Column / 2020 12,24

不動産売買の仲介手数料に消費税はかかる?費用を抑える経過措置とは?

不動産売買を考えたとき、始めにどれくらいの費用がかかるのか不安になる方もいるでしょう。仲介手数料の消費税、費用を抑える軽減措置についてご紹介します。

宮原裕徳

株式会社ラムチップ・パートナーズ 所長。税理士。日本のみならず、東南アジアも含めた不動産にかかわる会計・税務に精通している。法人や個人向けにの節税セミナーなども行っている。
https://www.miyatax.com/

仲介手数料に消費税はかかる?

不動産売買を考えたとき、始めにどれくらいの費用がかかるのか不安になる方もいるでしょう。不動産売買には事務手数料や印紙税など、さまざまな初期費用がかかります。初期費用の中でも、大きな割合を占めるのが「仲介手数料」です。仲介手数料は不動産売買でも賃貸でも、10%の消費税が課税されます。なぜかというと、仲介手数料が「不動産会社が提供するサービスへの対価」にあたり、消費税法で課税対象になるからです。

支払う金額が大きい不動産売買ですが、そこに課税されると、さらに負担がかかりそうですよね。しかし、仲介手数料は宅地建物取引業法(宅建業法)で上限額が定められており、それを超えて請求されることはありません。

仲介手数料に関する記事はこちら
不動産売買にかかる仲介手数料とは?上限と計算例、ポイントを解説

家の模型と電卓

仲介手数料を抑える方法はある?

仲介手数料には上限額が定められていますが、それでも出来る限り金額を抑えて負担を減らしておきたいですよね。仲介手数料を抑える方法はあるのでしょうか?

経過措置を利用する

不動産売買の仲介手数料を抑える方法の1つに、一定の条件を満たすと適用される「経過措置」があります。措置は、仲介手数料にかかる消費税を増税前の8%に抑えられるというものです。多くの場合、仲介手数料は物件を引き渡すタイミングで消費税がかかります。しかし、経過処置が適用されれば、物件の引き渡し日が増税後の2019年10月以降でも、かかる消費税が10%ではなく、増税前の8%で計算されるのです。

経過処置が適用される条件はいくつかあり、「2019年3月以前に請負工事を締結した」「2019年3月以前に仲介契約を締結した」などがあります。自分が経過処置の適用条件をクリアしているか分からない場合は、不動産会社に相談してみましょう!

ペンとチェックリスト用紙

仲介手数料そのものを抑える

仲介手数料が半額、もしくは無料の不動産会社と契約するのも、仲介手数料を抑える方法の1つではあります。しかし、不動産会社を仲介手数料の安さだけで選ぶことはおすすめできません。仲介手数料が掛からない分、担当者に不動産売買の専門知識が無かったり、販売活動を熱心に行なってくれなかったりというリスクも考えられます。

仲介手数料の額で不動産会社を選ぶのではなく、担当者が不動産売買に必要な知識をきちんと持っているか、誠実に対応してくれるかなど、信頼できる仲介業者であるかを見極めることも忘れないでくださいね。

不動産売買で消費税がかかるものは?

ここまで仲介手数料にかかる消費税について説明してきましたが、不動産売買にはほかにも消費税がかかるものがあります。消費税がかかる主な費用は以下の通りです。

・建物の購入費(取得費)
・建築工事費
・住宅ローンの事務手数料
・司法書士への報酬料

このほかにも投資用不動産の売却費用や、土地や家屋を調査する際にかかる費用などにも消費税が課税されます。その一方で、土地の売買にかかる費用は消費税が課税されません。これはなぜかというと、土地の売買は資本の消費ではなく、移転と捉えられているからです。一口に不動産といっても、消費税では建物と土地は区分されることを知っておきましょう。

電卓を叩く人

不動産売買には仲介手数料を含め、建物の購入費や工事費用などさまざまな費用がかかります。消費税が課税されることで金額が大きくなり、予算をオーバーしてしまう可能性もゼロではないでしょう。不動産売買をスムーズに進めるためにも、消費税がどれだけかかるかも把握しておくことが大切です。分からない点は不動産会社に相談して、無理なく取引を進めてくださいね。