マンション売却時に壁穴があると査定額に影響する?査定で見られるポイントも解説

マンション売却を考えている方のなかには、壁穴があると査定額が大きく下がってしまうのではないかと心配な方もいるのではないでしょうか?この記事では、売却にあたって補修が必要かどうかや査定でチェックされるポイントについて解説します。

目次
  1. マンション売却時の壁穴は査定額にほとんど影響しない
  2. マンション売却では壁穴を修理したほうがよい?
  3. マンション売却の査定で壁穴以外に見られるポイント
  4. 壁穴といったマンション売却の不安は不動産会社に相談しよう
記事カテゴリ 売却 マンション
2024.02.16

マンション売却時の壁穴は査定額にほとんど影響しない

マンションを売りたいが、壁穴があると査定額(査定価格)が下がってしまうのではないかと不安に感じている方もいるのではないでしょうか?しかし、壁穴の有無がマンションの査定額に大きく影響することは、実際にはほとんどありません。後ほど詳しく紹介しますが、査定額は物件の傷以外にも、立地や間取りといった複数のポイントをもとにして算出されるためです。

この記事では、壁穴がある場合に修理が必要かどうかや、査定で見られるポイントについて解説しますので、ぜひ参考にしてください。

マンションの模型を虫眼鏡で見る人

マンション売却では壁穴を修理したほうがよい?

先ほど、壁穴の有無がマンションの査定に大きな影響を与える可能性はほとんどないとご紹介しました。とはいえ、なるべく壁穴を補修してから売却に出したほうがよいのではと考える方もいらっしゃるでしょう。結論としては、そこまで目立つ壁穴でなければ、売却前に壁穴の補修をする必要はありません。なぜなら、中古物件の購入希望者の多くは、物件に多少の劣化があることは想定済みであるためです。

ただし、目立つ位置にあったり、サイズが大きいものであったりすると、内覧時に購入検討者からよい印象を持ってもらいにくいことは事実です。物件に対する印象がよくないと、成約につながりにくくなり、結果として売却が思うように進まないといった事態が発生してしまうこともあります。そのため、あまりにも大きな壁穴がある場合には、リフォーム業者への依頼を検討してみるのも1つの方法です。

このとき、リフォームをするかどうかは、独断ではなく、必ず不動産会社に相談してから決めるようにしましょう。なぜなら、購入検討者が物件を自分好みにリフォームしたいと考えていて、売主によるリフォームを望んでいない場合、リフォームの施工がかえって売却に不利に働いてしまう恐れがあるためです。

さらに、リフォーム費用を売り出し価格に上乗せして売却できるとは限りません。また、壁穴の状態によっては、リフォームをせずとも壁紙を張り直すといった部分補修で済む可能性もあります。そのため、不動産会社に相談して最善策を検討しましょう。

ここまで壁穴が売却に与える影響についてご紹介してきましたが、壁穴をはじめとした家の劣化や不具合が、後に買主との間でトラブルになるのではないかと不安に感じる方も多いのではないでしょうか?

三井のリハウスでは、売主と買主の双方がスムーズに売買取引を進められるようにお手伝いする「360°サポート」の一環として、売却後、建物の不具合が発見された場合に、一定の範囲内で補修費用を負担する「建物チェック&サポート」のサービスを行っています。売却をお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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売却したいマンションの壁に空いた穴

マンション売却の査定で壁穴以外に見られるポイント

ここまで、壁穴は査定額に大きく影響しないことをお伝えしてきました。では、マンションの査定で重視されるポイントとは何なのでしょうか?ここでは、査定額に影響するポイントをいくつかご紹介します。なお、査定を受ける際の注意点や、それぞれの査定方法の特徴などについては以下の記事でご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

●マンション査定について詳しく知りたい方はこちら
マンション査定の注意点とは?損をしないために知っておきたいこと

立地条件

駅から近いといった交通アクセスのよさは査定額に大きく影響を与えます。たとえば、最寄り駅にいくつもの沿線が通っていたり、快速・急行が停車する駅であったりすると査定の評価が高くなる傾向にあります。交通アクセス以外には、スーパーや病院、学校などの施設が近くにあるといった生活利便性の高さも査定ではよくチェックされるポイントです。そのほかには、騒音状況や景観に問題がないかといった点も評価の対象となります。

立地条件がよい家

住戸位置

中古マンションの査定では、部屋の階数や方角といった住戸位置が査定額を左右する重要なポイントとなります。たとえば、日当たりのよい南向きの部屋は、洗濯物が乾きやすい、部屋に湿気がたまりにくくカビが発生しにくいといったメリットがあるため人気です。また、風通しがよいことから角部屋も購入希望者が集まりやすい傾向にあります。そして階数に関しては、防犯性の高さや眺望のよさから、低層階よりも高層階のほうが査定で高評価につながりやすくなります。

日当たりのよいマンションの一室

耐震の強度

マンションの構造や適用されている耐震基準も、査定額に影響するポイントの1つです。マンションの構造は主に、S(鉄骨)造、RC(鉄筋コンクリート)造、SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)造に分けられ、なかでも特にRC造とSRC造が、耐震性に優れていて査定での高評価につながりやすい構造となっています。

また、マンションの耐震性を評価するうえで特に重要なポイントは、新耐震基準が適用されているかどうかです。新耐震基準が適用されると、中程度の規模(震度5強程度)の地震では損傷がほとんど生じず、震度6強~7程度の大規模地震であっても倒壊しないことを目標にマンションが建設されます。そのため、新耐震基準が適用されている建物は極めて耐震性が高いといえ、購入希望者にとっては安心材料となり、査定での評価が高いのです。

原則として1981年6月1日以降に建築確認申請が受理された建物は新耐震基準が適用された建造物として扱われますが、自身の所有する物件が適用されているか不安な方は、売却前に一度マンションの管理組合に確認してみるとよいでしょう。

耐震構造の家

管理費・修繕積立金

管理費や修繕積立金が近隣同種のマンションと比較して高額な場合や、安過ぎる場合には、査定額が下がる可能性があります。管理費や修繕積立金に出費がかさむ物件は、購入後の負担になると判断されやすく、購入希望者が敬遠する要素となりやすいためです。一方で、管理費や修繕積立金が安過ぎる場合も、大規模修繕に備えられないのではないかという観点から買い手から敬遠される可能性があります。

マンションの査定額は、このほかにも築年数や間取りといったさまざまなポイントを加味して算出されます。マンション査定のポイントについてより詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

●マンション査定のポイントはこちら
中古マンションの査定で見られるポイントは?流れや不動産売却をスムーズに進めるコツも解説

売却するマンションの点検をする人

壁穴といったマンション売却の不安は不動産会社に相談しよう

今回の記事では、壁穴の有無がマンションの査定額にほとんど影響しないことや、ほかに査定で見られるポイントなどについてご紹介してきました。売却したいマンションに壁穴があり、心配な場合は、修繕したほうがよいか不動産会社に相談し、対応を検討しましょう。

また、マンション売却を成功させるには精度の高い査定を受けることが大切です。査定額は、売り出し価格を設定する際に参考となるため、査定額が相場からあまりにも乖離している場合には、買い手が付きにくく売却が長引いてしまう可能性があります。

そのようなことから、査定を依頼する会社は慎重に選ぶようにしましょう。特に、壁穴があるといった売却希望物件に関しての不安がある方は、物件の売買取引を豊富に行ってきた、実績のある不動産会社に依頼すると安心ですよ。

三井のリハウスでは、累計取扱件数100万件の実績に基づいた精度の高い無料査定を行っています。査定方法は、AI査定・簡易査定・訪問査定のうちから、売却の希望度合いや売却したい物件の状態に合わせて選ぶことが可能です。マンションの売却を検討している方や、査定に不安がある方は、ぜひ三井のリハウスへお問い合わせください。

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監修者:ファイナンシャル・プランナー 大石泉

株式会社NIE.Eカレッジ代表取締役。CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士などの資格を保有。住宅情報メディアの企画・編集などを経て独立し、現在ではライフプランやキャリアデザイン、資産形成等の研修や講座、個別コンサルティングを行っている。
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