
不動産売却は大手・中小どっちがよい?それぞれのメリットや選び方のポイント
不動産売却を行う際には、仲介をしてくれる会社選びが重要です。不動産会社には大手から中小までさまざまな規模の会社があり、異なる特徴が見られます。今回はそれぞれの特徴と、不動産会社選びのポイントについて解説します。
目次
不動産売却なら大手・中小どっちがよい?
不動産の売却にあたり、不動産会社選びは、大手と中小でそれぞれメリットが異なるため、一概にどちらがよいとはいい切れません。以下の早見表を参考に、ご自身の物件と照らし合わせてチェックしてみましょう。
比較項目 | 大手 | 中小 |
---|---|---|
メリット | ・販売網が広く、販売活動も充実している ・取引実績が豊富である ・アフターフォローがしっかりしている ・安心感がある | ・地域に密着した営業スタイルである ・対応が柔軟で親身に取り組んでもらえる |
注意点 | ・会社によっては地域密着性に欠ける場合がある | ・情報の拡散力が弱い ・会社によってサービス品質に差が出る |
不動産売却では、大手か中小かといった基準で不動産会社を選ぶのではなく、一般的な大手と中小のメリットをどちらも兼ね備えている不動産会社を選ぶことが重要です。
たとえば、地域密着型の中小不動産会社のほうが地元の情報に強く、その地域の不動産売却に精通していると感じるかもしれません。しかし、大手不動産会社であっても、地域に根差した店舗配置や経営を行っている不動産会社であれば、同様の強みを持っているといえます。それに加え、ブランド力と知名度の高さに支えられる安心感があれば、大手不動産会社を選ぶ人もいるでしょう。
今回は大手不動産会社と中小不動産会社のそれぞれの特徴を比較しながら、最適な選択ができるよう、それぞれのメリットや注意点、選び方のポイントなどを解説します。
大手不動産会社のメリット
大手不動産会社に仲介を依頼する場合には、主に以下のような4つのメリットがあります。
・販売網が広く、販売活動も充実している
・取引実績が豊富である
・アフターフォローがしっかりしている
・安心感がある
それぞれのメリットについて、詳しく見ていきます。
販売網が広く、販売活動も充実している
全国に幅広く展開している大手不動産会社では、知名度が高いため、店舗やWebサイトを通じて全国から売り手と買い手が現れる可能性が高くなります。従って、大手不動産会社に売却を依頼することで、売り手と買い手がマッチしやすいといえるでしょう。
また、大手不動産会社は潤沢な予算のもと、幅広い媒体への広告出稿が可能です。さらに、最新のITツールを活用した販売戦略(VR内覧、オンライン相談など)にも対応することで、よりスピーディーな売却が期待できる点も魅力です。
取引実績が豊富である
大手の不動産会社は、多くの取引実績を持っていることも強みの1つです。これは、さまざまな顧客、物件の取引実績を保有していることを意味します。実績が豊富なほど販売戦略を幅広く提案できるので、自分の希望や物件の状況にふさわしい対応をしてもらえる可能性が高まるでしょう。
アフターフォローがしっかりしている
大手不動産会社に仲介を依頼すると、充実したアフターフォローが受けられる傾向があります。代表例の1つが、物件引渡し後の契約不適合についてのサポートです。
通常、引渡し後に契約内容との違いが見つかったときには、売主は「契約不適合責任」を負わなければいけません。たとえば、雨漏りやシロアリ被害が発覚したときの修繕や駆除は、売主負担です。大きな問題が発覚すると契約解除となる場合もあります。
しかし、大手不動産会社であれば、契約不適合が見つかっても条件の範囲内で費用のサポートが受けられる場合があります。また、売却前に設備や建物をチェックしてもらえるサービスを展開している会社もあります。このようなフォローサービスが付いていると、売主・買主双方にとって安心材料になるでしょう。
三井のリハウスでは、売却前の設備・建物チェックのサービスや、万が一、引渡し後に建物の不具合が見つかった場合には一定の範囲内で対応費用を負担するサービスなど、充実のサポート体制で不動産売却をバックアップしています。
●三井のリハウスの360°サポートについてはこちら
安心感がある
先述のメリットから生まれるブランド力と知名度の高さは、売主や買主双方に安心感をもたらすでしょう。不動産の売却と購入は、人生における大きな決断の1つといえます。安心感のある不動産会社であれば、売買を任せられると考える方も多いかもしれません。
大手不動産会社の注意点
大手不動産会社に売却を依頼するうえでの注意点は、地域密着性に欠ける場合があることです。特に、郊外の物件や地域特有の取引慣習があるエリアでは、地元に強い中小不動産会社のほうが有利なケースも考えられます。
「自分の物件のエリアに詳しい担当者なのか?」「地域の相場をきちんと把握しているのか?」と不安に感じる方もいるでしょう。その場合は、担当者に該当エリアでの取引実績を聞いたり、地域情報に精通しているかを確かめたりしましょう。
三井のリハウスは、日本全国に店舗を展開し、地域に根差した活動で実績を積み上げています。そのため、エリア情報に精通した経験豊富な担当者が、お客さまの売却活動をサポートします。所有している不動産の売却をお考えでしたら、まずは無料査定からお気軽にご相談ください。
●無料査定はこちら
中小不動産会社のメリットとは?
中小不動産会社に売却を依頼するメリットは以下の2点が挙げられます。
・地域に密着した営業スタイルである
・対応が柔軟で親身に取り組んでもらえる
中小不動産会社のメリットについて、1つずつ詳しく説明します。
地域に密着した営業スタイルである
中小不動産会社に不動産の売却を依頼するメリットは、地域密着型の強固なネットワークを生かした売却活動を行ってくれる可能性があることです。地域に根差した情報網で、相場や顧客ニーズを的確に把握し、地元の有力者や他業種とのつながりを生かした独自の販売戦略を行う不動産会社もあります。
「売れにくい不動産だと思っていたが、事業用として思わぬ買い手が付いた」といった、地域の情報網を生かした売却ができる可能性も考えられます。ただし、これらの特徴は大手不動産会社であっても全国展開による地域密着型の店舗配置や経営を行っているところであれば、同様の特徴が見られるでしょう。
対応が柔軟で親身に取り組んでもらえる
柔軟性が高い点も特徴の1つです。会社規模が小さいからこそ、例外的な判断でも素早く対応しやすいといったことがあります。そのため、売主の都合に合わせて柔軟に対応してもらえる可能性が高まります。
これらの特徴は、大手不動産会社であっても見られる場合はあります。経営スタイルは各社で異なるため、実際にやりとりを進めていくなかで確認しておくとよいでしょう。
中小不動産会社の注意点
中小不動産会社に売却を依頼する際の注意点は、以下の2点があります。
・情報の拡散力が弱い
・会社によってサービス品質に差が出る
それぞれの注意点について、詳しく説明します。
情報の拡散力が弱い
不動産売却を中小の不動産会社に依頼する際には、情報の拡散力が弱い点に注意が必要です。
中小不動産会社は、大手不動産会社に比べて資金力が少ないため、物件の宣伝を大々的に行うのは難しいでしょう。また、保有顧客数も少ないため、購入希望者へ物件の情報が届きにくく、売却までに時間がかかってしまうリスクも考えられます。
また、会社としての実績が少ないことで、得意な売却物件の種類が限定されてしまうこともあります。たとえば、「一戸建ての売却には慣れていてもマンションの売却実績がない」「土地の売却実績はあるが、一戸建てやマンション売却の実績が少ない」などです。不得意な分野の売却活動は、知識や経験が少ないため、スムーズに行えない可能性があります。
会社によってサービス品質に差が出る
中小不動産会社は会社規模や経営方針が多種多様であり、提供されるサービスの質に差が出やすいという点は否めません。特に、売却活動における経験やノウハウ、ITツールの活用状況などは会社によって大きく異なるでしょう。
また、担当者個人の力量に依存しやすい点にも注意が必要です。大手不動産会社のように研修制度やマニュアルが整備されていない場合、担当者の経験やスキルによって対応の質にばらつきが生じる可能性もあります。
不動産会社は大手?中小?物件別の選び方
ここまで、不動産会社の大手と中小の特徴をご紹介してきました。それぞれの特徴を把握したうえで、物件の状況に応じた、不動産会社選びのポイントを解説していきます。
大手が適している物件
都市部の人気エリアや新興住宅地、または駅に近い物件は、地元の人だけでなく、別エリアからの引越しを検討している人からも高い需要が見込めます。大手の資金力を生かした宣伝により、多くの人たちのもとに情報を届けて購入希望者を集めることで、売主の希望に沿った買い手が見つかる可能性が高まるでしょう。
中小が適している物件
郊外にある、築年数がかなり経過しているなど、需要が少なく売りにくいと思われる不動産の場合は、地域に根差した不動産会社を選ぶと売却のチャンスがあるでしょう。
地元をよく知る地域密着型の不動産会社だからこそ、物件の魅力をアピールできる可能性があります。さらに、独自の人脈を駆使して、個人だけでなく企業の買主を見つけてくれるかもしれません。
●不動産会社の選び方のコツについてはこちら
不動産会社選びでどこがいいか迷ったらまずは査定を!
ここまで大手不動産会社と中小不動産会社の特徴について解説してきました。仲介を依頼する際は、大手でも中小でも信頼感があり、親身になってくれる会社に依頼しましょう。
不動産会社のよしあしを見極めるためには、査定を依頼するのがおすすめです。不動産会社が行う査定は基本的に無料です。また、査定をしてもらったからといって必ずしも仲介を依頼しなければいけないわけではありません。
査定を依頼することで、売りたい不動産の売り出し価格の目安を知ることはもちろん、依頼した不動産会社が信頼できるかどうかを見極めることもできます。そのためには、査定の結果が出たら、自分で価格相場を調べながらも担当者に価格の根拠を尋ねるようにしましょう。相場と査定結果との乖離や、担当者の説明の納得度、対応の丁寧さなどを見て信頼できるかどうかを判断するのがおすすめです。
三井のリハウスでは、豊富な取引実績と全国規模の顧客基盤を強みに、なるべく早くかつ高値での売却活動を実現します。また、経験豊富なスタッフがお客さまそれぞれのご要望に沿った売却活動を丁寧にサポートします。店舗や電話だけでなくWebからでも気軽に相談できるので、ぜひ一度ご相談ください。
●無料査定はこちら
●AI査定はこちら


監修者:ファイナンシャル・プランナー 大石泉
株式会社NIE.Eカレッジ代表取締役。CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士などの資格を保有。住宅情報メディアの企画・編集などを経て独立し、現在ではライフプランやキャリアデザイン、資産形成等の研修や講座、個別コンサルティングを行っている。