テラスとは?ベランダ・バルコニーとの違いやメリット、活用法について解説

テラスとは、建物1階の屋内から外に突き出した屋外スペースのことです。インテリアを置くことで、おしゃれで快適な空間にすることができます。この記事では、テラスの意味や、ベランダ・バルコニーとの違い、おすすめの活用法などについてご紹介します。

目次
  1. テラスとは?言葉の意味
  2. テラスとバルコニー・ベランダの違いは何?
  3. テラスのメリット
  4. テラスの活用法4選
  5. テラスの注意点
  6. 人気のテラス付き物件を売るなら三井のリハウスへ
2025.05.30

テラスとは?言葉の意味

テラスとは、英語で“Terrace”と表記し、「建物1階の屋内から外に突き出した屋外スペース」を指します。多くは、一戸建て住宅や、専用庭付きマンションの1階に設けられています。

また、語源はラテン語で「高台」「盛土」を意味し、地面から1段高くなっていることも特徴です。表面はコンクリートやタイル、石、レンガなどでできており、木製のものはウッドデッキと呼ばれます。通常、掃き出し窓や扉で屋内とつながっており、庭にも直接出入りできる開放的な空間となっています。

テラスのある家でくつろぐ家族

テラスとバルコニー・ベランダの違いは何?

「テラス」と似た言葉に、「バルコニー」「ベランダ」があります。それぞれの違いについて、構造面から解説します。

1階にあるか2階以上にあるか

「テラス」「バルコニー」「ベランダ」の大きな違いは、1階にあるか、2階以上にあるかです。1階の建物外部に設置されたものは「テラス」と呼び、一般的に手すりはありません。2階以上の場合は「バルコニー」または「ベランダ」と呼ばれ、安全面を考え、多くは手すりが設けられています。

なお、先述した「ウッドデッキ」は、床の素材が天然木や樹脂・人工木である点が特徴です。

屋根があるかないか

テラスは、屋根や庇(ひさし)が付いている場合もありますが、屋根の有無は問いません。

一方、バルコニーとベランダは、屋根の有無によって区別されます。建築基準法では「バルコニーその他これに類するもの」と記載されており、ベランダという呼称は使われていませんが、バルコニーには屋根がなく、ベランダには屋根や庇があることが一般的です。なお、バルコニーが階下の屋根に相当する部分の上に設けられている場合は「ルーフバルコニー」と呼ばれ、マンションの最上階にあることが多く、一般的なバルコニーよりも面積が広い傾向があります。

●ルーフバルコニーについてはこちら

マンションのルーフバルコニー

テラスのメリット

テラスは、住宅の1階にあり、屋内と屋外をつなぐ役割を果たします。ここでは、テラスならではのメリットについてご紹介します。

リビングの延長として使える

テラスは、室内のリビング・ダイニングと同じ高さに設置されていることが多く、庭への出入りがしやすくなっています。生活動線の面で便利であり、災害時も屋外へ出やすいのは大きなメリットです。

また、部屋と屋外がつながっているかのような奥行き感が生まれるため、室内が広く感じられるのもメリットといえるでしょう。

リビングとつながるテラス

外観がおしゃれになる

テラスは、エクステリア(家の外回り)をおしゃれに見せてくれます。設置する屋外家具や照明などの選択次第でさらにおしゃれになり、思わず誰かに自慢したいスペースになるでしょう。

また、テラスがある物件では、屋外との出入りのために大きな窓が設けられ、広々とした造りになっていることが一般的です。大人数が集まっても、窮屈な感じにはならず、ホテルのラウンジのような開放感を得られるのもメリットといえます。

多目的に使える

テラスは、屋外と屋内の中間のようなスペースで、ベランダに比べると面積が広めになっていることが一般的です。そのため、家族のライフスタイルに合わせて、さまざまな用途で活用できるのがテラスの最大の魅力です。

具体的にどのような使い方ができるかは、以下で詳しく解説します。

テラスの活用法4選

プライベートな屋外空間であるテラスは、さまざまな使い方ができます。おすすめの活用法一覧は以下の通りです。

・くつろぎの場にする
・子どもの遊び場にする
・ガーデニングを楽しむ
・洗濯物を干すスペースにする

それぞれ詳しく見ていきましょう。

くつろぎの場にする

屋外用のテーブルや椅子、日よけなどを設置すれば、アウトドアリビングとして活用できます。ランチをしたり、カフェタイムを楽しんだり、ときにはテントを張っておうちキャンプをしたり、気分転換やリフレッシュの場になるでしょう。

しかし、マンションの場合、テラスでの火気の使用は禁止されていることが一般的です。バーベキューやたき火はできない可能性が高いため、管理規約を確認しましょう。

テラスでお茶を楽しむ夫婦

子どもの遊び場にする

小さな子どもがいる場合、遊び場として利用できることは大きなメリットです。テラスは1階にあり、リビング・ダイニングから目が届きやすく、転落の危険性も低いため、安心して遊ばせられるでしょう。

また、ペットの運動エリアとしても活用できます。ただし、脱走防止の対策が必要となるほか、一部のマンションではペットをテラスに出すことを管理規約で禁止している場合があります。

テラスで遊ぶ子ども

ガーデニングを楽しむ

テラスでは、屋外であることを生かした本格的なガーデニングや家庭菜園を楽しめます。ベランダやバルコニーでもできますが、1階にあるテラスであれば、できることの範囲が広がるでしょう。

ただし、マンションでは、プランターの重量制限や土の飛散防止など、他の住人や建物への配慮が求められます。植物の高さや種類にも制限があるため、管理規約をよく確認しましょう。

洗濯物を干すスペースにする

テラスは、洗濯物を干す場所としても最適です。屋外のため、部屋干しよりも短時間で衣類が乾くでしょう。また、ベランダでは広げにくいシーツやベッドカバーなども、広々と干せます。

ただし、マンションの場合は、物干し用の設備の設置やリフォームが制限されていることもあるため注意が必要です。

テラスで洗濯物を干す人

テラスの注意点

テラスには多くの魅力がありますが、注意すべき点もあります。ここでは、主な注意点についてご紹介します。

プライバシーを保ちにくい

先に触れた通り、テラスは1階にあるため、隣人や通行人の目が気になることもあるでしょう。また、話し声が近隣に漏れることがあるため、場合によっては外壁の設置が必要なこともあります。

ただし、マンションでは、独断で木を植えたり、壁を設置したりすることが管理規約で制限されていることがあります。設置前に規約を確認し、管理組合へ申請しましょう。

こまめな掃除・手入れを行う必要がある

テラスは屋外にあるため、土ぼこりや雨などで汚れやすく、こまめな掃除が必要です。また、テラスの造りにもよりますが、床材の隙間から雑草が生えてくることもあるため、日々の手入れが欠かせません。快適に使うためには、手間と労力がかかる点に注意しましょう。

メンテナンスを行う必要がある

屋外にあるテラスは、直射日光や風雨にさらされるため傷みやすいのが難点です。適切なタイミングでメンテナンスを行わないと、けがや転倒といった事故につながる恐れもあります。

特に天然の木材で作られているウッドデッキは、床に使われている木材が傷みやすいため、定期的に保護塗料を塗り直す必要があります。床の素材によっては、思った以上に維持費がかかることを覚えておきましょう。

テラスのメンテナンス

人気のテラス付き物件を売るなら三井のリハウスへ

テラス付き物件は、一戸建て、もしくはマンションの1階にあるのが特徴です。1階にテラスが付いた一戸建てやマンションは限られるため、テラス付き物件は希少性が高く、売却時にはアピールポイントになる可能性があります。

特に都心部では、庭付きの一戸建てが手に入りにくいため、マンションでもテラスのある暮らしができるのは魅力的といえるでしょう。また、防災意識や移動の利便性を考え、高層階ではなく、あえて低層階を選ぶ人もいます。なかでも、テラス付きの物件は需要が高く、子育て世帯から人気です。

三井のリハウスでは、100万件の豊富な取扱実績をもとに、お客さまの幅広いご要望に対応しています。テラス付き物件の売却や、住み替えを検討している方は、ぜひ三井のリハウスの無料査定をご活用ください。また、不動産に関するお悩みや疑問をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。

●住み替えのご相談はこちら

●無料査定はこちら

●リハウスAI査定はこちら

不動産鑑定士 竹内英二

株式会社グロープロフィット代表取締役。不動産鑑定士、宅地建物取引士をはじめとしたさまざまな資格を保有。不動産の専門家として、不動産鑑定やコンテンツのライティングなども行なっている。
https://grow-profit.net/