
【本厚木】 子育て支援が充実!物価の安さと交通アクセスのよさで叶うバランスのいい暮らし。
目次
神奈川県の北西部にある厚木市。その中心となるのが小田急線の本厚木駅です。
本厚木は私にとって学生時代に通った街。当時は駅周辺のショッピングビルで洋服を買ったり、サークル活動の後にファミレスに寄ったりと、学生らしい毎日を満喫したものです。あれから随分と時が経ち、この10年で本厚木を訪ねることは1度あったかどうか。それでも地下鉄の行き先表示に「本厚木」の文字を見るたびに、親近感を抱いてきました。
思い出の地・本厚木は今どのような街になっているのか、久しぶりに訪れてみました。
【本厚木の基本情報】
駅名:小田急小田原線「本厚木」駅
ランドマーク:本厚木ミロード
■東には新宿、西には箱根。都心とリゾート、両方にアクセスよし。
本厚木は、小田急小田原線の急行・快速急行・特急の停車駅です。快速急行を使うと、新宿までは朝の通勤時間帯でも1時間弱。始発の便もあるので座っての通勤も可能です。
また、代々木上原駅で東京メトロ千代田線に乗り換えれば、大手町までは1時間13分。特急ロマンスカーのメトロモーニングウェイを利用すれば本厚木駅から千代田線大手町駅までにも1時間6分。身体への負担も少なく都心に通う生活が実現可能です。
地元での足となるバス路線は神奈川中央交通が担います。本厚木駅東口から徒歩3分ほどのところあるのが「厚木バスセンター」。この場所が交通ターミナルとなり、厚木市内北部や西部方面へ路線バスが発着しています。
駅前のロータリーも道幅に余裕のある作り。厚木市は世帯あたりの乗用車保有状況が1.4台と神奈川県内でも高いという調査結果(※)があります。
東名高速道路厚木インターチェンジも近いので、車でのお出かけは便利。有名な海老名サービスエリアまでは本厚木駅から距離にして7kmほどです。また、本厚木は箱根への玄関口でもあります。箱根湯本までは渋滞がなければ、車で40分前後。週末に箱根までドライブして、立ち寄り温泉を楽しむ、ということも気軽にできそうです。
※国土交通省関東運輸局「平成26年度市別車両数統計」より
■セレクトスーパーからお得な店まで。食品スーパーは大充実。
駅まわりにはスーパーやショッピング施設が充実しています。
駅に直結している「本厚木ミロード」は、2つのビルで構成されていて、アパレルショップ、ドラッグストア、家電量販店や書店など生活に必要ものはほとんど揃います。さらに「成城石井 本厚木ミロード店」、精肉店の「ニュー・クイック本厚木ミロード店」も入っているので、駅からの帰りに食品を揃えられて便利です。
主婦の間でファンの多い「業務スーパー本厚木店」、「オーケー本厚木店」と安さに定評のあるスーパーが駅から300m以内のところにあるのも大きな魅力。家計の節約に一役買ってくれそうです。
そのほか「イオン厚木店」や「ヨークフーズ厚木店」も駅から500m以内にあり、品揃えの好みに合わせてスーパーを選べるので、日々の食卓も華やぎそう。
さらに厚木市内には16もの商店街があります。
本厚木駅前には「厚木一番街商店街」、「厚木なかちょう大通り商店街」、「あつぎ商和会」と大きな商店街が3つもあり、たくさんのお店で賑わっています。各商店街は季節ごとにイルミネーションや音楽イベントなども開催していて、地域を盛り上げています。
本厚木には、頻繁に通いたくなるようなおしゃれなお店もあります。
駅から徒歩6分ほどのところにある「ルスルエルユニック」は、実力派ベーカリー。店主はフランスで菓子職人として修行した後、横浜の名店でも経験を積んだ人物です。
2019年にオープンしたお店は、こじんまりしていますが、焼き上がったパンが次々と並べられます。お客さんも絶えず訪れていました。
年間を通して食パンが人気ということで、その食パンを使った「クロックムッシュ(税込260円)」を店頭のベンチでいただきました。カリカリの耳とふっくらした中身のコントラストが抜群。チーズにハム、そしてホワイトソースがたっぷり入っています。
■大人も子どもも、楽しめる施設があちこちに。支援もうれしい子育て環境。
「ルスルエルユニック」の目の前には「あさひ公園」があります。
この公園は2020年2月にリニューアルされたばかり。園内の見通しがよく、乳幼児用遊具コーナーも確保されているなど安全に配慮されています。遊具を囲むようにベンチがたくさん設置されているのもうれしい公園です。
厚木市役所前にある「厚木中央公園」は、イベントが開かれることも多い人気の公園です。こちらも小さい子に人気の遊具、大人向けの健康遊具などが揃っていて、市民の憩いの場になっています。
少し足を延ばした温水地区には、広い敷地を持つ「ぼうさいの丘公園」があります。こちらの公園は、子ども達も大喜びの大型のローラー滑り台が設置されていて、水遊びができる「遊びの池」や野外ステージまである充実ぶりです。
小さい子ども達に人気の遊具がたくさんある一方で、見晴らしがいい立地。大人も一緒に遊びたくなってしまうほど開放感があって、気分よく過ごせます。
子ども達と一緒に楽しめる施設としては、図書館も入っている「厚木シティプラザ」もおすすめ。7階にある「神奈川工科大学厚木市子ども科学館」にはプラネタリウムがあり、来場者数が全国トップクラスなのだそう。
厚木市は子育てしやすい環境づくりに熱心。2019年には「共働き子育てしやすい街」の全国9位に選ばれたこともあります(※)。
具体的な施策としては、中学生までの健康保険適用医療費の自己負担額を助成、さらに子どもを育てる家庭には、紙おむつやおしりふきシート等を自宅へ配送する仕組みもあります。自治体による手厚い支援は、子育て世代には心強いポイントです。
※日経DUALと日本経済新聞社の共同実施による「自治体の子育て支援制度に関する調査」より
駅の近くに戻り、ランチにお邪魔したのは、オーガニックカフェの「晴れ屋」。
無農薬や無化学肥料で育った野菜を中心としたメニューで地元の皆さんに親しまれているお店です。アレルギー対応やヴィーガンのメニューも準備されているので、妊婦さんや子ども連れのお客さんも多いのだとか。
いただいたのは週替わりメニューの「ふわふわ厚揚げの甘辛ピーナツだれ丼(税別1150円)」。サラダと3種類の惣菜に味噌汁がついているので、ボリュームがあって新鮮な野菜もたっぷりいただけます。
■本厚木は子育てと街づくりに熱心な暮らしやすい街。
2015年から本厚木駅からほど近い場所で「田口まさみバレエスタジオ」を開いている田口諒美(たぐち まさみ)さんにお話を伺いました。
(以下、インタビュー。「 」内は田口さんのコメント)
——田口さんの教室の生徒さんは、どんなお子さんが多いのですか?
「一番多いのは小学校1年生から3年生のクラスで、11人通っています。小さい子は3歳からで、幼稚園の子も保育園の子もいます。駅から離れたところに住んでいる方も多く、お子さんたちは車で送迎されていますね。共働きの方が多いためか、平日はお仕事が終わったあと、18時以降のクラスを希望される保護者の方が多いです。生徒さんたちはバレエ以外にもいろいろな習い事をしている子が多いです。発表会には、祖父母の方もいらしていました。厚木市内は戸建て住宅も多く、二世帯でお住まいの家族も何家族かいらっしゃるようです」
▲「田口まさみバレエスタジオ」では大人のためのストレッチのクラスも用意されています
——田口さんご自身は本厚木にどのような印象をお持ちですか?
「近所にはおいしい飲食店が多いし、お店の方が皆さん親切です。今は隣の海老名市に住んでいますが、本厚木駅直結のミロードのスーパーに寄って帰ることも多いです。病院もたくさんあるので生活しやすそうだと思います。厚木市は、街を盛り上げるための事業に熱心なようで、2020年に駅前のレンタルスタジオから今の場所に移転したときも、中心市街地の空き店舗への出店を支援する事業でバックアップしてもらいました」
◼子育て世代にやさしい、親子の笑顔が光る本厚木。
子育て支援と町の活性化に熱心な本厚木。子育て世帯への支援が手厚いせいか、取材中にはたくさんの親子連れを見かけました。栄えてはいないけれど、それなりに街が賑やかでちょうどいい。取材中にお話しした住民の方がそう言っていたのも印象的でした。本厚木でなら、バランスのいい暮らしが実現できそうです。


野崎さおり
編集プロダクション勤務、メーカーでの非正規社員などを経てライター。都内をバスか徒歩で移動するのが好き。転勤族育ちの引っ越し魔で、引っ越し歴は20回以上。現在は神奈川県川崎市に在住。
note: https://note.com/saowrite