
売れやすい家の条件3選!売却しにくい家の特徴も解説
不動産売却を検討している人にとって、希望に近い条件で売却できることが最大の目的です。そこで今回は、売れやすい家と売れにくい家の条件や、買ったときよりも高く売却できる家の特徴について分かりやすく解説します。
売れる家・売れない家とは?
家を売るにあたって、多くの方が気にするポイントは自分の家が希望に近い条件で売れるかどうかでしょう。そこで今回は、家の売却を検討している人に向けて売れやすい家と売れにくい家の条件について解説していきます。
しかし、一概に売れやすい、売れにくいといってもポイントは複数あります。自分の家の特徴と照らし合わせて、アピールすべきポイントを把握することが重要です。
売れやすい家の条件3選
売れやすい家には、複数の共通点があります。ここでは、一般的に売れやすいとされる条件について紹介します。
・立地がよい
・築年数が浅い
・広さ・間取りが使いやすい
それぞれについて詳しく見ていきます。所有している物件が当てはまる条件はあるか、確認してみましょう。
立地がよい
家の立地のよさは、多くの買主が重要視するポイントであり、売れる家の条件の1つです。では、好立地とはどのような条件を指すのでしょうか?主に、以下の3つのポイントが挙げられます。
・最寄り駅に快速や急行が停車する
・駅が近い
・生活利便施設が近い
最寄り駅に快速や急行が停車する
近年、特に首都圏では車を持たずに、公共交通機関を利用する人が多く、家の購入時に、交通の便のよさを求める傾向があります。そのため、快速や急行電車の停車駅であったり、発着本数が多かったりする駅は、通勤・通学に便利なことから人気が高い傾向にあります。
駅が近い
家から駅までの距離が短いことも、買い手にとっては大きな魅力となります。通勤・通学の利便性が高まることに加え、車がなくても不便のない生活ができることから、免許を返納した高齢者や車を持たない若い世代まで幅広い層のニーズを満たすことができます。明確な定義はありませんが、一般的に駅から徒歩10分以内なら、近いといってよいでしょう。距離はもちろんのこと、駅からの道に街灯などが多く、夜道でも安心して帰宅できるといったこともメリットになります。
生活利便施設が近い
学校や病院、スーパーといった生活利便施設が近いことも売れる家の条件といえます。毎日のように利用する施設が近くにあることは暮らしを便利に、豊かにしてくれるため、魅力ある物件として買い手に十分アピールできるでしょう。
築年数が浅い
一般的に、築年数が経過するほど家は劣化する傾向にあり、成約率が低下するため、築年数が浅い家は売れやすいといえます。東日本不動産流通機構の「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2023年)」によると、中古マンションの成約率が築11~15年をすぎたあたりから低下していることが分かります。※1高値で早く売却するためにも、可能な限り築浅の状態で売却するのがおすすめです。
なお、家の売却には住宅ローンの完済が必要です。家の売却で得たお金で残債が完済できれば問題ありませんが、家の売却代金より残債が多い場合は自己資金を充てなくてはなりません。築年数が浅い物件を売却する際には、住宅ローンの返済が追い付かないといった注意点もあるため、築浅物件を売るときは、住宅ローンの残債額を確認したうえで売却代金や自己資金で完済できるか見極めて判断しましょう。
また、一戸建てやマンションをはじめとする不動産には、売却によってプラスの所得(譲渡所得)が生じた場合に税金が課せられますが、この税金は不動産の所有期間が5年を超えていると税率が低くなり課税額が抑えられます。家は築年数が浅いほうが売れやすいものの、売却の時期については税金の課税額も十分に検討したうえで決定するのがよいでしょう。
●新築・築浅物件の売却に関する詳しい記事はこちら
広さ・間取りが使いやすい
広過ぎたり狭過ぎたりせず、特徴的な間取りではない、一般的で使いやすい家は、ターゲットを広く設定できるため売れやすい傾向にあります。たとえば、土地が広過ぎる場合には、その分価格も高くなってしまうため、需要が下がり売れにくくなる可能性があります。また、物件の間取りが個性的な場合には、使い勝手がよくないと判断されて、買い手が付きにくくなる恐れがあります。反対に、家事動線がよかったり、リビング内階段、テラスなど、人気のある設備があったりすると売れやすさや売却価格に影響することも考えられます。
売れない家の特徴
思うように売れない家にも共通点があります。売れにくい家の特徴として主に以下が挙げられます。
・売り出し価格が高過ぎる
・立地が悪い
・敷地に難がある
・築年数が古い
それぞれの特徴について詳しく解説していきます。
売り出し価格が高過ぎる
売れない物件の特徴として、最も考えられるのは売り出し価格の設定が高過ぎることです。どんなに条件がよい物件でも、価格が相場より高過ぎると売れにくくなってしまいます。市場の動向に注意して価格設定することや、プロのサポートにより適切な価値判断をすることが求められます。
立地が悪い
上述した立地のよい物件と反した条件を持つ物件は売れにくい傾向にあります。たとえば、東日本不動産流通機構の「中古マンションの駅からの交通別成約状況[首都圏]」※2によると、家から駅までの所要時間が徒歩で21分以上になるとその成約率は1%台にまで低下するというデータもあります。また、駅からの近さ以外にも、周辺施設の充実度や治安のよさも重要です。立地は日常生活の利便性に大きな影響を与えるため、成約にかかわるポイントです。
敷地に難がある
地形が悪かったり、狭過ぎたりと、敷地に難がある家は売却しにくいといえます。たとえば、旗竿地のように出入り口が狭く、奥に広がるような形をした土地は、駐車スペースに制限がかかったり、建築コストが多くかかったりするため需要が低く売れにくい傾向があります。
また、幅が4メートル以上の道路に2メートル以上接していない家は、建築基準法により「再建築不可物件」となってしまうことも覚えておきましょう。再建築不可物件とは、今建てている家を取り壊した場合、新たな住宅を建てられないだけでなく、リフォームにも制限がかかってしまう土地のことを指します。
築年数が古い
築年数が古い家も、売れにくい家であるといえます。前述の通り、築年数が経過するにつれて、物件の成約率は低下していきます。内装や設備面が古いことに加え、外装からは判別がつかない部分で劣化が進んでいる可能性もあります。加えて、築年数が古い物件のなかには旧耐震基準の物件もあり、耐震性能が低いというイメージから買い手が付きにくい傾向もあるのです。
●築年数ごとのマンション売却について詳しい記事はこちら
買ったときよりも高く売れる家とは?
中古住宅の売却では、買ったときよりも高く売れる場合があります。たとえば、家の近隣地域が再開発されたり、再開発予定が決まったりした場合、周辺の地価が上がり、買ったときよりも家が高く評価される可能性があります。というのは、家の周辺に商業施設や、新駅ができると土地の価値が高まり、地価が全体的に上昇し、それに伴い、周辺の不動産価格相場も上がるため、買ったときの値段より高い売り出し価格を設定しても購入希望者が現われやすいためです。
家が売れるか不安な場合は不動産会社に相談しよう
これまで売れる家の条件と売れない家の特徴について解説してきました。自身の家が売れる家の条件に当てはまっていても「本当に売れるのだろうか?」と心配な方もいるでしょう。逆に、売れない家の条件に当てはまる場合、「どうすればよいのか分からない」と不安な方も多いのではないでしょうか?そのような不安がある方は一度、不動産会社に相談するのがおすすめです。
三井のリハウスでは、100万件を超える取引実績に基づく、精度の高い無料査定や売却のサポートを行っています。経験、実績ともに豊富な担当者が物件に合った売却プランをご提案いたしますので、家の売却を検討している方はぜひお気軽にご相談ください。
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※1出典:築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2023年),公益財団法人東日本不動産流通機構
http://www.reins.or.jp/
(最終確認:2024年7月2日)
※2出典:(表21)中古マンションの駅からの交通別成約状況[首都圏]>「年報マーケットウオッチ2022年・年度」,公益財団法人東日本不動産流通機構
http://www.reins.or.jp/
(最終確認:2024年7月2日)


監修者:ファイナンシャル・プランナー 大石泉
株式会社NIE.Eカレッジ代表取締役。CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士などの資格を保有。住宅情報メディアの企画・編集などを経て独立し、現在ではライフプランやキャリアデザイン、資産形成等の研修や講座、個別コンサルティングを行っている。