媒介とは?仲介や一般媒介などの違いを一挙解説!

不動産売却でよく聞く言葉として「仲介」や「媒介」がありますが、これらの言葉には微妙な違いがあります。また、媒介といっても「一般媒介」「専任媒介」「専属専任媒介」と種類がありそれぞれ指す内容も違います。今回は、不動産売買の際に耳にするこれらの言葉について解説していきます。

目次
  1. 不動産の媒介・仲介とは?
  2. 一般媒介とは?
  3. 専任媒介とは?
  4. 専属専任媒介とは?
  5. 成約すると仲介手数料が必要
  6. 媒介を依頼する相手とは?
  7. 媒介について、リアルな実態をプロにインタビュー
記事カテゴリ 売却
2024.01.23

不動産の媒介・仲介とは?

不動産を売却したり、購入するといったことは不動産業や不動産投資をしている人以外、そう何度もあることではありません。一般の人がいざマイホームの売買を検討し始めると、不動産業界ならではの用語に戸惑ってしまうことがあると思います。

たとえば売買でも賃貸でも耳にすることの多い「仲介」や「媒介」といった言葉もその1つでしょう。今回は、不動産売買を検討している人に、媒介についての基礎知識や、媒介契約の選び方などについて解説していきます。

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【三井のリハウス】売却の流れ

媒介とは、宅地建物取引業法で使われる法律用語で、仲介や仲立ち(なかだち)と同じ意味になります。不動産取引で使用される媒介とは、売主や貸主など「不動産を売りたい・貸したい人」と買主や借主など「不動産を買いたい・借りたい人」の間を取り持つことを意味します。

不動産業界において仲介とは、広い意味で当事者の間に入って物件を扱うことをいい、媒介とは媒介契約を結んだ物件を扱うことをいいます。ところが、媒介によって売買契約が成立した場合に発生する成功報酬のことは「媒介手数料」とは呼ばず、「仲介手数料」と呼びます。

たとえば、マンションや戸建て、土地などの不動産を売却したいとき、売主は買主を探してもらうため、不動産会社に仲介を依頼するのが一般的です。このとき、不動産会社と取り交わす契約が「媒介契約」となります。

また、媒介契約には、「一般媒介契約」、「専任媒介契約」、「専属専任媒介契約」の3つの種類があります。たとえば、売主は不動産を売却するにあたって、その仲介を不動産会社に依頼するとき、この3種類から自分に合う契約を選択します。

3つの媒介契約の、それぞれの特徴は下記の通りです。

一般媒介契約専任媒介契約専属専任媒介契約
自分で買主を見つけて直接売買できるできるできない
不動産業者との媒介契約複数可1社のみ1社のみ
契約の有効期間指定なし最長3か月最長3か月
レインズ(指定流通機構)※への登録任意媒介契約締結日の翌日から7営業日以内媒介契約締結日の翌日から5営業日以内
業務の報告義務任意2週間に1回以上1週間に1回以上

※登録した不動産業者だけが利用できる、不動産取引の対象物件情報を交換するためのネットワークシステムのこと。物件情報がレインズに登録されると、全国の不動産会社に物件情報が共有できる。募集中の物件情報のほかに、成約情報といった過去の取引情報のほか、登録業者情報なども掲載されている。

上記の表をもとに、それぞれの媒介契約の特徴を見ていきましょう。

握手する営業担当者

一般媒介とは?

一般媒介では、複数の不動産会社に売却の仲介業務を依頼できます。3つの媒介契約のうち、最も売主の自由度が高い契約内容です。「自己発見取引」と呼ばれる、自分で見つけた買主と直接取引が可能です。ただし、自由度が高い一方で注意しておきたい点もあります。

家の模型

一般媒介の特徴

一般媒介契約の特徴は、仲介の依頼先や取引方法の点で売主の自由度が高い点です。特に仲介の依頼先についてはたくさんの選択肢がある一方、情報の整理や伝達については、自分で管理する必要が出てきます。

明示型と非明示型がある
一般媒介には「明示型」と「非明示型」があり、売主はどちらかを選びます。明示型は不動産会社と契約を結ぶ際、ほかの不動産会社との媒介契約の有無やその依頼先を知らせることです。逆に非明示型は、ほかの不動産会社と契約を結んでいても知らせないというものです。

不動産会社にとっては、ほかの不動産会社へ媒介を依頼しているか、それはどこかということは、販売活動をするうえでできれば知っておきたい情報です。ですから、特にこだわりがなければ、明示型がおすすめです。明示型のほうが不動産会社からのサポートが得られやすく、売買の取引がスムーズに進む可能性が高いためです。

契約期間に制限なし、報告やレインズ登録は任意
一般媒介は、契約期間に制限がなく、不動産会社からの売主への進捗報告も任意です。そうなると、自分で「いつまでその会社に依頼するか」媒介期間の目途を付けたり、不動産会社に進捗状況を確認しなければなりません。また、不動産業者が利用する物件情報交換システムである「レインズ」への登録も任意です。

ただし、レインズへ登録したほうが広く物件の情報が流通して商談の機会が増えるため、一般媒介契約であってもレインズへの登録を不動産会社にお願いするとよいでしょう。

不動産の前に立つ男女

一般媒介のメリット

売主の自由度が高い一般媒介契約には、以下のようなメリットが挙げられます。

不動産会社選びで失敗しにくい
一般媒介は、複数の不動産会社へ媒介を依頼することができるため、不動産会社選びでの失敗はしにくいといえます。

専任媒介や専属専任媒介のように、1社に限られた契約形態だと、依頼した1社のみの力量により販売活動の質が左右されます。依頼した不動産会社や担当者の売却活動が緩慢だと、売却のチャンスを失い、取引の成立が遠のくことも。一方、一般媒介では複数の不動産会社に媒介を依頼できるため、1社の活動が芳しくない場合はすぐに他社へ依頼することができ、積極的に動いてくれる不動産会社を見つけやすくなります。短期間で購入希望者を探す機会を逃さずに売却活動を行うことができるでしょう。

人気物件であればより有利な条件で売却しやすい
複数の不動産会社へ依頼できる一般媒介では、比較的売りやすい物件の場合、不動産会社間で競争原理が働いてよりよい条件で売却できる可能性が高くなります。1社に依頼するよりも複数の不動産会社で売却活動を行えば、より売主にとって好条件の買主が現れる可能性は高くなる、というわけです。

談笑するシニア夫婦

一般媒介の注意点

一般媒介の注意点は以下の通りです。

自ら複数の不動産会社とやり取りしなければならない
一般媒介は、不動産会社に活動報告の義務がないため、複数の不動産会社へ依頼した場合、売主は不動産会社各社へ都度確認しなければ活動の状況などが分からないことがあります。また、同時に内覧依頼があった場合の調整なども売主が各社と行う必要があります。

特典サービスが受けられない場合がある
不動産会社が売却にあたってメリットのあるサービスを提供している場合、こうしたサービスは一般媒介では受けられないこともあります。たとえば、売却の対象物件の建物検査や引渡し後の設備の不具合への保証などです。一般的にその不動産会社と媒介契約し、取引が完了することがサービスを提供する条件になっています。

事前に解約のタイミングを確認する
一般媒介契約には、契約期間に定めがなく、短期で結ぶことも長期で結ぶこともできます。また、途中解約しても違約金は発生しませんが、媒介契約前に解約のタイミングや告知方法などを確認しておきましょう。なお、国土交通省による標準媒介契約約款では、一般媒介契約も3か月を期限として推奨しているので、一般媒介契約でも3か月が期限となっている傾向があります。

不動産の図面と相談するシニアと営業

一般媒介に向いている人

一般媒介が向いているのは、以下のような人です。

・売却活動を1社に任せるのが不安な人
・「ここだ!」と信頼できる特定の不動産会社を見つけられない人
・売却活動を広く知られたくない人
・売却活動を自分でコントロールしたい人
・売却する物件は人気があると思う人
・自分で買主が見つけられそうな人

上記のような理由がある場合は一般媒介を選ぶほうがよいでしょう。また、一般媒介でしばらく売買が決まらなかった場合や、一般媒介で依頼した先で「ここに任せたい」という会社が見付かった場合、専任媒介や専属専任媒介へ切り替えることもできます。

なお、一般媒介契約についての詳細は以下の記事に記載していますので、ご覧ください。

●一般媒介契約に関する記事はこちら
一般媒介を選ぶ前に知っておくべき、不動産売却の基本知識を紹介!

専任媒介とは?

専任媒介は、一般媒介ほど緩くなく専属専任媒介ほど厳しくないものとなっています。専任媒介では、一般媒介と同様に自己発見取引が可能で、また専属専任媒介と同様に依頼できるのは不動産会社1社のみとなります。

専任媒介の特徴

一般媒介とは異なり、専任媒介の契約期間は最長3か月となります。売主への売却活動の業務報告は2週間に1回以上、レインズへの情報登録は媒介契約を結んだ翌日から7営業日以内と義務付けられています。専属専任媒介契約と比べると、契約期間は同じですが、売主への報告義務の頻度は少なく、レインズへの登録義務は2日遅くなっています。専任媒介は、専属専任媒介よりも自己発見取引が可能な分、売主の自由度があり、報告義務や情報登録義務は緩いといえるでしょう。

専任媒介のメリット

専任媒介のメリットは以下のようになります。

窓口が1つになるので取引しやすい
専任媒介は、専属専任媒介と同様、媒介を依頼できる不動産会社は1社のみとなるため、活動中の窓口は1つです。そのため、売主は希望条件の変更や内覧の申込みなどに関して複数の仲介業者とやり取りをする必要がありません。複数の不動産会社へ媒介を依頼していると、内覧日の調整といったことで思った以上に自分の時間を取られてしまうこともありますが、専任媒介ではそのようことは起こりません。

売却活動の報告やレインズへの情報登録が義務付けられている
専任媒介では、専属専任媒介と同様、不動産会社から売主への売却活動の業務報告とレインズへの情報登録が義務付けられています。一般媒介に比べると、売却活動の状況を定期的に把握しやすく、全国の不動産会社に物件情報を周知できるため、購入希望者が見付かりやすい傾向があります。

不動産会社が積極的に活動してもらえる
専任媒介では、専属専任媒介と同様に媒介を依頼できる不動産会社が1社のみとなるため、依頼を受けた不動産会社の売却活動に対する責任が重くなります。活動状況の報告義務があるだけでなく、他社で成約することがないので、成約した際には必ず手数料が入ります。こうした責任とビジネス的な面から積極的に売却活動を行ってもらえる可能性が高くなります。

自分で買主を見つけた場合、直接取引できる
専任媒介では、一般媒介と同様、売主が自分で見つけた買主と直接取引することが可能で、不動産会社を介さずに売買契約を結ぶことができます。不動産会社を介することなく取引できた場合、全て自分と買主で直接調整や手続きなどをしなければなりませんが、仲介手数料を支払わずに売買できます。

不動産売買契約書と家の模型

専任媒介の注意点

一般媒介と専属専任媒介、双方のよい部分を取り入れた部分もありますが専任媒介の注意点もあります。以下にその代表的なものを挙げてみます。

不動産会社選びが重要になる
専任媒介を選択する場合、不動産会社選びが重要になります。専任媒介は1社の不動産会社にしか依頼できないため、不動産会社や担当者の対応によって売却の成否を大きく左右されることがあるためです。

売主としての意識を忘れない
専任媒介や専属専任媒介では、1社の不動産会社に任せるため、売主としては他社との調整や報告を催促することもほとんどなく非常に楽になります。そのため、当事者意識が薄くなることがあり、何でも不動産会社に任せればよいと考えてしまう人もいます。そうした姿勢では、購入希望者への対応が遅れることや手続きに手間取るなどして売却の機会を逃すこともあります。

専任媒介であっても、不動産会社任せにせず、自分の不動産を売却するという意識でいましょう。

時計と男女の人形の模型

契約期間中の解約に注意
専任媒介では、契約期間中の解約は原則として認められていないため、注意が必要です。実際の契約内容によりますが、途中解約する場合、違約金が発生することが多くなります。

一般的に契約満了まで活動して取引が成立しなかった場合は、契約は自動継続とはならず、期間満了による契約終了か、再契約となります。この場合の契約終了は、違約金等が発生しません。一方、中途解約する場合は、売却活動中に不動産会社は一定の広告や調査、営業などに費用がかかっているため、それらの活動に見合う違約金が発生することがあります。

専任媒介が向いている人

専任媒介が向いているのは、以下のような人です。

・依頼する媒介の種類に悩んでいる人
・売却活動にかかる手間を少なくしたい人
・信頼できる特定の不動産会社がある人
・活動報告をきちんとしてほしい人
・売却する物件に自信がない人
・自分で買主が見つけられる可能性のある人
・不動産会社の提供する特典サービスを受けたい人

上記のような理由を持つ場合は、専任媒介を選ぶほうがよいでしょう。また、専任媒介で依頼して、最長3か月経過しても売却できなかった場合、他社へ依頼先を変えることや一般媒介へ変更することもできます。

専属専任媒介とは?

専属専任媒介は、不動産会社への依存度の高い媒介といえます。専属専任媒介では、1社の不動産会社へのみ媒介を依頼できます。また、仮に自分で買主を探すことはできても直接取引することはできず、不動産会社を通さなければなりません。

専属専任媒介の特徴

専属専任媒介は、取引する際に必ず不動産会社を介さなければなりません。つまり、自分で買主を見つけた場合でも必ず仲介手数料が発生します。

専属専任媒介の契約期間は最長3か月となり、不動産会社は媒介契約を結んだ日の翌日から5営業日以内にレインズに物件を登録する義務があります。さらに不動産会社は1週間に1回以上業務の状況を売主に報告する義務もあります。

打ち合わせをする夫婦と営業

専属専任媒介のメリット

専属専任媒介契約には、3つのメリットがあります。

窓口が1つになるので手間がかからない
専属専任媒介では、専任媒介と同じく売却期間中は1社の不動産会社が窓口となり、売却活動や報告をしてくれるため、一般媒介とは違い売主の連絡の手間がかかりません。売主は希望条件の変更や内覧の申込みなどに関して複数の不動産会社とやり取りをする必要がありません。

物件情報の告知が早い
専属専任媒介では、ほかの媒介よりも物件情報への告知が早くなる傾向にあります。なぜなら、専属専任媒介では、媒介契約を結んだ翌日から5日以内に、不動産会社はレインズへの物件情報の登録を行う義務があるためです。

売却活動の報告が多い
専属専任媒介では、ほかの媒介よりも売主への売却活動の報告頻度が高くなるよう義務付けられています。今どのような販売活動を行っているか、反応はどうかなどの報告が高い頻度で行われるため、売主は現状をつかみやすくなります。

不動産会社が積極的に活動してもらえる
専属専任媒介では、専属専任媒介と同様に媒介を依頼できる不動産会社が1社のみとなるため、依頼を受けた不動産会社の売却活動に対する責任が重くなります。さらに活動状況の報告義務の頻度が高くなるだけでなく、他社で成約することや自己発見取引も制限されるため、成約した際には必ず手数料が入ります。こうした面から専任媒介よりもさらに積極的に売却活動を行ってもらえる可能性が高くなります。

家の模型を持つ男性

専属専任媒介の注意点

専属専任媒介の注意点は以下の通りです。

自己発見取引はできない
専属専任媒介の場合、自己発見取引はできません。どんな場合でも、成約した場合には必ず不動産会社への仲介手数料が発生します。たとえ売主が自分で買主を見つけても、不動産会社を介さなければ取引することはできないのです。勝手に直接買主と売買取引をすると、違約金を支払わなければなりません。

不動産会社選びが重要になる
専属専任媒介では、取引はすべて不動産会社1社を介することとなるため、不動産会社選びがより重要になります。

契約期間に注意する
専属専任媒介も契約期間中の解約は原則として認められていないため、注意が必要です。最長3か月の契約期間が終了する時点まで、契約は終了せず、契約変更できません。他社への依頼や媒介契約の種類の変更を考えている場合は、契約満了時に行うことになります。

仮に、正当な理由なく3か月の契約期間中に解約すると、違約金を支払わなければならないかもしれません。また、契約期間中に別の不動産会社と契約することも違約金の対象となります。

契約期間中に解約できる代表的なケースは、不動産会社側が契約違反をした場合です。「期日内に指定流通機構への登録を行っていない」「業務処理状況の報告をしていない」など、媒介契約をした不動産会社が行うべき義務を満たしていない場合は、売主は改めて期限内に義務を果たすよう要求できます。それでも不動産会社が契約違反を続けるようであれば、専属専任媒介契約の解除ができます。

なお、「転勤が取りやめになったので不動産を売る必要がなくなった」といったやむを得ない事情が売主に起こった場合は、不動産会社に相談すれば途中解約が可能な場合もあります。不動産会社としても納得できる理由であれば、ペナルティなく解約に応じてくれることが多いようです。

専属専任媒介が向いている人

専属専任媒介が向いているのは、以下のような人です。

・売却活動にかかる手間を少なくしたい人
・信頼できる特定の不動産会社がある人
・活動報告を高い頻度でしてほしい人
・売却する物件に自信がない人
・自分で買主が見つけられる可能性がない人
・不動産会社の提供する特典サービスを受けたい人

上記のような理由がある場合は、専属専任媒介を選ぶほうがよいでしょう。また、専属専任媒介で依頼して、最長3ヵ月経過しても売却できなかった場合、他社へ依頼先を変えることや専任媒介、一般媒介へ変更することもできます。

成約すると仲介手数料が必要

上記3種類の媒介いずれの場合も、不動産会社経由で取引が成立した場合は仲介手数料が必要です。不動産会社へ支払う仲介手数料は成功報酬であるため、契約期間中に成約しなければ、費用は発生しませんが、成約した場合には支払う必要があります。

どの媒介契約であっても不動産会社に支払う仲介手数料は、宅地建物取引業法により定められている仲介手数料が上限となります。たとえば、売買価格が400万円超の場合、手数料の上限額は売買価格の3%+6万円で計算できます。仲介手数料がこの上限額を超えると、法令違反にあたります。なお、仲介もサービスの提供になるので、別途消費税が必要になります。

仲介手数料の計算方法などについては下記の記事で紹介しているので、併せて参考にしてください。

●仲介手数料に関する記事はこちら
マンション売却の手数料は?負担を抑える方法を解説
仲介手数料の相場はいくら?決められた上限と計算方法を解説

媒介を依頼する相手とは?

これまで3種類の媒介について見てきました。いずれにしても、売却活動を成功させるためには、不動産会社選びが非常に重要です。では、納得のいく売却活動をしてもらい、よりスムーズに売却するためには、何を不動産会社選びのポイントとすればよいのでしょうか?自分に合った不動産会社を見つけるコツをお伝えします。

不動産会社の規模

まずは不動産会社の規模に着目しましょう。

大手の不動産会社の特徴
大手の不動産会社は活動資金や人員が充実しており、幅広い広告展開やネットワークを活かした売却活動が得意です。そのため売買成立までのスピードが比較的早いというメリットがあります。また、多くは契約業務やコンプライアンスに関する専門部署があり、書類や法律などに対する不備が発生しにくいのも特徴です。

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中小不動産会社の特徴
中小不動産会社の特徴としては、その地域に根付いて営業を行っているため、独自のネットワークや顧客情報を持っていることが挙げられます。しかし、中小不動産会社では取引量が少ない傾向にあり、大手のようなサービスや既存顧客への広告展開は難しいため注意が必要です。

また大手の不動産会社でも、地域に特化した店舗を運営している会社であれば、中小不動産会社と同様に、知識や実績を活かして地域に密着した営業を行えるといえます。

このように大手と中小の不動産会社ではそれぞれ違いがあるため、不動産会社選びの際には特徴を比較しながら検討することがポイントです。

営業担当者とシニア夫婦

不動産会社の実績

次に、不動産会社の実績に着目しましょう。売却したい物件と同種の物件の売却を得意としているか、その売却実績がどの程度あるかの確認もポイントです。たとえば、マンションの売却を得意としているのか、戸建てや土地の売却を得意としているのかといったことを売却の相談をするときに聞くとよいでしょう。過去に取り扱った実績から、蓄積した知識や経験が分かります。物件に応じた売却活動のノウハウや顧客情報も持っていることも期待できますね。

不動産会社の担当者

担当者選びは不動産会社選びと同じくらい重要です。よい担当者かどうかをチェックするには、「必要な専門知識があるか」「実務に関するノウハウや経験があるか?」「売主や買主の立場になって親身に対応してくれるか?」の3つを重視しましょう。

専門知識はあるか
知識の有無については「宅地建物取引士」の資格を持っているかが1つの基準になるでしょう。この資格がなくても営業はできますが、資格保有者であれば業務に必要な一定の知識があるという目安になります。

ノウハウや経験があるか
また、不動産の取引実務では、資格だけでなく、取引のノウハウや経験も重要です。実際に必要な資料や融資の取り扱いなどは、知っているだけでは役に立たず、きちんと資料は過不足なく入手でき、融資についても実勢を理解している必要があります。

信頼できるか
知識や多少の経験があっても交渉力や対応力がないと、取引がうまくいかない場合もあるため、担当者との相談や打ち合わせの場で、説明の仕方や接客態度を見て判断したいところです。資格もあり、説明や接客態度に好感が持てる担当者なら、一定の経験やノウハウも期待できるので安心して取引ができるでしょう。

スーツを着た男性

不動産会社の担当者は、不動産の取引を成功させるうえで鍵となります。不動産の売却を成功させるには、媒介の種類、不動産会社、不動産会社の担当者、と3つの要素を吟味して選ぶことが必要になります。

まずは、媒介の種類によって何が違うのか、自分に合った媒介はどれになるか、これまでご紹介した内容を踏まえて検討しましょう。そして、自分の所有する不動産が納得いく形で売却できるよう、自分が信頼できる不動産会社と自分に合った媒介契約を選びましょう。担当者については、相談や打ち合わせのなかで信頼できる人を選んでくださいね!

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不動産の媒介契約はどれがおすすめ?

やりとりが大変でもよいのでとにかく早く売りたい方や仲介会社を競わせたい方は一般媒介契約がよいでしょう。一方で、やりとりは最小限に抑えたいという方は専任媒介契約、専属専任媒介契約がおすすめです。

一般媒介契約と専任媒介契約・専属専任媒介契約の一番の違いは、売却活動のやりとりを複数社とするか1社とするかです。一般媒介契約の場合、複数社とやりとりする必要があり、特に大変なのが内覧(内見)でしょう。内覧の数が多いのはよいことではありますが、その分、日時のやりとりや希望時間がかぶったときの調整が大変です。また、複数の会社・複数の買主さまから内覧の希望をいただいた場合、優先順位を付けにくいという難点もあります。一方で、専任媒介契約・専属専任媒介契約の場合、1社とやりとりすればよいので、コミュニケーションが煩雑にならずに済みます。

一般媒介契約のメリットは、各社のポータルサイトに物件が掲載されるので情報の広がりが早く、購入はA社からしかしないという各社お抱えの買主さまにも目に入るという点です。これまでの経験だと、7~8割くらいの売主さまが専任・専属でご契約されますが、A社と専任・専属で契約したものの売れず一般媒介契約に切り替えるパターンもありますね。

査定結果がすごく高い会社と低い会社、どっちがいいの?

査定結果では、まず査定額が提示されたうえで、売り出し価格が提案されます。査定額は、不動産会社各社が基本的には同じ方法(査定額原価法・取引事例比較法・収益還元法)で算出するので大きく変わることはありません。一方で、売り出し提案価格は各社の販売戦略や営業担当者によって異なります。

たとえば、査定価格が5,000万円の物件の場合、下記のような具合です。

A社:売り出し提案価格 5,480~5,680万円
B社:売り出し提案価格 5,580~5,880万円
C社:売り出し提案価格 5,980~6,280万円

極端に高い売り出し提案価格を参考に売り出し価格を決めても、買い手が見つからなければ売り出し価格を下げることになるので、単純に売り出し提案価格が高いというだけで媒介契約する会社を選ぶのは禁物です。高値に惑わされず、金額の根拠を説明できる会社を選ぶのがおすすめです。

この記事のポイント<Q&A>

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秋津智幸

不動産サポートオフィス 代表コンサルタント。公認不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。物件の選び方や資金のことなど、不動産に関する多岐のサポートを行なう。