
実家の売却時に片付けは必要?費用や手順をまとめて解説
実家を売却する際は、特に査定前と内覧前に片付けを行うことがおすすめです。今回は、片付けが必要な理由や効率的な片付けの手順、実家を売却するにあたり必要な流れや費用についても詳しく解説します。
目次
実家売却時に片付けが必要な理由
実家の売却を検討している方は、「売却するなら片付けはすべき?」「片付けはどのように進めればよいのだろう?」といった疑問を持つこともあるでしょう。結論からお伝えすると、実家売却の際には片付けが必要であり、片付けを行うタイミングは、特に査定前と内覧前がおすすめです。
今回は、実家を売却する際に片付けをするべき理由について詳しく解説します。
査定額に影響する場合がある
不動産会社による物件の査定は、売却における最初のステップです。しかし、家の中にごみがあふれていたり、汚れがひどかったりすると、査定額に影響する場合があります。不要なものは、なるべく査定の前に処分しておきましょう。さらに、自分では落とせないほど汚れがひどい場合は、プロによるハウスクリーニングを検討することもおすすめです。
内覧時の印象がよくなる
内覧は、購入検討者に物件の魅力を伝える重要な機会です。部屋が広く見えるように不要なものは処分する、特に生活感が出やすい水回りは入念に掃除するなど、普段より丁寧な片付けを心がけましょう。室内に荷物が多かったり散らかっていたりすると、ネガティブなイメージを与える恐れがあるので注意が必要です。
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実家売却における片付けの方法2つ
実家売却時の片付けには、自分で行うか、業者に依頼するかの2つの方法があります。ここでは、それぞれのメリットと注意点について説明します。
自分で片付ける場合
片付けの範囲が限られており、処分するものが少ない場合は自分で行うのがおすすめです。ただし、時間も手間もかかること、体力面や精神面の負担が大きいことには注意が必要です。片付けに十分な時間を取れない、実家が遠方にあるといった場合は、無理をせずプロに依頼したほうがよいかもしれません。
業者に依頼する場合
業者に片付けを依頼する場合には、「プロの手で迅速に片付けてもらえる」「片付けの労力がかからない」といったメリットがあります。片付けるものが多い、自分では運び出せない大型家具があるといった場合は、専門業者に依頼すると安心でしょう。
一方、「費用がかかる」「希望の日程で進められないこともある」「家の中や所有物を見られる」といった点には注意が必要です。複数の業者から見積もりを取る、繁忙期は早めに申し込む、見られたくないものは片付けておくといったことを心がけておくとよいでしょう。
実家売却時の片付けにかかる費用
ここからは、実家売却時の片付けにかかる費用について解説していきます。
自治体で処分する場合
不用品を自分で処分する場合、通常のごみ収集に出すほか、家具や家電は粗大ごみとして回収してもらう方法があります。また、通常のごみ収集でも大量に出す場合は有料になる自治体もあるので注意が必要です。自治体の粗大ごみ回収は業者に依頼するよりも費用を安く抑えられるケースが多く、東京都北区の例※では以下のようになっています。
主な粗大ごみの例 | 回収費用 |
---|---|
布団、いす、掃除機、電子レンジ | 400円 |
自転車(16インチ以上、電動アシスト式を除く)、敷物 | 900円 |
机(両そで机を除く) | 1,300円 |
ソファー(2人以上用)、オルガン | 2,300円 |
箱物家具(特大) | 3,200円 |
上記はあくまで一例にすぎず、自治体によって費用には差があり、回収日も異なります。実家のある自治体のルールを、事前によく調べておくことが大切です。
業者に依頼する場合
自治体で処分する以外に、不用品回収業者に依頼するという方法もあります。片付けを急いでいる方や、自治体指定の場所にごみを運べない方におすすめです。業者によって回収費用は異なりますが、粗大ごみとして自治体に出すよりも高額になる傾向があります。
自力で実家を片付ける際の手順
いざ実家の片付けを始めると決まっても、どこから始めればよいのか分からない方もいるでしょう。実家を片付ける手順について簡単にまとめると、以下の通りです。
[ 1 ] スケジュールを決めて家族で共有する
[ 2 ] 優先順位を決める
[ 3 ] 不用品を処分する
1つずつ解説していきます。
スケジュールを決めて家族で共有する
まずは、誰がどの部分を片付けるかを決め、家族内で共有しましょう。各自が勝手に実家の片付けを始めると、家具の移動により通路がふさがれ、作業の効率が悪くなる恐れがあります。
優先順位を決める
実家を片付ける際には、まず必要なものと不必要なものを分類します。可能であれば、不用品のなかでも売れるものと処分するものに分けると、処理がよりスムーズに進むでしょう。また、スムーズに片付けるためには、家族みんなで「捨てるか捨てないか」についての共通認識を持つことも重要です。家族であっても、大切にしているものを勝手に捨てられると不快に感じることもあるでしょう。さらに、片付け場所の担当を決めたり、方向性を相談したりして、お互いに理解を深めることでトラブルを防げます。
不用品を処分する
業者に依頼せず、自分で処分する場合は、ごみの回収日や分別方法などに注意しましょう。収集できないものや、収集日以外に処分したいものがある場合は、自治体の「廃棄物処理センター(廃棄物を処理する施設)」を利用することもできます。ただし、持ち込めるものには指定があるため、事前に自治体のホームページや窓口で廃棄ルールを確認しておくとよいでしょう。
使い道のないものや壊れたものを自分で処分するのが難しい場合は、業者への依頼がおすすめです。しかし、「どの業者を選べばよいのか分からない」という方も多いでしょう。三井のリハウスでは、まだ使える家財の買取・回収会社選びのサポートも行っていますので、お気軽にお問い合わせください。
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実家売却の流れ
ここでは、片付けも含めた実家売却の流れについてご紹介します。主な流れは以下の通りです。
[ 1 ] 相続登記
[ 2 ] 片付け
[ 3 ] 査定
[ 4 ] 不動産会社との媒介契約の締結
[ 5 ] 売却活動
[ 6 ] 売買契約
相続した実家を売却する場合は、最初に相続登記を行います。相続登記とは、登記簿上の名義人を亡くなった方から相続人に変更する手続きのことです。この手続きを行わなければ、実家の売却はできないため注意しましょう。
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実家売却にかかる費用
実家を売却すればお金が入ってきますが、反対に売却にかかる費用や税金といった出費もあります。ここでは、実家売却にかかる諸費用と税金について解説していきます。
諸費用
不動産を売却する際にかかる諸費用のうち、最も大きいのが仲介手数料です。仲介手数料は、物件の売買価格に応じて上限金額が定められており、400万円を超える場合は「売買価格(税抜) × 3% + 6万円 」 + 消費税が上限となっています。支払うタイミングは、売買契約時に半額を、物件の引渡し時に残金を支払うのが一般的です。ただし、不動産会社により異なるケースもあるため、事前に確認しておくと安心です。
ほかにも、状況に応じて抵当権抹消登記の手続きにも費用がかかることがあります。
税金
不動産売却にかかる主な税金は、印紙税、仲介手数料にかかる消費税などがあります。また、譲渡所得が発生した場合には、所得税、住民税、復興特別所得税の課税対象になります。売却にあたり実家を相続する場合には、これらの税金に加え、相続税もかかります。
このように実家売却時にはさまざまな費用や税金がかかるため、資金計画に不安を感じる方は、税理士やファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談するとよいでしょう。
●実家売却にかかる税金に関して詳しくはこちら
●仲介手数料に関する記事はこちら
実家の片付けをして売却を成功させよう
ここまで、実家の売却時に片付けが必要な理由や効率的な片付け方法、さらに実家売却の流れや注意点について解説してきました。片付けが済んだら、売却に向けて準備を進めましょう。
実家売却を成功させるためには、パートナーとなる不動産会社選びが大切です。三井のリハウスでは、精度の高い無料査定をはじめ、売却に関するさまざまなサポートを行っています。経験豊富な担当者が丁寧にサポートいたしますので、実家の売却についてお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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※出典:粗大ごみ料金改定について(令和5年10月1日以降),東京都北区
https://www.city.kita.tokyo.jp/kitakuseiso/kurashi/gomi/bunbetsu/kate/sodai_ryokin_05.html
(最終確認:2024年10月23日)


監修者:三上隆太郎
株式会社MKM 代表取締役
大手ハウスメーカーにて注文住宅の受注営業、家業の建設会社では職人として従事。
個人向け不動産コンサルティング会社のコンサルタントやインスペクターを経験し、中古+リノベーションのフランチャイズ展開、資格の予備校にて宅地建物取引業法専属講師など、不動産業界に幅広く従事。
https://mkm-escrow.com/