
リノベーションマンションは売れない?売却が難しい理由から対策まで解説!
リノベーションマンションは売れないといわれることもありますが、実績のある不動産会社に依頼することで売却できる可能性があります。今回は、リノベーション済みの中古マンションが売れないといわれる理由から、売却のコツ、リノベーション前にできる対策までご紹介します。
目次
リノベーションマンションが売れないといわれる理由
リノベーションマンションが売れないといわれてしまう理由のなかで、代表的なのは以下の4つです。
・管理状態が悪い
・築年数が古過ぎる
・間取りやデザインがニーズと合わない
・売り出し価格が高い
なお、リノベーションマンションとは、大規模な工事で既存の住宅設備のグレードアップを行い、住まいの価値を高めた物件のことをいいます。一方、「リノベーション」と混同しがちな「リフォーム」は、住宅の経年劣化した部分的な設備を修繕することです。今回の記事ではリノベーションマンションについて解説します。
まずは、リノベーションマンションが売れにくいといわれる4つの理由について詳しく見ていきましょう。
管理状態が悪い
居室の床材や壁材をグレードアップしたリノベーションマンションであっても、外観やエレベーターをはじめとする設備、共用部などの管理状態がよくないと、買い手は付きにくいと考えられます。これらの部分のメンテナンスは管理会社が管轄しており、個人の判断で補修を行うことはできません。そのため、専有部分のリノベーションが済んでいても、劣化した外観や古い設備、汚れた共用部などが、そのままの状態で売り出されていると、内覧で買い手にマイナスの印象を与えてしまうでしょう。
築年数が古過ぎる
築年数が古いマンションでも、リノベーションをすれば売れやすくなることはあります。しかし、あまりに古過ぎると「耐震性が心配」「断熱性が低いのでは」など、建物に不安を覚える人も多くいるでしょう。特に、マンションの外観や設備の老朽化が進んでいるのにメンテナンスされずに放置されている場合は、購入希望者によくない印象を与えてしまう恐れがあります。
また、マンションは古くなるほど修繕積立金や維持管理費が高くなる傾向があるのも、買い手から敬遠されるポイントです。
●築古マンションの売却について詳しい記事はこちら
間取りやデザインがニーズと合わない
リノベーション後の内装が購入希望者の好みと異なる場合、売却が難しくなることもあります。特に、特徴的なデザインの内装であるほど好みが分かれて購入希望者も限られるため、売れるまでに時間がかかるでしょう。
売り出し価格が高い
リノベーションマンションは、同じ築年数の中古マンションと比べて売り出し価格が高い傾向があります。というのも、リノベーション費用を上乗せして売り出すことが一般的だからです。
マンションの築年数が同じでも、リノベーションの有無によって価格に大きな差があると、価格に敏感な購入希望者は購入をためらうこともあるでしょう。そのため、売り出し価格を決める際には、周辺相場や過去の取引事例などを踏まえて、不動産会社が算出する査定価格を参考にするのがおすすめです。
売却を見据えたマンションリノベーションのポイント3選
マンション売却のためにリノベーションを検討している方は、まず不動産会社に相談してみましょう。リノベーションを行ったからといって必ずしも売却できるとは限りません。リノベーションが必要かどうかを経験豊富なプロの目で見極めてもらうと安心でしょう。ここからは、売却を見据えたリノベーションで、押さえるべきポイントを3つご紹介します。
・部分を絞ってリノベーションを行う
・活用しやすい間取りにする
・住宅性能を向上させる
これら3つのポイントについて詳しく見ていきましょう。
部分を絞ってリノベーションを行う
リノベーションマンションに買い手を付きやすくするためには、部分を絞ってリノベーションを行うのがおすすめです。リノベーションにかかる費用は、規模によって大きく異なります。改修の規模が小さければ費用を抑えられますが、大がかりな工事になると費用が高くなります。すると、その費用を売り出し価格に上乗せせざるを得なくなり、結果として買い手が付きにくくなってしまうこともあるでしょう。
マンションのリノベーションを行う際には、建物の構造に影響しない間仕切り壁、床など、改修箇所を限定するとよいでしょう。費用を抑えられるとともにきれいな状態で売り出せるため、スムーズな売却につながる可能性があります。
活用しやすい間取りにする
マンションのリノベーションを行う際には、住む人が生活しやすいように間取りを直すことも売却を成功させるポイントの1つです。たとえば、ウォークインクローゼットや廊下収納などの豊富な収納スペース、開放感のあるリビング、生活動線を考慮した間取りは、買い手の人気が高い傾向があります。間取りを変更する際には、かける費用と成約できそうな価格のバランスを見極めるためにも、まずは不動産会社の担当者に相談するとよいでしょう。
住宅性能を向上させる
マンションの住宅性能を向上させることで、売却につながる可能性が広がります。リノベーションを検討しているマンションは、ある程度築年数が経過していて、新しいマンションに比べて断熱性や気密性といった住宅性能が低いこともあるからです。マンションの断熱性や気密性が低いと、外気温の影響を受けるせいで冬は寒く、夏は暑い室内となり、冷暖房に必要な光熱費の負担が増えてしまいます。そのため、それらを改善すれば、快適性の向上と省エネにつながり、購入希望者には好印象に映るでしょう。
リノベーションマンションが売れないときの対応3つ
リノベーションを行ったとはいえ、必ずしもリノベーションマンションが売れるとは限りません。リノベーションをしたものの、時間がたってもマンションが売れないときの対応としては、以下の3つが挙げられます。
・売り出し価格を下げる
・不動産会社や媒介契約を変更する
・リノベーション以外のアピールポイントを探す
それぞれの対応について、詳しく説明していきます。
売り出し価格を下げる
リノベーションマンションが売れないときは、売り出し価格を見直してみましょう。マンション売却の際に、リノベーション費用を上乗せした売り出し価格は、相場より高くなる可能性があります。まずは、築年数や立地などの条件が類似している中古マンションの相場をチェックし、売り出し価格に大きな差がないか確認しましょう。
しかし、売り出し価格を大幅に値下げすると、売却できたとしても損をする可能性があるため、価格の値下げは慎重に行う必要があります。そのため、所有しているマンションのエリアの相場に詳しい不動産会社に相談して売り出し価格を決めるとよいでしょう。
●マンションの売り出し価格について詳しい記事はこちら
●不動産の相場価格について詳しい記事はこちら
不動産会社や媒介契約を変更する
リノベーションマンションが売れないときは、不動産会社や媒介契約を変更するのもおすすめです。特に、取引実績が豊富な不動産会社に依頼すると、スムーズに売却できる可能性が高まります。
不動産会社の媒介契約は、専属専任媒介契約、専任媒介契約、一般媒介契約の3つに分けられます。専属専任媒介契約や専任媒介契約の場合、仲介を依頼できる不動産会社は1社のみですが、一般媒介契約は複数の不動産会社に仲介を依頼することが可能です。また、専属専任媒介契約と専任媒介契約には売主への報告義務がありますが、一般媒介契約には売主に報告する義務はありません。
たとえば、一般媒介契約で複数の不動産会社に仲介を依頼して、売却に時間がかかっている場合、専属専任媒介契約や専任媒介契約に切り替え、信頼できる1社と密なやりとりをするのもよいでしょう。
●媒介契約について詳しい記事はこちら
リノベーション以外のアピールポイントを探す
既にマンションのリノベーションを行ったものの売れないときは、リノベーション以外のアピールポイントを探してみましょう。たとえば、周辺に公園、スーパー、病院、学校といった生活に便利な施設があることや、駅やバス停が近いことをアピールすることで、買い手の購入意欲が促されることもあります。
試すとよいリノベーション以外の対策
お伝えしたように、マンションのリノベーションを行う前に、不動産会社の担当者と相談をするのが重要です。ここでは、リノベーションを行わずに、売却の成功率を高めるための対策をご紹介します。
・ハウスクリーニングを行う
・室内の臭いを消す
・印象のよい物件写真を撮る
リノベーションを行わなくても、ハウスクリーニングで汚れを落とすだけで室内の印象が変わる場合もあります。さらに、部屋の消臭につながることもあるため、自分で落とせない頑固な汚れがある場合は、ハウスクリーニングを検討してみましょう。また、広告に載せる物件写真は明るく広く見えるように撮るのも大切です。三井のリハウスでは、プロのカメラマンによる売却物件の撮影も行っています。詳しくは以下をご覧ください。
●イメージアップコンテンツについてはこちら
リノベーションマンションの売却を成功させるコツ
リノベーションマンションの売却を成功させるためのコツは、以下の2つが挙げられます。
・売却実績が豊富な不動産会社に仲介を依頼する
・値下げをするならタイミングや値下げ幅を慎重に判断する
多数の取引実績やデータを持つ、信頼できる不動産会社に仲介を依頼することで売却の可能性が広がります。リノベーションマンションを売却する際にはパートナーとなる不動産会社を慎重に選びましょう。また、売却したいからと急いで値下げをすると損をする恐れもあります。仲介を依頼した不動産会社と相談しながら、値下げのタイミングや幅に気を付けて進めましょう。
リノベーションマンションが売れないなら三井のリハウスへ相談を!
ここまで、リノベーションマンションが売れないといわれる理由から、売却を成功させるコツまで説明してきました。リノベーションは必ずしもスムーズな売却につながるとはいえないため、不動産会社に相談したうえで慎重に行いましょう。さらに、既にリノベーションを行った場合は、売却に強い経験豊富な不動産会社に依頼して売却の可能性を高めましょう。
三井のリハウスは、100万件以上の取引実績にもとづく豊富な知見を生かし、不動産の売却活動を丁寧にサポートします。リノベーションマンションの売却にお悩みの方は、ぜひ一度三井のリハウスの無料査定をお申し込みください。
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監修者:ファイナンシャル・プランナー 大石泉
株式会社NIE.Eカレッジ代表取締役。CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士などの資格を保有。住宅情報メディアの企画・編集などを経て独立し、現在ではライフプランやキャリアデザイン、資産形成等の研修や講座、個別コンサルティングを行っている。