不動産の無料査定で起こりやすいトラブルとは?後悔しない売却のための対策や不動産会社の選び方を解説

不動産の無料査定では、しつこい営業電話や、相場とかけ離れた査定額の提示などのトラブルが起こることがあります。今回の記事では、トラブルを未然に回避するための対処法や、不動産会社の選び方を詳しくご紹介します。

目次
  1. なぜ不動産の査定は無料なのか
  2. 不動産の無料査定でよくあるトラブル4選
  3. 不動産の無料査定でトラブルにならないための対策
  4. 不動産の無料査定でトラブルにならないための不動産会社の選び方
  5. よくある質問
  6. 不動産の売却にお悩みなら三井のリハウス
2025.05.25

なぜ不動産の査定は無料なのか

不動産会社に査定を依頼する場合、通常、費用は発生しません。なぜ無料で行われるのかというと、宅地建物取引業法のガイドラインにより「査定等にかかった費用は請求できない」と決められているからです。

そのため、不動産を所有する方にとっては、推定売却価格の目安を知るために気軽に利用できる手段といえますが、不動産会社にとっても、不動産査定は重要な機会です。査定を通じて顧客との信頼関係を築ければ、売却活動の仲介を依頼される可能性が高まるためです。

●家の無料査定についてはこちら

なお、不動産会社の無料査定とは別に、不動産鑑定士が行う有料の鑑定もあります。これらを混同しないように注意しましょう。

●有料の不動産鑑定についてはこちら

不動産の無料査定のデメリットは何かを考える人

不動産の無料査定でよくあるトラブル4選

不動産の無料査定でよくあるトラブルは、主に以下の4つです。

・しつこい営業電話が増える
・相場とかけ離れた査定額を提示される
・査定結果がいつまでも届かない
・担当者が地域性を理解していない

それぞれ詳しく解説します。

しつこい営業電話が増える

売却の意思が固まっていなくても、査定を依頼した不動産会社によっては、執拗に営業電話をかけてくることがあります。具体的には、複数の担当者が連絡してくる、繰り返し電話をかけてくるといった行為です。

営業電話を受けたくない場合は、「今は売却するつもりはありません」とはっきり伝えることが大切です。自分のためにも、電話をかけてきた相手のためにも、曖昧な返答は避けるようにしましょう。

相場とかけ離れた査定額を提示される

不動産会社によっては、相場からかけ離れた査定額を提示してくることがあります。この場合、主に考えられるケースは次の2つです。

1つは、他社との競争を意識して高過ぎる査定価格を提示するケースです。この場合、結果的に売却が難しくなり、売主は実際の市場価格とのギャップに苦しむことになるでしょう。もう1つは、早期売却を目指す不動産会社が、低過ぎる査定価格を提示するケースです。この場合、本来得られるはずの利益を逃してしまう恐れがあります。

自分でも周辺の類似物件の相場を調べて、査定価格の根拠を確認するなど、対策を講じることが重要です。

相場に見合った査定価格

査定結果がいつまでも届かない

査定結果が出るまでの期間は、長くても1週間程度ですが、それ以上たっても結果が届かないこともあります。

不動産会社が行う無料査定には、大きく分けて「簡易査定」と「訪問査定」があり、査定価格が算出されるまでの期間が異なります。簡易査定は、所在地や築年数などの物件情報のみで査定が行われ、結果が出るまで、通常1日~3日程度です。一方、訪問査定は、不動産会社の担当者が実際に物件を訪れ、より精度の高い査定を行うため、現地調査から結果が出るまで早ければ2日~3日ですが、最大1週間程度かかることもあります。

また、不動産会社によって査定のスピードや対応が異なる場合があります。何の説明もなく待たされる場合は、ほかの不動産会社へ依頼し直すのも一案です。

担当者が地域性を理解していない

不動産会社の担当者が、該当物件がある地域性を理解していないと、精度の低い査定額を提示される恐れがあります。たとえば、担当者が将来的に行われる開発の情報を知らない場合、相場より低い金額を提示するといったことがあるかもしれません。

提示された査定額に納得がいかないときは、担当者に金額の根拠を聞き、しっかりした回答をしてくれるかどうか判断しましょう。

開発によって将来性が高まる地域

不動産の無料査定でトラブルにならないための対策

不動産の無料査定でトラブルにならないための対策は、主に以下の2つです。

・査定の目的を明確に伝える
・自分でも事前に相場を調べておく

それぞれ解説していきます。

査定の目的を明確に伝える

査定の目的を明確に伝えることで、不動産会社とのコミュニケーションが円滑に進みます。「すぐに売却したい」「相場を知りたいだけ」といった意図をはっきり伝えることで、不動産会社側も適切な対応を取ることができます。事前に目的を伝えておけば、不動産会社と気持ちよくやりとりでき、じっくりと物件の価値を検討できるでしょう。

自分でも事前に相場を調べておく

不動産会社から提示された査定額が妥当かどうかを判断するには、自分でも地域の相場価格や市場動向を把握しておくことが大切です。

不動産の相場を調べるときは、各不動産会社が運営する物件検索サイトや、成約物件情報の一部を閲覧できる「REINS Market Information(レインズマーケットインフォメーション)」、成約価格(取引価格)や周辺情報を地図上で見られる「不動産情報ライブラリ(旧土地総合情報システム)」などが役立ちます。ただし、不動産会社の物件検索サイトに掲載されているのは売り出し価格(売主の希望価格)であり、売買契約が成立したときの成約価格とは異なる場合もあるという点に注意が必要です。

こうして自分で調べた情報をもとに、不動産会社と対話することで、物件の価値をより深く理解できるでしょう。

●不動産の相場を自分で調べる方法についてはこちら

無料査定に備えて相場を調べる人

不動産の無料査定でトラブルにならないための不動産会社の選び方

無料査定でのトラブルを避けるには、信頼できる不動産会社を選ぶことが重要です。まずは実績と口コミを確認し、地域で長年営業している会社や高評価を得ている会社を選ぶようにしましょう。

また、売却の意思がまだ固まっておらず、もし売却したらどれくらいの価格で売れそうかを知りたい方はAI査定や机上査定(簡易査定)を、ある程度売却の意思が固まっている方は訪問査定を依頼するというように、状況に合わせて査定方法を選ぶことをおすすめします。

強引な営業や、高過ぎる査定額には注意が必要です。査定額に疑問がある場合は、その根拠を尋ね、納得できる回答が得られるかどうかで相手の信頼性を見極めるのも1つの方法です。信頼できる会社を慎重に選ぶことが、トラブルのない不動産売却につながります。

三井のリハウスでは、豊富な取引実績をもとに、お客さまの悩みに寄り添いながら査定を行っています。ぜひ、無料査定をご活用ください。

●無料査定のお申し込みはこちら

信頼できる不動産会社の見極め

よくある質問

ここからは、不動産の無料査定に関するよくある質問をご紹介します。

不動産の無料査定は本当に無料なのですか?

はい、無料です。というのは、宅地建物取引業法のガイドラインにより「査定等にかかった費用は請求できない」ことが決められているためです。また、不動産会社にとって査定は、将来、売却する可能性があるお客様との接点を持てる貴重な機会であり、自社のサービス品質や信頼性をアピールする場でもあります。そのため、無料であっても多くの不動産会社が誠実に対応しています。

無料査定を受けたら、必ずその不動産会社に仲介を依頼しなければならないのでしょうか?

無料査定を受けたからといって、必ずその不動産会社に仲介を依頼する必要はありません。査定は、あくまでも物件価値を知るためであり、仲介を依頼するかどうかは、査定を受けた後に判断することです。自分なりに比較検討したうえで、信頼できると思える不動産会社と媒介契約を結ぶことが大切です。

不動産の売却にお悩みなら三井のリハウス

不動産の無料査定でトラブルに巻き込まれないためには、不動産会社選びと、査定方法の選択が重要です。

三井のリハウスでは、不動産売却のご相談を承っております。無料査定をはじめ、豊富な知見を生かした売却プランのご提案やマネープランのアドバイスなど、不動産売却に関する幅広いサポートを行っています。また、査定額が即時に算出されるAI査定も提供しています。ぜひお気軽にご相談ください。

●無料査定のお申し込みはこちら

●リハウスAI査定はこちら

監修者:三上隆太郎

株式会社MKM 代表取締役
大手ハウスメーカーにて注文住宅の受注営業、家業の建設会社では職人として従事。
個人向け不動産コンサルティング会社のコンサルタントやインスペクターを経験し、中古+リノベーションのフランチャイズ展開、資格の予備校にて宅地建物取引業法専属講師など、不動産業界に幅広く従事。
https://mkm-escrow.com/