机上査定と訪問査定の査定額の差はどれくらい?やり方の違いも徹底解説

不動産売却をするにあたって必要な査定には、机上査定と訪問査定という2つの方法があります。今回は、この2つの査定の違いについて、必要な準備や時間、精度の観点から解説します。

目次
  1. 机上査定と訪問査定の違いとは?
  2. それぞれの査定における準備の差
  3. 机上査定と訪問査定の所要時間にはどのくらいの差がある?
  4. 机上査定と訪問査定における精度の差
  5. それぞれの査定に向いている人はどんな人?
  6. 不動産売却の相談なら三井のリハウスへ
2024.10.17

机上査定と訪問査定の違いとは?

不動産売却に必要な査定には、机上査定と訪問査定の2つの方法があります。机上査定とは、不動産会社の営業担当者が実際に物件を見ることなく、不動産の立地や間取り、築年数などのデータのみで査定する方法をいいます。ネットや電話で申し込むだけで査定結果が手軽に分かるので、簡易査定とも呼ばれます。一方で訪問査定とは、不動産会社の営業担当者が物件を訪問し、物件の状態や敷地の境界線など詳細な情報を実際に目で見て査定する方法のことです。

上記2つの査定方法には、査定に必要な準備や時間、査定額の精度などに違いがあります。この記事では、机上査定と訪問査定の差について、それぞれの観点から解説します。不動産売却にあたって、どの査定を行えばよいのかお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

住宅模型と電卓

それぞれの査定における準備の差

まず、机上査定と訪問査定の前に行うとよい準備についてご紹介します。

机上査定前の準備

基本的に机上査定では書類を用意する必要がありません。というのは、机上査定は不動産会社が運営するサイトから、物件情報や個人情報を入力するだけで申し込めることが多いためです。ただし、より精度の高い査定額を知りたい場合には、以下の情報について把握し不動産会社に伝えておくとよいでしょう。

・住所
・土地面積
・建物面積
・間取り
・築年数
・建物の階数
・建物の構造

なお、このような物件情報は、登記簿謄本(登記事項証明書)で確認が可能です。正確な物件情報が分からない場合は、登記情報提供サービスを利用して情報を取得するという方法もあります。

●登記簿謄本(登記事項証明書)について詳しい記事はこちら

●登記情報提供サービスはこちら

不動産査定のイメージ

訪問査定前の準備

訪問査定も基本的に必ず用意しておかなければならない書類は特にありません。ただし、不動産売却は、登記上の名義人しか行えないという理由から、訪問査定の段階で、不動産会社から身分証や登記簿謄本を確認される場合もあるので用意しておくとよいでしょう。

また、訪問査定前に以下の書類を用意しておくと、不動産売却の仲介を依頼する際の媒介契約へスムーズに進めます。

・身分証や印鑑証明書
・住民票
・物件購入時の重要事項説明書・売買契約書
・登記簿謄本(登記事項証明書)
・登記済権利証または登記識別情報
・固定資産税等の納税通知書
・土地測量図や公図
・物件の図面
・物件のパンフレット

●不動産売却における必要書類について詳しい記事はこちら

訪問査定の様子

机上査定と訪問査定に共通する必要な準備

机上査定と訪問査定には、査定をするにあたって共通する準備事項があります。これらについて1つずつ詳しくご紹介します。

相場価格の調査
机上査定と訪問査定を依頼する前に、売却したい不動産と似た条件の物件の相場価格を調べておきましょう。相場価格を知っておくことで、不動産会社が提示する査定額が妥当か確認できます。また、査定を行うのは不動産会社ですが、物件の売り出し価格を決めるのは売主であるため、適切な売り出し価格を設定するためにも売りたい物件周辺の相場を把握しておくとよいでしょう。

物件に関する情報の整理
査定を依頼する前に、リフォーム履歴や物件の状態、周辺環境など、住んでいるからこそ分かる物件情報をまとめることも大事です。不動産会社に売りたい物件について多くの情報を伝えることで、より精度の高い査定額を算出してもらうことができるでしょう。

机上査定と訪問査定の所要時間にはどのくらいの差がある?

机上査定は、訪問査定に比べて査定に時間がかからない査定方法です。以下では、机上査定と訪問査定にかかる時間をそれぞれ解説します。

査定の所要時間

机上査定にかかる時間

机上査定を依頼してから査定結果が出るまではおおよそ、1~3日程度です。机上査定は、不動産会社のサイトから依頼した後、結果を待つだけでよいため、手間がかからない点がメリットです。

訪問査定にかかる時間

訪問査定は、不動産会社の営業担当者を売却物件に招く必要があるため、担当者と日程調整をしなければなりません。訪問先での査定にかかる時間は、1時間ほどです。また、訪問査定は担当者の訪問から査定結果が出るまで、早ければ2~3日、最大で1週間ほどかかります。訪問査定は机上査定に比べると査定結果を得られるまで時間を要するため、いつまでに査定結果を知りたいかを考え、計画的に査定を申し込むとよいでしょう。

机上査定と訪問査定における精度の差

机上査定と訪問査定では、査定額を決定する要素が異なるため、その分査定の精度についても差が生じます。以下では、査定額が決まる主な要素について、机上査定と訪問査定それぞれご紹介します。

不動産の査定額の算出

机上査定

机上査定では、物件情報や過去の取引事項、加えて公示価格や路線価などのデータのみで査定を行うため、訪問査定に比べて、査定の精度は低くなります。特にマンションや土地のみと比較して個別要素が大きい一戸建ての場合は、机上査定だけだと精度の高い査定額の算出が難しい場合があります。そのため、不動産売却を決めている場合は、机上査定を受けずに訪問査定を依頼しましょう。

●公示価格や路線価について詳しい記事はこちら

訪問査定

訪問査定では、実際に物件を見ないと分からない要素が反映されます。たとえば、売りたい物件の周辺環境や敷地の形状といった立地に関する情報、物件の損傷や劣化具合、日当たり、眺望などです。売り出し価格を設定する際は、このように詳細な調査を行う訪問査定での査定結果を参考にしましょう。

それぞれの査定に向いている人はどんな人?

机上査定と訪問査定にはそれぞれメリットと注意点があるため、売却の検討度や、ご自身の状況に合わせて査定を選択するとよいでしょう。以下では、どのような人が机上査定または訪問査定に向いているのかについて説明します。

ビジネスパーソンと住宅模型

机上査定に向いている人

忙しい方や、売却を迷っている方には机上査定が向いているといえます。なぜなら、机上査定は、訪問の日程調整や当日の対応をしなくてよいので、訪問査定よりも手軽だからです。また、売却の意志がまだ固まっていない場合は、訪問査定の前に机上査定を依頼し、おおよその査定額をつかむことで、訪問査定に進むかどうか判断しましょう。

なお、机上査定よりも手軽に査定結果を提示してもらえる査定として、AI査定という方法があります。AI査定とは、過去の取引情報を学習したAIが査定額を算出する査定方法のことです。査定結果がその場で分かるだけでなく、メールアドレスの提供のみで査定を受けられるため、査定後に営業電話がかかってくることもありません。

ただし、AI査定は一戸建てや土地では精度が下がる点や、机上査定と同様、限られた物件情報のみで査定額を算出する点に注意が必要です。また、AI査定は過去の取引情報の量によって精度が左右されるため、取引実績が豊富な不動産会社のAI査定を利用しましょう。

三井のリハウスでは、100万件を超える取引実績を用いたAI査定を実施しています。ぜひ一度ご利用ください。

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訪問査定に向いている人

訪問査定は、より詳細な情報のもとに査定を行うため、不動産の売却を決めている方や、簡易査定より精度の高い査定額を知りたい方に適しています。また、訪問査定は、媒介契約を結ぶ不動産会社選びの際にも参考になります。訪問査定時の担当者の対応や人柄、査定額などさまざまな要素から、信頼のできる不動産会社を選択することが重要です。

不動産売却の相談なら三井のリハウスへ

この記事では、不動産売却における2つの査定方法である机上査定と訪問査定の違いや、それぞれの査定に適したケースについて解説してきました。ご自身の状況に合った査定方法を選択しましょう。

三井のリハウスでは、100万件の実績に基づいた精度の高い無料査定を行っているだけでなく、査定後は経験豊富な担当者が売却をサポートします。不動産売却を本格的に考えている方はもちろん、まずは査定からと考えている方も、ぜひ一度お問い合わせください。

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監修者:三上隆太郎

株式会社MKM 代表取締役
大手ハウスメーカーにて注文住宅の受注営業、家業の建設会社では職人として従事。
個人向け不動産コンサルティング会社のコンサルタントやインスペクターを経験し、中古+リノベーションのフランチャイズ展開、資格の予備校にて宅地建物取引業法専属講師など、不動産業界に幅広く従事。
https://mkm-escrow.com/