中古マンションがずっと売れない場合の対処法!売却できない原因も解説

「中古マンションがずっと売れない」というお悩みを抱える方は少なくありません。この記事では、中古マンションの売却が長期化してしまう理由や、その対策方法について解説していきます。

目次
  1. 中古マンションがずっと売れない…期間はどのくらいかかる?
  2. 中古マンションがずっと売れないとどうなるの?
  3. 中古マンションがずっと売れない原因は?
  4. 中古マンションがずっと売れない場合の対策は?
  5. 中古マンションがずっと売れない事態を避けるには
記事カテゴリ 売却 マンション
2024.03.01

中古マンションがずっと売れない…期間はどのくらいかかる?

中古マンションがずっと売れない場合、どのくらいの期間を目安に売却方法を見直すべきなのかお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか?まずは、中古マンションの売却にかかる平均的な日数を見てみましょう。

下の表は、公益財団法人東日本不動産流通機構が公開した「首都圏不動産流通市場の動向(2022年度)」※1に記載されている、中古マンションの売却登録(「レインズ」への登録)から成約までにかかった平均日数です。この表から、中古マンションの登録から成約までには平均して3か月程度かかることが分かります。

年度成約までにかかった日数
201982.4
202087.0
202172.1
202273.0

そのため、現在の売却活動が適切かどうかを見直すタイミングは、売り出してから3か月以上を指標とするのがおすすめです。

この記事では、中古マンションがずっと売れずに困っている方に向けて、その原因や対処法をご紹介していきます。ぜひ、参考にしてみてくださいね。

上昇グラフと中古マンションの維持費

中古マンションがずっと売れないとどうなるの?

中古マンションがずっと売れないと、どのようなことが起こるのかでしょうか?ここでは、売却期間が長引いてしまった際に起こり得るリスクをいくつかご紹介します。

資産価値が下がる

建物は一般的に、築年数が経過するにつれて内部設備の不具合や故障といった経年劣化が目立つようになるため、マンションの資産価値は下落する傾向にあります。下の表は、中古マンションの平均価格の推移を築年数ごとに表したものです。この表からは、中古マンションの価格が築年数の経過につれて徐々に下落していき、特に築25年を経過すると大きく下落することが分かります。

中古マンションの築年隊平均価格を示すグラフ

※2 公益財団法人 東日本不動産流通機構

そのため、売却期間が年単位で延びてしまうと、当初に想定していた売り出し価格では売却しづらくなってしまう恐れがあります。このようなリスクを防ぐためにも、思うように売却が進まない場合には、放置せずに不動産会社に相談するのがおすすめです。

維持費がかさむ

中古マンションを売れないまま放置し続けると、出費がかさみ、損をしてしまう恐れがあります。

不動産を所有していると使用の有無にかかわらず、固定資産税が発生します。つまり、売れないマンションを放置していると、たとえ既に別の物件に住んでいたとしても、固定資産税の支払いが生じてしまうのです。

さらに、マンションの場合には、毎月、管理費や修繕積立金の支払いもあります。これらの費用は、固定資産税の支払いと合わせると多額の出費になるため、売れないマンションを放置し続けるのは金銭面から見ても、あまり得策とはいえないでしょう。

中古マンションがずっと売れない原因は?

中古マンションがなかなか売れない場合、一体何が原因なのか気になる方も多いのではないでしょうか?ここでは、マンションが売れづらくなってしまう原因をいくつかご紹介します。現在の売却方法が適切かどうか見直す際に、参考にしてくださいね。

競合が多い

同じマンション内や、周辺でも売りに出されている物件が多い場合は、価格や、物件の状態といったさまざまな要素を購入検討者に比較される可能性が高くなるため、売却活動が難航してしまうことがあります。

そこで、なかなか売却活動が進まない場合には、競合物件が少ない時期にタイミングをずらしてから、再度売り出すことを検討してみるのもよいでしょう。

中古マンションの競合

広告宣伝が適切でない

購入希望者を集めるためには、広告宣伝も重要です。そこで、物件があまりにも売れない場合には、契約している不動産会社に相談して、現在の広告宣伝が適切かどうかを見直してみるのもよいでしょう。

不動産の宣伝には、サイトへの掲載のほかに、チラシやパンフレットの配布などさまざまな方法があります。どの宣伝方法に力を入れてほしいかや、物件のどのような点をアピールしたいかなど、宣伝に関する要望があれば、営業担当者に積極的に伝えてみるのがおすすめです。

売り出し価格が高過ぎる

高過ぎる売り出し価格は、購入希望者が集まりにくくなってしまう原因の1つです。そのため、マンションがなかなか売れない場合には、売り出し価格が適切かどうかを一度見直してみることをおすすめします。売り出し価格が適切かどうかを判断するには、周辺マンションの価格相場を基準にするとよいでしょう。

三井のリハウスでは、ネット上で簡単に周辺相場を調べられるサービスを提供しています。相場を知りたい方はぜひお気軽にご利用ください。

●相場を調べたい方はこちら

とはいえ、できるだけ値下げは避けたいという方も多くいらっしゃるはずです。そのため、値下げをするか否かは、ここまでご紹介してきた原因が当てはまっていないかどうかを全て確認したのちに、あくまで最終手段として検討するのがよいでしょう。

中古マンションがずっと売れないことについて悩む女性

中古マンションがずっと売れない場合の対策は?

ここまで、中古マンションの売却を難航させる主な原因についてご紹介してきました。では、一体どうすれば売れるようになるのか、ここではその対策についてお伝えしていきます。

不動産会社の契約方法を見直す

現在、複数の不動産会社に販売活動を依頼する「一般媒介契約」を結んでいる場合には、1社の不動産会社のみに依頼する「専属専任媒介契約」への変更を検討するのも、1つの手段です。

専属専任媒介契約では、不動産会社が1週間に1回以上、販売状況を売主に報告する義務があります。そのため、法令上の報告義務がない一般媒介契約よりも、販売動向をこまめにチェックできます。また、売却活動について相談したい場合、一般媒介契約では複数の不動産会社に連絡する必要がありますが、専属専任媒介契約では1社のみと連絡を取ればよいので、手間が省けるといったメリットもあり、おすすめです。

それぞれの媒介契約の違いについて詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事をご覧ください。

●媒介契約の違いについてはこちら
専任媒介契約とは?一般媒介や専属専任媒介との違いも併せて解説

中古マンション売却の専任媒介契約書

実績のある不動産会社に依頼する

不動産売却に関する得意分野は、不動産会社ごとに異なります。そのため、事前に不動産会社の得意なエリアや物件タイプについて確認し、所有物件に近い分野で実績のある会社に依頼するのが大切です。販売活動が難航した際にも、実績の豊富な会社ほど、知見を生かして適切な対処を行ってくれる可能性が高いでしょう。

三井のリハウスは数多くの店舗を展開しているため、その地域に根ざした売却活動のサポートが可能です。中古マンション売却でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

●中古マンションの売却をお考えの方はこちら

内覧時の対応を見直す

内覧希望者はいるのに、なかなか成約に至らない場合は、内覧時の対応に問題があるのかもしれません。内覧前の掃除や整頓は行き届いているか、希望者が訪れた際にきちんと物件の魅力を伝えられているかといった点を、今一度見直してみるとよいでしょう。特に、家の第一印象を左右する玄関周りや、清潔感を気にする人が多い水回りの掃除を入念に行うのがおすすめです。

また、そもそも内覧希望者の数が少ない場合は、内覧を行う日時を見直してみましょう。たとえば、平日を中心に内覧を行っている場合には、土日の日程を追加したり、平日なら夕方や夜といった時間帯の枠を追加してみたりするのも効果的です。

内覧に向けて掃除する女性

中古マンションがずっと売れない事態を避けるには

ここまで、中古マンションがずっと売れない場合の原因やその解決策についてご紹介してきましたが、そもそもマンションの売却が長引くような事態を防ぐ方法はないのか、と気になる方もいるのではなでいしょうか?

マンション売却を長引かせないためには、信頼できる不動産会社に査定を依頼することが大切です。マンションの売却を難航させる大きな要因は、不適切な売り出し価格にあります。売り出し価格は、査定結果をもとに決めることが多いため、算出された査定額が相場から大きく乖離していると、売り出し価格も不適切な額になってしまいやすいく、買主を見つけにくい事態につながる恐れがあります。このような事態を防ぐには、査定の段階から、実績が豊富な不動産会社を選ぶようにしましょう。

三井のリハウスでは、無料のAI査定・簡易査定・訪問査定を提供しています。累計取扱件数100万件の実績に基づいて査定を行っているため、精度の高さも安心できるポイントです。中古マンションの売却をお考えの方は、ぜひお気軽にご利用ください。

●無料査定のお申し込みはこちら

●中古マンションの売却をご検討中の方はこちら

●リハウスAI査定はこちら

※1 出典:首都圏不動産流通市場の動向(2022年度),公益財団法人東日本不動産流通機構
http://www.reins.or.jp/
(最終確認:2024年2月24日)

※2 出典:築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年度),公益財団法人東日本不動産流通機構
http://www.reins.or.jp/
(最終確認:2024年2月24日)

監修者:ファイナンシャル・プランナー 大石泉

株式会社NIE.Eカレッジ代表取締役。CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士などの資格を保有。住宅情報メディアの企画・編集などを経て独立し、現在ではライフプランやキャリアデザイン、資産形成等の研修や講座、個別コンサルティングを行っている。
https://www.izumi-ohishi.co.jp/profile.html