家の売却時、荷物の片付けはどうすればいい?タイミングや費用、処分方法も解説

家を売却するとき、片付けをどのタイミングで、どのようにすればよいか分からない方もいるでしょう。この記事では、家を売却する際、片付けをするのに最適なタイミングや不用品を処分する方法をご紹介します。

目次
  1. 家の売却の際に片付けをするメリット
  2. 家の売却時の片付けに費用はかかる?
  3. 家の売却で片付けをするタイミング
  4. 家の売却で片付けなくてよいもの
  5. 家の片付けで不要になったものの処分方法
  6. 家を売る際の片付けは早めに行うのがコツ
2023.12.12

家の売却の際に片付けをするメリット

家を売却する際には、家にある家具や荷物などを片付けることが基本です。片付けることで、査定や内覧では好印象につながり、より好条件での売却を望めます。また、引渡しの際には、売買契約に即して家具や荷物を移動・処分した状態にしなければなりません。

しかし、そうはいっても、家具や荷物をどう片付ければよいか分からないという方や、片付けることに苦手意識をお持ちの方もいるのではないでしょうか?この記事では、片付けをするのに適したタイミングやかかる費用、不用品を処分する方法をご紹介します。まずは、片付けに費用がかかるのはどういう場合かを見ていきましょう。

家の売却にあたって片付けられた部屋

家の売却時の片付けに費用はかかる?

家にある不用品は、自分で片付ければ費用はあまりかかりませんが、片付けを業者に外注する場合は業者に支払う分の費用がかかります。また、大きなごみを捨てたり、ごみを大量に出す場合は、処理するための費用もかかります

たとえば、一定の大きさを超えるものを捨てる場合は粗大ごみとして処理手数料の支払いが必要です。たとえば、東京都渋谷区だと、粗大ごみは「家庭から出る家具類や電気製品類、その他一辺の長さが30センチメートル四方を超えるもの」※1とされています。

他の東京都23区でも、縦・横・高さのいずれかが30cm以上あるものは粗大ごみとして処理する必要があり、大きなもの(粗大ごみ)を捨てるには費用も手間もかかるので、捨てるのではなく、売ったり譲ったりして、ほかの誰かに再利用してもらうことも1つの方法です。ものを捨てずに再利用してもらう方法については、こちらをご覧ください。

家の売却で片付けをするタイミング

家の売却にあたり、片付けをするのに適したタイミングは、売却の流れに応じて「査定の前」と「内覧が始まる前」の2つが挙げられます。

査定の前

査定は、家の売却におけるファーストステップです。売却する物件を不動産会社が査定するとき、整理整頓や掃除をして、部屋をきれいな状態にしておくと物件の印象がよくなります。査定時の金額そのままで売却できるとは限りませんが、不動産会社に家を高く評価してもらうことは、納得のいく条件で家を売却するために大切なポイントです。

内覧が始まる前

仲介を依頼する不動産会社が決まり、売却活動が始まると、購入検討者から内覧の申し込みが入ります。この物件の内覧が始まる前も片付けに適したタイミングです。内覧の際にまだ住んでいる場合は、できるだけ片付けを進め、空き家の状態の場合は引渡しができるレベルまで片付けをしておくとよいでしょう。購入検討者からの印象がよくなります。

ここでご紹介した売却の流れと片付けのタイミングは、一戸建てでもマンションでも同様です。査定や内覧が始まる前に、計画的に片付けを進めていきましょう。

片付けられた部屋を内覧する購入検討者

家の売却で片付けなくてよいもの

前述のように、家の売却時には荷物が何も残らないように片付ける必要がありますが、残してもよいものに「付帯設備」があります。付帯設備とは、給湯や水回りにかかわる設備、エアコン、照明器具など、建物本体と一体となって機能を発揮するような設備のことを指します。

家の売却時に付帯設備を残すときは、不動産会社に「付帯設備表」を作成してもらいましょう。付帯設備表とは、売却物件に残す設備や家具などを示す表のことで、契約を行う際、売主が買主に提示する書類の1つです。たとえば、この付帯設備表に「エアコン・無」と記載する場合、売却時にエアコンを撤去しなければなりませんが、「エアコン・有」と記載する場合、逆にエアコンを設置したままにしておく必要があります。

売主と買主が合意すれば、カーテンやエアコン、照明器具、消火器といった家具や家電などを残したまま、付帯設備にできる場合があります。売主にとっては不要なものでも、買主にとっては魅力的なものである可能性がありますし、買主が家具や家電の一部を無料で入手できるというメリットもあるため、付帯設備は価格交渉に利用されることもあります。

ただし、残していく設備に不具合がある場合は、後々のトラブルを防ぐために、契約前に不具合の内容を記載した付帯設備表を買主に確認してもらったうえで合意する必要があることを押さえておきましょう。

家の片付けで不要になったものの処分方法

家の売却のために片付けをしていると、もう使わないもの・壊れたものなどが出てくるでしょう。ここでは、そうした不用品の処分方法をいくつかご紹介します。

フリーマーケットやオークションに出す

不要になったもので、中古品としてまだ価値があるものは、フリーマーケットやオークションに出してみましょう。実際にそういった機会がなければ、専用アプリやサイトを利用すれば、不要になったものを売ることが可能です。これらのようなアプリやサイトでは、冷蔵庫や洗濯機、テレビといった大きなものでも、写真と文章で気軽に出品できるのがメリットです。取引が成立すれば、代金は電子マネーや現金で入金されます。

フリマアプリで不用品を出品する女性

買い取ってくれる店に持っていく

不用品を早く買い取って欲しい方や、インターネット上でのやり取りに不安を感じている方には、リサイクルショップや古書店といった中古品を買い取ってくれる専門店の利用をおすすめします。買取専門店では、品物を持ち込むとその場で買い取ってもらえるので、購入希望者を待つ必要がなく現金化が早いというメリットがあります。このようなお店で売る場合、ブランド品ならブランド専門店、宝石ならジュエリーショップ、本なら古書店など、売りたいものに合う買取先を選ぶことが高く売るコツです。

知り合いに引き取ってもらう

知り合いに引き取ってもらうことも、不用品を処分する方法の1つです。たとえば、子どもが小さい頃に遊んでいた三輪車やおもちゃなどのように、自分や家族が不要になったものでも、周囲には必要としている人がいるかもしれません。必要としていそうな人が周囲にいたら、声をかけてみましょう。特に、大きなものは処分すると「粗大ごみ」として処理手数料がかかってしまうので、引き取ってくれる人が見つかれば、自分にとっても相手にとってもメリットがある処分方法といえます。

ごみとして処分する

劣化や故障で売れないもの、引き取り先が見つからないものは、ごみとして地域の分別ルールに従って処分します。小さいものは通常のごみとして処分できますが、一定の大きさを超えるものは粗大ごみとして処理手数料の支払いが必要です。住んでいる地域の粗大ごみに関するルールを確認し、必要な金額分の粗大ごみ処理券を購入のうえ処分しましょう。

不用品回収業者に依頼する

不用品をまとめて処分したい方は、不用品回収業者を利用するのも1つの方法です。大量の不用品や大きな粗大ごみがあって自分で運ぶのが難しい場合、不用品回収業者のなかには、荷物の運び出しを行ってくれる業者もあります。

三井のリハウスでは不用品の買取や回収、片付けのお手伝いなどを行う「住まいクリーンアップサービス」を提供しています。不用品の処分にお困りの方は、ぜひご検討ください。

●住まいクリーンアップサービスについて詳しくはこちら

片付けをする女性作業員

家を売る際の片付けは早めに行うのがコツ

ここまで家を売却するときの片付けについて、適したタイミングや不用品の処分方法などをご紹介してきました。片付けを自分で行えば費用は抑えられますが、手間や時間が大きな負担になることもあります。一方、不用品回収業者に依頼すれば費用がかかることもありますが、時間や手間をかけずに不用品を処分できます。ご紹介した処分方法を参考に、自分の状況や希望に合うものを見つけてくださいね。

なお、片付けには時間がかかることもあるので、早めの行動が必要です。荷物の処分が期日までに間に合わない場合には、荷物を保管できるトランクルームの利用を検討してもよいでしょう。新居に引越すスケジュールの都合上、一時的に荷物を保管したいという場合にもおすすめですよ。

これから家の売却を検討するという方には、まず不動産査定を受けることをおすすめします。三井のリハウスでは、豊富な実績を生かした不動産査定と家の売却サポートを行っていますので、ぜひお気軽にご相談ください。

●不動産査定のお申し込みはこちら

●不動産売却をご検討中の方はこちら

※1出典:粗大ごみ,東京都渋谷区
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kurashi/gomi/kateigomi/gomi_sodai.html
(最終確認: 2023年11月22日)

監修者:ファイナンシャル・プランナー 大石泉

株式会社NIE.Eカレッジ代表取締役。CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士などの資格を保有。住宅情報メディアの企画・編集などを経て独立し、現在ではライフプランやキャリアデザイン、資産形成等の研修や講座、個別コンサルティングを行っている。
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