アパートとマンションの違いとは?メリットや注意点、物件選びのポイントを解説

結論としては、アパートとマンションに、明確な定義の違いはありません。本記事ではアパートとマンションについて、複数の観点からの違いや、メリット・注意点、どちらの物件が向いているかの見極め方などを分かりやすく解説します。

目次
  1. アパートとマンションの違い
  2. アパートのメリットと注意点
  3. マンションのメリット・注意点
  4. アパートが向いている人
  5. マンションが向いている人
  6. 自分に合うアパート・マンションの選び方
  7. アパートとマンションの違いを押さえて物件探しに役立てよう!
記事カテゴリ 売却 購入 マンション
2024.06.07

アパートとマンションの違い

アパートとマンションの違いは一体どこにあるのでしょうか?今回は、不動産経営・購入を検討してる方や、賃貸物件をお探しの方に向けて、主に以下の3つの観点から解説していきます。

・法律
・構造
・防音性

それぞれ、具体的に見ていきましょう。

法律

法律の面で、アパートとマンションに明確な定義の違いはありません。建築基準法や宅地建物取引業法では、アパートとマンションはともに建物の一部を他者と共有する「共同住宅」として扱われ、区別はされていないのです。そのため、大家の好みで呼び方が変わることもあり得ます。

アパートとマンションの模型と間取り図

構造

アパートとマンションは法的な定義の違いがない代わりに、構造面で区別されることが一般的です。この際、家の主要構造部である柱や壁、屋根などが何の素材で作られているかがポイントとなります。

木造または軽量鉄骨を用いた構造の建物がアパート、鉄筋コンクリートや鉄骨鉄筋コンクリートで造られた建物がマンションとして一般的に区別されており、また、鉄筋コンクリートや鉄骨鉄筋コンクリート造のほうが強度があることから、マンションはアパートと比較して高層になりやすいという特徴があります。

マンションの鉄筋工事

防音性

上記でアパートとマンションは構造に違いがあるとお伝えしました。構造が違うと、建物の防音性に大きな差が出ることがあります。物件探しの際に重視する方も多い防音性について、しっかりと違いを押さえておきましょう。

主にアパートは木造、マンションは鉄筋コンクリートで構成されており、マンションのほうが壁が厚く、気密性に優れた造りになっています。よって、マンションのほうがアパートと比べて、防音性に優れているといえるでしょう。ただし、立地や窓のサッシなどによって防音のレベルは異なるため、物件の見当が付いたら実際に部屋を内見して確認することをおすすめします。

また、マンションには鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造のほかに、鉄骨造のものがあります。鉄骨造のマンションは耐震性に優れている、間取りの自由度が高いといった特徴がある反面、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造と比べて音が響くと感じる場合もあるため、同じマンションでも構造をよく比較し、検討しましょう。

アパート・マンションの防音性が気になる女性

アパートのメリットと注意点

ここまでアパートとマンションの違いを法律・構造・防音性の3つの観点からご説明しました。ここからは、アパートとマンションそれぞれのメリットと注意点について解説していきます。まずはアパートについて、一緒に見ていきましょう。

メリット

アパートの最大のメリットは、建物購入費や、家賃・管理費が安い傾向にあることです。これは木造建てで階数が制限されることによって、建築費用が少なくて済むことや、管理人が常駐しない場合が多く、管理費用が抑えられるためです。また、木造建てで通気性に優れているので湿気がたまりにくく、カビや結露が発生しにくいといったメリットもあります。

家賃が安いアパート

注意点

注意点としては、マンションと比較して設備面が脆弱になることが挙げられます。アパートはマンションとは異なり管理人が常駐しておらず、オートロックや防犯カメラといった設備もないケースが一般的です。そのためセキュリティ面において、自分で対策していく必要があります。また木造という構造上、耐火性や気密性、防音性が低いといった点にも注意が必要です。

ただし防音性に関しては、築浅であれば遮音性の高い素材が使われている場合もあるため、防音性を重視したい方は素材に気を配って物件を探してみましょう。

アパートのセキュリティ

マンションのメリット・注意点

続いてマンションのメリット・注意点について見ていきましょう。

メリット

マンションの主なメリットとしては、耐震性や防音性が高い、共用設備が整っているという点が挙げられます。鉄筋コンクリート造のためアパートと比べて地震や火事といった災害に強く、また物件によってはオートロックや防犯カメラなどのセキュリティ対策が整っているため、より安心して生活できる可能性が高まります。加えて気密性が高いため、冷暖房のコストを抑えることも期待できるでしょう。

マンションの防犯カメラ

注意点

マンションの注意点は、一般的に家賃や管理費・共益費が高いことです。賃貸アパート・賃貸マンションの家賃は、築年数や間取り、立地はもちろんのこと、物件構造や設備によって大きく左右されます。そのため物件構造や設備がしっかりしているマンションは、アパートと比べて、家賃をはじめとする諸費用が高い傾向にあるのです。また物件探しの際、立地がよく設備が整っている物件は人気があるため、空きを探すのに手間取ってしまう可能性もあります。

さらに、マンションはその気密性の高さゆえにカビや結露が発生しやすく、定期的に換気をしたり除湿をしたりする必要があります。気密性の高さは多くの場合メリットとして捉えられますが、注意すべきポイントでもあることを覚えておきましょう。

マンションの費用が高い

アパートが向いている人

アパートとマンションについて、違いやメリット・注意点をご説明しました。家賃や管理費は軽視できない毎月の大きな支出であるため、できるだけ住まいにかける費用を抑えたいと考えている場合には、アパートがおすすめです。

アパートの画像

マンションが向いている人

マンションはセキュリティや共用設備を重視したい人に向いているといえます。小さな子どもがいて大きな音が気になるご家庭や、女性の一人暮らしの場合は、セキュリティを含め設備が整ったマンションを選ぶとよいでしょう。

マンションの一室と子ども連れ

自分に合うアパート・マンションの選び方

物件によって家賃や立地、設備などの条件はさまざまです。アパート1つ、マンション1つ取ってもそれぞれに特徴があるため、物件を選ぶ際にはよく検討して、後悔のないように選びたいものですよね。自分に合った物件を探すために、押さえておきたいポイントを2点、以下でご紹介します。

・希望する条件を明確にしておく
・不動産会社選びを慎重に行う

希望する条件を明確にしておく

上記でお伝えしたアパート・マンションのメリットと注意点、どういった方に向いているかなどの内容を踏まえて、自分が優先したい条件は何か、どの程度なら妥協できるのかといった希望を明確にしておくと、物件選びが格段に進めやすくなります。さらにいえば、価格帯や駅までの距離、職場までのアクセスなど、希望をより具体的に決めておけるとベストです。

物件の購入を考えている場合、相場情報は「REINS Market Information」で検索すると集めることができます。情報を集めるとともに、どのような家なら長く住み続けることができるか、イメージして希望を考えてみましょう。

不動産会社選びを慎重に行う

自分で情報を集める際、慣れない作業で手間と時間がかかってしまうことがあります。情報収集や選定に不安を感じる方は、実績の豊富な不動産会社に相談することがおすすめです。その際、自分の希望をしっかりとくみ取ってくれるか、後悔のないように相談ができる関係を築けるか、しっかりと見極めましょう。

アパート・マンションの希望リスト

アパートとマンションの違いを押さえて物件探しに役立てよう!

アパートとマンションについて、違いやメリット・注意点、物件を選ぶために押さえておきたいポイントなどをご紹介してきました。それぞれの特徴をしっかりと把握して、自分に合った物件探しにお役立てください。

三井のリハウスでは、100万件を超える豊富な取扱件数で得た経験から、お客さまのご希望に沿った物件をお引き合わせすることが可能です。希望が曖昧で理想のマンションがうまく見つけられない、まずは今住んでいる家を売却したいという方は、ぜひ一度三井のリハウスにご相談ください。

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監修者:ファイナンシャル・プランナー 大石泉

株式会社NIE.Eカレッジ代表取締役。CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士などの資格を保有。住宅情報メディアの企画・編集などを経て独立し、現在ではライフプランやキャリアデザイン、資産形成等の研修や講座、個別コンサルティングを行っている。