Column / 2022 04,22

【湘南台】海の空気をほのかに感じる、おおらかに子育てを楽しめる街

野崎さおり

編集プロダクション勤務、メーカーでの非正規社員などを経てライター。都内をバスか徒歩で移動するのが好き。転勤族育ちの引っ越し魔で、引っ越し歴は20回以上。現在は神奈川県川崎市に在住。
note: https://note.com/saowrite

海に向かうときなど、何度か耳にしていた「湘南台」という地名。

小田急江ノ島線に乗っていると、海に近づくに従って車内の空気が変わる感じがあります。緊張感が薄れて、のんびりした空気になるのです。それが湘南台のあたりです。

穏やかな空気が流れる印象ですが、一方で、大学もあるので若者が多くて活気がありそう。電車を乗降する人たちからもそんなイメージを持っていました。家族で住むにはぴったりな街なのだろう。そんな期待を持って湘南台の駅周辺を歩いてみました。

【湘南台の基本情報】

駅名:小田急江ノ島線・相鉄いずみ野線・横浜市営地下鉄ブルーライン「湘南台」駅
ランドマーク:藤沢市湘南台文化センター、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス

■横浜にも新宿にもアクセスよし。始発駅のメリットも

湘南台は、神奈川県の湘南地域に位置する藤沢市でも内陸に位置するターミナル駅です。横浜駅までは相鉄線の通勤特急を使えば最短25分。小田急江ノ島線は快速急行、急行も利用できて新宿駅までは最短で約50分。地元の方によれば通勤時間帯でも座れることもあるのだとか。

横浜市営地下鉄ブルーラインと相鉄線は湘南台が始発駅という点も魅力です。関内駅、横浜駅など横浜市内のオフィス街には、乗り換えなしで座って通勤もできます。戸塚駅でJRに乗り換えれば東京駅まで最短50分とアクセスには困りません。

バスは神奈川中央交通の路線が、藤沢駅方面に向かって小田急江ノ島線の西側を通る2本と、東側を通る1本が伸びています。

駅東口にも西口にも広いロータリーがあって、駅まで車で送り迎えする人も多いようです。

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■駅周辺だけでもスーパーが5軒。お買い物の選択肢がいろいろ

西口にはショッピングモールの「湘南台ウエストプラザ」があって、専門店や飲食店、スポーツクラブなどが入っています。東口にはファーストフード店やファミリーレストラン、パン屋さんなどが集まっています。

スーパーは、駅東口には「オーケー湘南台店」のほか「ダイエー湘南台店」「そうてつローゼン 湘南台店」があります。

西口にある「ビッグパワー 新鮮湘南台市場」は、生鮮食品を扱う専門店や惣菜店が集まった、スーパー感覚で買い物ができるショッピングセンター。「業務スーパー湘南台店」もあります。

日常的な食品のお買い物も、今日はどこに行こうかと選ぶのも楽しくなりそうな充実ぶりです。

湘南台は植物の愛好家も多いのか、駅から近い場所に園芸店をいくつも見かけました。駅から徒歩12分ほどの場所にある「ルーシーグレイ」は珍しい植物が豊富に揃い、お店の中もセンス良く、いろいろ教えてもらえると遠くから車で訪れる人も多いお店です。庭のイメージが膨らんで、おうち時間の充実にも一役買ってくれそうです。

湘南台はおいしいケーキ屋さんも複数あります。西口から4分ほどの場所にある「コム アン プロヴァンス」は、生ケーキも焼き菓子も種類が豊富。

シェフのおすすめは「おいし湘南です(200円)」というユニークな名前のふんわり焼き上げたクレープ生地のお菓子。定番のカスタード入りと、季節ごとのフルーツ入りがあります。誕生日などにオーダーできる似顔絵ケーキも好評です。

「パン工房アオキ」は湘南台で20年以上続く天然酵母と国産小麦粉を使ったパンのお店です。惣菜パンの中身のカレーや、小倉あんなどすべて手作りというこだわりも。

自慢の手作りあんこがたっぷりの「小倉あんぱん(160円)」を、店舗前のテーブルで休憩がてら、いただいてみました。確かに手作りだとわかるやさしい甘みのあんこがたっぷり。人気の「オニオンチーズクッペ(250円)」も翌日の朝食にいただきましたが、たっぷりのチーズと甘い玉ねぎがアクセントになっていて、人気があるのがわかるお店でした。

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■学園都市としての顔と、充実した多様な暮らしに寄り添う施設

湘南台駅は創造性の高い人材を輩出する「慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス」の最寄り駅です。キャンパスは駅からは西に3.5キロほどのところにあります。

慶應大学のキャンパスと駅の間を結ぶ2連結の長いバスが、近所の子どもたちにも人気です。

慶應大学からほど近い場所にあるのが「秋葉台公園」です。「秋葉台公園」は、体育館や屋内屋外プール、球技場などが整備された総合的な運動公園。近未来的な建物が「カブトムシ」の愛称で親しまれています。

「トリム広場」と名付けられた「秋葉台公園」の児童公園部分は、藤沢市が掲げる「共生社会の実現を目指す誰一人取り残さないまち」の実現のため、2021年3月に遊具をリニューアル。複合遊具に車いすのままアクセスできるスロープがあったり、大型バケットシートが設置されたブランコがあったりと、みんなが楽しく遊べる工夫がされているのがうれしいですね。

湘南台駅の東側、徒歩10分ほどのところにある「湘南台公園」は、園内には有料のテニスコートのほか、芝生広場、遊具広場などがあります。緑も多く、季節ごとに花がたくさん咲いています。

公園の中には遊具のほか、不思議な埴輪の馬や船もあって、子どもたちの好奇心をかき立ててくれそうです。

「湘南台公園」から道路を挟んだ駅側には地球儀がシンボルの「藤沢市湘南台文化センター」があります。この建物には「市民センター」「こども館」があり、「こども館」の展示ホールは子ども100円、大人300円と有料ですが、遊具や世界各国の民族衣装などの展示物があります。外で遊べない日などに子どもたちも飽きずに過ごせそうです。

「藤沢市湘南台文化センター」から歩くこと約2分の場所にある「Cafe 湘南テラス」でランチをいただきました。素敵なテラスが人気のお店です。

店の名前が付いた「湘南テラスピザ(1,420円)」をいただきました。迫力の大きさのピザには、湘南名物しらすが本当にたっぷり。窯焼きのピザは香ばしく、大葉を使ったジェノベーゼソースに加えて、少し生姜も効いていてさっぱり。ランチタイムはサラダと飲み物もついています。

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■海まで自転車で1時間。スーパーも充実の子育て世帯にやさしい街

最後に湘南台にお住まいの方にインタビュー。リトミック研究センター主任研究員で、同認定教室「ムーサリトミック音楽教室」を開いている向井育子(むかい いくこ)さんは湘南台に住んで20年ほど。住んでみなければわからない湘南台の魅力をお話しいただきました。

(以下インタビュー。「 」内は向井さんのコメントです)

――向井さんが、湘南台に住んだきっかけを教えてください。
「湘南台に主人の会社の社宅があって、そこに住み始めました。当時子どもが産まれて間もなかったのですが、思った以上に子育てしやすい土地だったのが気に入りました」

――子育てしやすいと思ったのはどんなところでしたか?
「公園もたくさんありますが、特に『湘南台文化センター』が充実していますよ。1階はワークショップで陶芸体験もできて、地下には世界の楽器があって触ることもできます。プラネタリウムにもよく行きました。

今も子どもの数が多いのか、湘南台ではベビーカーをよく見かけます。土地が平らなので、自転車での移動がとても楽です」

▲リトミックは、身体全体で音楽を楽しく学びながら、集中力、表現力、思考力など、子どもの持つあらゆる能力を引き出す教育。教室は1歳〜5歳対象。

――教室の生徒さんの保護者の方はどんな方が多いのですか?
「湘南台のお母さんたちはおおらかに子育てを楽しんでいる方が多いという印象がありますね。子どもの教育には熱心な家庭が多いようで、公立校もレベルが高いと言われます。塾もたくさんあります」

▲向井さんはリトミック研究センター主任研究員として、後進の指導もしています。

――向井さんにとって、湘南台の魅力は他にどんなところがありますか?
「夏は夕方になるとカリフォルニアみたいな海からの風を感じることあります。境川という川沿いの遊歩道があって、自転車なら1時間で海に行けることもとても気に入っています。冬も都内より1℃ぐらい暖か。富士山もいろんなところから見えます。

それからラーメン屋さんもおいしいお店が多いんですよ」

■とにかく交通が便利。どんな家族にもすみやすい街

鉄道3線が乗り入れている駅でありながら、駅前は大きなショッピングビルはなく、ロータリーにバスやタクシーが並んでいて、交通が整っている街というのが湘南台駅を降りたときの第一印象でした。

▲「パン工房アオキ」からほど近い場所にある「円行公園」など、大小の公園があちこちに。

駅から100メートルも離れれば空が広く感じられ、充実のスーパー群、あちこちにある公園、坂の少なさなど、子育て世代はもちろん、どんな家族も暮らしやすい湘南台。湘南というブランドを持ちながら、堅実で真摯な街づくりをしているのかもしれません。