東京都心からもアクセスのよい埼玉県・蕨(わらび)。市域面積が全国でも最小な街(※)として有名です。
※国土地理院 令和2年全国都道府県市区町村別面積調

しかし、小さいからと言って侮ることなかれ。このコンパクトな市域の中には豊かな自然環境、生活に便利なお店、歴史を感じる通りや建物など、魅力がぎゅっと詰まっているのです。

駅周辺にはスーパーが立ち並び、パン屋から薬局、おしゃれなカフェまで充実。駅まわりでお買い物が完結できるだけでなく、ちょっとした息抜きもできます。

そして、駅の西口と東口からそれぞれ歩けば、昔ながらの商店街や中仙道蕨宿(なかせんどうわらびじゅく)、自然いっぱいの公園など、エリアごとに様々な表情を見せてくれます。近代的で便利な生活と、古き良き街並みがいいバランスで混在した町といえるでしょう。

実際に駅周辺を散策しながら、暮らしの様子を覗いてきました。

【蕨の基本情報】

駅名:京浜東北・根岸線「蕨」駅
ランドマーク:蕨市民公園、中仙道蕨宿

■東京駅へは乗り換えなしで30分!3駅先には乗り入れの多い赤羽駅

蕨駅を通る路線はJR京浜東北線のみですが、新幹線も乗り入れるターミナル駅の大宮へ乗り換えなしで15分という好立地にあります。

都心へも1本で通え、東京駅へ約30分、品川駅へ約40分というアクセスのよさ。さらに、3駅先の赤羽駅で乗り換えれば、宇都宮線・高崎線・湘南新宿ライン・埼京線が利用でき、新宿・渋谷方面にも30〜40分程度で行くことができます。

また、西口のロータリーからはバスが出ており、隣接する川口市の「イオンモール川口前川」へ片道200円で出かけることができます。気軽に大型ショッピングモールにアクセスできる利便性は、ご家族連れにはポイントが高いですね。

⇒蕨駅周辺の物件一覧をみる

■便利さと古き良き街並みが共存する駅まわり

駅周り徒歩10分圏内には「ライフ 蕨駅前店」をはじめとした大型スーパーが5軒も集まっていて、どのエリアに住んでいても買い物に困りません。お仕事帰りやお出かけのついでに利用できるのはうれしいです。

ほかにも、駅周りにはチェーンの牛丼屋さんやファミリーレストランなどのリーズナブルなお店が点在し、にぎやかな雰囲気。一方で、駅から離れればきれいなマンションが並ぶ静かな住宅街が広がっているので、落ち着きのある生活がおくれそうです。

さらに、古き良き街並みが残っていることもこの街の特徴です。西口を出てすぐのところにある「蕨ピアロード商店街」を歩いてみました。

商店街はパン屋さんを始め、ブティックやお茶屋さんなど昔ながらのお店が軒を連ねていて、お散歩するのも楽しそう。

蕨ピアロード商店街をさらにまっすぐ歩き続けると「中仙道蕨宿(なかせんどうわらびじゅく)」が見えてきます。

中仙道蕨宿は、江戸と京を結ぶ街道にある宿場町のこと。開設400年以上の歴史がある通りなのです。昔の風情が残る建物が連なり、まるでタイムスリップしたかのような気持ちになりますね。

■駅から少し歩けば、緑豊かな公園とショッピングモール

駅から少し歩くと、子どもとのお出かけにぴったりなスポットが充実しています。

東口から徒歩15分ほどのところにあるのが、自然いっぱいの「蕨市民公園」。広々とした敷地は、子ども連れから年配の方、ランニングをする人などでにぎわっていました。

大きな遊具や川、芝生広場などがあり、お子さま連れなら1日中遊べそうです。この日はとても暑い日だったので、川で水遊びをしているご家族も見かけました。

さらに春には桜が咲き、夏には無料でバーベキュー施設の利用が可能。季節ごとに自然の移ろいを楽しめるのもいいですね。

次に、蕨に住んだら頻繁に利用するであろう「イオンモール川口前川」にも足を伸ばしてみました。バスで片道約15分という通いやすさは、普段の生活で重宝すること間違いなしです。

フードコートや本屋さん、インテリア用品や子供服などの専門店も充実。家族が必要なものは、ここでほとんど揃えることができます。

たくさん歩いて疲れたので、駅の近くに戻ってランチタイム。地元で人気の老舗洋食店「ワンチーフ」でいただくことにしました。お腹がペコペコだったので、ボリュームたっぷりなレギュラーハンバーグ(1100円)を注文。

ハンバーグを切ると、肉汁がたっぷりあふれでて食欲をそそります。コクのあるソースと絡み合って、ハンバーグのジューシーさを心ゆくまで堪能できました。ライスとお味噌汁もセットになっていて、食べ応えもばっちり!

お腹が満たされた後は、近くのカフェ「Farm Stand HAND TO HAND」で少し休憩。新鮮な野菜や果物を使ったスムージーが多く揃うお店で、おすすめのバナナスムージー(378円)をいただきました。

とろっとした舌触りで、バナナの味が濃厚〜! 1階では全国から取り寄せた新鮮な野菜が販売されていました。ここならスーパーにはなかなかない野菜にも出会えるかも。

⇒蕨駅周辺の物件一覧をみる

■ご家族連れにぴったり!お祭りが多くにぎやかな町・蕨

最後に、中仙道蕨宿にて長きに渡り包装用品などを取り扱う商店を経営している有限会社「須田商店 パックショップスダ」の3代目・須田清久さんに、蕨の魅力についてお伺いしました。

(以下インタビュー。「 」内は須田さん)

――蕨はどんな町でしょうか?
「一言でいうとコンパクトな街ですね。スーパーや市役所、病院など生活に必要な施設がぎゅっと集まっていて、自転車があれば簡単に回れてしまうくらいです。公園や児童館など、子どもが遊べる場所も多いので、ご家族で暮らしやすい街だと思いますよ。都心へのアクセスのよさも魅力ではないでしょうか」

――昔と今の変化をどのように感じていますか?
「西口側の戸田市に近いエリアは、新しいマンションや建売住宅が増えていますね。実際に私のお店にも、ネットなどで個人出品した品物を包装する資材を求めて、若い主婦の方が多くいらっしゃるようになりました。昔は、駅周りには個人商店が多かったのですが、開発が進みチェーン店などが増えました。子ども時代の風景が少なくなるのは寂しいですが、その分住みやすい町に変化しているのかもしれません」

――須田さんが考える蕨の魅力は?
「実は、蕨はお祭りが多い町なんです。春には苗木市・わらび藤まつり、夏にわらび機まつりなど1年を通してお祭りがあり、そのたびに屋台も多く出ます。ここの中仙道蕨宿でも、11月に中仙道武州蕨宿『宿場まつり』をしています。商店の活性化を目指し、近隣のお店と協力して立ち上げたお祭りです。私もパレードの企画を考案しましたが、子どもが楽しめるお祭りになるよう地域のみんなで頑張っています。ご家族みなさんで、とても楽しめる街だと思いますよ」

■生活に便利なうえに1年中楽しめる街・蕨

駅周りのにぎやかさや落ち着いた住宅街、ノスタルジックな商店街に自然たっぷりの公園など、エリアごとに様々な顔を見せてくれる蕨。

実際に町を歩いてみると、コンパクトタウンならではの魅力が充分に感じられました。都心へ働きに出る方でも暮らしやすく、日常のお買い物も便利。お祭りなどのイベントも充実しているということで、人とのつながりが生まれやすく、長く愛せそうな街ですね。

今回お話を聞いたお店の方々もとても親切な方が多く、人の温かさがあふれているところも大きな魅力だと感じました。

⇒蕨駅周辺の物件一覧をみる

大瀧 亜友美(おおたき あゆみ)

山形出身で、東京在住歴は約10年。未だにお上りさんのようにあちこちの観光地を訪ねては、素敵な町探しにいそしんでいます。好きな街は、落ち着いた雰囲気のあるローカルな町。

Twitter:https://twitter.com/writerotaki04