました」

――通勤は不便ではありませんか?
「僕の住んでいる粟生団地(あおだんち)からは、千里中央駅前までバスで20分、そこから梅田駅まで地下鉄で19分。自分は通勤中を読書の時間に当てているので、苦に思ったことはありません。むしろゆっくり読書と向き合えていいですよ。

都市部に住んでいると、仕事が終わってから家に帰るまでに、最寄りの喫茶店やバーによって帰る人も多いでしょう。それって、家に帰るまでに自分の自由時間が欲しいからだと思うんです。通勤時間も自由時間だと思えば、自分の好きなように過ごせます」

――この街の好きなところはどこですか?
「自然の豊かさ、暮らしやすさはもちろん、意外とおでかけの選択肢も多いんですよ。子連れの方なら万博公園へのアクセスが良いのは嬉しいだろうし、商業施設の『ららぽーとEXPOCITY』なんかも近い。

それから、僕は仕事で関西の飲食店の方々に話を聞くことが多いんですが、飲食店の移転先としても、千里中央エリアは人気らしいんです。個人オーナーが運営してきたレストランやベーカリー、カフェが都会での営業から離れて、地元の人の集まる店として再スタートしたいと考えているところも多いみたいで。そうなると、この街に暮らす楽しみも少しずつ増えていくだろうなと思います」

■「住めば故郷」に変わる、歴史あるニュータウン

充実したバスの交通網により、兵庫・北摂の数々のベッドタウンの中心となっている千里中央駅前エリア。

自然の豊かさも魅力ですが、コンパクトな街の中に生活に必要な機能が凝縮された、ニュータウンならではの利便性は、長距離移動の難しい子育て世代や高齢者にとっても、住みよい街の美点になっているのではないでしょうか。

そして歩き回って感じたのは、ニュータウンにも歴史があるということ。ランチにお邪魔した「ニューアストリア」は生まれて約50年のお店。かつては新興住宅街の真新しい喫茶店だったお店も、今では関西で知る人ぞ知る名店へと育ちました。商業施設「せんちゅうパル」も、千里中央の住人たちの便利な生活を支えて50年です。

「住めば都」とはよく言います。たとえかつての高度経済成長期に開発されたニュータウンだとしても、長く住めば、その居心地の良さを自分の街として気にいるはず。既に70年以上の歴史を持つ千里中央ニュータウンは、「住めば故郷」の街だと言えるでしょう。

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乾隼人

兵庫県宝塚市出身、1993年生まれの編集・ライター。関西で酒場をかけずり回る出版社勤務を経て上京。地方ローカルの暮らし、仕事、文化に興味があります。Huuuu所属。

Twitter:https://twitter.com/inuiiii_