ハウスクリーニングの目安の料金相場を依頼条件から解説

ハウスクリーニングは、家事の負担を軽減してくれる便利なサービスです。その料金相場は、部屋の広さや作業の難易度によって大きく変わってきます。今回は、料金を安くするポイントや、退去時のハウスクリーニングについてもご紹介します。

目次
  1. ハウスクリーニングのメリット
  2. ハウスクリーニングの相場
  3. 売却時のハウスクリーニングは任意
  4. ハウスクリーニングの料金が決まる4つの条件
  5. ハウスクリーニングの料金を安くする3つの方法
  6. ハウスクリーニング業者の選び方3つ
  7. ハウスクリーニングを上手に活用しよう
記事カテゴリ 売却 費用
2023.11.20

ハウスクリーニングのメリット

ハウスクリーニングとは、家の掃除を代行してくれるサービスのことです。「家を売る際にできるだけきれいにして高く売りたい」「年末年始に来客があるのに、大掃除をする暇がない」「買ったばかりの新居をこのままきれいにキープしたい!」といったとき、ハウスクリーニングという選択肢があります。

ハウスクリーニングを依頼するメリットは、なかなか落ちない頑固な汚れを落としてもらえたり、手の届かない場所や危険が伴う場所、自分ではできない箇所を掃除してもらえたり、と掃除のプロフェッショナルならではの仕事をしてもらえる点です。

本記事では、ハウスクリーニングについて気になっている方に向けて、料金相場や業者選びのコツについて詳しく解説します。

家の模型と住宅図面

ハウスクリーニングの相場

ハウスクリーニングの料金はいくらかかるのでしょうか?ここでは、ハウスクリーニングの料金の相場を間取りや場所別にご紹介します。

間取り別の料金相場

以下の表は、ハウスクリーニングを依頼した際の料金の相場を間取り別に表したものです。ハウスクリーニングの費用相場は、間取りが広いほど高くなります。同じ間取りであっても、マンションよりも一戸建てのほうが料金は高い傾向にありますが、これはマンションよりも一戸建てのほうが、階段等もあり作業面積が広いためです。

間取り一戸建てマンション
1K/1DK2万~5万円
2LDK/3DK6万~10万円4万~9万円
3LDK/4DK7万~11万円6万~10万円
4LDK/5DK8万~14万円7万~12万円

場所別の料金相場

以下の表はハウスクリーニングを依頼した際の料金の相場を施工場所別に表したものです。お風呂場のハウスクリーニングは、浴槽だけでなく換気扇や窓など浴室内全てがクリーニングの対象になります。ただし、洗面所は浴室と別途依頼になる業者が多いため、掃除の範囲について事前に業者によく確認しておきましょう。

場所相場
エアコン(基本機能)8,000~1万5,000円
お風呂場1万1,000~1万8,000円
キッチン(台所)1万~2万円
トイレ6,000~1万円

住宅街のパーキングの模型

売却時のハウスクリーニングは任意

売却時のハウスクリーニングは任意となっており、実施をしたからといって最終的な成約価格に大きな影響を及ぼすとは限りません。ただし、目立つ汚れがあったり、築年数が古い不動産だったりするときは、売却時にハウスクリーニングを行ったほうが印象がよいといえます。そのため、物件の売却に時間がかかっている場合は、内覧時に清潔感のある物件として買主に好印象を与えるためにも、特に汚れがたまりやすい水回りのハウスクリーニングを依頼するとよいでしょう。

ハウスクリーニングにかかる費用は基本的に売主負担であるため、売却物件の状態や売却にかける予算などを考慮して、依頼するべきかどうか判断してくださいね。

ハウスクリーニングの料金が決まる4つの条件

ハウスクリーニングの料金は、さまざまな条件によって左右されるため、状況によっては相場より高くなってしまうこともあります。ここでは、ハウスクリーニングの料金を決める条件について詳しくご紹介していきます。

広さ

ハウスクリーニングでは、作業面積が広くなるほど料金も高くなるのが一般的です。そのため、同様の部屋数であっても、アパートやマンションなどの集合住宅よりも、作業面積が広い一戸建てのほうが料金は高くなる傾向にあります。

一方で、ハウスクリーニング業者が用意しているお得なセットプランを利用すると、特定の個室や設備などの一部をそれぞれ依頼するより割安になることがあるため、事前にプランをチェックするようにしましょう。

浴室の掃除をするハウスクリーニングの女性スタッフ

掃除のしやすさ

ハウスクリーニングの作業のしやすさは、料金に大きく影響します。掃除のプロフェッショナルが「作業しにくい」と思う条件は、主に「居住者の有無」、「頑固な汚れの有無」、「家具や荷物の多少」です。

入居中のほうが、ものが多いため費用は高くなります。また、いわゆる「ごみ屋敷」と呼ばれるほど著しい汚れがある場合は、別途料金を請求されることが多いでしょう。さらに、傷つけないように養生する必要のある家財道具や、移動させなければならない荷物が多い場合も、費用は高くなります。特に、養生が必要な家財道具には追加で料金がかかるため注意しましょう。

作業の難易度

ハウスクリーニングは作業の難易度が高いほど料金が高くなる傾向にあります。たとえば、エアコンの分解洗浄や、臭いの除去、ベランダにこびりついたハトのふんの除去など、手間がかかる作業には別途料金がかかります。

駐車スペースの有無

ハウスクリーニング業者の車を停める駐車スペースがない場合も、別途料金がかかることがあります。ハウスクリーニングの作業には、掃除道具や洗剤・ワックスなどの必需品があり、それらを運搬するための車を駐車するスペースが必要です。

上記以外にも、ハウスクリーニングの料金が決まる条件としては地域性が挙げられ、首都圏はほかの地域に比べて料金が高くなる傾向にあります。

電卓と書類

ハウスクリーニングの料金を安くする3つの方法

ハウスクリーニングは、なるべくコストパフォーマンスのよい形で依頼したいものです。ではハウスクリーニングを少しでも安くするにはどうしたらよいのでしょうか?主なコツは、先ほどお伝えした「ハウスクリーニングの料金が決まる4つの条件」が参考となりますが、ここではさらに詳しくお伝えします。

掃除しやすい状況にする

ハウスクリーニングの作業をしやすくすることは、料金を安く抑えるためのポイントの1つです。そのため、ハウスクリーニングを依頼する際は、先ほどご紹介したような作業を難航させる要因を少しでも改善しておくとよいでしょう。

入居中を空室の状態にするのは難しいですが、引越し時にハウスクリーニングを依頼するなら、荷物を搬出した後にしましょう。また、家具や荷物をなるべく減らし、床にものを置きっ放しにしないことも大切です。

普段から掃除や片付けをする暇がない場合は、定期的にハウスクリーニングを利用するのがおすすめです。定期的にハウスクリーニングを依頼すると、頑固な汚れが生じにくくなり、掃除の難易度が下がるため、難易度の高いハウスクリーニングを1回依頼するよりも、結果的に割安になる場合もあります

繁忙期を避ける

ハウスクリーニングは繁忙期を避けて依頼すると、安上がりです。ハウスクリーニングの繁忙期は、3月の引越し時期や、6月から9月のエアコンクリーニングの時期、12月の大掃除の時期です。そのため、閑散期のピークである10月から11月にハウスクリーニングを依頼すると、繁忙期よりも安いプランが期待できます

相見積もりを取る

ハウスクリーニングを依頼する際には、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」を行うのがおすすめです。この際、先方に相見積もりである旨を明確に伝えて、了解を取りましょう。また、比較検討するために、先方に出す条件は同等にすることがポイントです。

エアコンのフィルターを掃除するハウスクリーニング会社

ハウスクリーニング業者の選び方3つ

より信頼できるハウスクリーニング業者を選ぶコツは、実績、料金、補償、人です。順を追って見ていきましょう。

実績と料金表で選ぶ

ハウスクリーニングの業者を選ぶコツは、まずは実績と料金です。見積もりを依頼する際、ホームページやパンフレットなどから、実績を確認しましょう。また料金は、見積もりの金額と作業内容を確認します。作業内容はこちらに分かりやすく表示されているかがポイントです。同時に、セットプランやオプション、実際に利用した人の感想やクリーニング箇所の写真などもチェックします。

損害賠償補償の有無で選ぶ

ハウスクリーニングの業者を選ぶときは、損害賠償補償の有無を確認しましょう。ハウスクリーニングの作業中には「事故」が発生する可能性があります。起こり得る事故の例としては、水回りの設備を掃除した際に漏電したり、ものを移動させる途中にドアや壁を傷つけたりといったことが挙げられます。そのため、作業中の事故に対する補償があると、互いに気まずい思いや負担の心配をすることがなく、安心です。また損害賠償補償を確認するときは、補償の有無だけではなく、補償の範囲や内容もよく把握するようにしましょう。

ハウスクリーニングの価格

担当者の対応やスキルで選ぶ

ハウスクリーニングの業者選びでは、実際に作業する担当者のチェックも必要です。ハウスクリーニングでは、個々の家の状況が料金や作業時間に直結します。こちらの事情をくみ取りながら、先方の事情もしっかり伝えてくれる、スマートな対応の担当者がおすすめです。

また、対応だけではなく、掃除のプロフェッショナルとしてのスキルがあると安心です。初めての依頼では、担当者が保有する資格の有無を確認しましょう。ハウスクリーニングの担当者は、ハウスクリーニング協会のほか、会社独自で資格を取得している場合があります

加えて、掃除を代行してくれる業者は、ハウスクリーニングのほかに、家事代行や便利屋などがあります。どの業者を選ぶにしても、依頼の前には業者の経歴や業務内容をよく確認しましょう。

笑顔で対応するハウスクリーニング業者

ハウスクリーニングを上手に活用しよう

ハウスクリーニングをうまく活用すれば、家事の負担の軽減や掃除のプロならではの質の高い仕上がりを実感することができます。普段の生活のなかで利用するだけでなく、ここまででご紹介したように、家の売却の際もハウスクリーニングを利用することは有効です。

イメージアップの方法としてはリフォームもありますが、多額の費用がかかることも多いため、修繕するほどではないが見た目をきれいにしたいという方は、ハウスクリーニングの利用を検討してみるのがおすすめです。

特に、家の売却については、購入希望者へのイメージアップは成約状況に直結するため、ハウスクリーニングがより有利に働くことも期待できるといえるでしょう。ハウスクリーニングを利用する際には、信頼できる業者かどうかをしっかりと判断し、どの程度まできれいにしたいか、といった自分の目的に沿った依頼をしましょう。

三井のリハウスでは、ハウスクリーニングや不要品買取・回収などのご要望に応じてサービス提供会社をご紹介する「住まいクリーンアップサービス」を行っております。

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売却時のハウスクリーニングや不動産の売却については、三井のリハウスへお問い合せください。

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不動産鑑定士 竹内英二

株式会社グロープロフィット代表取締役。不動産鑑定士、宅地建物取引士をはじめとしたさまざまな資格を保有。不動産の専門家として、不動産鑑定やコンテンツのライティングなども行なっている。
https://grow-profit.net/