転勤時にマンションを早く売却する方法とは?最適なタイミングや注意点を解説

マンションの購入後、転勤が決まり、自宅を売却することを検討されている方もいるでしょう。この記事では、転勤でマンションの売却を検討されている方に向けて、最適なタイミングや早く売るためのコツ、知っておきたい注意点を具体的にご紹介します。

目次
  1. 転勤でマンションを売却するときの流れ
  2. マンションを転勤前に売却するメリットと注意点
  3. マンションを転勤後に売却するメリットと注意点
  4. 転勤時にマンションを早く売却するコツ
  5. 転勤で売却したいマンションに住宅ローンの残債があるとき
  6. マンションを転勤で売却するなら、信頼と実績のある不動産会社を選ぼう
記事カテゴリ 売却 マンション 住み替え
2024.03.01

転勤でマンションを売却するときの流れ

自宅としてマンションを購入後、転勤が決まった方や、転勤までにできるだけ早くマンションを売る方法が知りたいと考えている方もいるでしょう。

転勤でマンションを売却する際に注意すべきことは、不動産売却にかけられる時間が限られることです。マンションの売却では、以下のステップを踏む必要があり、一般的に、3~6か月かかります。

[ 1 ] 事前準備
[ 2 ] 査定
[ 3 ] 媒介契約の締結
[ 4 ] 売却活動
[ 5 ] 売買契約
[ 6 ] 引渡し・決済
[ 7 ] 確定申告

●マンション売却の手順と流れはこちら

マンションを売却するタイミングには転勤前と転勤後があり、それぞれのタイミングにメリットと注意点があります。

今回は、転勤が決まり、賃貸ではなく、マンションの売却を検討されている方に向けて、転勤前と後に売るそれぞれのメリットと注意点、早く売却するためのコツなどを具体的に解説します。

転勤時に売却するマンション

マンションを転勤前に売却するメリットと注意点

まずは、転勤前にマンションを売却するメリットと注意点から見ていきましょう。

メリット

転勤前にマンションを売却するメリットは以下の通りです。

・転勤先での住み替え時に住宅ローンが利用しやすい
・売却手続きの立ち会いがしやすい

転勤先での住み替え時に住宅ローンが利用しやすい
メリットの1つ目は、転勤先で住宅ローンを利用して新しい物件を購入しやすいことです。売却するマンションに住宅ローンの残債があっても、転勤前にマンションを売り、売却代金を得ることで一括返済できれば、転勤先で新たな家を購入するための住宅ローンが利用しやすくなります

売却手続きの立ち会いがしやすい
2つ目は、売買契約や物件引渡しのときに立ち会いがしやすいことです。転勤後に売却すると、手続きに立ち会うために新居と転勤前の住所を往復しなければなりませんが、転勤前であれば時間と手間をかけずに立ち会うことができます。

転勤でマンションを売却する際の売買契約

注意点

転勤前にマンションを売却するときの注意点は以下の通りです。

・売却活動を行う十分な時間がない
・内覧対応が大変

売却活動を行う十分な時間がない
注意点の1つ目は、売却活動に十分な時間が取れないことです。特に、急な転勤が決まったようなケースで転勤前に売却しようとすると、十分な時間がないことが焦りにつながり、納得のいかない価格でマンションを売却してしまうことがあるので注意が必要です。

内覧対応が大変
2つ目は、内覧を行う準備や対応に時間と手間がかかることです。内覧とは購入検討者にマンションを実際に見てもらう販売活動のことで、物件の印象をよくするために掃除や修繕などの準備や対応を、転勤前の限られた時間のなかで行うのは大変だと感じる可能性があります。

マンションの購入検討者への内覧

マンションを転勤後に売却するメリットと注意点

転勤後にマンションを売却する主なメリットと注意点をそれぞれ見ていきましょう。

メリット

転勤後にマンションを売却するメリットは以下の通りです。

・時間をかけて売却活動ができる
・引越しが1回で済み、仮住まいを用意する必要がない

時間をかけて売却活動ができる
メリットの1つ目は、時間をかけて売却活動ができることです。転勤後に売却できれば、転勤や引越しの時期にかかわらず、売却金額に納得がいくまで十分な期間を使って売却活動ができます。

引越しが1回で済み、仮住まいを用意する必要がない
2つ目は、引越しが1回で済むことです。もし転勤先の家が決まる前に住んでいる家が売れた場合、一時的に住む家を準備する必要がありますが、転勤後の売却ではその必要がありません。

注意点

転勤後にマンションを売却するときの注意点は以下の通りです。

・住宅ローンを利用している場合、負担が大きくなる可能性がある
・売却するまで物件の維持管理費がかかり続ける

住宅ローンを利用している場合、負担が大きくなる可能性がある
注意点の1つ目は、住宅ローンを利用している場合、負担が大きくなる可能性があることです。マンションを売却するまで、住宅ローンの支払いは毎月続きます。転勤後に売却すると、住宅ローンの返済と転勤後の住まいにかかる費用とで負担が二重に発生するケースがあることに注意が必要です。

売却するまで物件の維持管理費がかかり続ける
2つ目は、マンションを売却するまで物件の維持管理費もかかり続けることです。住宅ローンと同様に、今の住まいを売却するまで、空き家の状態でも、固定資産税やマンションの管理費、修繕積立金などの維持管理費を払い続けなければならないことも注意点として押さえておきましょう。

マンションにかかる固定資産税や管理維持費

転勤時にマンションを早く売却するコツ

転勤前にマンションの売却を行う場合、売却活動にかけられる時間が十分にないため、早く売る必要があります。ここでは、転勤時に時間をかけずマンションを売却するコツをご紹介します。

必要書類を早めに準備する

マンションを売却する際、以下のような書類が必要です。

・登記済証(権利証)または登記識別情報
・本人確認書類
・物件の間取り図
・固定資産税、都市計画税納税通知書の写し
・実印・印鑑証明書
・固定資産評価証明書
・住民票

マンションを早く売却したいと考えている方は、必要な書類をリスト化して確認し、早めに準備しましょう。

●マンション売却に必要な書類リストはこちら
不動産の売却に必要な書類は?種類と取得方法をご紹介!

信頼と実績のある不動産会社を選ぶ

マンションを早く売却できるかどうかは「どの不動産会社を選ぶか」にかかっています。不動産会社にはそれぞれ得意分野があるため、マンションの売却に実績のある不動産会社を選びましょう。

また、査定額の高さのみで不動産会社を選ぶことは避けましょう。マンションを早く売るためには、売り出し価格を相場に基づく適正な価格に設定することも大切です。不動産会社のなかには、あえて相場よりも高過ぎる査定額を出して契約をとろうとする会社もありますが、相場より高い価格で販売すれば購入希望者は現われにくく売却活動が長引いたり、結果的にかなり値下げしないと売れなかったりということになりかねません。そのようなことを避けるためにも、実績に基づく査定や売主が必要な情報を開示して売却活動をサポートしてくれる不動産会社を選びましょう。

マンション売却をサポートする不動産会社の営業担当

適切な媒介契約を選ぶ

マンションを早く売りたい方は、適切な媒介契約を選びましょう。媒介契約とは、家を売るとき、買主を探してもらうために不動産会社と取り交わす契約のことで「一般媒介契約」、「専任媒介契約」、「専属専任媒介契約」の3つの種類があります。

一般媒介契約は複数の不動産会社と契約できます。しかし、不動産会社に売却活動の報告義務がなく、複数の不動産会社と契約した場合、売主は自分で確認しなければ活動の状況が分からない点に注意が必要です。

一方、専任媒介契約と専属専任媒介契約は、売主が選んだ不動産会社1社と契約します。そのため、複数の不動産会社と契約する一般媒介契約よりも積極的に売却活動をしてもらえる可能性があります。

3つの媒介契約それぞれの特徴を把握したうえで、信頼できる不動産会社と専任媒介契約や専属専任媒介契約を結ぶことを検討してみましょう。

●媒介契約について詳しくはこちら
媒介とは?仲介や一般媒介などの違いを一挙解説!

内覧対応に気を配る

マンションを早く売りたいときは、内覧対応にも気を配りましょう。マンションが早く売れない要因の1つとして、内覧の準備や対応が万全でないことが挙げられます。部屋が散らかっていたり、水回りに汚れやカビがあったりすれば、購入検討者の購入意欲が下がってしまいますので、チャンスを逃さないよう、しっかりと準備しましょう。

マンションの購入検討者への内覧

転勤で売却したいマンションに住宅ローンの残債があるとき

転勤の際に売却したいマンションに住宅ローンの残債がある場合は、マンションの査定額から見当を付けて売却代金で住宅ローンの残債が返済できるかどうか見極めるようにしましょう。

物件の査定額から売却にかかる諸費用を差し引いた額が住宅ローンの残債を上回っていれば、マンションの売却代金で物件の売却が可能です。しかし、査定額から諸費用分を差し引いた額が、ローンの残債を下回っていると、売却代金だけでは一括返済できないため、足りない分を自己資金で充てなければなりません。というのは、住宅ローンを組んで購入した物件には金融機関の抵当権が付いており、抵当権はローンを完済するまでは抹消できないからです。

売却代金で住宅ローンを完済できなさそうなときは、住み替えローンを利用する方法があります。住み替えローンとは、利用している住宅ローンを完済する費用と新しい住宅を購入する費用を合わせて借り入れるローンのことです。ただし、住み替えローンは、金融機関の審査がより厳しくなる傾向があります。また、住み替えローンは、借り入れする金額が高額であるため月々返済する金額が大きくなるリスクもあります。

転勤でマンションを売却するときに住宅ローンの残債を確認する夫婦

マンションを転勤で売却するなら、信頼と実績のある不動産会社を選ぼう

ここまで、転勤前と転勤後にマンションを売却するメリットと注意点や早く売るためのコツなどをご紹介してきました。転勤後に売れば売却活動に時間をかけられますが、金銭的負担が大きくなる可能性があります。一方、転勤前に売るときの注意点は、売却に時間がかけられないことです。

マンションを早く売りたい方には、マンション売却に実績のある不動産会社を選ぶことをおすすめします。早く売るためには、売り出し価格を相場に基づく適正な価格に設定することも大切です。

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監修者:ファイナンシャル・プランナー 大石泉

株式会社NIE.Eカレッジ代表取締役。CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士などの資格を保有。住宅情報メディアの企画・編集などを経て独立し、現在ではライフプランやキャリアデザイン、資産形成等の研修や講座、個別コンサルティングを行っている。
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