不動産買取のデメリットとは?ありがちなトラブルやメリットと併せて解説

不動産買取には家を早く売却できるというメリットがある一方で、買取価格がかなり安くなることをはじめ、注意すべきデメリットがあります。この記事では不動産買取のデメリットやよくあるトラブル事例などを解説します。

目次
  1. 不動産買取と不動産仲介どっちがよい?
  2. 不動産買取のデメリット3選
  3. 不動産買取のメリット
  4. 不動産買取でよくあるトラブル
  5. 不動産買取におけるデメリットへの対策方法
  6. 不動産買取のデメリットが不安なら査定をしてみよう
記事カテゴリ 売却 マンション 一戸建て
2024.03.01

不動産買取と不動産仲介どっちがよい?

不動産を売却する方法には、不動産会社に物件の買い手を見つけてもらう一般的な売却方法の「不動産仲介」のほかに、物件を買取業者に買い取ってもらう「不動産買取」があります。不動産買取は、仲介より早く売却できたり、仲介では売却しにくい物件でも売却できる可能性が高かったりするメリットがあることから、買取での不動産売却を検討されている方もいるでしょう。

しかし、買取で不動産を売る場合、注意すべきデメリットがいくつかあります。今回、不動産買取を選んで後悔しないために知っておきたい、不動産買取のデメリットやよくあるトラブル事例などをご紹介します。

不動産買取のデメリットを知り、悩む女性

不動産買取のデメリット3選

まずは、不動産買取で注意したいデメリット3選をご紹介します。それぞれ見ていきましょう。

成約価格が安くなる

デメリットの1つ目は、買取で不動産を売る場合、一般的に成約価格が仲介で売る場合の6~8割の額になってしまうことです。買取では、不動産会社が物件を買い取った後にリフォームやリノベーションをして再販売することを前提としており、リフォーム・リノベーション費用を差し引く必要があることから、買取での成約価格は仲介での相場より安い価格になることに注意しましょう。

買取をしている不動産会社が少ない

2つ目は、買取を行う不動産会社が仲介を行う不動産会社に比べて少ないことです。地方の町村部で買取をしている不動産会社を探そうとする場合、なかなか見つからずに苦労する可能性があることを押さえておきましょう。

買取対象にならない場合がある

全ての物件が買取の対象になるわけではない点にも注意しましょう。前述したように、不動産会社は買い取った物件を再販売することを前提としているため、売りにくい物件やリフォームができない物件の買取を避けることがあります。たとえば、老朽化によってリフォームが難しい物件や地盤沈下で傾いている物件、法律の制限により再建築ができない物件などは不動産会社が敬遠して買い取らない可能性があります。

不動産が買取対象にならないことを伝える女性

不動産買取のメリット

不動産買取には、不動産仲介にはないメリットもあります。それぞれ見ていきましょう。

現金化に時間がかからない

不動産買取のメリットの1つ目は、売却に必要な期間が短く、現金化が早いことです。不動産買取では直接不動産会社に売却することから買い手を探す時間を省き、まとまった金額を素早く手にすることができます。また、買取では早期に売却価格を把握できるため、住み替えの資金計画を立てやすいというメリットもあります。

契約不適合責任を免除できる可能性がある

契約不適合責任とは、売買契約時に伝えられていなかった不具合や瑕疵が見つかった場合、売主が負わなければいけない責任のことです。買主が一般の個人ではなく不動産会社である買取だと、契約で契約不適合責任が免除される場合があります。

仲介手数料が発生しない

不動産買取では、買取業者に直接売却することから、仲介手数料が発生しないこともメリットです。ただし、買取では仲介手数料を差し引いた金額以上に成約価格自体が安くなるケースがあるため、必ずしも金額面でメリットがある方法ではないことに注意しましょう。

不動産買取でよくあるトラブル

不動産買取のデメリットを前述しましたが、買取では個人の売主がプロの買取業者と直接契約をするため、悪質な業者と取引してトラブルに遭うケースがあります。具体的にどのようなトラブルがあるか、事例を見ていきましょう。

買取価格を極端に低く提示された

トラブル事例の1つ目は、買取価格が仲介で売る場合の5割や5割以下の額で提示されるケースです。買取価格の相場は仲介で売る場合の6~8割の額になることを前述しました。早く売却したいために買取を選ぶような場合、買取業者がその状況を利用し、より高く売却できる可能性がある物件に対して意図的に低い査定額を出すこともあるため、注意が必要です。

契約内容を理解せずに契約してしまった

不動産買取では、早く売却したいと思うがあまり、契約内容をよく理解せずに契約してトラブルに遭うケースもあります。契約内容をよく理解しないまま悪質な買取業者と取引してしまうと、買取業者側に有利な条件の契約になっていたり、契約書に重要事項が書かれていなかったりといったトラブルに巻き込まれる可能性があります。

契約後に想定外の費用を請求された

不動産買取で売却後、不動産会社から想定外の高額費用を請求されたというトラブルもあります。たとえば、物件引渡し時に置いていた家具や家電などの処分費用を請求されるケースです。不動産会社によって物件の引渡し条件が異なり、家具や家電を置いたまま買い取ってくれる業者がいれば、処分費用を請求する業者もいることを押さえておきましょう。

また、買取では基本的に手数料はかかりませんが、悪質な業者から契約後に高額な手数料を要求されたケースもあるようです。このようなトラブルを防ぐために、かかる費用について、買取業者と事前に確認しておくとよいでしょう。

不動産買取でトラブルに遭遇した女性

不動産買取におけるデメリットへの対策方法

ご紹介した不動産買取にかかわるトラブルは、事前に対策しておけば防ぐことができます。ここでは対策方法について具体的に見ていきましょう。

契約内容をきちんと確認する

トラブルを防ぐため、まず契約する前に契約内容をしっかりと確認しましょう。契約後は契約内容を簡単には変更できません。特に、成約価格や代金の入金日、オプションやそのほかにかかる費用があるかなどはトラブルの原因になりやすいポイントです。契約書の内容について、疑問点や不明点があれば不動産会社に確認し、明確にしておきましょう。

事前に売却相場を調べておく

買取での成約価格は、前述のように、仲介で売る場合の6~8割になることが一般的です。よって、仲介で売却する場合の査定額を調べておけば、買取業者から提示された買取価格が適正かを判断できます

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不動産買取業者の評判・口コミを確認する

不動産買取業者の評判や口コミを調べることもトラブルを防ぐ方法の1つです。評判や口コミには利用者のリアルな声が反映されています。不動産会社を選ぶ際は、ネガティブな評価やコメントがないかを事前にチェックしておくとよいでしょう。

信頼できる不動産会社を選ぶ

トラブルを防ぐ1番の方法は、信頼できる不動産会社と取引を行うことです。前述したように、買取では売主がプロの業者と直接取引するため、不利な条件で取引しないように注意する必要がありますが、信頼できる不動産会社を選べば、そのようなトラブルを回避できます。

なお、三井のリハウスでは、買取を行っている複数の不動産会社から条件に合った会社をご紹介する「買取サポートシステム」というサービスを行っています。信頼できる買取業者をお探しの方はぜひご利用ください。

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不動産買取に対応する営業担当

不動産買取のデメリットが不安なら査定をしてみよう

ここまで、不動産買取のデメリットやトラブル事例についてご紹介してきました。不動産買取には家を早く売却できるというメリットがある一方で、成約価格が仲介で売る場合の6~8割になってしまう可能性があります。そのため、不動産をできるだけ高く売りたいと考えている方には、仲介での売却がおすすめです。

三井のリハウスでは100万件を超える取引実績と積み重ねてきた知見をもとに不動産売却の仲介を行っています。仲介と買取、どちらの方法にするかお悩みの方は、検討材料を得るために、まずは査定を受けて不動産の価値を把握してみるのはいかがでしょうか?

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監修者:ファイナンシャル・プランナー 大石泉

株式会社NIE.Eカレッジ代表取締役。CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士などの資格を保有。住宅情報メディアの企画・編集などを経て独立し、現在ではライフプランやキャリアデザイン、資産形成等の研修や講座、個別コンサルティングを行っている。
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