空き家売却時に片付けが必要な理由とは?費用やポイントも解説

空き家の売却時には、片付けを済ませておくことがおすすめです。なぜなら、内覧時の印象がよくなる場合があるからです。今回は、売却前の片付けの必要性や方法、依頼できる業者などについて分かりやすく解説します。

目次
  1. 空き家売却の前に家を片付けよう
  2. 空き家売却前に片付けが必要な理由
  3. 空き家売却前の片付けはどこに依頼する?
  4. 空き家売却前の片付け費用
  5. 空き家売却前の片付けのポイント3つ
  6. 空き家の片付けが済んだら売却に向けて査定を
2024.05.29

空き家売却の前に家を片付けよう

空き家の売却を検討している人のなかに、「空き家を売却する際に片付けをすべきなのだろうか?」といった疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか?結論からお伝えすれば、空き家を売却する際は、事前に片付けを行うことがおすすめです。今回は、空き家売却前に疑問や不安を抱える方に向けて、空き家売却時に片付けをすべき理由や片付けにかかる費用、ポイントまでを詳しく解説します。

不用品が残った空き家

空き家売却前に片付けが必要な理由

売却前に空き家の片付けをしておくとよい主な理由は、内覧時の印象がよくなる場合があるからです。片付けをしていないと、部屋が狭く見えたり、圧迫感を覚えたり、内覧に来た人にマイナスの印象を与えてしまう恐れがあります。

また、使い込まれた家具や荷物、遺品などが残っていると、内覧に来た購入検討者は新生活のイメージが湧かず、購入決断の妨げになるかもしれません。そのため、物件本来の魅力を伝え、購入検討者の印象をよくするためにも、内覧前に片付けを済ませておくのがおすすめです。

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空き家売却前に窓拭きをしている男性

空き家売却前の片付けはどこに依頼する?

空き家売却前に片付けをする方法は大きく分けて2つあります。

・自分で片付ける
・業者に依頼する

以下の表は、自分で片付ける場合と業者に依頼する場合のメリットと注意点をまとめたものです。

片付け方法メリット注意点
自分で片付ける費用を抑えられる
自分のペースで行える
プライバシーを守れる
時間がかかる
労力がかかる
健康被害のリスクがある
業者に依頼する早く効率的に行える
不用品を適切に処分できる
安全に進められる
費用がかかる
プライバシーが守れない恐れがある

それぞれの特徴を踏まえて、自身の状況に合った方法を選択しましょう。それぞれの方法について、以下でさらに詳しく解説します。

自分で片付ける

空き家の片付けを自分で行えば、費用を抑えることができ、自分のペースで片付けられるというメリットがあります。ただし、自分で片付ける場合、ごみの回収日や分別方法を確認しなければならず、片付けるものの量や部屋数が多ければその分の労力が必要になります。そのため、時間に余裕がある人や、ものの量や部屋数が多過ぎない状況の人におすすめです。

また、大量の不用品が出る場合には、自治体の廃棄物処理センターを活用するのもよいでしょう。ただし、持ち込める量が決まっていたり、家電の持ち込みができなかったりするケースがあるため注意が必要です。活用する際には、自治体のホームページで廃棄ルールを確認しておきましょう。

業者に依頼する

空き家の片付けを依頼できる業者は複数あり、主に以下のような業者が挙げられます。

・空き家片付け業者
・不用品回収業者
・遺品整理業者

それぞれの業者の特徴を解説します。

空き家片付け業者
空き家片付け業者は、空き家の片付けをメインとして行っている業者であり、不用品の回収から掃除までを行ってくれます。家の状態を確認しながら、安全に処理を進めてもらえるのが特徴です。また、不動産会社と提携し、片付け後の取り壊しや売却、土地活用の提案をしてくれる場合もあります。業者によってサービス内容が異なるため、依頼する場合は事前に確認しておきましょう。

不用品回収業者
不用品回収業者は、不用品やごみの処分、運搬をメインに行う業者です。オプションとして、ハウスクリーニングや不用品の買取を行ってくれる場合もあります。不用品回収業者の場合、不用品を処分物と見なし、扱いが雑になる恐れがあることに注意しましょう。不用品回収業者に依頼する場合は、思い出の品や価値のある品をあらかじめ別に保管しておくことをおすすめします。

遺品整理業者
遺品整理業者は、故人の遺品や、残置物の整理、処分を行ってくれる業者です。家に残されたものを丁寧に扱い、思い出の品や写真などをしっかりと仕分けてくれます。また、遺品の買取や、ハウスクリーニングを行ってくれる業者もあります。特に一人暮らしの家の所有者が故人となった場合、家の中のものを全て整理しなければならないため、遺品整理業者に依頼するのがおすすめです。

部屋を見渡す男性

空き家売却前の片付け費用

空き家売却前の片付けにかかる費用は、片付ける方法によって異なります。自分で片付ける場合と業者に依頼する場合に分けて見ていきましょう。

自分で片付ける場合

空き家の片付けを自分で行う際にかかる費用は主に以下の2つです。

・ごみ処理手数料
・清掃用品代

以下は、ごみ処理手数料の一例です。

ごみの種類新宿区横浜市名古屋市大阪市北九州市
扇風機400円200円250円200円300円
電子レンジ900円500円1,000円400円300円
書棚400~3,200円1,000~1,500円1,000~1,500円400~1,000円500~700円
400~1,300円1,000円1,000円700円700円
たんす400~3,200円1,000~1,500円1,000~1,500円400~1,000円500~700円
ベッド(ベッドマットを除く)1,300~2,300円1,000円1,500円1,000円700~1,000円

このように、ごみ処理手数料は地域や種類によって金額が異なるため、自治体のホームページで手数料やごみの持ち込み可能日などを事前に確認しておきましょう。また、ごみ袋や軍手、洗剤などの清掃用品代もかかるので、これらも併せて計算しておく必要があります。

業者に依頼する場合

次に、業者に依頼する場合の費用について見ていきましょう。家の広さごとの費用相場は、以下の通りです。

家の広さ片付け費用の相場
1R3万~8万円
1LDK7万~20万円
2LDK12万~30万円
3LDK17万~50万円
4LDK以上22万円~

※2024年4月時点の費用相場

空き家の片付けを業者に依頼する場合の費用の内訳には、人件費やごみ処理費、車両費などが含まれます。上記の表はあくまでも目安であり、依頼する業者やサービス内容、オプションの有無によって変わります。片付けを依頼する範囲やサービスをあらかじめ決めてから、見積もりを立てましょう。

片付けの見積もりを依頼する女性

空き家売却前の片付けのポイント3つ

ここからは、空き家売却前の片付けのポイントを3つ紹介します。ポイントは以下の通りです。

・片付けのスケジュールを立てる
・不要なものと必要なものを分類する
・家族とコミュニケーションを取る

1つずつ詳しく見ていきましょう。

片付けのスケジュールを立てる

片付けのスケジュールを事前に立てておくと、作業をスムーズに進められます。いつまでに何をして、何時間かかるかなどを想定しておきましょう。また、片付けを業者に依頼せずに自分で行う場合、自治体によってはごみの持ち込みに予約が必要なケースがあります。そのため、スケジュールを立てる際には、事前に予約可能日を確認しておきましょう。

不要なものと必要なものを分類する

空き家の片付けをする際には、不要なものと必要なものを適切に仕分けることが大切です。不要なものは、処分するか買い取ってもらうかまでを決めておくとよいでしょう。処分するかどうかの判断や、処分の方法を悩む時間が長引くと、片付けがスムーズに進まなくなります。あらかじめ保留用の箱を用意しておくのもおすすめです。

また、写真や手紙など、思い出の品はあらかじめ残しておく量を決めておくとスムーズに片付けられます。たとえば、家族全員が写っている写真は残して、それ以外はデジタル保存するなど、工夫するとスムーズに片付けが進むでしょう。

家族とコミュニケーションを取る

空き家の片付けでは、家族や親族とコミュニケーションを取りながら進めることが重要です。自分にとっては不用品でも、家族にとっては価値のあるものかもしれないため、勝手に廃棄すると、後にトラブルに発展する恐れがあります。

たとえば、相続で取得することが多い空き家は、生前に遺品を譲ってもらう約束をしていた場合、片付けの際に遺品に関するトラブルが起きるケースもあります。家族や親族間の関係にひびが入らないよう、スケジュール共有やコミュニケーションを大切に作業しましょう。

片付けに悩む男性

空き家の片付けが済んだら売却に向けて査定を

ここまで、空き家を売却する際に片付けが必要な理由や、作業の依頼先、ポイントなどを解説してきました。片付けが済んだら、いよいよ空き家の売却に向けた準備が必要です。空き家の売却では、不動産会社に査定を依頼する必要があります。信頼できる不動産会社に依頼して、納得のいく売却を目指しましょう。

三井のリハウスでは、無料査定や売却サポートを行っています。経験、実績ともに豊富な担当者が丁寧に対応させていただきますので、空き家の売却をはじめ不動産売却についてお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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監修者:ファイナンシャル・プランナー 大石泉

株式会社NIE.Eカレッジ代表取締役。CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士などの資格を保有。住宅情報メディアの企画・編集などを経て独立し、現在ではライフプランやキャリアデザイン、資産形成等の研修や講座、個別コンサルティングを行っている。
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