ボロ家は売却可能?築年数の古い家を売る方法や売却したほうがよい理由も解説

ボロ家や築年数の古い家でも立地や周辺環境、売却方法によっては、売却が可能です。この記事では築年数の古い住宅を売る方法や、売却したほうがよい理由を解説していきます。

目次
  1. ボロ家でも売却できる可能性はある
  2. ボロ家を売却する3つの方法
  3. 売却価格を決める3つのポイント
  4. ボロ家を早めに売却したほうがよい理由
  5. ボロ家の売却はまずは査定から始めよう
記事カテゴリ 売却 一戸建て
2024.02.27

ボロ家でも売却できる可能性はある

不動産売却を検討している方のなかには、「長年所有しているボロ家」や「両親から相続された築年数の古い住宅」などを所有されている方もいるでしょう。そのような方のなかには、「そもそもボロ家は売却できるのか」、「解体して土地として売ったほうがよいのか」、「もしくは放置しておいてもよいのか?」など疑問に思う方も多いのではないでしょうか?

ボロ家でも条件や周辺環境、売却方法などによって、売却できる可能性はあります。この記事では、ボロ家の売却方法や、なぜ売却をしたほうがよいのかなどについて解説します。

売却を検討しているボロ家

ボロ家を売却する3つの方法

確かにボロ家は、築浅の物件のようには売却しにくい傾向にあります。これは築年数が古いほど市場での価値が下がるためであり、一般的に木造住宅の法定耐用年数は22年とされています。

しかし、築年数が経過したボロ家だとしても、売却できる可能性は0ではありません。物件の立地や周辺環境などによっては、売却も十分に可能です。ではどのような売却方法であれば、ボロ家の売却を成功させられるのでしょうか?以下では、いくつかの売却方法についてそれぞれのメリットと共にご紹介していきます。

そのまま売る

状態が過度に悪い場合を除くと、解体や、リフォームをせずにそのままの状態で売り出す方法が選択肢として挙げられます。

そのまま売却する場合のメリットは、一戸建ての購入検討者と、土地の購入検討者の両者に検討してもらえる可能性があることです。一戸建てを購入して自分の好きなようにリフォームをしたいという人には古い一戸建てとして、土地を購入したいという人には、古家付き土地として見てもらえます。

そのままで売却する場合は、売主側に解体費用がかからないこともメリットの1つでしょう。

注意点としては、買い手がなかなか見つからない可能性があることです。そのままの状態で売却する場合、土地だけが欲しい買い手にとっては解体費用がかかるため敬遠されることもあります。また、耐震性といった住宅の安全面からも築浅物件に比較して売却しにくいのが特徴です。

時間をかけずに売却したいという方は、不動産買取という選択肢もありますが、物件の状態によっては買取できない場合もあるため注意が必要です。

ボロ家と呼ばれる老朽化した空き家

解体してから土地を売る

ボロ家を解体してしまい、更地にしてから売却するという方法も挙げられます。先ほどご紹介したようにボロ家が残ったままだと、解体費用がかかるため、土地のみを求めている人からの需要が低くなってしまいます。そのため、できるだけ早く売却するためには、更地のほうがよいという場合もあります。

解体する際の注意点は2つ挙げられます。1つは、解体費用を負担しなければならないということです。解体する家の条件によっても異なりますが、一般的には30坪の木造住宅で75万~150万円程度かかります。また更地にかかった費用を売り出し価格に上乗せして売却できるとは限らないという点にも注意しましょう。

もう1つは保有時の固定資産税が高くなることです。解体工事によって更地になると、家屋にかかる固定資産税はなくなりますが、土地に課される固定資産税の軽減措置が受けられなくなるため、結果的に支払う税金が高くなることがあります。

固定資産税はその年の1月1日時点の状態で税額が決まります。そのため、解体を検討している時期が12月前後であれば、1月1日をすぎてから解体したほうが、軽減措置が引き続き適用されるため税額が抑えられる可能性があります。

●解体費用について詳しくはこちら
家の解体費用の相場は?費用を左右するポイントや安く抑える方法について詳しく解説

リフォームしてから売る

ボロ家をリフォームして、一戸建ての住宅として売却する方法もあります。これは、そのままでは使いにくい老朽化したトイレやバスルームなどの水回りを一部リフォームしてから売り出す方法です。古い家の購入検討者は、購入後に自分の好きなようにリフォームしたいという人もいるため、あくまでもフルリフォームではなく、一部のリフォームをして売り出すことがおすすめです。いずれにしても、リフォームすべきかどうかは不動産会社に相談して最終決定するようにしましょう。

ボロ家の洗面台工事

売却価格を決める3つのポイント

ボロ家といっても物件条件によっては売却できる可能性があるとお伝えしましたが、以下では特に重要な3つの条件をご紹介します。

建物の状態

ボロ家といっても建物の状態によって、リフォームすれば住める程度なのか、キッチンやお風呂といった設備は新しいかといった建物の状態次第で売れやすさは異なります。築年数が古い物件でも設備の管理が十分に行き届いていると、買い手が付きやすい場合があります。

立地条件

立地条件は不動産売買において重要な要素の1つです。特に、交通の便はよいかや、スーパー・コンビニが周辺にあるかなどは査定額にも影響するポイントとなります。ほかにも、物件周辺の治安や、景観なども売れやすさに影響する要素です。

再建築不可物件か否か

ボロ家のなかには、解体して新しく建物を建てることができない「再建築不可物件」があります。たとえば、築年数がかなり経過している物件の場合、土地の接道義務が現在の建築基準法を満たしていないケースもあり得るのです。このような場合、セットバックといって土地と建物を後退させないと再建築ができなかったり、リフォームにも制限がかかるため、買い手が付きにくいこともあります。

ボロ家の解体風景

ボロ家を早めに売却したほうがよい理由

売却できるか不安で、ボロ家を放置していると危険です。なぜ早くボロ家を売却したほうがよいのかについて以下で解説します。

固定資産税や維持費がかかり続ける

家を所有している間は、空き家であっても固定資産税がかかり続けます。それだけでなく、水道光熱費や保険料などの維持費用も負担しなければなりません。売却してしまうことで、こういったランニングコストがかからなくなります。

定期的な管理が必要

住んでいなくても家は定期的に管理する必要があります。なぜなら、庭に草木が生い茂ることで、害虫が発生したり、家屋の老朽化が進むと、最悪の場合、建物が倒壊したりする恐れがあるからです。管理にも費用がかかるため、負担を増やさないためにも、ボロ家は早めに売却してしまったほうがよいでしょう。

放置するとさまざまなリスクがある

ボロ家を放置することは、トラブルの発生にもつながります。放置していると、ゴミの不法投棄や、不法侵入などの被害に遭う可能性が高まるためです。また自然災害の発生により、屋根や瓦礫の飛散によって近隣住宅にまで被害が及ぶと、最悪の場合損害賠償を請求されることもあります。

ボロ家の模型

ボロ家の売却はまずは査定から始めよう

ここまでボロ家の売却について解説してきました。ボロ家を放置していると、固定資産税や維持・管理費用などさまざまな負担がかかるだけでなく、近隣住民に迷惑をかけるといったリスクもあります。そのためボロ家となった不動産は早めに売却することがおすすめです。

物件の条件や状態にもよりますが、ボロ家でも売却できる可能性は十分にあります。まずは査定を受けてみて、査定額を参考に、ご紹介した売却方法のなかでどれが適しているかを吟味し、納得のいく売却へつなげましょう。

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監修者:ファイナンシャル・プランナー 大石泉

株式会社NIE.Eカレッジ代表取締役。CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士などの資格を保有。住宅情報メディアの企画・編集などを経て独立し、現在ではライフプランやキャリアデザイン、資産形成等の研修や講座、個別コンサルティングを行っている。
https://www.izumi-ohishi.co.jp/profile.html