駅近マンションなのに売れないのはなぜ?売れない原因と対策を解説

一般的には利便性に優れていることから需要が高く、売れやすいとされる駅近マンション。ですが、なかなか売れない物件もあります。本記事では、売れない理由と対策を挙げながら、納得のいくマンションの売却方法について詳しく解説します。

目次
  1. 駅近マンションが売れやすいといわれる理由
  2. 駅近マンションなのに売れない5つの理由
  3. 駅近マンションが売れないときの5つの対応策
  4. 駅近マンションの相場の調べ方
  5. 駅近マンションが売れないときは不動産会社に相談
記事カテゴリ 売却 マンション
2024.05.21

駅近マンションが売れやすいといわれる理由

駅近マンションは利便性に優れていることから、需要が高く、売れやすいとされています。「駅に近い」という理由のほかに、売れやすいとされる理由を紹介します。詳しく見ていきましょう。

資産価値が高い

首都圏の中古マンションにおいては、駅から徒歩10分圏内の物件は成約価格が高く、成約件数も多いことがデータ※から分かっています。そのため、マンションに「駅近」という条件を求める人が多く、資産価値も高くなるといえます。

駅周辺は再開発が行われやすく将来性が見込める

駅周辺は、再開発や商業施設の建設など、周辺環境が改善されることが多く、その場合は地価の上昇が見込めます。地価の上昇に伴い、不動産価格も上昇する可能性が高いといえるでしょう。

投資物件としても人気が高い

上記のように、「このエリアは将来性がある」と注目した投資家が、駅近のマンションを買うケースもあります。駅近物件は需要が高いため、入居者を確保しやすく、空室リスクが比較的少ないことが特長です。そのため、築年数が経過しても不動産価値が下がりにくく、また売却しやすいため、投資物件としても需要が高いといえます。

駅近マンションの様子″ loading=

駅近マンションなのに売れない5つの理由

人気のある駅近マンションですが、駅近であれば売れるとは限りません。ここからは、駅近マンションであってもなかなか売れない主な理由について解説します。詳しく見ていきましょう。

[ 1 ] 売り出し価格が高過ぎる

相場より高い価格で売り出している場合は、駅近マンションでもなかなか売れないことがあります。マンションの売り出し価格は、駅からの距離だけでなく、さまざまな要素が影響するものです。駅から近いことだけを売りにして高い価格を設定すると、売れにくくなる可能性が高いでしょう。

[ 2 ] マンション周辺がうるさい

駅近マンションは、その名の通り駅に近いため、列車の走行音や振動が気になることがあります。特に、運行本数が多かったり、貨物列車の運行があったりする路線の場合は、騒音が発生する頻度が高く、深夜にまで及ぶ可能性もあります。防音対策がされていればよいですが、そうでない場合は、購入を避ける人もいるでしょう。

[ 3 ] 築年数が古い

マンションは通常、築年数が経過することで、資産価値も低下していきます。その理由は、経年劣化によって外観や設備の状態が悪くなるためです。特に、1981年の新耐震基準が施行される前に建てられた物件の場合は、耐震性を心配する人が多いでしょう。

また、建物が古くなると、大規模修繕の費用がかかり、月々の修繕積立金の値上げも予測されるため購入を避ける人もいます。

古い駅近マンションの様子

[ 4 ] 日当たりや眺望がよくない

駅の周辺にマンションが林立している場合、特に低層階の部屋は日当たりがよくなく、眺望が望めません。日当たりや眺望が悪いと生活の質が下がるため、買い手の需要が低下する要因ともなります。

[ 5 ] セキュリティ体制が整っていない

駅周辺のなかでも繁華街に近いエリアは、夜の治安があまりよくないこともあります。そのため、駅近マンションでもオートロックではない、管理人が常駐していない、などセキュリティが不十分だと、購入検討者がよいイメージを持ちにくいものです。特に、小さい子どもがいる家族、一人暮らしの女性は、不安に感じるでしょう。

[ 6 ] 近くに競合物件がある

相場を考慮して売り出し価格を設定しても、周辺エリアに競合物件が多いと、相場通りの価格では売れにくいことがあります。この場合、早く売るには競合物件よりも価格を下げざるを得ないため、希望価格で売りたいときは周辺に競合となる物件がない時期に売り出すとよいでしょう。

競合多数の駅近マンションの様子

駅近マンションが売れないときの5つの対応策

駅近マンションが売れないときは、どうしたらよいのでしょうか?ここからは、主な5つの対応策について紹介します。詳しく見ていきましょう。

[ 1 ] 売り出し価格を見直す

駅が近いというだけで高値になることはないため、築年数がたっていたり、日当たりに問題があったりする場合は価格を見直す必要があります。適正な売り出し価格の設定をするためには、不動産会社に査定を依頼して相場を把握することが大切です。

[ 2 ] ハウスクリーニングを実施する

物件の印象を少しでもよくするためには、プロのハウスクリーニングに依頼するのも1つの方法です。通常の清掃では落ちない汚れを取ることで、室内の雰囲気が明るくなる可能性もあります。

ただし、築年数が古い場合は、ハウスクリーニングではどうにもならないこともあるので、費用対効果を考えながら依頼しましょう。

[ 3 ] 内覧の対応を見直す

内覧の申し込みはあるのに購入につながらない場合は、内覧対応の見直しが必要です。内覧前には片付けや掃除を行うとともに、物件のアピールポイントについて不動産会社の担当者と話し合っておきましょう。そうすることで、内覧当日、購入検討者に対して物件をアピールしやすくなります。

また、質問にスムーズかつ丁寧に答えられるよう準備し、当日は購入検討者がじっくり内覧できるよう、配慮を怠らないことも重要です。

内覧をしている様子

[ 4 ] 広告内容を見直す

不動産を売却するための広告に掲載している写真を変えると、内覧希望者が増える可能性があります。特に、居住中の状態で物件を売却する場合、どうしても生活感が出てしまい、内覧者によい印象を与えにくくなるので、できるだけ荷物を片付けて天気のよい日に撮影するなどの工夫が必要です。

三井のリハウスでは、プロによる写真撮影や、家具などを取り除いた空室リフォームイメージをCGで再現するバーチャルステージングなど、売却物件のイメージをアップするサービスをご提供しております。ぜひお気軽にご相談ください。

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[ 5 ] 媒介契約や不動産会社を見直す

駅近マンションがなかなか売れず、今の不動産会社の対応に納得がいかない場合は、媒介契約の内容や、契約先の不動産会社を見直してみましょう。高い査定額を提示してくれる不動産会社が、必ずしも優良な会社とは限らず、相場より高い査定額を提示している場合もあります。査定額の根拠を丁寧に説明してくれる不動産会社を選ぶことが大切です。

三井のリハウスでは、100万件を超える実績に基づいた精度の高い査定を行っているため、マンションの売り出し価格をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。

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媒介契約担当の不動産営業担当者

駅近マンションの相場の調べ方

家の売却をするときは、自分なりに相場を知っておくことが大切です。不動産会社に査定を依頼する際に、相場を知っていれば、提示された査定額が妥当かどうか判断ができ、納得のいく売却につながりやすくなります。不動産の相場は、インターネットを使って調べることができるため、ぜひ試してみましょう。

[ 1 ] 不動産情報ライブラリで調べる

類似する物件の成約価格(取引価格)を調べる方法の1つに、国土交通省が運営するサイトの「不動産情報ライブラリ」があります。

トップページの「不動産価格の情報をご覧になりたい方へ」の「データの検索・ダウンロード」をクリックし、該当物件の「地域」を選択、価格情報区分の「不動産取引価格情報」と「成約価格情報」にチェック、種類の「中古マンション等」、「時期(情報を知りたい時期)」を選ぶと、実際に不動産の取引を行った人へのアンケート結果をもとにした取引情報を見ることができます。

●不動産情報ライブラリはこちら

[ 2 ] レインズマーケットインフォメーションを利用する

不動産流通機構が運営する「REINS Market Information(レインズ マーケット インフォメーション)」では、実際に取引された不動産の価格を調べられます。

データベースで、「マンション」のカテゴリーから「都道府県」「地域」を選んで検索し、さらに「最寄り駅」「駅からの距離」「専有面積」「間取り」「築年数」といった条件を指定することで、所有するマンションの条件に近い物件の取引情報を閲覧することが可能です。

●REINS Market Informationはこちら

[ 3 ] 不動産会社のWEBサイトで調べる

不動産会社が運営するWEBサイトの情報から相場を調べる方法もあります。

たとえば、三井のリハウスのWEBサイトでは、現在売り出し中の物件情報が掲載されており、売りたいマンションに似た条件の物件がいくらで売り出されているかを調べることで、相場の目安が分かります。「専有面積」「間取り」「築年数」による相場の目安や、購入検討者の情報も掲載されているので、それらを参考に売り出し価格を検討しましょう。

●三井のリハウスで相場を調べたい方はこちら

不動産会社の相場を調べている様子

駅近マンションが売れないときは不動産会社に相談

駅近マンションは人気ですが、売り出し価格や物件の状態によっては売れにくいこともあります。しかし、適切な対応策を取れば、希望条件に近い形で売却を行うことができます。経験豊富で親身になってくれる不動産会社に相談してくださいね。

三井のリハウスでは、物件の条件に合わせた販売戦略のご提案が可能です。全国に店舗を置いているので地域に根ざした販売活動を行えるほか、売却をサポートするサービスもご用意しております。マンション売却でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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※出典:中古マンションの駅からの交通別成約状況[首都圏],公益財団法人 東日本不動産流通機構
http://www.reins.or.jp/
(最終確認:2024年4月30日)

監修者:ファイナンシャル・プランナー 大石泉

株式会社NIE.Eカレッジ代表取締役。CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士などの資格を保有。住宅情報メディアの企画・編集などを経て独立し、現在ではライフプランやキャリアデザイン、資産形成等の研修や講座、個別コンサルティングを行っている。
https://www.izumi-ohishi.co.jp/profile.html