
4LDKマンションは売れない?理由とスムーズに売却するためのポイントを解説
4LDKマンションが一般的に売れないといわれる理由としては、高額になりやすく、部屋数の多い間取りの需要が低いことなどが挙げられます。この記事では、4LDKマンションをスムーズに売却するためのポイントを解説します。
目次
4LDKマンションが売れないといわれる理由
4LDKとは、リビング・ダイニング・キッチンのほかに居室が4つある間取りのことです。十分な広さを確保できる間取りですが、4LDKの中古マンションは、2LDKや3LDKなどに比べると売れにくいといわれることがあります。その理由は次の通りです。
・価格が高くなりやすい
・部屋数が必要以上に多い
・少子化・核家族化で需要が減っている
・一戸建てが競合になる
以下でそれぞれ解説します。
価格が高くなりやすい
4LDKマンションは100平米前後と専有面積が広く、2LDK、3LDKなどの間取りに比べると、その広さに応じて相場価格が高くなりがちです。そのため、購入検討者の予算を超えてしまい、購入を検討する早い段階で候補から外れることが考えられます。
部屋数が必要以上に多い
4LDKは、部屋数にゆとりのある間取りが特徴です。子どものいるファミリー世帯や子育て世帯にはおすすめですが、将来子どもが独立すれば部屋が余ってしまいます。一般的に、マンションを購入したらそこで長く暮らしたいと考える人が多いため、4LDKは部屋数が多過ぎると捉えられ、買い手が付きにくい場合があります。
少子化・核家族化で需要が減っている
4LDKマンションは、世帯人数が多いファミリー向けの間取りです。しかし、子どもの出生数は年々減っており、2023(令和5)年の合計特殊出生率(1人の女性が一生のうちに出産する子どもの平均数)は1.20(※1)となっています。また、夫婦のみの世帯や、親と未婚の子どもだけで構成される世帯を指す核家族も増えていることを踏まえると、4LDKマンションの需要は年々減ってきているといえるでしょう。
一戸建てが競合になる
4LDKマンションは、一戸建てに近い部屋数や広さがあります。そのため、同じ広さと価格なら一戸建てに住みたいと考える方もいるでしょう。一戸建てには、「マンションに比べて騒音トラブルの心配が少ない」「土地を資産として所有できる」といったメリットがあります。マンションにも共用設備やセキュリティが充実しているといったメリットはありますが、購入検討者の家に求める条件や将来の計画によっては、一戸建てが選択されることもあります。
4LDKのマンションを売却するときのターゲット
4LDKマンションを売却する際には、ターゲットとなる層を把握することが大切です。4LDKマンションのターゲットとして考えられる層は以下の通りです。
・4人以上の家族
・親世帯との同居を検討している方
・在宅勤務をしている方
・家で開業したい方
4LDKマンションを探している方の多くは、子どもが2人以上いる子育て世帯、介護のために親と同居する予定があるなど、居住人数が多いファミリー世帯です。また、在宅勤務のための仕事部屋が必要な方、自宅で美容サロンや習い事教室を開きたい方などもターゲットとなる可能性があります。宣伝・広告などの販売活動では、これらのターゲットを意識して行うと効果的でしょう。ただし、居住用マンションでの開業については、管理会社に禁止されている場合もあるため、居住用マンションで開業ができるかは事前に管理会社に確認しておくことが大切です。
4LDKマンションをスムーズに売るコツ
売れにくいといわれることもある4LDKマンションですが、売却時のコツとして、以下のポイントを押さえておくとよいでしょう。
・物件のアピールポイントを洗い出す
・ホームステージングを検討する
・信頼できる不動産会社を選ぶ
以下でそれぞれ解説します。
物件のアピールポイントを洗い出す
4LDKマンションは、部屋数の多さと専有面積の広さが魅力で、ほかにもその家ならではのアピールポイントを持つ場合があります。たとえば、今住んでいる家に以下のような特徴があると物件の強みとして購入検討者にアピールできるでしょう。
・駅や商業施設が近い
・築年数が浅い
・大規模修繕が終わっている
・耐震性に優れている
・日当たりがよい
・眺望がよい
・収納スペースが多い
・共用部の管理状態がよい
・教育環境がよい
・子育てサポートが充実している行政区である
上記のような特徴があれば、広告文や内覧時の説明で積極的にアピールしましょう。
ホームステージングを検討する
「ホームステージング」とは、室内におしゃれな家具や観葉植物などを置き、魅力的な空間を演出するサービスです。欧米で中古不動産を売る際によく行われる手法で、購入検討者に好印象を与え、売却につながる効果があるといわれています。4LDKマンションを空室で売り出せる場合は、ホームステージングを検討してみるのも選択肢の1つでしょう。
三井のリハウスでは、空室の室内画像にCG家具を合成する「バーチャルステージング」のサービスをご提供しています。ホームステージングの資格を持つ監修者がコーディネートを行い、物件の魅力を最大限に引き出します。居住中の物件でも、家具や荷物を消してリフォームした状態の画像を作成したり、その画像にCG家具を合成したりできますので、お気軽にご相談ください。
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信頼できる不動産会社を選ぶ
4LDKマンションをスムーズに売却するには、不動産会社選びも大切なポイントです。4LDKマンションの販売実績はあるか、物件のあるエリアに強いか、担当者が親身になって話を聞いてくれるかといった点を基準に、信頼できる不動産会社に依頼しましょう。
三井のリハウスでは、取扱実績100万件を超える豊富な知見を生かして、物件それぞれに合わせた販売戦略をご提案しております。また、無料査定も行っていますので、4LDKマンションが売却できるかどうか不安な方はぜひご相談ください。
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4LDKマンションの購入で後悔しないためには?
この記事を読んでいる方のなかには、4LDKマンションの購入に悩んでいる方もいるのではないでしょうか?ここでは、購入してから「暮らしにくかった」「売却時に売れにくかった」と後悔することを防ぐために、購入時に重視すべきポイントや注意点をご紹介します。
立地条件
将来、4LDKマンションを売却する可能性がある場合は、ファミリー世帯や子育て世帯の需要が高いエリアで購入すると、売却がスムーズに進む可能性が高まるでしょう。なぜなら、単身者や若年層が多いエリアでは部屋数の多い4LDKの需要が低くなる傾向にあるためです。また、生活利便性や交通アクセスのよさなども重視すると、スムーズに売却しやすいでしょう。
居室の用途と広さ
4LDKマンションは居室が4つある間取りを意味しますが、居室の広さは物件によって異なります。居室といっても、3.7畳~4畳の狭い部屋や、8畳以上の広い部屋などさまざまです。4LDKマンションの購入を検討する際には、4つの居室をそれぞれどのような用途で使うか家族でよく話し合っておきましょう。そのうえで居室の広さを確認し、用途に足りる広さがあるかどうかを検討して決めるのがおすすめです。
たとえば子どもが2人いるファミリーの場合、子ども部屋2室、夫婦の寝室1室、仕事部屋1室といった使い方が可能です。しかし、子どもが高校生以上で独立が近い場合は、夫婦2人で4LDKに住む期間のほうが長くなることも考えられます。そのため、将来的にリフォームがしやすい間取りかどうかといったことも考えながら、居室が無駄にならないよう慎重に検討しましょう。
4LDKマンションに関してよくある質問
4LDKマンションが売れないといわれている理由について、さまざまな点から解説してきました。ここからは、4LDKマンションの売却について、よくある質問をご紹介します。
買主にとって人気が高く住みやすい間取りとは?
4LDKのマンションのなかでも、特に買主から人気が高い物件もあります。代表的な例は以下の通りです。
・収納スペースが充実している
・キッチンからリビングが見える
・共用スペースが充実している
・立地や周辺環境がよい
4LDKのターゲットの1つであるファミリー世帯や子育て世帯は、リビングにこだわりを持つ傾向があります。たとえば、キッチンとリビングが一体型だったり、部屋間の移動にリビングを介するリビングアクセス型であったりする家です。このような間取りは、家族が同じ空間で過ごす機会が増えるため、世帯人数が多いファミリーへのアピールポイントになるでしょう。
リフォームして2LDKや3LDKにするのは?
4LDKの家を売れやすくするために、よりニーズの高い間取りにリフォームする方もいます。さらに、居住中にできた傷や汚れを消せたり、近隣の競合物件との差別化を図れたりするのもリフォームのメリットです。
ただし、リフォーム後の間取りが必ずしも購入希望者の理想に合うとは限りません。また、マンションの構造によっては、そもそも間取り変更ができない場合もあるため、注意が必要です。
もとの状態のまま家が売れるのならば、リフォームをしないほうが手間も費用も抑えられます。売却のためにリフォームをするかどうかは、費用対効果を不動産会社に相談するのがおすすめです。
まずは無料査定を受けて、今の家がいくらで売れそうか把握しつつ、リフォームの必要性を不動産会社の担当者に聞いてみましょう。三井のリハウスでは、AI査定や簡易査定、訪問査定を承っております。お気軽にご活用ください。
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●マンションのリフォーム費用について詳しい記事はこちら
買取という選択肢は現実的?
どうしても4LDKのマンションが売れない場合の選択肢として「買取」があります。買取では、不動産買取業者が物件を買い取った後、リフォームを施し、付加価値を加えることで再度販売活動を行います。しかし、買取価格が仲介で売却した場合に比べて2割~4割ほど下がってしまうことには注意が必要です。
●不動産買取について詳しい記事はこちら
4LDKマンションが売れないと思ったらプロに相談
4LDKマンションでも、それ以外の間取りでも、マンションをスムーズに売却するにはポイントを押さえた売却活動が重要です。不動産査定で適正な市場価格を把握し、ターゲットに合った販売戦略を立てることで、納得のいく売却ができるでしょう。
三井のリハウスでは、累計取扱件数100万件の実績から得た知見に基づき、お客さまの売却のお悩みにお応えします。また、店舗を全国展開しているので、地域に根ざした販売活動ができるのも強みです。マンション売却をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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※1出典:令和5年(2023)人口動態統計月報年計(概数)の概況,厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai23/dl/gaikyouR5.pdf
(最終確認:2024年12月11日)


監修者:ファイナンシャル・プランナー 大石泉
株式会社NIE.Eカレッジ代表取締役。CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士などの資格を保有。住宅情報メディアの企画・編集などを経て独立し、現在ではライフプランやキャリアデザイン、資産形成等の研修や講座、個別コンサルティングを行っている。