埼玉県の県庁所在地・さいたま市に隣接する上尾市。東京都内へのアクセスも非常にスムーズで、上野駅まではなんと約35分! 都内に通勤している人にも便利な立地です。

そんな上尾市は2021年10月時点の人口が約23万人(※)。上尾の住みやすさに惹かれて移り住む人たちが増えており、人口は年々増加しているんだとか。確かに駅前は商業施設が充実しつつ、落ち着きのある住宅街が広がる街並みはファミリー層に人気がありそうです。

利便性がありながら、都会の喧騒から離れた穏やかな暮らしが手に入りそうな上尾市。まさに家族連れが住むにぴったりな条件を揃えたこの街を散策して、実際の暮らしぶりをのぞいてみました。

※上尾市Webサイト内人口表(https://www.city.ageo.lg.jp/page/jinko1.html)より

【上尾の基本情報】

駅名:JR高崎線「上尾」駅
ランドマーク:上尾運動公園、さいたま水上公園

■電車・バス・車と交通手段が豊富!都内にも出やすい立地。

上尾駅を通る路線はJR高崎線のみですが、都心に出やすい立地にあります。乗り換えなしで上野駅まで約35分、東京駅には約45分で移動が可能。赤羽駅を境に、湘南新宿ラインに直通する電車もあるため、行き先を選んで乗車すれば新宿駅へも乗り換えなしで40分程度です。

さまざまな路線や新幹線が通る大宮駅へも2駅なので、一気に行動範囲が広がります。

駅の西口と東口にはそれぞれ大きなバスロータリーが。複数の路線バスに加え、市内循環バス「ぐるっとくん」などが利用でき、市内や大宮駅への移動もラクラクです。

さらに上尾はマイカー移動も多い立地。2026年度に向け、埼玉県内の渋滞緩和のための高速道路「新大宮上尾道路」の建設が予定されているので、車を使った移動はもっとスムーズになるでしょう。

■商業施設が充実し、買い物の選択肢が充実

上尾市には商業施設が多数あり、生活環境が整っている点が魅力です。駅周辺だけで5つの商業施設があります。

駅直結のビルは「イーサイト上尾」。小さな駅ビルですが、ファミレスと100円均一ショップが入っていてよく利用しそうです。

駅の東口すぐには大型ショッピングセンターの「アリコベール上尾」があり、デパート館・サロン館・ホテル館・プラザ館の4棟のビルが点在しています。

なかでもデパート館は「丸広百貨店 上尾店」が入り、B1Fには売り場面積の広いスーパーも。地場野菜や変わった調味料が豊富で、ほかにはない食品に出会えます。

ほかにも家具インテリアの「ニトリ」、ドラッグストアの「スギ薬局」なども入っていて、使い勝手がよさそうです。

西口側には「イトーヨーカドー 上尾駅前店」とショッピングモール「ショーサンプラザ」が一緒になった大型商業施設が。日用品から衣料品、インテリア用品まで何でも揃いそうな店舗ラインナップはうれしいですね。

バスを使えば、5分程度で大型ショッピングモールの「イオンモール上尾」にも行くことができます。バスで約10分の場所には「アリオ上尾」もあるので、お買い物の選択肢は幅広いです。

駅周辺のどこに住んでいても買い物に困らない点は、大きなメリットと言えます。

さらに駅周辺は道幅が広い道路が多く、自転車で移動するにも便利そうでした。

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■利便性だけでない、自然を感じられるエリアも

駅の東口側と西口側をそれぞれ歩いてみると、雰囲気の違いが感じられます。

西口側は大型マンションや新しい一戸建てが多いよう。ゆっくりと過ごせそうなカフェがあちこちにあったので、ランチに立ち寄ってみました。

この日にお邪魔したのは「coffee salon TICO」。居心地のよいくつろげる店内には、ネイルサロンが併設されています。

メニューに迷っていたら、お店の方がおすすめしてくれたので「ビーフカレー(1100円)」を注文しました。

サラダと食後のコーヒー付きでお得です。ビーフカレーは牛肉がゴロゴロと入っていて食べ応え抜群! お肉もしっとりと柔らかく、満足度の高いランチでした。

食後には、オーナーさんが一杯ずつ丁寧に入れてくれるコーヒーを。深いコクと程よい酸味がおいしく、ゆったりとした時間が過ごせました。

ご飯を食べた後は、駅の東口側を散策。
こちらは昔ながらのお店がところどころに残っており、情緒あふれる街並みが魅力です。

交通の便がよく生活環境が優れた上尾ですが、実は自然環境も豊か。東口から少し歩いた場所には、隣接した広い敷地を持つ「上尾運動公園」「さいたま水上公園」がありました。

バスを使うと5分ほどで到着できるので、子どもを連れて遊びに行くのにぴったりです。

園内には運動場・プール・スケートリンク・屋内施設まであり、一年を通して楽しめそう! この日はあいにくの雨でしたが、ランニングをしている人や散歩を楽しんでいる親子が見られました。緑が多い公園は、歩いているだけで穏やかな気持ちになりますね。

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■災害リスクが比較的少ない、穏やかな街

最後に、2015年にオープンしたステーキ丼屋さん「上尾ごはん」の店長・町田雄一郎(まちだ ゆういちろう)さんに上尾の魅力についてお伺いしました。

(以下インタビュー。「 」内は町田さんのコメント)

——上尾出身の町田さんから見た街の特徴は?
「都心へ働きに出る世代が多いので、昼夜人口に差がある地域だと思います。昼は年配の方々が多く、落ち着いた雰囲気です。

エリアごとに住んでいる人も違っていて、都心で働いている方は駅まわりに住んで鉄道を利用しているようです。一方、市内で働いている人は幹線道路にアクセスしやすい場所を選び、車で活用する傾向があります。

埼玉は何もないのがいいところなんですが、もっとも大きなメリットは自然災害が少ない点。海なし県なので水害がなく、山がない上尾市は土砂災害の心配がありません。荒川は近いですが、治水工事が進んでいるため、昨年の台風でも氾濫することがなかったくらいです」

▲写真提供:上尾ごはん代表・町田雄一郎さん

——上尾にはどんな方が住んでいますか?
「上尾市は高度経済成長期に団塊世代のベッドタウンとして発達したエリアで、現在は私のような団塊ジュニア世代が多いです。私が小さいころに雑木林だった西口付近は都市開発が進み、分譲住宅が増えたので市外から新婚ファミリーも移り住んできています。

上尾市は学校も多いですし、物価も安いので、子育て世代には本当におすすめのエリアです。ひとり親家庭に対する行政サービスも充実していて、子育て支援は手厚い街だと思います。

また、『あげお花火大会』も有名です。花火の打ち上げ場所が近く、ダイナミックな花火が見られるので市外からも人が訪れるほど人気のイベントです」

——上尾にお店をオープンしたきっかけは?
「もともとは南麻布のフレンチでオーナーをしていて、東日本大震災の炊き出しや地域おこし協力隊の参加をきっかけに、地元を盛り上げることに興味を持つようになりました。

地域に愛されてわかりやすいお店にするため、店名に『上尾』を入れました。特に若い世代が魅力的に感じてもらえるよう店内の雰囲気づくりにもこだわっています。若い方々の発信力で上尾の魅力をさらにシェアしてもらえると嬉しいですね」

■ファミリー層に必要な条件が揃った、子育てしやすい街

上尾の駅前は商業施設が立ち並び、活気にあふれていますが、少し歩けば一気に閑静な住宅街や自然豊かな公園が広がっていました。

便利さだけでなく全体的に落ち着いた雰囲気のある街並みは、静かに暮らしたい人にはぴったりのエリアだと感じました。

しかも上尾市は子育て支援の行政サービスが発達しているという情報もあり、まさにファミリー世代に最適な街と言っても過言ではないかもしれません。

暮らしやすくファミリー層に優しい上尾市は、これから子育てをする人におすすめしたい街でした。

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大瀧 亜友美(おおたき あゆみ)

山形出身で、東京在住歴は約10年。未だにお上りさんのようにあちこちの観光地を訪ねては、素敵な町探しにいそしんでいます。好きな街は、落ち着いた雰囲気のあるローカルな町。
Twitter:https://twitter.com/writerotaki04